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公開番号2025173072
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-27
出願番号2024078421
出願日2024-05-14
発明の名称搬送システム
出願人株式会社ディスコ
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類H01L 21/677 20060101AFI20251119BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】自動搬送装置が走行する際におけるカセットの揺動を防止する搬送システムを提供する。
【解決手段】複数の加工装置を含む処理装置の天板に自動搬送装置が走行する走行パネルが配設され、走行パネルには、自動搬送装置の走行を誘導する走行誘導ラインが形成されている搬送システムにおいて、自動搬送装置の本体16は、右タイヤ駆動部20及び左タイヤ駆動部22、右タイヤ駆動部及び左タイヤ駆動部の前方に配設された前輪24、後方に配設された後輪26、右タイヤ駆動部と左タイヤ駆動部と前輪と後輪とで囲まれた中央領域に形成された開口部36及び物品を収容する巻き取りカセット38に装着されたベルト40を、開口部を通して巻き取りカセットを昇降するベルト巻き取り手段42を含む。ベルト巻き取り手段によってベルトが巻き取られカセットが上昇して開口部に至る際、巻き取りカセットの外周と開口部の外周とが揺動防止部材62を介して密着する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
複数の加工装置を含む処理装置の天板に自動搬送装置が走行する走行パネルが配設され、該走行パネルには自動搬送装置の走行を誘導する走行誘導ラインが形成されている搬送システムにおいて、
該自動搬送装置は、
該走行誘導ラインを挟むように配設された右タイヤ駆動部および左タイヤ駆動部と、
該右タイヤ駆動部および該左タイヤ駆動部の前方に配設された前輪と、
該右タイヤ駆動部および該左タイヤ駆動部の後方に配設された後輪と、
該右タイヤ駆動部と該左タイヤ駆動部と該前輪と該後輪とで囲まれた中央領域に形成された開口部と、
物品を収容するカセットに装着されたベルトを該開口部を通して巻き取り該カセットを昇降するベルト巻き取り手段と、を含み、
該ベルト巻き取り手段によって該ベルトが巻き取られ該カセットが上昇して該開口部に至る際、該カセットの外周と該開口部の外周とが揺動防止部材を介して密着する搬送システム。
続きを表示（約 280 文字）【請求項２】
該揺動防止部材は、該開口部の外周に配設される請求項１記載の搬送システム。
【請求項３】
該揺動防止部材は、弾性を有する樹脂で構成され、該カセットの離脱が円滑となる離脱処理が施されている請求項２記載の搬送システム。
【請求項４】
該離脱処理には、該カセットの外周に接触する該揺動防止部材の接触面に凹凸を形成する凹凸形成処理、該接触面にフッ素樹脂をコーティングするフッ素樹脂コーティング処理または該揺動防止部材に導電性を付与する導電性付与処理の少なくともいずれかが含まれる請求項３記載の搬送システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、複数の加工装置を含む処理装置の天板に自動搬送装置が走行する走行パネルが配設され、走行パネルには自動搬送装置の走行を誘導する走行誘導ラインが形成されている搬送システムに関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
ＩＣ、ＬＳＩなどの複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたウエーハは、研削装置によって裏面が研削され所望の厚みに形成された後、切削装置、レーザー加工装置によって個々のデバイスチップに分割され、分割された各デバイスチップは携帯電話、パソコンなどの電気機器に利用される。
【０００３】
また、本出願人は研削装置、切削装置、レーザー加工装置等の加工装置と複数のウエーハを収容したウエーハ保管装置等を含む処理装置の天板を利用して走行路を配設し、処理装置間を自動搬送装置が走行してウエーハ保管装置から各加工装置にウエーハを搬送したり消耗品を搬送したりする搬送システムを開発した（たとえば特許文献１参照）。
【０００４】
走行路には、自動搬送装置の走行を誘導する走行誘導ラインが形成され、自動搬送装置は走行誘導ラインを挟むように左右に駆動輪を備えるとともに前後に方向自在キャスタと走行誘導ラインを読み取るセンサとを備えている。また、自動搬送装置の底部の中央には、ウエーハ等の物品を収容したカセットを各処理装置の物品搬出入テーブルに昇降する昇降手段が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２０－０１３８９２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかし、昇降手段はカセットを４本のベルトで支持するとともに４本のベルトを巻き取る巻き取り部によってカセットを昇降させる構成となっており、カセットを上昇させて走行する際に、カセットが揺動してカセットに収容された物品が損傷するおそれがあるという問題がある。
【０００７】
本発明の課題は、自動搬送装置が走行する際におけるカセットの揺動を防止できる搬送システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明によれば、上記課題を解決する以下の搬送システムが提供される。すなわち、
「複数の加工装置を含む処理装置の天板に自動搬送装置が走行する走行パネルが配設され、該走行パネルには自動搬送装置の走行を誘導する走行誘導ラインが形成されている搬送システムにおいて、
該自動搬送装置は、
該走行誘導ラインを挟むように配設された右タイヤ駆動部および左タイヤ駆動部と、
該右タイヤ駆動部および該左タイヤ駆動部の前方に配設された前輪と、
該右タイヤ駆動部および該左タイヤ駆動部の後方に配設された後輪と、
該右タイヤ駆動部と該左タイヤ駆動部と該前輪と該後輪とで囲まれた中央領域に形成された開口部と、
物品を収容するカセットに装着されたベルトを該開口部を通して巻き取り該カセットを昇降するベルト巻き取り手段と、を含み、
該ベルト巻き取り手段によって該ベルトが巻き取られ該カセットが上昇して該開口部に至る際、該カセットの外周と該開口部の外周とが揺動防止部材を介して密着する搬送システム」が提供される。
【０００９】
好ましくは、該揺動防止部材は、該開口部の外周に配設される。該揺動防止部材は、弾性を有する樹脂で構成され、該カセットの離脱が円滑となる離脱処理が施されているのが望ましい。該離脱処理には、該カセットの外周に接触する該揺動防止部材の接触面に凹凸を形成する凹凸形成処理、該接触面にフッ素樹脂をコーティングするフッ素樹脂コーティング処理または該揺動防止部材に導電性を付与する導電性付与処理の少なくともいずれかが含まれ得る。
【発明の効果】
【００１０】
本発明の搬送システムは、
複数の加工装置を含む処理装置の天板に自動搬送装置が走行する走行パネルが配設され、該走行パネルには自動搬送装置の走行を誘導する走行誘導ラインが形成されている搬送システムにおいて、
該自動搬送装置は、
該走行誘導ラインを挟むように配設された右タイヤ駆動部および左タイヤ駆動部と、
該右タイヤ駆動部および該左タイヤ駆動部の前方に配設された前輪と、
該右タイヤ駆動部および該左タイヤ駆動部の後方に配設された後輪と、
該右タイヤ駆動部と該左タイヤ駆動部と該前輪と該後輪とで囲まれた中央領域に形成された開口部と、
物品を収容するカセットに装着されたベルトを該開口部を通して巻き取り該カセットを昇降するベルト巻き取り手段と、を含み、
該ベルト巻き取り手段によって該ベルトが巻き取られ該カセットが上昇して該開口部に至る際、該カセットの外周と該開口部の外周とが揺動防止部材を介して密着するので、自動搬送装置が走行する際におけるカセットの揺動を防止できる。したがって、自動搬送装置がカセットを上昇させて走行する際に、カセットが揺動してカセットに収容された物品が損傷するおそれがあるという問題が解消する。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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