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公開番号2025070399
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023180693
出願日2023-10-20
発明の名称生分解性ポリマー複合材料
出願人国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類B32B 27/00 20060101AFI20250424BHJP(積層体)
要約【課題】水中でも酵素による生分解性ポリマーの分解能が維持された生分解性ポリマー複合材料の提供。
【解決手段】生分解性ポリマー複合材料1は、生分解性ポリマーを含む基材10と、前記基材10に担持された前記生分解性ポリマーの分解活性を有する酵素12と、基材10の上に設けられた生分解性ポリマーコーティング20とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
生分解性ポリマーを含む基材と、
前記基材に担持された前記生分解性ポリマーの分解活性を有する酵素と、
前記基材の上に設けられた生分解性ポリマーコーティングと、
を備えた生分解性ポリマー複合材料。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記基材の前記生分解性ポリマーと、前記生分解性ポリマーコーティングの構成成分であるポリマーとが、同一物質であるか、同一種類である請求項1に記載の生分解性ポリマー複合材料。
【請求項3】
前記基材が繊維又は成形体である請求項1に記載の生分解性ポリマー複合材料。
【請求項4】
前記基材の前記生分解性ポリマーと、前記生分解性ポリマーコーティングの構成成分であるポリマーとが、同一又は異なって、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、多糖類及び多糖類エステルから成る群から選択される生分解性ポリマーを含む請求項1に記載の生分解性ポリマー複合材料。
【請求項5】
前記酵素が前記生分解性ポリマーに包埋されている請求項1に記載の生分解性ポリマー複合材料。
【請求項6】
前記生分解性ポリマーコーティングの厚さは0.001mm~5mmである請求項1又は5に記載の生分解性ポリマー複合材料。
【請求項7】
容器、包装、建材、農具、又は漁具の製造のための請求項1に記載の生分解性ポリマー複合材料の使用。
【請求項8】
生分解性ポリマーと、前記生分解性ポリマーの分解活性を有する酵素とを混合して、前記生分解性ポリマーの分解活性を有する酵素が前記生分解性ポリマー内に担持された基材を形成すること、及び
前記基材の上に生分解性ポリマーコーティングを設けること、
を含む生分解性ポリマー複合材料の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生分解性ポリマー複合材料に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ペットボトルなどの容器、包装、家庭用品などのプラスチックごみが環境を汚染しており、環境にやさしいプラスチック材料が求められている。特に、漁網、ロープなどのプラスチック製の漁具は海洋流出のリスクが高く、また、海洋に放出された繊維が生物に絡みつき生態系に影響を与えるため、対策が急務である。
【0003】
特許文献1は、生分解性樹脂と、該生分解性樹脂の分解促進物質を内包するマイクロカプセルと、を含有する包材または容器であって、前記マイクロカプセルが、光崩壊性を有する樹脂組成物を含む外殻を備えることを特徴とする包材または容器について開示している。生分解性樹脂の分解促進物質である微生物又は酵素をマイクロカプセルに内包し、包材または容器を開封した段階で、分解促進物質が物理的刺激を受けて生分解性樹脂に作用することにより、該生分解性樹脂の分解が開始される。
【0004】
特許文献2は、少なくとも1種のポリエステルと、ポリエステル分解活性を有する生物学的物質とを含む生分解性プラスチック物品であって、前記生分解性プラスチック物品は、多糖類、および場合により、140℃未満の融解温度および/または70℃未満のガラス転移温度を有する担体ポリマーから選択される担体を含み、前記生物学的物質は、前記ポリエステルを分解でき、かつ前記プラスチック物品中に均一に分散している、生分解性プラスチック物品について開示している。生物学的物質は、例えば少なくともポリエステル分解活性を有する酵素を含む。この構成では、プラスチック物品に酵素が均一に分散され、使い捨ての短寿命プラスチック物品に期待される分解特性に応えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-058234
特開2020-531671
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び2などの公知技術において、生分解性樹脂の分解を促進するために、生分解性樹脂の分解を促進する酵素が生分解性樹脂に内包又は分散されている。
【0007】
一部の生分解性プラスチックはたい肥化環境では分解するものの、海洋環境では分解しない。酵素の包埋又は塗布により生分解性プラスチックの分解能が上がり、海水での生分解性を付与し得る。
【0008】
しかしながら、海水などの水中では、生分解性樹脂中に内包又は分散した酵素が、水中へ流出するため、酵素による分解能が低下する。
【0009】
本発明が解決すべき課題は、水中でも酵素による生分解性ポリマーの分解能が維持又は加速された生分解性ポリマー複合材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下に記載の実施形態を包含する。
項1.
生分解性ポリマーを含む基材と、
前記基材に担持された前記生分解性ポリマーの分解活性を有する酵素と、
前記基材の上に設けられた生分解性ポリマーコーティングと、
を備えた生分解性ポリマー複合材料。
項2.
前記基材の前記生分解性ポリマーと、前記生分解性ポリマーコーティングの構成成分であるポリマーとが、同一物質であるか、同一種類である項1に記載の生分解性ポリマー複合材料。
項3.
前記基材が繊維又は成形体である項1に記載の生分解性ポリマー複合材料。
項4.
前記基材の前記生分解性ポリマーと、前記生分解性ポリマーコーティングの構成成分であるポリマーとが、同一又は異なって、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、多糖類及び多糖類エステルから成る群から選択される生分解性ポリマーを含む項1に記載の生分解性ポリマー複合材料。
項5.
前記酵素が前記生分解性ポリマーに包埋されている項1に記載の生分解性ポリマー複合材料。
項6.
前記生分解性ポリマーコーティングの厚さは0.001mm~5mmである項1又は5に記載の生分解性ポリマー複合材料。
項7.
容器、包装、建材、農具、又は漁具の製造のための項1に記載の生分解性ポリマー複合材料の使用。
項8.
生分解性ポリマーと、前記生分解性ポリマーの分解活性を有する酵素とを混合して、前記生分解性ポリマーの分解活性を有する酵素が前記生分解性ポリマー内に担持された基材を形成すること、及び
前記基材の上に生分解性ポリマーコーティングを設けること、
を含む生分解性ポリマー複合材料の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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