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公開番号2025154751
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024057928
出願日2024-03-29
発明の名称オドメトリパラメータ較正装置、方法、及びプログラム
出願人オムロン株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類G01C 21/20 20060101AFI20251002BHJP(測定;試験)
要約【課題】差動二輪型の車両について、車両毎に必要最小限の量の計測値を取得することによりオドメトリパラメータを較正する。
【解決手段】車両の走行に伴って、実行制御部70が、取得部62に車両の並進速度、車両の角速度、車両の姿勢及び各車輪の回転速度の計測値を取得させることを繰り返し、初期値対象時間範囲において取得された計測値に基づいてパラメータ初期値計算部64に第1パラメータ及び第2パラメータの初期値を求めさせ、その後、新たに取得された計測値に基づいてパラメータ更新部66に第1パラメータ及び第2パラメータを更新させることを、更新による第1パラメータ及び第2パラメータの変動が十分小さくなったことを判定するための更新終了条件を満たすまで実行し、オドメトリパラメータ計算部68に更新が終了した第1パラメータ及び第2パラメータからオドメトリパラメータを求めさせる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
差動二輪型の車両を駆動する両車輪についての車輪間距離及び各車輪の半径を含むオドメトリパラメータを較正するオドメトリパラメータ較正装置であって、
前記車両は、前記車両の位置及び姿勢の計測において基準となる計測基準位置及び計測基準方向、並びに前記車両の走行制御において位置及び姿勢の基準となる走行基準位置及び走行基準方向が設定された車両であり、
前記オドメトリパラメータは、前記車輪間距離及び前記各車輪の半径によって特定され、前記車両の角速度と前記各車輪の回転速度との間の関係を規定するパラメータである第1パラメータ、並びに前記計測基準位置と前記走行基準位置との間の相対位置、前記計測基準方向と前記走行基準方向との間の相対方向及び前記車輪間距離によって特定され、前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢、前記各車輪の回転速度及び前記第1パラメータの間の関係を規定するパラメータである第2パラメータから求められるパラメータであり、
前記オドメトリパラメータ較正装置は、
前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得する取得部と、
初期値対象時間範囲における前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータの初期値を求め、前記第1パラメータの初期値、及び前記初期値対象時間範囲における前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータの初期値を求めるパラメータ初期値計算部と、
最新の前記第1パラメータ、並びに追加的に取得した前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータを更新し、最新の前記第2パラメータ、更新した前記第1パラメータ、前記第1パラメータについての前記更新による変化量、並びに追加的に取得した前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータを更新するパラメータ更新部と、
前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めるオドメトリパラメータ計算部と、
前記車両の走行に伴って、前記取得部に前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得させることを繰り返し、前記初期値対象時間範囲において取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ初期値計算部に前記第1パラメータの初期値及び前記第2パラメータの初期値を求めさせ、その後、新たに取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ更新部に第1パラメータ及び第2パラメータを更新させることを、更新による前記第1パラメータ及び前記第2パラメータの変動が十分小さくなったことを判定するための更新終了条件を満たすまで実行し、前記オドメトリパラメータ計算部に更新が終了した前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めさせる実行制御部と、を備える、
オドメトリパラメータ較正装置。
続きを表示(約 3,900 文字)【請求項2】
前記取得部は、前記車両に固定されて位置及び姿勢が外部から計測可能なマーカ、及び前記マーカの位置及び姿勢を計測する手段を備え、
前記計測基準位置は、前記車両の平面視における前記マーカの位置であり、
前記計測基準方向は、前記車両の平面視における前記マーカの姿勢を表す方向であり、
前記走行基準位置は、前記車両の平面視における前記両車輪の中央の位置であり、
前記走行基準方向は、前記車両の平面視における前記両車輪の回転軸に垂直な前進方向である、
請求項1に記載のオドメトリパラメータ較正装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記車両に固定されて前記車両の周辺に存在する物体の配置に関する状況を検出するセンサ、前記物体の配置を示す配置情報、並びに前記センサの検出結果及び前記配置情報から前記センサの位置及び姿勢を求める手段を備え、
前記計測基準位置は、前記車両の平面視における前記センサの位置であり、
前記計測基準方向は、前記車両の平面視における前記センサの姿勢を表す方向であり、
前記走行基準位置は、前記車両の平面視における前記両車輪の中央の位置であり、
前記走行基準方向は、前記車両の平面視における前記両車輪の回転軸に垂直な前進方向である、
請求項1に記載のオドメトリパラメータ較正装置。
【請求項4】
前記パラメータ更新部における前記第1パラメータの更新は、最新の前記第1パラメータ及び追加的に取得した前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記車両の角速度の予測値を求め、前記予測値と追加的に取得した前記車両の角速度の計測値との誤差を求め、前記誤差に基づいて更新した前記第1パラメータを求めることによって行う、
