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公開番号
2025170471
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-19
出願番号
2024075051
出願日
2024-05-07
発明の名称
延焼防止シートおよびその製造方法ならびにバッテリー
出願人
信越ポリマー株式会社
代理人
めぶき弁理士法人
,
個人
主分類
B32B
15/06 20060101AFI20251112BHJP(積層体)
要約
【課題】
熱源からの熱の反射を実現しながらも、熱源の膨張を効率的に吸収させる弾性変形を実現可能な延焼防止シートおよびそれを備えるバッテリーを提供する。
【解決手段】
本発明は、熱源同士の間に介在させて熱源間の延焼を防止可能な延焼防止シートであって、複数の層を有するラミネート構造を有しており、延焼防止シートの厚さ方向の内部に、第1ゴムシート11の厚さ方向の少なくとも片面に金属膜13を備える金属膜付きゴムシート17を備え、金属膜13は、金属の粒子15が堆積した状態の膜である延焼防止シート、その製造方法およびバッテリーに関する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
熱源同士の間に介在させて熱源間の延焼を防止可能な延焼防止シートであって、
複数の層を有するラミネート構造を有しており、
前記延焼防止シートの厚さ方向の内部に、第1ゴムシートの厚さ方向の少なくとも片面に金属膜を備える金属膜付きゴムシートを備え、
前記金属膜は、金属の粒子が堆積した状態の膜であることを特徴とする延焼防止シート。
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
前記第1ゴムシートは、スポンジ状の多孔シートであることを特徴とする請求項1に記載の延焼防止シート。
【請求項3】
前記第1ゴムシートは、シリコーンゴムであることを特徴とする請求項1または2に記載の延焼防止シート。
【請求項4】
前記複数の層は、第2ゴムシートをさらに備え、
前記第2ゴムシートは、前記金属膜付きゴムシートの前記金属膜を備える面に対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載の延焼防止シート。
【請求項5】
前記第1ゴムシートおよび前記第2ゴムシートの内の少なくとも1つは、スポンジ状の多孔シートであることを特徴とする請求項4に記載の延焼防止シート。
【請求項6】
前記第1ゴムシートおよび前記第2ゴムシートの内の少なくとも1つは、シリコーンゴムであることを特徴とする請求項4または5に記載の延焼防止シート。
【請求項7】
前記金属膜は、アルミニウム、銅、スズ、銀もしくは金を主材とする薄膜、またはアルミニウム、銅、スズ、銀もしくは金の元素の内の少なくとも1つを含む合金の薄膜であることを特徴とする請求項1または4に記載の延焼防止シート。
【請求項8】
前記延焼防止シートの厚さ方向の少なくとも一方の外側に、金属酸化物含有の断熱シートを備えることを特徴とする請求項1または4に記載の延焼防止シート。
【請求項9】
熱源同士の間に介在させて熱源間の延焼を防止可能な延焼防止シートを製造する方法であって、
前記延焼防止シートは、複数の層を有するラミネート構造を有しており、
前記複数の層の内の1つの層である第1ゴムシートの厚さ方向の少なくとも片面に、金属の粒子が堆積した状態の金属膜を形成して金属膜付きゴムシートを製造する金属膜形成工程と、
前記第1ゴムシートと、1または2つの別の層とを積層する積層工程と、
を含む延焼防止シートの製造方法。
【請求項10】
1または2つの前記別の層は、第2ゴムシートを含むことを特徴とする請求項9に記載の延焼防止シートの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、延焼防止シートおよびその製造方法ならびにバッテリーに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車の動力は、ガソリンや軽油などの化石燃料を用いたエンジンから、バッテリーからの電気を用いたモータへと移行しつつある。バッテリーの1種であるリチウムイオンバッテリーでは、一般的に、複数個のバッテリーセル(単に「セル」ともいう。)が筐体内に配置されている。
【0003】
バッテリーセルは、充電時および放電時に発熱することがある。バッテリーセルが異常過熱すると、その熱が隣のバッテリーセルに伝わる結果、バッテリー全体が過熱して発火のリスクが高まる。このような事態を防止するには、バッテリーセル間の熱伝導を低減する材料をバッテリーセル間に介在させるのが好ましい。従来から、異常高温になったバッテリーセルの熱を周囲のバッテリーセルに伝え難くする方法が種々検討されており、例えば、複数のバッテリーセル同士の間に耐火材や断熱層等の延焼防止シートを設ける方法が知られている(特許文献1を参照。)。
【0004】
