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公開番号2025166806
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-06
出願番号2025069679
出願日2025-04-21
発明の名称高周波基板材料用組成物、ポリイミドフィルム、積層体、回路用基板、及びアンテナ
出願人ダイキン工業株式会社,国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人ITOH
主分類C08G 73/10 20060101AFI20251029BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低誘電率と低線膨張係数とを両立する高周波基板材料用のポリイミド樹脂の提供。
【解決手段】酸無水物とジアミンとからなり、酸無水物が、一般式(A-1)で表される化合物からなる群より選択される1種以上であり、ジアミンが、一般式(B-1)等で表される化合物からなる群より選択される1種以上である高周波基板材料用のポリイミド樹脂である。
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【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
酸無水物とジアミンとからなり、
前記酸無水物が、下記一般式(A-1)で表される化合物からなる群より選択される1種以上であり、
前記ジアミンが、下記一般式(B-1)で表される化合物、及び下記一般式(B-2)で表される化合物からなる群より選択される1種以上である、高周波基板材料用のポリイミド樹脂。
TIFF
2025166806000053.tif
55
169
前記一般式(A-1)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
lは、0~3の整数を示し、lが0の場合、結合手がないことを示し、
mは、0~3の整数を示し、
nは、0~5の整数を示し、
nが0の場合、少なくとも1つのR

はフッ素原子を有し、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよく、
少なくとも1つのR

は、置換基を有してもよいフルオロアルキル基であり、
Xは、各々独立して、-O-、-C(R



-、及び-SO

-からなる群より選択され、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよい。
TIFF
2025166806000054.tif
49
169
前記一般式(B-1)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
lは、1~3の整数を示し、
mは、0~3の整数を示し、
nは、0~5の整数を示し、
oは、0~最大置換基数の整数を示し、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよく、
少なくとも1つのR

は、置換基を有してもよいフルオロアルキル基であり、
Xは、各々独立して、-O-、-C(R



-、及び-SO

-からなる群より選択され、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよい。
TIFF
2025166806000055.tif
49
169
前記一般式(B-2)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
少なくとも1つのR

はフッ素原子を有し、
mは、各々独立して、0~2の整数を示し、
oは、0~最大置換基数の整数を示す。
続きを表示(約 4,600 文字)【請求項2】
前記一般式(A-1)が、下記一般式(A-1a)及び下記一般式(A-1b)のいずれかである請求項1に記載のポリイミド樹脂。
TIFF
2025166806000056.tif
57
169
前記一般式(A-1a)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
少なくとも1つのR

はフッ素原子を有し、
mは、0~3の整数を示す。
TIFF
2025166806000057.tif
57
169
前記一般式(A-1b)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
nは、1~5の整数を示し、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよく、
少なくとも1つのR

は、置換基を有してもよいフルオロアルキル基であり、
Xは、各々独立して、-O-、-C(R



-、及び-SO

-からなる群より選択され、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよい。
【請求項3】
前記一般式(B-1)が、下記一般式(B-1a)及び下記一般式(B-1b)のいずれかであり、
前記一般式(B-2)が、下記一般式(B-2a)である請求項1又は2に記載のポリイミド樹脂。
TIFF
2025166806000058.tif
51
169
前記一般式(B-1a)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
oは、0~4の整数を示す。
TIFF
2025166806000059.tif
49
169
前記一般式(B-1b)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
mは、1~3の整数を示し、
oは、0~最大置換基数の整数を示す。
TIFF
2025166806000060.tif
51
169
前記一般式(B-2a)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
少なくとも1つのR

はフッ素原子を有し、
oは、0~8の整数を示す。
【請求項4】
酸無水物とジアミンとからなり、
前記酸無水物が、下記一般式(A-2a)から一般式(A-2g)で表される化合物からなる群より選択される1種以上であり、
前記ジアミンが、下記一般式(B-3)で表される化合物、及び下記一般式(B-4)で表される化合物からなる群より選択される1種以上である、高周波基板材料用のポリイミド樹脂。
TIFF
2025166806000061.tif
108
169
前記一般式(A-2a)から一般式(A-2g)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
lは、1~3の整数を示し、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択される。
TIFF
2025166806000062.tif
49
169
前記一般式(B-3)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
lは、1~3の整数を示し、
mは、0~3の整数を示し、
nは、0~5の整数を示し、
oは、0~最大置換基数の整数を示し、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
少なくとも1つのR

