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公開番号2025161481
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-24
出願番号2024064695
出願日2024-04-12
発明の名称蓄電セル及び電極体の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社,トヨタバッテリー株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01M 10/04 20060101AFI20251017BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】エネルギー密度の向上と、負極シートへのリチウムイオンの析出の抑制と、の双方を達成可能な蓄電セルを提供すること。
【解決手段】蓄電セル1は、正極シート110と負極シート120とがセパレータ130を介して巻回されることによって形成された巻回体で構成された電極体と、電極体を収容するセルケースと、を備える。正極シート110は、正極集電体112と、内側正極活物質層114と、外側正極活物質層116と、を有する。負極シート120は、負極集電体122と、内側負極活物質層124と、外側負極活物質層126と、を有する。セルケース300は、直方体形に形成されている。電極体は、4つの角部105rを有する。角部105rにおける正極集電体112は、正極露出部122Aを含む。角部105rにおける負極集電体122は、負極被覆部122Bのみを有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
正極シートと負極シートとがセパレータを介して巻回されることによって形成された巻回体で構成された電極体と、
前記電極体を収容するセルケースと、を備え、
前記正極シートは、
正極集電体と、
前記巻回体の径方向における前記正極集電体の内面に設けられた内側正極活物質層と、
前記径方向における前記正極集電体の外面に設けられた外側正極活物質層と、を有し、
前記負極シートは、
負極集電体と、
前記径方向における前記負極集電体の内面に設けられた内側負極活物質層と、
前記径方向における前記負極集電体の外面に設けられた外側負極活物質層と、を有し、
前記セルケースは、直方体形に形成されており、
前記電極体は、前記電極体を前記巻回体の軸方向に見たときに４つの角部を有し、
前記角部における前記正極集電体は、前記内側正極活物質層及び前記外側正極活物質層が設けられていない正極露出部を含み、
前記角部における前記負極集電体は、前記内側負極活物質層及び前記外側負極活物質層で被覆された負極被覆部のみを有する、蓄電セル。
続きを表示（約 840 文字）【請求項２】
前記正極シートは、前記巻回体の最外周に配置された最外正極シート部を含み、
前記角部における前記最外正極シート部の前記正極集電体は、前記内側正極活物質層及び前記外側正極活物質層で被覆された正極被覆部を有する、請求項１に記載の蓄電セル。
【請求項３】
前記巻回体の周方向に前記正極露出部に隣接する位置に設けられた前記内側正極活物質層は、前記正極露出部と隙間を置いて対向する対向面を有する、請求項１又は２に記載の蓄電セル。
【請求項４】
蓄電セルにおける電極体の製造方法であって、
正極集電体と、前記正極集電体の一方側の表面に設けられた内側正極活物質層と、前記正極集電体の他方側の表面に設けられた外側正極活物質層と、を有する正極シートを準備する正極シート準備工程と、
負極集電体と、前記負極集電体の一方側の表面に設けられた内側負極活物質層と、前記負極集電体の他方側の表面に設けられた外側負極活物質層と、を有する負極シートを準備する負極シート準備工程と、
前記正極シートと前記負極シートとをセパレータを介して巻回することによって巻回体で構成された前記電極体を形成する巻回工程と、を備え、
前記正極シート準備工程では、前記正極集電体の前記一方側の前記表面及び前記他方側の前記表面に前記内側正極活物質層及び前記外側正極活物質層が設けられていない正極露出部が形成されるように、前記内側正極活物質層及び前記外側正極活物質層を間欠塗工により設け、
前記負極シート準備工程では、前記負極集電体の前記一方側の前記表面及び前記他方側の前記表面に前記内側負極活物質層及び前記外側負極活物質層を連続塗工により設け、
前記巻回工程では、前記巻回体を当該巻回体の軸方向に見たときの４つの角部に前記正極露出部が位置するように前記正極シート、前記負極シート及び前記セパレータを巻回する、電極体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、蓄電セル及び電極体の製造方法に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
