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公開番号2025169105
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-12
出願番号2024074134
出願日2024-04-30
発明の名称力センサ
出願人国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人ドライト国際特許事務所
主分類G01L 1/16 20060101AFI20251105BHJP(測定;試験)
要約【課題】弾性ヒンジの変形に応じて高い感度で力を計測することができる力センサを提供する。
【解決手段】力センサ11は、固定体12に、固定体12に対して相対的に変位する可動体(リンク材16)を接続し、基準軸線21回りに可動体の変位を規制する形状を有し、基準軸線21の軸方向に間隔Sを空けて配置される1対の弾性ヒンジ22a、22bと、弾性ヒンジ22a、22b同士の間に配置されて、一端で固定体12に固着され、他端で可動体に固着される圧電素子25とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
固定体に、前記固定体に対して相対的に変位する可動体を接続し、基準軸線回りに前記可動体の変位を規制する形状を有し、前記基準軸線の軸方向に間隔を空けて配置される1対の弾性ヒンジと、
前記弾性ヒンジ同士の間に配置されて、一端で前記固定体に固着され、他端で前記可動体に固着される圧電素子と
を備える力センサ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記圧電素子は前記基準軸線の軸方向に前記間隔よりも小さい幅を有する
請求項1に記載の力センサ。
【請求項3】
前記圧電素子は、前記固定体と前記可動体との間に収まる大きさに形成されて重ねられ、圧電体の板材を挟む1対の電極を備える
請求項2に記載の力センサ。
【請求項4】
前記圧電体は水晶振動子から構成される
請求項3に記載の力センサ。
【請求項5】
熱硬化性ポリイミド樹脂から形成されて、前記固定体または前記可動体に前記圧電素子を固着する接着層を備える
請求項1に記載の力センサ。
【請求項6】
前記固定体および前記可動体はアルミニウムから成形され、前記固定体および前記可動体の表面には、前記圧電素子を受け止める陽極酸化皮膜が形成される
請求項5に記載の力センサ。
【請求項7】
前記固定体および前記可動体はステンレス鋼またはアルミニウムから成形され、前記固定体および前記可動体の表面には、析出硬化処理および選択的腐食に基づき前記圧電素子を受け止めるくさび効果膜が形成される
請求項5に記載の力センサ。
【請求項8】
前記弾性ヒンジは析出強化に基づき高められた強度を有するアルミニウムまたはステンレス鋼から成形される
請求項5に記載の力センサ。
【請求項9】
第1ヒンジで固定体に連結される一端、および、第2ヒンジで可動体に連結される他端を有する第1リンク材と、
前記第1リンク材と同じ長さで前記第1リンク材に平行に延び、第3ヒンジで前記固定体に連結される一端、および、第4ヒンジで前記可動体に連結される他端を有し、前記第1リンク材と協働して前記可動体の平行移動を実現する第2リンク材とを備え、
前記第1ヒンジ、前記第2ヒンジ、前記第3ヒンジおよび前記第4ヒンジのうち少なくともいずれか1つは、
前記平行移動にあたって基準軸線回りに前記可動体の変位を規制する形状を有し、前記基準軸線の軸方向に間隔を空けて配置される1対の弾性ヒンジを有し、
前記弾性ヒンジ同士の間には、一端で前記固定体または前記可動体に固着され、他端で前記第1リンク材または前記第2リンク材に固着される圧電素子が配置される
力センサ。
【請求項10】
前記第1ヒンジ、前記第2ヒンジ、前記第3ヒンジおよび前記第4ヒンジのうち、前記いずれか1つに前記第1リンク材または前記第2リンク材上で組み合わせられる前記第1ヒンジ、前記第2ヒンジ、前記第3ヒンジまたは前記第4ヒンジは、
前記平行移動にあたって基準軸線回りに前記可動体の変位を規制する形状を有し、前記基準軸線の軸方向に間隔を空けて配置される1対の第2弾性ヒンジを有し、
前記第2弾性ヒンジ同士の間には、一端で前記固定体または前記可動体に固着され、他端で前記第1リンク材または前記第2リンク材に固着される圧電素子が配置される
請求項9に記載の力センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固定体に、固定体に対して相対的に変位する可動体を接続し、基準軸線回りに可動体の変位を規制する形状を有する弾性ヒンジを備える力センサに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、水晶振動子を用いた荷重センサを開示する。水晶振動子の発振周波数は外力を受けた際に線形にシフトする。荷重センサは、高い剛性と、高い感度と、広いダイナミックレンジの計測範囲とを有することから、従来の触覚センサレベルの微小力を計測しながら、力覚センサと同じダイナミックレンジの負荷を計測することができる。これから様々な利用が期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6941874号公報
【非特許文献】
【0004】
株式会社エー・アンド・デイ,ロードセル入門 第2章 ロードセルの測定原理,[online],[令和6年3月22日検索],インターネット<https://www.aandd.co.jp/products/loadcell/introduction/cell_intro02.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1に開示されるように、起歪体に貼り付けられたひずみゲージを備えるロードセルは知られる。起歪体は、固定体に、固定体に対して相対変位する可動体を接続する弾性ヒンジを備える。弾性ヒンジは、基準軸線に平行な平面と、基準軸線に平行な母線で形成されて、基準軸線回りに可動体の変位を規制する湾曲面とで仕切られる。基準軸線に平行な平面にひずみゲージは貼り付けられる。可動体に外力が作用すると、弾性ヒンジの変形に応じてひずみゲージは外力の大きさを計測する。
【0006】
このロードセルでは外力の大きさに応じて起歪体の剛性は調整されることができる。剛性の設定にあたって起歪体の材質や形状は設計される。しかしながら、このロードセルでは、剛性が高められると、ひずみゲージで十分な感度が確保されることができない。特に、本発明者の解析によれば、弾性ヒンジでは湾曲面に応力集中が発生することから、効率的に弾性ヒンジの変形を電気信号に変換する仕組みの必要性が見出された。
【0007】
本発明は、弾性ヒンジの変形に応じて高い感度で力を計測することができる力センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一形態に係る力センサは、固定体に、前記固定体に対して相対的に変位する可動体を接続し、基準軸線回りに前記可動体の変位を規制する形状を有し、前記基準軸線の軸方向に間隔を空けて配置される1対の弾性ヒンジと、前記弾性ヒンジ同士の間に配置されて、一端で前記固定体に固着され、他端で前記可動体に固着される圧電素子とを備える。
【0009】
本発明の他の形態に係る力センサは、第1ヒンジで固定体に連結される一端、および、第2ヒンジで可動体に連結される他端を有する第1リンク材と、前記第1リンク材と同じ長さで前記第1リンク材に平行に延び、第3ヒンジで前記固定体に連結される一端、および、第4ヒンジで前記可動体に連結される他端を有し、前記第1リンク材と協働して前記可動体の平行移動を実現する第2リンク材とを備え、前記第1ヒンジ、前記第2ヒンジ、前記第3ヒンジおよび前記第4ヒンジのうち少なくともいずれか1つは、前記平行移動にあたって基準軸線回りに前記可動体の変位を規制する形状を有し、前記基準軸線の軸方向に間隔を空けて配置される1対の弾性ヒンジを有し、前記弾性ヒンジ同士の間には、一端で前記固定体または前記可動体に固着され、他端で前記第1リンク材または前記第2リンク材に固着される圧電素子が配置される。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明によれば、弾性ヒンジの変形に応じて高い感度で力を計測することができる力センサは提供されることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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