は、置換基を有してもよいフルオロアルキル基であり、
Xは、各々独立して、-O-、-C(R



-、及び-SO

-からなる群より選択され、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよい。
TIFF
2025166806000063.tif
49
169
前記一般式(B-4)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
mは、各々独立して、0~2の整数を示し、
oは、0~最大置換基数の整数を示す。
【請求項5】
前記一般式(B-3)が、下記一般式(B-3a)及び下記一般式(B-3b)のいずれかであり、
前記一般式(B-4)が、下記一般式(B-4a)である請求項4に記載のポリイミド樹脂。
TIFF
2025166806000064.tif
51
169
前記一般式(B-3a)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
oは、0~4の整数を示す。
TIFF
2025166806000065.tif
49
169
前記一般式(B-3b)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
mは、1~3の整数を示し、
oは、0~最大置換基数の整数を示す。
TIFF
2025166806000066.tif
51
169
前記一般式(B-4a)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
少なくとも1つのR

はフッ素原子を有し、
oは、0~8の整数を示す。
【請求項6】
10GHzにおける誘電率が、2.6以下であり、
線膨張係数が、50ppm/K以下である、請求項1又は4に記載のポリイミド樹脂。
【請求項7】
下記一般式(1)の構造単位を有するポリイミド樹脂であって、
TIFF
2025166806000067.tif
55
169
前記一般式(1)中、R

(CO)

部分は、炭素数2以上の4価のテトラカルボン酸に由来する4価基を示し、R

(N)

部分は、炭素数2以上の2価のジアミンに由来する4価基を示し、
分子動力学計算により計算された、アモルファス状態の前記ポリイミド樹脂の温度300K、圧力1atmでの平衡状態における、自由体積分率、及び平均隣接原子数が、下記条件(1)又は(2)を満たし、
(1)前記自由体積分率が0.23~0.38であり、かつ前記平均隣接原子数が3.80~4.75である、又は
(2)前記自由体積分率が0.24~0.38であり、かつ前記平均隣接原子数が3.94~4.95である、
前記平均隣接原子数が、前記分子動力学計算の系を構成する原子数あたりの隣接原子数の平均であって、
前記隣接原子数が、下記(a)かつ(b)を満たす原子ペアの総数である、高周波基板材料用のポリイミド樹脂である。
(a)各原子を各母点としたボロノイセルの一辺を共有する原子ペア
(b)4結合以上離れた原子ペア、又は異なる分子間の原子ペア
【請求項8】
前記自由体積分率が0.23~0.32であり、かつ前記平均隣接原子数が3.90~4.60を満たす、請求項7に記載のポリイミド樹脂。
【請求項9】
前記自由体積分率が0.23~0.32であり、かつ前記平均隣接原子数が3.90~4.60を満たし、
トリフルオロメチル基を有さない、請求項7に記載のポリイミド樹脂。
【請求項10】
前記自由体積分率が0.24~0.32であり、かつ前記平均隣接原子数が3.90~4.50を満たし、
トリフルオロメチル基を有さない、請求項7に記載のポリイミド樹脂。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、高周波基板材料用のポリイミド樹脂、組成物、ポリイミドフィルム、積層体、回路用基板、及びアンテナ、並びに高周波基板材料用のポリアミック酸、及び組成物に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
高周波基板用の材料として、低誘電正接や低線膨張係数のポリイミド樹脂が検討されている(例えば、特許文献1など参照)。従来、低誘電率と低線膨張係数とは、一般的にトレードオフの関係であり、両立が困難であり、低誘電率と低線膨張係数とを両立する高周波基板材料用のポリイミド樹脂が見出されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-088880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、低誘電率と低線膨張係数とを両立する高周波基板材料用のポリイミド樹脂を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
<1> 酸無水物とジアミンとからなり、
前記酸無水物が、下記一般式(A-1)で表される化合物からなる群より選択される1種以上であり、
前記ジアミンが、下記一般式(B-1)で表される化合物、及び下記一般式(B-2)で表される化合物からなる群より選択される1種以上である、高周波基板材料用のポリイミド樹脂である。
TIFF
2025166806000002.tif
55
169
前記一般式(A-1)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
lは、0~3の整数を示し、lが0の場合、結合手がないことを示し、
mは、0~3の整数を示し、
nは、0~5の整数を示し、
nが0の場合、少なくとも1つのR