一方、バッテリーセルが過熱するとバッテリーセルの容器が膨張する。このような膨張を吸収するには、バッテリーセル間に弾性変形に富む材料を介在させるのが好ましい。本出願人の発明者は、本発明に先立ち、ゴム状弾性体からなるゴムシートと、ゴムシートの両面に積層されていて隣り合う複数の熱源の間の伝熱を低減可能な断熱シートと、ゴムシートと断熱シートとの間に介在してゴムシートの両面に断熱シートを接着する接着層と、を備える延焼防止シートを開発した(例えば、特許文献2を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-206604号公報
特開2023-062546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者は、上記の従来から公知の延焼防止シートの知見に基づきさらに開発を行った結果、以下のような改良を考えるに至った。1つは、バッテリーセル等の熱源から発せられる熱を反射させやすくすることである。もう1つは、延焼防止シートが熱源の膨張をより確実に吸収できるだけの弾性変形を実現できるようにすることである。
【0007】
アルミニウムに代表される高熱伝導率の金属板をゴムシートの厚み方向両側に配置した積層シートを熱源同士の間に挟むと、過熱した熱源からの熱は、すぐに金属板に伝わる。この結果、金属板自体が熱くなるので好ましくない。また、通常の金属板を用いると、積層シートを構成するゴムシートの弾性変形を阻害する。この結果、熱源が膨張したときにその膨張に対応したゴムの弾性変形が発揮できなくなる。
【0008】
本発明は、上記の知見に基づき、熱源からの熱の反射を実現しながらも、熱源の膨張を効率的に吸収させる弾性変形を実現可能な延焼防止シートおよびそれを備えるバッテリーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記目的を達成するための一実施形態に係る延焼防止シートは、熱源同士の間に介在させて熱源間の延焼を防止可能な延焼防止シートであって、
複数の層を有するラミネート構造を有しており、
前記延焼防止シートの厚さ方向の内部に、第1ゴムシートの厚さ方向の少なくとも片面に金属膜を備える金属膜付きゴムシートを備え、
前記金属膜は、金属の粒子が堆積した状態の膜である。
(2)別の実施形態に係る延焼防止シートにおいて、好ましくは、前記第1ゴムシートは、スポンジ状の多孔シートであってもよい。
(3)別の実施形態に係る延焼防止シートにおいて、好ましくは、前記第1ゴムシートは、シリコーンゴムであってもよい。
(4)別の実施形態に係る延焼防止シートにおいて、好ましくは、前記複数の層は、第2ゴムシートをさらに備え、前記第2ゴムシートは、前記金属膜付きゴムシートの前記金属膜を備える面に対向配置されていてもよい。
(5)別の実施形態に係る延焼防止シートにおいて、好ましくは、前記第1ゴムシートおよび前記第2ゴムシートの内の少なくとも1つは、スポンジ状の多孔シートであってもよい。
(6)別の実施形態に係る延焼防止シートにおいて、好ましくは、前記第1ゴムシートおよび前記第2ゴムシートの内の少なくとも1つは、シリコーンゴムであってもよい。
(7)別の実施形態に係る延焼防止シートにおいて、好ましくは、前記金属膜は、アルミニウム、銅、銀もしくは金を主材とする薄膜、またはアルミニウム、銅、銀もしくは金の元素の内の少なくとも1つを含む合金の薄膜であってもよい。
(8)別の実施形態に係る延焼防止シートにおいて、好ましくは、前記延焼防止シートの厚さ方向の少なくとも一方の外側に、金属酸化物含有の断熱シートを備えてもよい。
(9)上記目的を達成するための一実施形態に係る延焼防止シートの製造方法は、熱源同士の間に介在させて熱源間の延焼を防止可能な延焼防止シートを製造する方法であって、
前記延焼防止シートは、複数の層を有するラミネート構造を有しており、
前記製造方法は、
前記複数の層の内の1つの層である第1ゴムシートの厚さ方向の少なくとも片面に、金属の粒子が堆積した状態の金属膜を形成して金属膜付きゴムシートを製造する金属膜形成工程と、
前記第1ゴムシートと、1または2つの別の層とを積層する積層工程と、
を含む。
(10)別の実施形態に係る延焼防止シートの製造方法において、好ましくは、1または2つの前記別の層は、第2ゴムシートを含んでもよい。
(11)別の実施形態に係る延焼防止シートの製造方法において、好ましくは、1または2つの前記別の層は、金属酸化物含有の断熱シートを含むようにしてもよい。
(12)別の実施形態に係る延焼防止シートの製造方法において、好ましくは、前記金属膜形成工程は、前記金属の蒸着またはスパッタリングの処理により行われてもよい。
(13)別の実施形態に係る延焼防止シートの製造方法において、好ましくは、前記金属膜形成工程に先立ち、前記第1ゴムシートの前記厚さ方向片面に、前記金属膜の形成を容易にするプライマー処理工程を行ってもよい。
(14)上記目的を達成するための一実施形態に係るバッテリーは、
複数個のバッテリーセルを並べて備えるバッテリーであって、
上述のいずれか1つの延焼防止シートを、熱源としての前記バッテリーセル同士の間に介在させている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、熱源からの熱の反射を実現しながらも、熱源の膨張を効率的に吸収させる弾性変形を実現可能な延焼防止シートおよびそれを備えるバッテリーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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