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公開番号2025159706
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-21
出願番号2025039231
出願日2025-03-12
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/087 20060101AFI20251014BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】定着性と転写性がともに良好であるトナーであり、ベタ画像の裏移りが抑制されると共に低温定着性にも優れ、且つ、低温低湿環境下におけるベタ画像の転写効率の悪化や転写不良に伴う中抜けを抑制できるトナーを提供すること。
【解決手段】結着樹脂を含有するトナー粒子と、外添剤とを有するトナーであって、
1)該結着樹脂は、ポリエステルAを50質量%以上含有し、該ポリエステルAは、酸成分に由来する全ユニットを基準として、イソフタル酸ユニットUisoを90モル%以上含有しており、
2)該外添剤としてチタン酸塩微粒子を含有する
ことを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂を含有するトナー粒子と、外添剤とを有するトナーであって、
1)該結着樹脂は、ポリエステルAを50質量%以上含有し、該ポリエステルAは、酸成分に由来する全ユニットを基準として、イソフタル酸ユニットU
iso
を90モル%以上含有しており、
2)該外添剤としてチタン酸塩微粒子を有する
ことを特徴とするトナー。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記ポリエステルAが、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のユニットU
EO
およびビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のユニットU
PO
を含有しており、
該ユニットU
EO
および該ユニットU
PO
の合計含有割合が、アルコール成分に由来する全ユニットを基準として、90モル%以上である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記ユニットU
EO
の含有割合と前記ユニットU
PO
の含有割合との合計に対する該ユニットU
EO
の含有割合が、15モル%以上40モル%以下である請求項2に記載のトナー。
【請求項4】
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される、前記ポリエステルAのテトラヒドロフラン(THF)可溶分の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)とが、以下の規定を満たす請求項1または2に記載のトナー。
3000≦Mn≦10000
Mw/Mn≧2.5
【請求項5】
前記トナー粒子が、アルミニウム元素を0.015質量%以上0.150質量%以下含有する請求項1または2に記載のトナー。
【請求項6】
前記結着樹脂が、結晶性ポリエステルを含有する請求項1または2に記載のトナー。
【請求項7】
前記トナーの平均円形度が0.950以上0.980以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項8】
前記チタン酸塩微粒子が、チタン酸ストロンチウム微粒子、チタン酸カルシウム微粒子及びチタン酸バリウム微粒子からなる群より選ばれる少なくとも1の微粒子である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項9】
前記チタン酸塩微粒子の比誘電率が100以上2000以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項10】
前記トナーにおける前記チタン酸塩微粒子の含有量が0.01質量%以上5.00質量%以下である請求項1または2に記載のトナー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真方式の画像形成装置に用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真装置においては、より高速化、小型化が求められている。そのため、これらを可能とするためにトナーに対しても様々な性能のよりー層の向上が求められている。
例えば、電子写真装置の高速化や小型化に貢献するために、定着性が良好なトナーが求められている。定着性が良好であることにより、少ない熱量でも紙に定着することが可能となるため、印刷速度を早く設定することが可能となる。また、定着部材の小型化にも寄与できる。さらに、転写性が良好であるトナーも求められている。転写時に潜像担持体に残るトナーが少なくなることで、クリーニング部材で回収される廃トナー量が減るために、廃トナー容器の容量を削減できるためである。これらのことから、従来よりもトナーの定着性と転写性の向上に対する要望は高まっている。