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のオドメトリパラメータ較正装置。
【請求項5】
前記パラメータ更新部における前記第2パラメータの更新は、更新した前記第1パラメータ、最新の前記第2パラメータ、並びに追加的に取得した前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記車両の並進速度の予測値を求め、当該予測値と追加的に取得した前記車両の並進速度の計測値との誤差を求め、当該誤差及び前記第1パラメータについての前記更新による変化量に基づいて更新した前記第2パラメータを求めることによって行う、
請求項4に記載のオドメトリパラメータ較正装置。
【請求項6】
差動二輪型の車両を駆動する両車輪についての車輪間距離及び各車輪の半径を含むオドメトリパラメータを較正するオドメトリパラメータ較正方法であって、
前記車両は、前記車両の位置及び姿勢の計測において基準となる計測基準位置及び計測基準方向、並びに前記車両の走行制御において位置及び姿勢の基準となる走行基準位置及び走行基準方向が設定された車両であり、
前記オドメトリパラメータは、前記車輪間距離及び前記各車輪の半径によって特定され、前記車両の角速度と前記各車輪の回転速度との間の関係を規定するパラメータである第1パラメータ、並びに前記計測基準位置と前記走行基準位置との間の相対位置、前記計測基準方向と前記走行基準方向との間の相対方向及び前記車輪間距離によって特定され、前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢、前記各車輪の回転速度及び前記第1パラメータの間の関係を規定するパラメータである第2パラメータから求められるパラメータであり、
前記オドメトリパラメータ較正方法は、
前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得する取得ステップと、
初期値対象時間範囲における前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータの初期値を求め、前記第1パラメータの初期値、及び前記初期値対象時間範囲における前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータの初期値を求めるパラメータ初期値計算ステップと、
最新の前記第1パラメータ、並びに追加的に取得した前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータを更新し、最新の前記第2パラメータ、更新した前記第1パラメータ、前記第1パラメータについての前記更新による変化量、並びに追加的に取得した前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータを更新するパラメータ更新ステップと、
前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めるオドメトリパラメータ計算ステップと、
前記車両の走行に伴って、前記取得ステップに前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得させることを繰り返し、前記初期値対象時間範囲において取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ初期値計算ステップに前記第1パラメータの初期値及び前記第2パラメータの初期値を求めさせ、その後、新たに取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ更新ステップに第1パラメータ及び第2パラメータを更新させることを、更新による前記第1パラメータ及び前記第2パラメータの変動が十分小さくなったことを判定するための更新終了条件を満たすまで実行し、前記オドメトリパラメータ計算ステップに更新が終了した前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めさせる実行制御ステップと、を備える、
オドメトリパラメータ較正方法。
【請求項7】
差動二輪型の車両を駆動する両車輪についての車輪間距離及び各車輪の半径を含むオドメトリパラメータを較正するオドメトリパラメータ較正プログラムであって、
前記車両は、前記車両の位置及び姿勢の計測において基準となる計測基準位置及び計測基準方向、並びに前記車両の走行制御において位置及び姿勢の基準となる走行基準位置及び走行基準方向が設定された車両であり、
前記オドメトリパラメータは、前記車輪間距離及び前記各車輪の半径によって特定され、前記車両の角速度と前記各車輪の回転速度との間の関係を規定するパラメータである第1パラメータ、並びに前記計測基準位置と前記走行基準位置との間の相対位置、前記計測基準方向と前記走行基準方向との間の相対方向及び前記車輪間距離によって特定され、前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢、前記各車輪の回転速度及び前記第1パラメータの間の関係を規定するパラメータである第2パラメータから求められるパラメータであり、
コンピュータを、
前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得する取得部、
初期値対象時間範囲における前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータの初期値を求め、前記第1パラメータの初期値、及び前記初期値対象時間範囲における前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータの初期値を求めるパラメータ初期値計算部、
最新の前記第1パラメータ、並びに追加的に取得した前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータを更新し、最新の前記第2パラメータ、更新した前記第1パラメータ、前記第1パラメータについての前記更新による変化量、並びに追加的に取得した前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータを更新するパラメータ更新部、
前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めるオドメトリパラメータ計算部、並びに、
