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公開番号2025146718
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2025036439
出願日2025-03-07
発明の名称接着性細胞の浮遊培養用基材
出願人国立大学法人 東京大学,日本バイリーン株式会社
代理人個人,個人
主分類C12M 3/00 20060101AFI20250926BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】たんぱく質、糖たんぱく質、ウイルス、ウイルスベクターから選択される物質を生産可能な接着性細胞を浮遊培養するために使用する、接着性細胞の浮遊培養用基材であって、前記物質の産生量が更に多くなり培養性能に富む接着性細胞の浮遊培養用基材を提供する。
【解決手段】前記の接着性細胞の浮遊培養用基材は、多孔層と見かけ密度が0.440g/cm3未満の不織布層とが積層している積層体を備えている。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
たんぱく質、糖たんぱく質、ウイルス、ウイルスベクターから選択される物質を生産可能な接着性細胞を浮遊培養するために使用する、接着性細胞の浮遊培養用基材であって、
多孔層と見かけ密度が0.440g/cm

未満の不織布層とが積層している積層体を備えている、
接着性細胞の浮遊培養用基材。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
前記不織布層の構成繊維の比重が1g/cm

より大きい、請求項1に記載の接着性細胞の浮遊培養用基材。
【請求項3】
前記多孔層が三角形の開口を有している、請求項1又は2に記載の接着性細胞の浮遊培養用基材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、たんぱく質、糖たんぱく質、ウイルス、ウイルスベクターから選択される物質を生産可能な接着性細胞を浮遊培養するために使用する、接着性細胞の浮遊培養用基材に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
接着性細胞が産出する成分(たんぱく質、糖たんぱく質、ウイルス、ウイルスベクターから選択される物質)を多量に得るため、接着性細胞を容器に満たした培地中で自由に浮遊させて成長させる(浮遊培養する)ことが行われている。接着性細胞は培養される過程で上述した成分を培地中へ放出することから、当該培地を回収することで上述した成分を多量に得ることができる。
【0003】
このとき、接着性細胞の培養が効率良く行われるように、また、培地中から接着性細胞を取り出すことが容易に行えるよう、接着性細胞と基材を培養液中に含ませ、当該基材上に接着性細胞を接着させた状態で浮遊培養することが行われている。具体例として、特許文献1には、多孔性支持体シートに接着した繊維のマトリックスからなる試験管内細胞培養に使用するシートが開示されている。特許文献1は、接着性細胞を接着させる当該マトリックスとしてプラズマ処理したポリエステル不織布を採用できること、そして、当該マトリックスを支持する多孔性支持体シートとしてポリプロピレンメッシュを採用できることが開示されている。なお、特許文献1には、多孔性支持体シートへ細胞や栄養物が入りそしてシートから廃棄生成物が除去できるよう、多孔性支持体シートの多孔率は40~95%の範囲であるべきで、好ましい多孔率は60~80%であるという知見が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特公平8-29077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは更に培養性能に富む接着性細胞の浮遊培養用基材を提供するため、従来技術にかかる接着性細胞の浮遊培養用基材について検討した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
その結果、メッシュなど多孔層と積層されている不織布層の見かけ密度を調整することによって、上述した成分の産生量が更に多くなり培養性能に富む接着性細胞の浮遊培養用基材を提供できることを見出した。具体的には、当該不織布層の見かけ密度が0g/cm

より大きく0.440g/cm

未満のときに、上述した成分の産生量が更に多くなり培養性能に富む接着性細胞の浮遊培養用基材を提供できることを見出した。
【0007】
また、不織布層の構成繊維の比重が1より大きいことによって、比重が1である水を主成分として含み構成されている培養液中で、浮遊培養用基材が培養液の液面に浮かぶことが防止されている。更に、容器内で自由に浮遊する基材が培養の液面に存在する場合であっても、液面と反対側に浮遊培養用基材の不織布層側が面する状態になり易い。その結果、主に不織布層側に接着し培養される接着性細胞を、培養液に常に接する状態にできる。その結果、更に培養性能に富む接着性細胞の浮遊培養用基材を提供できる。
【0008】
また、多孔層が三角形の開口を有している場合には、少ない多孔層によって効果的に不織布層を支持できる。具体的には、四角形の開口を有する多孔層と比べ、効率的に不織布層を支持できる。その結果、多孔層の開口率を高め不織布層を通過する培養液の量を多くできることで、更に培養性能に富む接着性細胞の浮遊培養用基材を提供できる。
【0009】
従って、本発明は、以下の発明に関する:
[1]たんぱく質、糖たんぱく質、ウイルス、ウイルスベクターから選択される物質を生産可能な接着性細胞を浮遊培養するために使用する、接着性細胞の浮遊培養用基材であって、
多孔層と見かけ密度が0.440g/cm

未満の不織布層とが積層している積層体を備えている、
接着性細胞の浮遊培養用基材。
[2]前記不織布層の構成繊維の比重が1g/cm

より大きい、[1]の接着性細胞の浮遊培養用基材。
[3]前記多孔層が三角形の開口を有している、[1]又は[2]の接着性細胞の浮遊培養用基材。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、不織布層の見かけ密度が0g/cm

より大きく0.440g/cm

未満であるため、上述した成分の産生量が更に多くなり、培養性能に富む接着性細胞の浮遊培養用基材を提供できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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