例えば特許文献1には、低温定着性に優れるトナーを得るため、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物とイソフタル酸化合物及び脂肪族飽和カルボン酸化合物とを重縮合して得られる重縮合樹脂成分を有する非晶質複合樹脂を含有したトナーが開示されている。
特許文献2には、離型剤の存在状態及びトナー粒子の動的粘弾性を制御し、さらに、結着樹脂として含有されるポリエステルの多価カルボン酸全体に対するイソフタル酸の割合を制御したトナーが開示されている。このようなトナーを用いた場合には、ベタ画像が形成された記録媒体の裏面から書き込みしたときにおいて、他の記録媒体への裏移りの発生を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-003851号公報
特開2019-049629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らが検討を重ねた結果、特許文献1に記載のトナーは、結着樹脂としてイソフタル酸由来のユニットを有するポリエステル樹脂を含有するトナーを用いることで、低温定着性について一定の改善効果が認められた。また、特許文献2に記載のトナーは、イソフタル酸の離型剤との親和力の高さから、定着が画像の裏移りについて一定の改善効果が見られた。
しかしながら、特許文献1および特許文献2の記載のトナーは低温低湿環境下での使用時において、転写効率の悪化や、転写不良による中抜けが見られる場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記の課題を解消するために、トナーの定着性と、帯電部材の耐汚染性について鋭意検討を行った。その結果、トナー粒子が、一定量以上のイソフタル酸ユニットを含有するポリエステルAを特定量以上含有し、かつ、外添剤としてチタン酸塩微粒子を有することで初めて、トナー定着性(ベタ画像の裏移り、及び低温低湿環境でのハーフトーン画像の定着性)と、転写性(ベタ画像の転写効率、縦細線の転写性)を両立できることを見出した。
すなわち本開示は、結着樹脂を含有するトナー粒子と、外添剤とを有するトナーであって、
1)該結着樹脂は、ポリエステルAを50質量%以上含有し、該ポリエステルAは、酸成分に由来する全ユニットを基準として、イソフタル酸ユニットU
iso
を90モル%以上含有しており、
2)該外添剤としてチタン酸塩微粒子を有する
ことを特徴とするトナーに関する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によればトナーの定着性と転写性を両立することができる。そのため、ベタ画像の裏移りが抑制されると共に低温定着性にも優れ、且つ、低温低湿環境下におけるベタ画像の転写効率の悪化や転写不良に伴う中抜けを抑制できるトナーを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
【0008】
〔本開示の成立過程及び意義〕
先に述べたように、トナーの定着性を向上させる手段として、トナー粒子に、イソフタル酸ユニット:
【0009】
TIFF
2025159706000001.tif
27
57
を多く含むポリエステルを、結着樹脂の主たる成分として含有させることが効果的である。しかし、電子写真装置のプロセススピードを高速化した際に、低温低湿環境での使用時において、転写効率の低下や、縦細線の中抜けが見られることがあった。尚、本発明におけるユニットとは、ポリマー中に存在する部分構造のことであり、例えば、イソフタル酸ユニットとは、上記したように、イソフタル酸が有する2つのカルボキシ基部位においてエステル結合が形成された構造を意味する。後述する“ビスフェノールAのエチレンオキサイト付加物のユニット”も同様であり、ビスフェノールAのエチレンオキサイト付加物が有する2つのヒドロキシ基部位においてエステル結合が形成された構造を意味する。他の場合も同様である。
【0010】
電子写真において、転写プロセスとは、潜像担持体表面に形成されたトナー像を用紙に移動し付着させるプロセスのことであり、高画質な画像を得るためには、現像プロセスで得られた潜像担持体上のトナー像を崩すことなくそのまま用紙に移動させることが重要である。転写プロセスにおいては、潜像担持体(感光体)と中間転写部材(中間転写ベルト)や用紙とがニップを形成するとともに、転写バイアスを印加されることで、潜像担持体上のトナーが中間転写部材や用紙に移動する。この際、潜像担持体上のトナーの一部が、中間転写ベルトや用紙に正しく移動せずに、潜像担持体上に残ってしまうという転写の悪化が生じる。具体的には、ベタ画像の出力における転写効率の悪化や、縦細線の出力における中抜けが発生することとなる。電子写真装置のプロセススピードを高速化した場合、転写プロセスにおけるニップでのトナーの移動に要される時間が短縮されるため、転写性に対して厳しいプロセスになる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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