前記車両の走行に伴って、前記取得部に前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得させることを繰り返し、前記初期値対象時間範囲において取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ初期値計算部に前記第1パラメータの初期値及び前記第2パラメータの初期値を求めさせ、その後、新たに取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ更新部に第1パラメータ及び第2パラメータを更新させることを、更新による前記第1パラメータ及び前記第2パラメータの変動が十分小さくなったことを判定するための更新終了条件を満たすまで実行し、前記オドメトリパラメータ計算部に更新が終了した前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めさせる実行制御部として機能させるための
オドメトリパラメータ較正プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、オドメトリパラメータ較正装置、オドメトリパラメータ較正方法、及びオドメトリパラメータ較正プログラムに関する。
続きを表示(約 5,200 文字)【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、車両の自己位置推定方法の1つであるオドメトリに用いるパラメータ(以下、「オドメトリパラメータ」という)の較正方法が開示されている。車両が差動二輪型の場合のオドメトリパラメータは、駆動する両車輪についての車輪間距離及び各車輪の半径である。この較正方法は、較正に用いる計測値の量を予め設定しておき、車両を走行させて設定した量の計測値を取得した後にオドメトリパラメータを較正する計算を行う方法である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Sousa, R.B., Petry, M.R., Costa, P.G. et al., “OptiOdom: a Generic Approach for Odometry Calibration of Wheeled Mobile Robots,” J Intell Robot Syst 105, 39 (2022).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オドメトリパラメータの値は、車両の製造工程における部品や組み立て等のばらつきにより車両毎に異なるため、較正作業は製造工程において全車両に対して行う必要がある。そのため、較正作業にかかる時間による製造コストは、全車両におけるコストの一定の割合を占めることになる。
【0005】
また、その車両毎のばらつきにより、較正のために必要な計測値の量も車両毎に異なる。この計測値を多く取得しようとすると、走行させる時間が長くなり較正時間も長くなる。すなわち、車両毎に必要最小限の量の計測値を取得し較正することにより、較正作業を短くし製造コストを抑えることが求められる。
【0006】
非特許文献1の較正方法は、較正に用いる計測値の取得量を予め設定するため、車両によっては計測値の量が不足する又は余分となる場合がある。不足した場合は、オドメトリパラメータが正しく較正されないため計測値の取得量をより多く設定し再度走行させる必要がある。また、余分となる場合は、走行させた時間が余分に長かったことになる。
【0007】
本開示は、差動二輪型の車両について、車両毎に必要最小限の量の計測値を取得することによりオドメトリパラメータを較正する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本開示に係るオドメトリパラメータ較正装置は、差動二輪型の車両を駆動する両車輪についての車輪間距離及び各車輪の半径を含むオドメトリパラメータを較正するオドメトリパラメータ較正装置であって、前記車両は、前記車両の位置及び姿勢の計測において基準となる計測基準位置及び計測基準方向、並びに前記車両の走行制御において位置及び姿勢の基準となる走行基準位置及び走行基準方向が設定された車両であり、前記オドメトリパラメータは、前記車輪間距離及び前記各車輪の半径によって特定され、前記車両の角速度と前記各車輪の回転速度との間の関係を規定するパラメータである第1パラメータ、並びに前記計測基準位置と前記走行基準位置との間の相対位置、前記計測基準方向と前記走行基準方向との間の相対方向及び前記車輪間距離によって特定され、前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢、前記各車輪の回転速度及び前記第1パラメータの間の関係を規定するパラメータである第2パラメータから求められるパラメータであり、前記オドメトリパラメータ較正装置は、前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得する取得部と、初期値対象時間範囲における前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータの初期値を求め、前記第1パラメータの初期値、及び前記初期値対象時間範囲における前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータの初期値を求めるパラメータ初期値計算部と、最新の前記第1パラメータ、並びに追加的に取得した前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータを更新し、最新の前記第2パラメータ、更新した前記第1パラメータ、前記第1パラメータについての前記更新による変化量、並びに追加的に取得した前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータを更新するパラメータ更新部と、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めるオドメトリパラメータ計算部と、前記車両の走行に伴って、前記取得部に前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得させることを繰り返し、前記初期値対象時間範囲において取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ初期値計算部に前記第1パラメータの初期値及び前記第2パラメータの初期値を求めさせ、その後、新たに取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ更新部に第1パラメータ及び第2パラメータを更新させることを、更新による前記第1パラメータ及び前記第2パラメータの変動が十分小さくなったことを判定するための更新終了条件を満たすまで実行し、前記オドメトリパラメータ計算部に更新が終了した前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めさせる実行制御部と、を備える。
【0009】