例えば、特開２０２３－４７０１２号公報には、捲回電極体と、捲回電極体を収容する角形の電池ケースと、を備える二次電池が開示されている。捲回電極体は、正極シートと負極シートとがセパレータを介して捲回されることによって構成されている。正極シートは、正極集電体と、正極集電体に形成された正極活物質層と、を有している。負極シートは、負極集電体と、負極集電体に形成された負極活物質層と、を有している。
【０００３】
捲回電極体は、当該捲回電極体の軸方向から見たときの形状が矩形状となるように捲回されている。捲回電極体は、捲回軸方向から見たときの捲回電極体の四隅に位置する隅部を有している。正極活物質層の隅部及び負極活物質層の隅部には、捲回軸方向に沿った折り目溝が形成されている。
【０００４】
折り目溝は、内側正極活物質層に形成された内側正極折り目溝と、外側正極活物質層に形成された外側正極折り目溝と、内側負極活物質層に形成された内側負極折り目溝と、外側負極活物質層に形成された外側負極折り目溝と、を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２３－４７０１２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
特開２０２３－４７０１２号公報に記載される二次電池では、捲回電極体と電池ケースとの間のデッドスペースを低減することにより、エネルギー密度が高められている。ただし、この二次電池では、充電時に負極シートにリチウムイオンが析出する懸念がある。
【０００７】
本開示の目的は、エネルギー密度の向上と、負極シートへのリチウムイオンの析出の抑制と、の双方を達成可能な蓄電セル及び電極体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本開示の一局面に従った蓄電セルは、正極シートと負極シートとがセパレータを介して巻回されることによって形成された巻回体で構成された電極体と、前記電極体を収容するセルケースと、を備え、前記正極シートは、正極集電体と、前記巻回体の径方向における前記正極集電体の内側に設けられた内側正極活物質層と、前記径方向における前記正極集電体の外側に設けられた外側正極活物質層と、を有し、前記負極シートは、負極集電体と、前記径方向における前記負極集電体の内側に形成された内側負極活物質層と、前記径方向における前記負極集電体の外側に形成された外側負極活物質層と、を有し、前記セルケースは、直方体形に形成されており、前記電極体は、前記電極体を前記巻回体の軸方向に見たときに４つの角部を有し、前記角部における前記正極集電体は、前記内側正極活物質層及び前記外側正極活物質層が設けられていない正極露出部を含み、前記角部における前記負極集電体は、前記内側負極活物質層及び前記外側負極活物質層で被覆された負極被覆部のみを有する。
【０００９】
本開示の一局面に従った蓄電セルにおける電極体の製造方法は、正極集電体と、前記正極集電体の一方側の表面に設けられた内側正極活物質層と、前記正極集電体の他方側の表面に設けられた外側正極活物質層と、を有する正極シートを準備する正極シート準備工程と、負極集電体と、前記負極集電体の一方側の表面に設けられた内側負極活物質層と、前記負極集電体の他方側の表面に設けられた外側負極活物質層と、を有する負極シートを準備する負極シート準備工程と、前記正極シートと前記負極シートとをセパレータを介して巻回することによって巻回体で構成された前記電極体を形成する巻回工程と、を備え、前記正極シート準備工程では、前記正極集電体の前記一方側の前記表面及び前記他方側の前記表面に前記内側正極活物質層及び前記外側正極活物質層が設けられていない正極露出部が形成されるように、前記内側正極活物質層及び前記外側正極活物質層を間欠塗工により設け、前記負極シート準備工程では、前記負極集電体の前記一方側の前記表面及び前記他方側の前記表面に前記内側負極活物質層及び前記外側負極活物質層を連続塗工により設け、前記巻回工程では、前記巻回体を当該巻回体の軸方向に見たときの４つの角部に前記正極露出部が位置するように前記正極シート、前記負極シート及び前記セパレータを巻回する。
【発明の効果】
【００１０】
本開示によれば、エネルギー密度の向上と、負極シートへのリチウムイオンの析出の抑制と、の双方を達成可能な蓄電セル及び電極体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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