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公開番号2025092265
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023208036
出願日2023-12-08
発明の名称有機酸除去方法
出願人株式会社アイシン,国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類C13B 20/00 20110101AFI20250612BHJP(糖工業)
要約【課題】有機酸含有糖液中の糖を減少させることなく有機酸を効率よく除去することが可能な有機酸除去方法を提供する。
【解決手段】有機酸除去方法は、有機酸含有糖液から有機酸を除去するものであり、有機酸を吸着する吸着剤として、イオン半径が1オングストローム未満の4族元素またはランタノイドの酸化物を有機酸含有糖液に適用する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
有機酸含有糖液から有機酸を除去する有機酸除去方法であって、
前記有機酸を吸着する吸着剤として、イオン半径が1オングストローム未満の4族元素またはランタノイドの酸化物を前記有機酸含有糖液に適用する、
有機酸除去方法。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
請求項1に記載の有機酸除去方法であって、
前記吸着剤として、イオン半径が0.9オングストローム未満の4族元素またはランタノイドの酸化物を前記有機酸含有糖液に適用する、
有機酸除去方法。
【請求項3】
請求項2に記載の有機酸除去方法であって、
前記4族元素またはランタノイドの酸化物は、ZrO
2
またはCeO
2
である、
有機酸除去方法。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれか1項に記載の有機酸除去方法であって、
バイオマスから糖化液を製造する工程中または工程後において生成される前記有機酸含有糖液に前記吸着剤を適用して該有機酸含有糖液から有機酸を除去する、
有機酸除去方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書は、有機酸除去方法について開示する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、セルロース系バイオマス原料を70質量%濃度の硫酸で処理(酸加水分解)して可溶化した処理液を生成し、イオン交換膜の片面を処理液に接触させると共に他方の面に水(回収用水)を接触させることにより、処理液中の硫酸を回収するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、遺伝子組み換えにより酵母の酸耐性を向上させ、糖化バイオマス中の発酵阻害物質(酢酸、ギ酸)の存在下でも、効率的なエタノール発酵を可能としたものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-22180号公報
国際公開第2011/065539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、可溶化した処理液中に含まれる酸の回収にイオン交換膜を用いる特許文献1記載の手法では、70%の硫酸に対して硫酸除去率が86.0%程度であり、硫酸の除去率が十分でない。回収用水の流量を増量することにより、硫酸除去率を上昇させることが可能であるが、糖通過量も上昇するため、高い糖回収率を確保するのは困難である。また、特許文献2に記載の方法では、30mMのギ酸が含有する場合にエタノール発酵速度の低下が認められ、高いギ酸濃度に対して十分に対応することができない場合が生じる。
【0006】
本開示の有機酸除去方法は、有機酸含有糖液中の有機酸を選択的に除去することが可能な有機酸除去方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の有機酸除去方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本開示の有機酸除去方法は、
有機酸含有糖液から有機酸を除去する有機酸除去方法であって、
前記有機酸を吸着する吸着剤として、イオン半径が1オングストローム未満の4族元素またはランタノイドの酸化物を前記有機酸含有糖液に適用する
ことを要旨とする。
【0009】
本願の発明者らは、鋭意研究の結果、イオン半径が1オングストローム未満の4族元素またはランタノイドの酸化物を吸着剤として用いた場合、有機酸含有糖液中の糖濃度がそれ程減少することなく、吸着剤に有機酸が素早く吸着して液中から有機酸が除去され、イオン半径が1オングストローム以上の4族元素またはランタノイドの酸化物を吸着剤として用いた場合、有機酸が除去されるものの糖液中の糖濃度が減少することを見出した。後者の場合に糖濃度が減少するのは、イオン半径が大きい元素においては、その酸化物の塩基性が強くなり、糖を分解する等の副反応を起こすためと考えられる。したがって、吸着剤としてイオン半径が1オングストローム未満の4族元素またはランタノイドの酸化物を有機酸含有糖液に適用することで、有機酸含有糖液中から有機酸を選択的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態の有機酸除去方法を含むバイオエタノールの生成手法の工程の一例を示す工程図である。
有機酸除去工程の様子を示す説明図である。
4族元素のイオン半径の一覧を示す説明図である。
ランタノイドのイオン半径の一覧を示す説明図である。
吸着剤としてZrO
2
を用いた場合の糖化液に含まれるグルコース、キシロース、ギ酸の残存量を示す実験結果としての説明図である。
吸着剤としてCeO
2
を用いた場合の糖化液に含まれるグルコース、キシロース、ギ酸の残存量を示す実験結果としての説明図である。
吸着剤として少量のZrO
2
を用いた場合の糖化液に含まれるグルコース、キシロース、ギ酸の残存量を示す実験結果としての説明図である。
吸着剤としてハイドロタルサイトを用いた場合の糖化液に含まれるグルコース、キシロース、ギ酸の残量変化を示す実験結果としての説明図である。
吸着剤としてLa
2

3
を用いた場合の糖化液に含まれるグルコース、キシロース、ギ酸の残存量を示す実験結果としての説明図である。
バイオエタノールの生成手法の工程の変形例を示す工程図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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