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公開番号2025164051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-30
出願番号2024067777
出願日2024-04-18
発明の名称繊維強化樹脂のリサイクル方法
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B29B 17/02 20060101AFI20251023BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】補強繊維自体の損傷を抑制しつつ簡易に繊維強化樹脂をリサイクルする。
【解決手段】繊維強化樹脂のリサイクル方法は、リサイクル対象の繊維強化樹脂体を脆化温度以下に冷却する冷却工程と、冷却工程で冷却された前記繊維強化樹脂体を、粉砕室内に露出する部分の一部または全面がセラミックを含む材料で被覆され、粉砕ブレードの外端部周速が4000m/min以上の粉砕装置で粉砕する粉砕工程と、粉砕工程で粉砕された繊維強化樹脂体の粉砕片を、主として繊維体を含む繊維片と、主として樹脂を含む樹脂片とに分離回収する分離回収工程と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
リサイクル対象の繊維強化樹脂体を脆化温度以下に冷却する冷却工程と、
前記冷却工程で冷却された前記繊維強化樹脂体を、粉砕室内に露出する部分の一部または全面がセラミックを含む材料で被覆され、粉砕ブレードの外端部周速が4000m/min以上の粉砕装置で粉砕する粉砕工程と、
前記粉砕工程で粉砕された前記繊維強化樹脂体の粉砕片を、主として繊維体を含む繊維片と、主として樹脂を含む樹脂片とに分離回収する分離回収工程と、
を有する、繊維強化樹脂のリサイクル方法。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記粉砕工程における前記粉砕装置での粉砕を、前記粉砕片の粒度分布が連続した1群で構成されるまで実行する、
請求項1に記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
【請求項3】
前記粉砕工程において、前記脆化温度以下の条件が維持される、
請求項1に記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
【請求項4】
前記冷却工程での冷却温度が-90℃以下である、
請求項1に記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
【請求項5】
前記繊維強化樹脂体は、繊維強化熱可塑性樹脂で形成されている、
請求項1に記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
【請求項6】
前記繊維強化樹脂体は、繊維強化ポリプロピレンで形成されている、
請求項1に記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
【請求項7】
前記繊維強化樹脂体は、ガラス繊維強化樹脂で形成されている、
請求項1に記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
【請求項8】
前記分離回収工程では、比重分別、制電分別、風力分別、の少なくとも1つが用いられる、請求項1~7のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、繊維強化樹脂のリサイクル方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス繊維強化樹脂や炭素繊維強化樹脂などの繊維強化樹脂材料は、樹脂材料中に強度の高い繊維材料を分散させ、軽量で強度の高い材料を提供するものである。これらの材料は自動車部品や航空機部品などの他、各種機械部品などにも幅広く使用されている。
【0003】
近年、使用済みの繊維強化樹脂材料の再生利用技術の開発が検討されている。繊維強化樹脂材料の繊維を回収する方法としては、主に、熱処理により樹脂成分を熱分解して除去し補強繊維を回収する熱分解法(特許文献1参照)と、溶媒を用いて樹脂成分を溶解させて除去し繊維を回収する溶媒法(特許文献2参照)とが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第開2018/212016号
特開2019-136932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
熱分解法においては、比較的高い温度まで繊維強化樹脂材料の加熱を行うため、回収すべき繊維自体も損傷する可能性がある。また樹脂成分は熱分解されるため、樹脂成分はリサイクルされない。
【0006】
また、溶媒法においては、樹脂成分を除去する効率が十分に高くなく、さらに化学薬品を用いるため、複数の処理が必要となり、時間や工数がかかる。また本手法も樹脂成分は分解されるため、樹脂成分はリサイクルされない。
【0007】
本開示は、繊維自体の損傷を抑制しつつ簡易に繊維強化樹脂をリサイクルする方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示では、以下の態様が含まれる。
<1> リサイクル対象の繊維強化樹脂体を脆化温度以下に冷却する冷却工程と、
前記冷却工程で冷却された前記繊維強化樹脂体を、粉砕室内に露出する部分の一部または全面がセラミックを含む材料で被覆され、粉砕ブレードの外端部周速が4000m/min以上の粉砕装置で粉砕する粉砕工程と、
前記粉砕工程で粉砕された前記繊維強化樹脂体の粉砕片を、主として繊維体を含む繊維片と、主として樹脂を含む樹脂片とに分離回収する分離回収工程と、
を有する、繊維強化樹脂のリサイクル方法。
<2> 前記粉砕工程における前記粉砕装置での粉砕を、前記粉砕片の粒度分布が連続した1群で構成されるまで実行する、<1>に記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
<3> 前記粉砕工程において、前記脆化温度以下の条件が維持される、<1>または<2>に記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
<4> 前記冷却工程での冷却温度が-90℃以下である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
<5> 前記繊維強化樹脂体は、繊維強化熱可塑性樹脂で形成されている、<1>~<4>のいずれか1つに記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
<6> 前記繊維強化樹脂体は、繊維強化ポリプロピレンで形成されている、<1>~<5>のいずれか1つに記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
<7> 前記繊維強化樹脂体は、ガラス繊維強化樹脂で形成されている、<1>~<6>のいずれか1つに記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
<8> 前記分離回収工程では、比重分別、制電分別、風力分別、の少なくとも1つが用いられる、<1>~<7>のいずれか1つに記載の繊維強化樹脂のリサイクル方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、繊維自体の損傷を抑制しつつ簡易に繊維強化樹脂をリサイクルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施形態の繊維強化樹脂のリサイクル方法の手順を示すブロック図である。
本開示の実施形態の粉砕システムの概略構成を示すブロック図である。
本開示の実施形態の粉砕システムで実行される手順のフロー図である。
本開示の実施形態の粉砕機のブレード部とライナー部の斜視図である。
粉砕処理後の繊維強化樹脂体の粒度分布を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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