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公開番号
2025031690
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2024142006
出願日
2024-08-23
発明の名称
薄膜の製造方法
出願人
ダイキン工業株式会社
,
国立大学法人 東京大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C23C
16/14 20060101AFI20250228BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】基板における原子層堆積法の選択性を向上することにより、特定の領域に原子層堆積法を行うことができ、その結果、低い配線間リーク電流値を有する薄膜を製造できる。
【解決手段】基板の第1主面の一部を不活性化して、不活性化領域を形成する不活性化処理と、
前記不活性化処理後、前記第1主面に対し、原子層堆積法を用いて薄膜を形成する形成処理と、
を含む、薄膜の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基板の第1主面の一部を不活性化して、不活性化領域を形成する不活性化処理と、
前記不活性化処理後、前記第1主面に対し、原子層堆積法を用いて薄膜を形成する形成処理と、
を含む、薄膜の製造方法。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記不活性化領域以外の領域は、金属含有部分であり、
前記不活性化領域は、基材である、
請求項1に記載の薄膜の製造方法。
【請求項3】
前記金属含有部分は、配線である、請求項2に記載の薄膜の製造方法。
【請求項4】
前記金属含有部分は、Cu及びPdからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項2に記載の薄膜の製造方法。
【請求項5】
シリコンを含有する基材と前記基材上に位置するCu及びPdからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む金属含有部分とを有する基板において、前記基材を不活性化して、不活性化領域を形成する不活性化処理と、
前記不活性化処理後、前記第1主面に対し、原子層堆積法を用いて薄膜を形成する形成処理と、
を含む、薄膜の製造方法。
【請求項6】
前記不活性化処理において、不活性化処理剤としてシラン化合物を用いる、請求項1又は5に記載の薄膜の製造方法。
【請求項7】
前記シラン化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザン、1,1,3,3-テトラメチルジシラザン、N,N-ジメチルアミノトリメチルシラン、ビス(N,N-ジメチルアミノ)ジメチルシラン及びメトキシトリメチルシランからなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項6に記載の薄膜の製造方法。
【請求項8】
前記形成処理は、
原料化合物を含む原料液体を気化させる気化処理、
前記気化された原料化合物を、前記第1主面に堆積する堆積処理、及び
前記堆積処理後、還元ガスで還元することにより前記不活性化領域以外の領域に前記薄膜を成膜する成膜処理、
を含む、
請求項1又は5に記載の薄膜の製造方法。
【請求項9】
前記原料化合物は、金属原子を含み、
前記金属原子は、コバルト、又は、パラジウムである、請求項8に記載の薄膜の製造方法。
【請求項10】
前記原料化合物の100℃における蒸気圧は、0.4Torr以上である、請求項8に記載の薄膜の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、薄膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
種々の基板への成膜方法として、原子層堆積法(以下、「ALD」ともいう)を用いて薄膜を製造する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-184449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、基板にALDを行うと、ALDにより、処理対象領域以外の領域にも薄膜が形成されることがあった。例えば、基板の第1主面が、処理対象領域である金属領域と、非処理対象領域の絶縁領域とを有する場合、該第1主面にALDを行うと、金属領域のみならず、絶縁領域にも薄膜が形成されることがあった。薄膜の形成領域が増えると、薄膜の配線間リーク電流値が上昇した。
【0005】
発明者等が鋭意検討した結果、ALDの選択性を向上することにより、低い抵抗値を有する薄膜が得られることを見出した。即ち、本開示の目的は、基板におけるALDの選択性を向上することにより、特定の領域にALDを行うことができ、その結果、低い配線間リーク電流値を有する薄膜を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、以下の態様を含む。
