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公開番号2025098788
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2023215158
出願日2023-12-20
発明の名称光学デバイス、受信モジュール及びコヒーレント受信器
出願人国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人ドライト国際特許事務所
主分類H04J 14/04 20060101AFI20250625BHJP(電気通信技術)
要約【課題】空間モードや偏波分離を行うことができる小型化に有利な光学デバイス、受信モジュール及びコヒーレント受信器を提供する。
【解決手段】受信モジュール13は、モード分離合波器14及び受光素子アレイ15を有する。モード分離合波器14は、間隔をあけて複数段に6枚のメタサーフェス21A~21Fが配され、空間モード多重及び偏波多重された信号光Sと局所光Loが入射される。メタサーフェス21A~21Fによって、信号光Sの各々の信号光成分について複数の分割信号光成分を生成し、局所光Loを複数の分割局所光に分割して、各分割信号光成分と分割局所光とを干渉させた干渉光を生成する。メタサーフェス21A~21Fによって、前記信号光成分ごとの各分割信号光成分の出力位置において分割信号光成分と分割局所光とが異なる位相差で干渉するように位相が制御される。各信号光成分について、各干渉光から信号光成分の複素振幅を得る。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
間隔をあけて複数段に配され、各々が入射した光の位相及び偏波を制御する複数のメタサーフェスからなり、
前記複数のメタサーフェスは、
空間モード多重及び偏波多重した多重光が初段のメタサーフェスに入射され、前段のメタサーフェスを透過または反射した前記多重光の光成分が次段のメタサーフェスに入射することにより、前記多重光を空間モード分離及び偏波分離した複数の多重光成分にして最終段のメタサーフェスから射出する
ことを特徴とする光学デバイス。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記複数のメタサーフェスは、
前記複数の多重光成分の各々について、複数の第1分割光に変換し、前記複数の第1分割光を前記最終段のメタサーフェスから射出して互いに異なる複数の出力位置に集光する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項3】
間隔をあけて複数段に配され、各々が入射した光の位相及び偏波を制御する複数のメタサーフェスからなり、
前記複数のメタサーフェスは、
複数の信号光成分を空間モード多重及び偏波多重した信号光と、局所光とが入射され、 前段のメタサーフェスを透過または反射した前記信号光及び前記局所光の光成分が次段のメタサーフェスに入射することにより、前記信号光を空間モード分離及び偏波分離した前記複数の信号光成分のそれぞれを複数の第1分割光に分割して互いに異なる複数の出力位置に集光し、前記局所光を複数の第2分割光に分割して前記複数の出力位置にそれぞれ集光するとともに、前記複数の信号光成分の各々の各出力位置において前記第1分割光と前記第2分割光とが異なる位相差で干渉する前記複数の第1分割光及び前記複数の第2分割光を最終段のメタサーフェスから射出する
ことを特徴とする光学デバイス。
【請求項4】
前記複数の信号光成分の各々の各出力位置における前記第1分割光と前記第2分割光との位相差を等間隔でずらしていることを特徴とする請求項3に記載の光学デバイス。
【請求項5】
前記複数の信号光成分の各々の各出力位置における前記第1分割光と前記第2分割光との位相差は、そのうち1つの位相差を基準としたときの相対的な位相差が0°、90°、180°、270°である
ことを特徴とする請求項3に記載の光学デバイス。
【請求項6】
前記局所光は、単一の偏波モードであり、
前記複数のメタサーフェスは、
前記局所光の偏波モードを維持して前記複数の第2分割光を射出し、
前記複数の第1分割光を前記局所光と同じ偏波モードとに変換して射出する
ことを特徴とする請求項3に記載の光学デバイス。
【請求項7】
前記信号光と前記局所光とが初段の前記メタサーフェスの異なる位置に入射される
ことを特徴とする請求項3に記載の光学デバイス。
【請求項8】
前記信号光と空間モードが異なる前記局所光が前記信号光に空間モード多重されており、
前記複数のメタサーフェスは、前記信号光を前記複数の信号光成分に空間モード分離及び偏波分離するとともに前記局所光を空間モード分離する
ことを特徴とする請求項3に記載の光学デバイス。
【請求項9】
間隔をあけて複数段に配され、各々が入射した光の位相及び偏波を制御する複数のメタサーフェスからなり、
前記複数のメタサーフェスは、
信号光の1以上の信号光成分と前記信号光成分とモードが異なる局所光とを多重した多重光が初段のメタサーフェスに入射され、前段のメタサーフェスを透過または反射した前記多重光の光成分が次段のメタサーフェスに入射することにより、前記信号光成分を複数の第1分割光に分割して互いに異なる複数の出力位置に集光し、前記局所光を複数の第2分割光に分割して前記第1分割光の出力位置にそれぞれ集光するとともに、前記信号光成分ごとの各出力位置において前記第1分割光と前記第2分割光とが互いに異なる位相差で干渉する前記複数の第1分割光及び前記複数の第2分割光を最終段のメタサーフェスから射出する
ことを特徴とする光学デバイス。
【請求項10】
