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公開番号
2025066850
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-24
出願番号
2023176276
出願日
2023-10-11
発明の名称
炭酸カルシウム結晶の製造方法
出願人
国立大学法人 東京大学
,
学校法人北里研究所
,
株式会社日本海水
,
出光興産株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C01F
11/18 20060101AFI20250416BHJP(無機化学)
要約
【課題】本発明は、水溶液中から炭酸カルシウム結晶を効率よく回収することが可能な炭酸カルシウム結晶の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】炭酸カルシウムを含む水溶液から炭酸カルシウム結晶を析出させる工程を有する炭酸カルシウム結晶の製造方法であって、前記炭酸カルシウム結晶を析出させる工程は、少なくとも前記水溶液と接触する面が、ポリエチレンテレフタレート(PET)製、ポリ塩化ビニル(PVC)製、ポリカーボネート(PC)製、ポリスチレン(PS)製、またはソーダ石灰ガラス製の容器内で行う、炭酸カルシウム結晶の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
炭酸カルシウムを含む水溶液から炭酸カルシウム結晶を析出させる工程を有する炭酸カルシウム結晶の製造方法であって、
前記炭酸カルシウム結晶を析出させる工程は、少なくとも前記水溶液と接触する面が、ポリエチレンテレフタレート(PET)製、ポリ塩化ビニル(PVC)製、ポリカーボネート(PC)製、ポリスチレン(PS)製、またはソーダ石灰ガラス製の容器内で行う、
炭酸カルシウム結晶の製造方法。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
前記炭酸カルシウム結晶を析出させる工程は、二酸化炭素および塩基性物質を前記水溶液に添加することにより行う、
請求項1に記載の炭酸カルシウム結晶の製造方法。
【請求項3】
前記塩基性物質はプトレシンまたは水酸化ナトリウムである、
請求項2に記載の炭酸カルシウム結晶の製造方法。
【請求項4】
前記水溶液は海水またはマグネシウムイオンが除去された海水である、
請求項2または3に記載の炭酸カルシウム結晶の製造方法。
【請求項5】
前記炭酸カルシウム結晶を析出させる工程は、前記水溶液にバイオミネラル粉末を添加することを含み、
前記バイオミネラル粉末は、炭酸脱水素酵素と、カルシウムイオンもしくは炭酸カルシウムと結合する酸性タンパク質と、を含む、
請求項1に記載の炭酸カルシウム結晶の製造方法。
【請求項6】
前記水溶液は、pHが8.5以上、11以下に調整されたものである、
請求項5に記載の炭酸カルシウム結晶の製造方法。
【請求項7】
前記水溶液は、ポリアミンまたは水酸化ナトリウムでpHが調整されたものである、
請求項6に記載の炭酸カルシウム結晶の製造方法。
【請求項8】
前記ポリアミンはプトレシンである、
請求項7に記載の炭酸カルシウム結晶の製造方法。
【請求項9】
前記水溶液は海水である、
請求項5または6に記載の炭酸カルシウム結晶の製造方法。
【請求項10】
前記バイオミネラル粉末は、アコヤガイの真珠層、真珠層および稜柱層、カキ貝殻、アワビ貝殻、ホタテ貝殻、サザエ貝殻、またはアサリ貝殻を含む、
請求項5または6に記載の炭酸カルシウム結晶の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸カルシウム結晶の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、大気中の二酸化炭素濃度の上昇により、地球温暖化などの気候変動が問題となっている。排ガス等に含まれる二酸化炭素を大気中に放出させずに固定する方法はこれまでに種々検討されている。例えば、カルシウムイオンやマグネシウムイオンと二酸化炭素を反応させて炭酸塩として固定することが知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Hsing-Jung Ho, Atsushi Iizuka, “Mineral carbonation using seawater for CO2 sequestration and utilization: A review” Separation and Purification Technology, 307, (2023), 122855
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、例えば、二酸化炭素を水溶液中のカルシウムイオンと反応させる場合には、炭酸カルシウム結晶として二酸化炭素を水溶液中に固定できる。また、このようにして得られる炭酸カルシウム結晶は種々の用途に用いることができるものであるため、可能な限り効率よく生成・回収することが好ましい。
【0005】
本発明者らは、海水等を原料とする水溶液を用い、当該水溶液中に二酸化炭素を供給して炭酸カルシウム結晶を析出させ、これを回収することを検討した。
しかしながら本発明者らが検討を重ねた結果、炭酸カルシウム結晶を析出させるために用いる容器によっては、炭酸カルシウム結晶を効率よく回収できない場合があることが見いだされた。
【0006】
そこで本発明は、水溶液中から炭酸カルシウム結晶を効率よく回収することが可能な炭酸カルシウム結晶の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態に係る炭酸カルシウム結晶の製造方法は、
炭酸カルシウムを含む水溶液から炭酸カルシウム結晶を析出させる工程を有する炭酸カルシウム結晶の製造方法であって、
前記炭酸カルシウム結晶を析出させる工程は、少なくとも前記水溶液と接触する面が、ポリエチレンテレフタレート(PET)製、ポリ塩化ビニル(PVC)製、ポリカーボネート(PC)製、ポリスチレン(PS)製、またはソーダ石灰ガラス製の容器内で行う、
炭酸カルシウム結晶の製造方法、である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態に係る炭酸カルシウム結晶の製造方法によれば、水溶液中から炭酸カルシウム結晶を効率よく回収することが可能な炭酸カルシウム結晶の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施例1~5および比較例1、2において用いた各容器中の水溶液の上清に含まれる炭酸カルシウム結晶の濃度(回収率%)を測定した結果を表すグラフである。
図2は、実施例1において用いた容器中の水溶液の上清に含まれる炭酸カルシウム結晶のXRDを測定した結果を示すスペクトルである。
図3は、実施例1~5において用いた各容器中の水溶液の上清に含まれる炭酸カルシウム結晶を光学顕微鏡によって観察した結果を示す写真である。
図4は、実施例1~5において用いた各容器中の水溶液の上清に含まれる炭酸カルシウム結晶を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した写真である。
図5は、実施例1~5において用いた各容器中の水溶液の上清に含まれる炭酸カルシウム結晶、および比較例1、2において用いた各容器中の水溶液の沈殿物に含まれる炭酸カルシウム結晶の平均粒径(μm)を示すグラフである。
図6は、実施例6~11および比較例3~5において算出された回収率(%)の結果を表すグラフである。
図7は、図6のグラフの回収率の90~100%の部分を拡大したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明者らが鋭意探求を重ねた結果、水溶液中から炭酸カルシウム結晶を析出させる際に、用いる容器によっては炭酸カルシウム結晶が容器の壁面に吸着してしまい、これによって炭酸カルシウム結晶を効率よく回収できない場合があることが見いだされた。そこで本発明者らは、水溶液中から析出した炭酸カルシウム結晶が吸着されにくく、炭酸カルシウム結晶を容易に回収することが可能な容器について検討を重ね、本発明の実施形態に係る炭酸カルシウム結晶の製造方法を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)
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