[1]
基板の第1主面の一部を不活性化して、不活性化領域を形成する不活性化処理と、
前記不活性化処理後、前記第1主面に対し、原子層堆積法を用いて薄膜を形成する形成処理と、
を含む、薄膜の製造方法。
[2]
前記不活性化領域以外の領域は、金属含有部分であり、
前記不活性化領域は、基材である、
[1]に記載の薄膜の製造方法。
[3]
前記金属含有部分は、配線である、[2]に記載の薄膜の製造方法。
[4]
前記金属含有部分は、Cu及びPdからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、[2]又は[3]に記載の薄膜の製造方法。
[5]
シリコンを含有する基材と前記基材上に位置するCu及びPdからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む金属含有部分とを有する基板において、前記基材を不活性化して、不活性化領域を形成する不活性化処理と、
前記不活性化処理後、前記第1主面に対し、原子層堆積法を用いて薄膜を形成する形成処理と、
を含む、薄膜の製造方法。
[6]
前記不活性化処理において、不活性化処理剤としてシラン化合物を用いる、[1]から[5]のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[7]
前記シラン化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザン、1,1,3,3-テトラメチルジシラザン、N,N-ジメチルアミノトリメチルシラン、ビス(N,N-ジメチルアミノ)ジメチルシラン及びメトキシトリメチルシランからなる群より選ばれる少なくとも1つである、[6]に記載の薄膜の製造方法。
[8]
前記形成処理は、
原料化合物を含む原料液体を気化させる気化処理、
前記気化された原料化合物を、前記第1主面に堆積する堆積処理、及び
前記堆積処理後、還元ガスで還元することにより前記不活性化領域以外の領域に前記薄膜を成膜する成膜処理、
を含む、
[1]から[7]のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[9]
前記原料化合物は、金属原子を含み、
前記金属原子は、コバルト、又は、パラジウムである、[8]に記載の薄膜の製造方法。
[10]
前記原料化合物の100℃における蒸気圧は、0.4Torr以上である、[8]又は[9]に記載の薄膜の製造方法。
[11]
前記原料化合物は、金属原子と、該金属原子に配位する配位元素を含む配位子と、を含み、
前記配位元素は、C、N、O及びSiから選ばれる少なくとも1つである、
[8]から[10]のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[12]
前記配位元素は、C及びOから選ばれる少なくとも1つである、[11]に記載の薄膜の製造方法。
[13]
前記原料化合物は、配位子を含み、
前記配位子は、単座配位子及び多座配位子の少なくとも1つを含む、
[8]から[12]のいずれか1つに記載の薄膜の製造方法。
[14]
前記多座配位子は、2座配位子及び3座配位子の少なくとも1つを含む、
[13]に記載の薄膜の製造方法。
[15]
前記単座配位子は、カルボニル、アルキン、アルキル、アミン、アミノアルキル及びヒドリドから選ばれる少なくとも1つである、[13]に記載の薄膜の製造方法。
[16]
前記多座配位子は、2座配位子であり、
【発明の効果】
【0007】
本開示の製造方法によれば、基板におけるALDの選択性を向上することにより、特定の領域にALDを行うことができ、その結果、低い配線間リーク電流値を有する薄膜を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本開示の成膜装置の一例を示す概略図である。
図2は、実施例で形成した櫛歯型構造を示す概略図である。
図3は、実施例1、2及び比較例1で得られたL/S値とリーク電流値の比率の関係を示す図面である。
図4は、実施例3及び比較例2で得られたL/S値とリーク電流値の比率の関係を示す図面である。
図5は、実施例4及び比較例3で得られたL/S値とリーク電流値の比率の関係を示す図面である。
図6は、実施例5及び比較例4で得られたL/S値とリーク電流値の比率の関係を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を説明する。なお、以下の説明は、特定的な記載がない限り、本開示に係る発明を以下のものに限定しない。
【0010】
本開示の薄膜の製造方法は、
基板の第1主面の一部を不活性化して、不活性化領域を形成する不活性化処理と、
前記不活性化処理後、前記第1主面に対し、原子層堆積法を用いて薄膜を形成する形成処理と、
を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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