前記信号光成分ごとの各出力位置における前記第1分割光と前記第2分割光との位相差を等間隔でずらしていることを特徴とする請求項9に記載の光学デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学デバイス、受信モジュール及びコヒーレント受信器に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
伝送容量の大容量化を図った光通信として、偏波多重コヒーレント通信が知られている。偏波多重コヒーレント通信では、送信側では、独立したデータでそれぞれ変調した一対の信号光を互いに直交する偏波に変換し、各偏波を多重化した信号光を光ファイバ伝送する。偏波多重コヒーレント通信のコヒーレント受信器では、非特許文献1のように、信号光を偏波分離器によって偏波ごとの信号光成分に偏波分離し、各々の信号光成分について、例えば90°光ハイブリッドによる局所光(局発光)との合波による2組の干渉波ペアの生成、2組のバランス型フォトダイオードによる干渉波ペアの検出を行って、その検出結果から送信された信号光の複素振幅を得ている。
【0003】
さらなる伝送容量の大容量化を図った光通信として、複数の空間モードを多重化した空間多重コヒーレント通信が知られている。空間多重コヒーレント通信では、独立したデータでそれぞれ変調した複数の空間モードの信号光成分を多重し、その多重した信号光をマルチモード光ファイバやマルチコア光ファイバ等で伝送する。空間多重コヒーレント通信の場合、コヒーレント受信器では、非特許文献2のように、モード分離器により信号光を各信号光成分に分離し、各信号光成分について、上記と同様に干渉波ペアの生成、検出を行う。この空間多重コヒーレント通信においても、偏波多重することが可能であり、この場合にコヒーレント受信器では、偏波分離器を設けて光信号の偏波分離を行う。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Hideki Yagi et al., “InP-Based Photodetectors Monolithically Integrated with 90° Hybrid toward Over 400Gb/s Coherent Transmission Systems.” IEICE Trans. Electron. 102-C(4): 347-356 (2019)
D. Soma et al., “2.05 Peta-bit/s super-Nyquist-WDM SDM transmission using 9.8-km 6-mode 19-core fiber in full C band,” in Proc. ECOC’15, PDP3.2, 2015.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、コヒーレント受信器では、空間モードを分離するモード分離器、偏波分離を行う偏波分離器が必要になる。また、空間モード、偏波で分離される1つの信号光成分に対して、干渉波ペアを生成するための90°光ハイブリッドのような光回路が必要になる。
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、空間モード分離や偏波分離を行うことができる小型化に有利な光学デバイス、受信モジュール及びコヒーレント受信器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光学デバイスは、間隔をあけて複数段に配され、各々が入射した光の位相及び偏波を制御する複数のメタサーフェスからなり、複数のメタサーフェスは、空間モード多重及び偏波多重した多重光が初段のメタサーフェスに入射され、前段のメタサーフェスを透過または反射した多重光の光成分が次段のメタサーフェスに入射することにより、多重光を空間モード分離及び偏波分離した複数の多重光成分にして最終段のメタサーフェスから射出するものである。
【0008】
本発明の光学デバイスは、間隔をあけて複数段に配され、各々が入射した光の位相及び偏波を制御する複数のメタサーフェスからなり、複数のメタサーフェスは、複数の信号光成分を空間モード多重及び偏波多重した信号光と、局所光とが入射され、前段のメタサーフェスを透過または反射した信号光及び局所光の光成分が次段のメタサーフェスに入射することにより、信号光を空間モード分離及び偏波分離した複数の信号光成分のそれぞれを複数の第1分割光に分割して互いに異なる複数の出力位置に集光し、局所光を複数の第2分割光に分割して複数の出力位置にそれぞれ集光するとともに、複数の信号光成分の各々の各出力位置において第1分割光と第2分割光とが異なる位相差で干渉する複数の第1分割光及び複数の第2分割光を最終段のメタサーフェスから射出するものである。
【0009】
本発明の光学デバイスは、間隔をあけて複数段に配され、各々が入射した光の位相及び偏波を制御する複数のメタサーフェスからなり、複数のメタサーフェスは、信号光の1以上の信号光成分と信号光成分とモードが異なる局所光とを多重した多重光が初段のメタサーフェスに入射され、前段のメタサーフェスを透過または反射した多重光の光成分が次段のメタサーフェスに入射することにより、信号光成分を複数の第1分割光に分割して互いに異なる複数の出力位置に集光し、局所光を複数の第2分割光に分割して第1分割光の出力位置にそれぞれ集光するとともに、信号光成分ごとの各出力位置において第1分割光と第2分割光とが互いに異なる位相差で干渉する複数の第1分割光及び複数の第2分割光を最終段のメタサーフェスから射出するものである。
【0010】
本発明の受信モジュールは、上記光学デバイスと、複数の出力位置に配され干渉光を受光する複数の受光素子を備えるものである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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