また、本開示に係るオドメトリパラメータ較正方法は、差動二輪型の車両を駆動する両車輪についての車輪間距離及び各車輪の半径を含むオドメトリパラメータを較正するオドメトリパラメータ較正方法であって、前記車両は、前記車両の位置及び姿勢の計測において基準となる計測基準位置及び計測基準方向、並びに前記車両の走行制御において位置及び姿勢の基準となる走行基準位置及び走行基準方向が設定された車両であり、前記オドメトリパラメータは、前記車輪間距離及び前記各車輪の半径によって特定され、前記車両の角速度と前記各車輪の回転速度との間の関係を規定するパラメータである第1パラメータ、並びに前記計測基準位置と前記走行基準位置との間の相対位置、前記計測基準方向と前記走行基準方向との間の相対方向及び前記車輪間距離によって特定され、前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢、前記各車輪の回転速度及び前記第1パラメータの間の関係を規定するパラメータである第2パラメータから求められるパラメータであり、前記オドメトリパラメータ較正方法は、前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得する取得ステップと、初期値対象時間範囲における前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータの初期値を求め、前記第1パラメータの初期値、及び前記初期値対象時間範囲における前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータの初期値を求めるパラメータ初期値計算ステップと、最新の前記第1パラメータ、並びに追加的に取得した前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータを更新し、最新の前記第2パラメータ、更新した前記第1パラメータ、前記第1パラメータについての前記更新による変化量、並びに追加的に取得した前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータを更新するパラメータ更新ステップと、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めるオドメトリパラメータ計算ステップと、前記車両の走行に伴って、前記取得ステップに前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得させることを繰り返し、前記初期値対象時間範囲において取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ初期値計算ステップに前記第1パラメータの初期値及び前記第2パラメータの初期値を求めさせ、その後、新たに取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ更新ステップに第1パラメータ及び第2パラメータを更新させることを、更新による前記第1パラメータ及び前記第2パラメータの変動が十分小さくなったことを判定するための更新終了条件を満たすまで実行し、前記オドメトリパラメータ計算ステップに更新が終了した前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めさせる実行制御ステップと、を備える。
【0010】
また、本開示に係るオドメトリパラメータ較正プログラムは、差動二輪型の車両を駆動する両車輪についての車輪間距離及び各車輪の半径を含むオドメトリパラメータを較正するオドメトリパラメータ較正プログラムであって、前記車両は、前記車両の位置及び姿勢の計測において基準となる計測基準位置及び計測基準方向、並びに前記車両の走行制御において位置及び姿勢の基準となる走行基準位置及び走行基準方向が設定された車両であり、前記オドメトリパラメータは、前記車輪間距離及び前記各車輪の半径によって特定され、前記車両の角速度と前記各車輪の回転速度との間の関係を規定するパラメータである第1パラメータ、並びに前記計測基準位置と前記走行基準位置との間の相対位置、前記計測基準方向と前記走行基準方向との間の相対方向及び前記車輪間距離によって特定され、前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢、前記各車輪の回転速度及び前記第1パラメータの間の関係を規定するパラメータである第2パラメータから求められるパラメータであり、コンピュータを、前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得する取得部、初期値対象時間範囲における前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータの初期値を求め、前記第1パラメータの初期値、及び前記初期値対象時間範囲における前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータの初期値を求めるパラメータ初期値計算部、最新の前記第1パラメータ、並びに追加的に取得した前記車両の角速度及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第1パラメータを更新し、最新の前記第2パラメータ、更新した前記第1パラメータ、前記第1パラメータについての前記更新による変化量、並びに追加的に取得した前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記第2パラメータを更新するパラメータ更新部、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めるオドメトリパラメータ計算部、並びに、前記車両の走行に伴って、前記取得部に前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値を取得させることを繰り返し、前記初期値対象時間範囲において取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ初期値計算部に前記第1パラメータの初期値及び前記第2パラメータの初期値を求めさせ、その後、新たに取得された前記車両の並進速度、前記車両の角速度、前記車両の姿勢及び前記各車輪の回転速度の計測値に基づいて前記パラメータ更新部に第1パラメータ及び第2パラメータを更新させることを、更新による前記第1パラメータ及び前記第2パラメータの変動が十分小さくなったことを判定するための更新終了条件を満たすまで実行し、前記オドメトリパラメータ計算部に更新が終了した前記第1パラメータ及び前記第2パラメータから前記オドメトリパラメータを求めさせる実行制御部として機能させる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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