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公開番号2025082848
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2024201007
出願日2024-11-18
発明の名称微粒子分離システム
出願人国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人ドライト国際特許事務所
主分類C12M 1/26 20060101AFI20250522BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】共焦点顕微鏡を備え、動的環境下で微粒子の動きを特定することができる微粒子分離システムを提供する。
【解決手段】微粒子分離システム11は、二次元座標系に従って切り出される局所画像をつなぎ合わせて表示画像を生成する共焦点顕微鏡12と、共焦点顕微鏡12によって第1時点で生成された第1表示画像に基づき、二次元座標系上で1以上の微粒子の位置情報を特定する第1特定部53と、共焦点顕微鏡12によって第1時点後の第2時点で生成された第2表示画像に基づき、二次元座標系上で微粒子の位置情報を特定する第2特定部54と、位置情報に基づき第1表示画像の微粒子に第2表示画像の微粒子を紐付けるトラッキング部55とを備える。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
二次元座標系に従って切り出される局所画像をつなぎ合わせて表示画像を生成する共焦点顕微鏡と、
前記共焦点顕微鏡によって第1時点で生成された第1表示画像に基づき、前記二次元座標系上で1以上の微粒子の位置情報を特定する第1特定部と、
前記共焦点顕微鏡によって前記第1時点後の第2時点で生成された第2表示画像に基づき、前記二次元座標系上で前記微粒子の位置情報を特定する第2特定部と、
前記位置情報に基づき前記第1表示画像の前記微粒子に前記第2表示画像の前記微粒子を紐付けるトラッキング部と
を備える微粒子分離システム。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記第1表示画像に基づき、前記二次元座標系上で抽出された全ての微粒子の位置情報を特定する位置データを記憶する位置記憶部を備える
請求項1に記載の微粒子分離システム。
【請求項3】
前記位置情報は、対物レンズの焦点面に基づき、前記二次元座標系に直交するz軸で特定される座標値を含む
請求項2に記載の微粒子分離システム。
【請求項4】
前記第2特定部で特定される前記微粒子の位置にピペットを駆動する位置決め信号を出力し、明視野の画像に基づき前記ピペットに吸入される前記微粒子を検出する分取部をさらに備える
請求項3に記載の微粒子分離システム。
【請求項5】
前記微粒子は細胞である
請求項4記載の微粒子分離システム。
【請求項6】
固有の三次元座標系に従ってピペットを駆動する位置決め信号を出力し、明視野の画像で特定される前記ピペットの合焦に基づき前記二次元座標系に従ってx座標値およびy座標値を取得するキャリブレーション部をさらに備える
請求項1に記載の微粒子分離システム。
【請求項7】
前記キャリブレーション部は、光軸に平行に対物レンズを駆動する位置決め信号を出力し、明視野の画像で特定される合焦に応じて、前記二次元座標系に直交するz軸で特定される座標値を取得する
請求項6記載の微粒子分離システム。
【請求項8】
前記キャリブレーション部は、明視野の画像で特定される前記微粒子に、前記第1特定部または前記第2特定部で特定される前記位置情報を紐付ける
請求項7記載の微粒子分離システム。
【請求項9】
前記分取部は、前記ピペットの吸引および排出を制御する制御信号を生成し、前記画像に基づき前記ピペット内に1以上の前記微粒子が確認されると、前記ピペットの吸引動作を終了する
請求項4に記載の微粒子分離システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二次元座標系に従って切り出される局所画像をつなぎ合わせて表示画像を生成する共焦点顕微鏡を備えた微粒子分離システムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は共焦点顕微鏡を備えた細胞吸引支援システムを開示する。共焦点顕微鏡は、二次元座標系に従って切り出される局所画像(フレーム)をつなぎ合わせて表示画像を生成する。検出条件に細胞の特徴量が設定されると、表示画像中で検出条件を満たす細胞は検出されることができる。特定の1細胞が指定されると、1細胞に対して吸引具は位置決めされることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6066110号公報
特許第6937982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
植物の成長発達のメカニズムは広く研究される。研究にあたって例えばシロイヌナズナの根からプロトプラストは採取される。プロトプラストの採取にあたってシロイヌナズナの根は細胞壁溶解酵素液中で攪拌され遠心分離される。したがって、根組織内のどの細胞からプロトプラストが採取されたのか、知ることはできない。根組織内のどの細胞からプロトプラストが採取されたか知ることができれば、遺伝子発現の解析はさらに前進すると期待される。細胞が根から遊離する様子を観察することができれば、そうしたプロトプラストの位置情報は取得されることができる。動的環境下で微粒子の動きを特定する術が要求される。
【0005】
本発明は、共焦点顕微鏡を備え、動的環境下で微粒子の動きを特定することができる微粒子分離システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態によれば、二次元座標系に従って切り出される局所画像をつなぎ合わせて表示画像を生成する共焦点顕微鏡と、前記共焦点顕微鏡によって第1時点で生成された第1表示画像に基づき、前記二次元座標系上で1以上の微粒子の位置情報を特定する第1特定部と、前記共焦点顕微鏡によって前記第1時点後の第2時点で生成された第2表示画像に基づき、前記二次元座標系上で前記微粒子の位置情報を特定する第2特定部と、前記位置情報に基づき前記第1表示画像の前記微粒子に前記第2表示画像の前記微粒子を紐付けるトラッキング部とを備える微粒子分離システムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
以上のように開示の形態によれば、共焦点顕微鏡を備え、動的環境下で微粒子の動きを特定することができる微粒子分離システムは提供されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
1つの実施形態に係る微粒子分離システムの一具体例である細胞分取システムの構成を概略的に示す図である。
細胞分取システムの動作を示すフローチャートである。
シロイヌナズナの根の組織を概略的に示す図である。
組織から遊離するプロトプラストの様子を概略的に示す顕微鏡写真の一例である。
他の具体例に係る分取部の処理動作を示すフローチャートである。
処理動作の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0010】
図1は1つの実施形態に係る微粒子分離システムの一具体例である細胞分取システム11の構成を概略的に示す。細胞分取システム11は、二次元座標系に従って切り出される局所画像をつなぎ合わせて表示画像を生成する共焦点顕微鏡12を備える。共焦点顕微鏡12は、観察の対象物にレーザー光線を照射し、局所画像ごとに限られた領域を撮像する。局所画像の領域は対物レンズ13の焦点面で規定されることができる。カメラ14は、フレームごとに局所画像を特定する画像信号を出力する。
(【0011】以降は省略されています)

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