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公開番号2025090874
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2022073502
出願日2022-04-27
発明の名称活性成分含有溶液処理装置および体外活性成分含有溶液循環システム
出願人国立大学法人 東京大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12M 3/06 20060101AFI20250611BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】装置を小型して体外で循環させる活性成分含有溶液の量を抑制できる活性成分含有溶液処理装置を提供する。
【解決手段】少なくとも血液における一部の成分が導入されるチャンバーと、チャンバーの内部に配置され、複数の細胞が充填されたコア部と、コア部の外周を被覆するシェル部とを有する細胞ファイバと、を備える。細胞は、血液における成分に含まれる特定物質と親和性を有する膜タンパク質を発現した親和性細胞と、血液に外分泌物として生理活性物質を放出する外分泌性細胞と、の少なくとも一方を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも活性成分含有溶液における一部の成分が導入されるチャンバーと、
前記チャンバーの内部に配置され、複数の細胞と、前記細胞を保持し前記成分を透過させる保持部とを有する線状部材と、
を備え、
前記細胞は、
前記活性成分含有溶液における前記成分に含まれる特定物質と親和性を有する膜タンパク質を発現した親和性細胞と、
前記活性成分含有溶液に外分泌物として生理活性物質を放出する外分泌性細胞と、
の少なくとも一方を含む、活性成分含有溶液処理装置。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記チャンバーは、少なくとも前記活性成分含有溶液における前記成分が導入される導入部と、少なくとも前記活性成分含有溶液における前記成分が排出される排出部とを有し、
前記導入部と前記排出部のうち、少なくとも前記排出部に前記線状部材を前記チャンバーの内部に止めるフィルターが設けられる、
請求項1に記載の活性成分含有溶液処理装置。
【請求項3】
前記保持部は、多糖類と、下限臨界溶液温度を有する高分子と親水性高分子とのブロック共重合体とを含む混合物である、
請求項1に記載の活性成分含有溶液処理装置。
【請求項4】
前記特定物質は、ウイルスであり、
前記親和性細胞は、アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)発現細胞である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の活性成分含有溶液処理装置。
【請求項5】
前記生理活性物質はアルブミンであり、
前記外分泌性細胞は肝細胞である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の活性成分含有溶液処理装置。
【請求項6】
前記生理活性物質は酵素であり、
前記外分泌性細胞は酵素産生細胞である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の活性成分含有溶液処理装置。
【請求項7】
前記チャンバー内に配置され、外周に巻き付けられた前記線状部材を支持する支持体を有し、
前記支持体は、前記チャンバーに対して着脱自在に取り付けられる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の活性成分含有溶液処理装置。
【請求項8】
前記線状部材は、
複数の前記細胞が充填されたコア部と、
前記保持部として、前記コア部の外周を被覆するシェル部と、
を有する細胞ファイバである、
請求項1から3のいずれか一項に記載の活性成分含有溶液処理装置。
【請求項9】
請求項1から3のいずれか一項に記載の活性成分含有溶液処理装置と、
少なくとも前記活性成分含有溶液における前記成分を前記チャンバーの導入部から排出部に至って循環させるポンプと、を有する、体外活性成分含有溶液循環システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、活性成分含有溶液処理装置および体外活性成分含有溶液循環システムに関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
体外活性成分含有溶液循環システムの一例としては、例えば採血した活性成分含有溶液である血液から老廃物や余分な水分を除去する透析を行い、血液を浄化処理する血液透析装置を有する構成が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、特許文献2には、体外活性成分含有溶液循環システムとして、中空線維を介して血液に栄養物質を付与する処理を行う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/137756号
特表2001-525705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の活性成分含有溶液処理装置および体外活性成分含有溶液循環システムは、血液浄化デバイスに加えて血液成分調整器を用いているため、装置が大型化するという問題が生じる。特許文献2の活性成分含有溶液処理装置および体外活性成分含有溶液循環システムは、血液の循環路に加えて栄養物質の補給流路と体液の補給流路をそれぞれ設けているため、特許文献1と同様に装置が大型化するという問題が生じる。
また、装置が大型化することで、体外で循環させる血液の量が増えるという問題も生じる。
【0006】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、装置を小型して体外で循環させる活性成分含有溶液の量を抑制できる活性成分含有溶液処理装置および体外活性成分含有溶液循環システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に従えば、少なくとも活性成分含有溶液における一部の成分が導入されるチャンバーと、前記チャンバーの内部に配置され、複数の細胞と、前記細胞を保持し前記成分を透過させる保持部とを有する線状部材と、を備え、前記細胞は、前記活性成分含有溶液における前記成分に含まれる特定物質と親和性を有する膜タンパク質を発現した親和性細胞と、前記活性成分含有溶液に外分泌物として生理活性物質を放出する外分泌性細胞と、の少なくとも一方を含む、活性成分含有溶液処理装置が提供される。
【0008】
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の活性成分含有溶液処理装置と、少なくとも前記活性成分含有溶液における前記成分を前記チャンバーの導入部から排出部に至って循環させるポンプと、を有する、体外活性成分含有溶液循環システムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、装置を小型して体外で循環させる活性成分含有溶液の量を抑制できる活性成分含有溶液処理装置および体外活性成分含有溶液循環システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施の形態を示す図であって、体外血液循環システム100の概略構成を示す図である。
ファイバ支持体50の断面図である。
細胞ファイバFにおける先端部分の模式図である。
細胞ファイバFの製造過程を説明する模式図である。
細胞ファイバFの37℃における蛍光画像である。
細胞ファイバFの4℃における蛍光画像である。
Sタンパク質ビーズの作製を説明する模式図である。
Sタンパク質ビーズを含む溶液を注入後の時間と、計測されたSタンパク質ビーズ量との関係を示す図である。
細胞ファイバFに細胞を充填しないサンプルの蛍光画像である。
細胞ファイバFにVeroE6細胞が充填されたサンプルの蛍光画像である。
細胞ファイバFにVeroE6細胞が1時間反応した後の蛍光画像である。
細胞ファイバFにVeroE6細胞が2時間反応した後の蛍光画像である。
コロナウイルスのシュードタイプレンチウイルスを用い、細胞ファイバFに細胞を充填しないサンプルにおいて、循環6日後の蛍光画像である。
コロナウイルスのシュードタイプレンチウイルスを用い、細胞ファイバFにVeroE6細胞を用いたサンプルにおいて、循環6日後の蛍光画像である。
外分泌性細胞を有する細胞ファイバFと、外分泌性細胞を有さない細胞ファイバFを用いて血液を循環させた場合の血漿内のアルブミン濃度を示す図である。
体外血液循環システム100の変形例を示す概略構成図である。
線状部材の変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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