はフッ素原子を有し、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよく、
少なくとも1つのR

は、置換基を有してもよいフルオロアルキル基であり、
Xは、各々独立して、-O-、-C(R



-、及び-SO

-からなる群より選択され、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよい。
TIFF
2025166806000003.tif
49
169
前記一般式(B-1)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
lは、1~3の整数を示し、
mは、0~3の整数を示し、
nは、0~5の整数を示し、
oは、0~最大置換基数の整数を示し、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよく、
少なくとも1つのR

は、置換基を有してもよいフルオロアルキル基であり、
Xは、各々独立して、-O-、-C(R



-、及び-SO

-からなる群より選択され、


は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、隣接する2つのR

は、互いに結合してシクロアルキル基を形成してもよい。
TIFF
2025166806000004.tif
49
169
前記一般式(B-2)中、R

は、各々独立して、水素、ハロゲン、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい芳香環、置換基を有してもよいヘテロ環からなる群より選択され、
少なくとも1つのR

はフッ素原子を有し、
mは、各々独立して、0~2の整数を示し、
oは、0~最大置換基数の整数を示す。
<2> 前記一般式(A-1)が、下記一般式(A-1a)及び下記一般式(A-1b)のいずれかである前記<1>に記載のポリイミド樹脂である。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、低誘電率と低線膨張係数とを両立する高周波基板材料用のポリイミド樹脂を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本実施形態の積層体の一例を示す断面図である。
図2は、本実施形態の積層体の他の例を示す断面図である。
図3は、実施例の分子動力学シミュレーションにおける、自由体積分率と平均隣接原子数をプロットしたグラフである。
図4は、誘電率の実測値、及び線膨張係数の実測値をプロットしたグラフである。
図5は、周波数10GHzの誘電率について、実験値と、分子動力学シミュレーションの計算値との関係を示すグラフである。
図6は、線膨張係数について、実験値と、分子動力学シミュレーションの計算値との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(高周波基板材料用のポリイミド樹脂)
本開示の高周波基板材料用のポリイミド樹脂は、高周波基板用の材料の用途に用いられ、低誘電率と低線膨張係数とを両立するポリイミド樹脂であり、(1)第1の実施形態における特定の化学構造を有する、(2)第2の実施形態における特定の化学構造を有する、(3)第3の実施形態における自由体積分率、及び平均隣接原子数の規定を満たす、又は(4)前記(1)又は(2)、かつ前記(3)を満たすポリイミド樹脂である。
ここで、「高周波」とは、10GHz以上の高周波数帯域、ミリ波と呼ばれる30GHz~300GHzの周波数帯域(1mm~10mmの電波波長)、第5世代移動通信システム(5G)に対応した24.25GHz~52.6GHzの周波数帯域などを意味し、いずれも目的とする用途に応じて適宜選択することができる。
前記ポリイミド樹脂は、10GHzにおける誘電率が、2.6以下であり、線膨張係数が、50ppm/K以下であることが好ましい。
【0009】
本開示の高周波基板材料用のポリイミド樹脂は、本発明者らが見出した以下の知見に基づくものである。
即ち、従来、低誘電率と低線膨張係数とは一般的にトレードオフの関係であり、両立が困難であったところ、本発明者らは、後述する実施例に示した通り、アモルファス状態のポリイミド樹脂を用いた分子動力学シミュレーションにより、2種のパラメータとして「自由体積分率」と、新たに設定した「平均隣接原子数」とを特定し、2種のパラメータが誘電率、及び線膨張係数の計算値と相関を有することを見出した。加えて、公知の数多くのポリイミド樹脂における誘電率、及び線膨張係数の実験値との関係を評価した結果、「自由体積分率」が高いことが低誘電率、及び低線膨張係数に寄与すること、並びに「平均隣接原子数」が低いことが低誘電率に寄与することを見出した。
このことから、前記自由体積分率及び前記平均隣接原子数を指標として、低誘電率と低線膨張係数とを両立するポリイミド樹脂を特定できることを見出した。更に、前記分子動力学シミュレーションにより、低誘電率と低線膨張係数とを両立するポリイミド樹脂の化学構造を特定した。
【0010】
[第1の実施形態]
本開示の第1の実施形態における高周波基板材料用のポリイミド樹脂は、酸無水物とジアミンとからなり、前記酸無水物が、下記一般式(A-1)で表される化合物からなる群より選択される1種以上であり、前記ジアミンが、下記一般式(B-1)で表される化合物、及び下記一般式(B-2)で表される化合物からなる群より選択される1種以上であるポリイミド樹脂である。
(【0011】以降は省略されています)

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