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公開番号2025135500
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-18
出願番号2024033397
出願日2024-03-05
発明の名称推定装置、及びプログラム
出願人国立大学法人 東京大学,国立大学法人 熊本大学,国立大学法人東北大学
代理人個人
主分類H01M 4/04 20060101AFI20250910BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】充放電中の化学反応の状況の推定精度を向上できる推定装置、及びプログラムを提供する。
【解決手段】電池の電極のX線撮影像に基づいて、所定の時点における、電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、所定の推定外範囲の量となる範囲を除いて推定し、この推定の結果に基づいて、上記所定の時点における、電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、推定外範囲の量となる範囲を含めて推定し、この推定結果が、電池の内部状態の推定処理に供される推定装置1である。
【選択図】図1



特許請求の範囲【請求項1】
電池の電極のX線撮影像に基づいて、所定の時点における、前記電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、所定の推定外範囲の量となる範囲を除いて推定する第1の推定手段と、
前記第1の推定手段の推定の結果に基づいて、前記所定の時点における、前記電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、前記推定外範囲の量となる範囲を含めて推定する第2の推定手段と、
を含み、
前記第2の推定手段による推定結果が、前記電池の内部状態の推定処理に供される推定装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の推定装置であって、
前記第1の推定手段は、充電中の前記電池の電極のX線撮影像に基づいて、所定の時点における、前記電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、所定の推定外範囲の量となる範囲を除いて推定し、
前記第2の推定手段は、
(1)前記電極の界面電流の総和が充電電流に等しく、かつ
(2)隣接する点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量が連続する、
との条件に係る損失関数で機械学習された機械学習モデルを用いて、前記推定範囲外の量となる範囲については前記第1の推定手段の推定の結果を外挿し、前記所定の時点における、前記電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、前記推定外範囲の量となる範囲を含めて推定する推定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の推定装置であって、
前記第2の推定手段による推定結果を用い、前記電池に係るニューマンモデルの等価回路についてのキルヒホッフ法則に基づくマルコフ確率場のハミルトニアンを最小とする固液界面電流I,液相電流J,液相電位V,液相伝導度s,及び所定金属イオンの濃度の空間分布の少なくとも一つについての時系列変化を、前記電池の内部状態を表す情報として推定する内部状態推定手段をさらに有する推定装置。
【請求項4】
請求項2に記載の推定装置であって、
前記第2の推定手段による推定結果を用い、前記電池に係るニューマンモデルの等価回路についてのキルヒホッフ法則に基づくマルコフ確率場のハミルトニアンを最小とする固液界面電流I,液相電流J,液相電位V,液相伝導度s,及び所定金属イオンの濃度空間分布の少なくとも一つについての時系列変化を、前記電池の内部状態を表す情報として推定する内部状態推定手段をさらに有する推定装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の推定装置であって、
前記電池の活物質に含まれる所定金属は、リチウムである推定装置。
【請求項6】
コンピュータを、
電池の電極のX線撮影像に基づいて、所定の時点における、前記電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、所定の推定外範囲の量となる範囲を除いて推定する第1の推定手段と、
前記第1の推定手段の推定の結果に基づいて、前記所定の時点における、前記電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、前記推定外範囲の量となる範囲を含めて推定する第2の推定手段と、
として機能させ、前記第2の推定手段による推定結果を、前記電池の内部状態の推定処理に供するよう機能させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電池の内部状態を推定する推定装置、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン電池などの二次電池の充電・出力特性の向上が課題となっている。このような特性向上を図るにあたり、充放電中のイオン輸送状況などの化学反応の状況を、X線吸収分光法などで視覚化することが行われている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Nakamura, T., et al., Operando Observation of Formation and Annihilation of Inhomogeneous Reaction Distribution in a Composite Electrode for Lithium-Ion Batteries, Batteries and Supercaps 2019, No. 2, pp. 688-694 (DOI:10.1002/batt.201900018)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来例の方法では、電池の電極のX線撮影像に基づいて、電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれるリチウムなどの金属の量をある範囲で推定することができる。しかしながら、この従来例の方法では、リチウムなどの軽元素を対象とする場合、十分な精度で充放電中の電解質内のイオン輸送状況などの化学反応状況を測定できない問題点があった。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、充放電中の化学反応の状況の推定精度を向上できる推定装置、及びプログラムを提供することを、その目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来例の問題点を解決する本発明の一態様は、推定装置であって、電池の電極のX線撮影像に基づいて、所定の時点における、前記電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、所定の推定外範囲の量となる範囲を除いて推定する第1の推定手段と、前記第1の推定手段の推定の結果に基づいて、前記所定の時点における、前記電極内の複数の点での当該電池の活物質に含まれる所定金属の量を、前記推定外範囲の量となる範囲を含めて推定する第2の推定手段と、を含み、前記第2の推定手段による推定結果が、前記電池の内部状態の推定処理に供されることとしたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、推定精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施の形態に係る推定装置の構成例を表すブロック図である。
本発明の実施の形態に係る推定装置の例を表す機能ブロック図である。
本発明の実施の形態に係る推定装置が推定の対象とする電池の電極及びその推定の範囲を表す説明図である。
X線透過像のピーク・トップ・エネルギと金属の量との関係を表す説明図である。
本発明の実施の形態に係る推定装置が用いる3層ニューラルネットワークの例を表す説明図である。
電池の内部状態に対応するニューマンモデルの例を表す説明図である。
本発明の実施の形態の推定装置の動作例を表すフローチャート図である。
本発明の実施の形態の推定装置の出力例を表す説明図である。
本発明の実施の形態の推定装置の別の出力例を表す説明図である。
本発明の実施の形態の推定装置のもう一つの出力例を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上述のように、従来用いられてきた方法で、状況によって十分な精度で充放電中のイオン輸送状況などの化学反応の状況を推定できない。これは、高精度でリチウムなどの軽元素の量を測定するのが難しいことと、間接情報として電池(本実施の形態では充放電可能な二次電池とする)の活物質に含まれる金属の量を得ることはできるが、電極内の金属の量が活物質分子の数との比で所定のしきい値を超える範囲(二相共存反応領域に対応し、以下、推定外範囲と呼ぶ)では、X線吸収分光法だけでは当該金属の量を推定できないためである。
【0010】
[実施形態の構成]
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係る推定装置1は、図1に例示するように、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、入力部15を基本的に備えた一般的なコンピュータデバイスを用いて実現される。
(【0011】以降は省略されています)

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