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公開番号2025162800
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-28
出願番号2024066226
出願日2024-04-16
発明の名称感震センサおよび地震検知方法、地震検知プログラム
出願人オムロン株式会社
代理人個人
主分類G01V 1/01 20240101AFI20251021BHJP(測定;試験)
要約【課題】例えば、生活振動等の高周波振動の振動停止を高精度に判定することが可能な感震センサおよび地震検知方法、地震検知プログラムを提供する。
【解決手段】感震センサ10は、加速度取得部21、加速度波形生成部22、周波数検出部24、振動停止期間判定部25、地震判定部26を備える。加速度波形生成部22は、加速度取得部21において測定された加速度と経過時間との関係を示す加速度波形を生成する。周波数検出部24は、生成された加速度波形の周期および振幅を検出する。振動停止期間判定部25は、検出された周期に基づいて、振動の停止と判定するための振幅の閾値を変化させて、振動の停止を判定する。地震判定部26は、周波数検出部24において検出された周期と、振動停止期間判定部25において判定された結果とに基づいて、振動が地震であるか否かを判定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
振動を検出し前記振動の加速度を取得する加速度取得部と、
前記加速度取得部において測定された前記加速度と経過時間との関係を示す加速度波形を生成する加速度波形生成部と、
前記加速度波形生成部において生成された前記加速度波形の周期および振幅を検出する検出部と、
前記検出部において検出された前記周期に基づいて、前記振動の停止と判定するための振幅の閾値を変化させて、前記振動の停止の有無を判定する振動停止期間判定部と、
前記検出部において検出された前記周期と、前記振動停止期間判定部において判定された結果とに基づいて、前記振動が地震であるか否かを判定する地震判定部と、
を備えている感震センサ。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記地震判定部は、前記振動停止期間判定部において前記振動が停止したと判定された振動停止時間の合計値または最大値を用いて、前記振動が地震であるか否かを判定する、
請求項1に記載の感震センサ。
【請求項3】
前記地震判定部は、全体の振動の時間に対する前記振動停止時間の割合が所定の割合閾値よりも小さい場合に、前記振動を地震と判定する、
請求項2に記載の感震センサ。
【請求項4】
前記地震判定部は、前記振動停止時間の最大値が所定の最大閾値よりも小さい場合に、前記振動を地震と判定する、
請求項2に記載の感震センサ。
【請求項5】
前記振動停止期間判定部は、予め設定された振動停止と判定する振幅を、振動停止と判定する変位を周期に応じて微分して得られる結果を、判定用の閾値として設定する、
請求項1または2に記載の感震センサ。
【請求項6】
前記検出部は、ゼロクロス方式で、前記加速度波形生成部において生成された前記加速度波形の周期および振幅を検出する、
請求項1または2に記載の感震センサ。
【請求項7】
前記地震判定部において地震であると判定された場合に、所定の震度相当以上の地震であるか否かを判定する地震規模算出部を、さらに備えている、
請求項1または2に記載の感震センサ。
【請求項8】
前記加速度取得部における測定の結果から前記振動の強度を算出し、前記振動の強度が所定の大きさ以上である場合に、省電力モードから、前記省電力モードよりも消費電力の大きい測定モードへ移行する起動判定部を、さらに備えている、
請求項1または2に記載の感震センサ。
【請求項9】
前記地震判定部において、地震であると判定された場合、所定の信号を出力する出力制御部を、さらに備えている、
請求項1または2に記載の感震センサ。
【請求項10】
前記周期ごとに変化する前記閾値と前記周期との関係を示すテーブルを保存する記憶部を、さらに備えている、
請求項1または2に記載の感震センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、地震動を検出する感震センサおよび地震検知方法、地震検知プログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ガスメータ、電力メータ、分電盤、コンセント等に内蔵されており、所定値以上の大きさ(例えば、震度5強以上)の地震動を検出した場合に、ガス、電気等の供給を遮断するための遮断信号を出力する感震センサが用いられている。
例えば、特許文献1には、地震処理期間において判定期間の後の地震処理期間において地震の規模を示す指標値が閾値以上の場合に遮断信号を出力する感震センサであって、地震処理期間において測定された加速度に基づいて地震発生を判定する継続地震判定部と、継続地震判定部が地震は発生していないと判定した場合に、指標値に拘らず遮断信号が出力されないようにする遮断判定部と、を備えた感震センサについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6465257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の感震センサでは、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された感震センサでは、振動停止の判定を加速度のみで行っているため、加速度波形の加速度が閾値以下となって所定時間が経過すると振動停止と誤判定してしまうおそれがあった。
ここで、例えば、ガスメータ等に搭載された感震センサの設置環境では、振幅(変位)が小さく高周波成分からなる生活振動を地震と判定してしまい、ガスの供給を誤って停止させてしまうおそれがあった。
【0005】
本発明の課題は、例えば、生活振動等の高周波振動の振動停止を高精度に判定することが可能な感震センサおよび地震検知方法、地震検知プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る感震センサは、加速度取得部と、加速度波形生成部と、検出部と、振動停止期間判定部と、地震判定部と、を備えている。加速度取得部は、振動を検出し振動の加速度を取得する。加速度波形生成部は、加速度取得部において測定された加速度と経過時間との関係を示す加速度波形を生成する。検出部は、加速度波形生成部において生成された加速度波形の周期および振幅を検出する。振動停止期間判定部は、検出部において検出された周期に基づいて、振動の停止と判定するための振幅の閾値を変化させて、振動の停止の有無を判定する。地震判定部は、検出部において検出された周期と、振動停止期間判定部において判定された結果とに基づいて、振動が地震であるか否かを判定する。
【0007】
ここでは、検出された振動の加速度波形の周期(周波数)に応じて、振動が停止したか否かを判定するための振幅の閾値を変化させて判定された振動の停止期間の有無に基づいて、検出された振動が地震であるか否かを判定する。
なお、振動の停止期間としては、振動の振幅が完全に0になった期間だけでなく、振動の振幅が所定の閾値以下となった期間を含む。
【0008】
ここで、地震の特徴として、加速度波形の振幅が所定値以下となる振動がほぼ停止している期間がないことが挙げられる。よって、地震判定において、加速度波形に振動停止期間がないことを高精度に検出することが重要である。
また、検出される振動が低周波振動と高周波振動とを比較すると、同じ変位であっても高周波振動の方が加速度が大きくなるため、本来、振動停止と判定すべきところ、振動停止と判定することが難しくなるおそれがある。
【0009】
これにより、検出された振動の加速度波形の周期と振幅とを検出し、その周期に応じて振動停止の判定を行う振幅の閾値を変化させることで、例えば、周期が短い(周波数が高い)場合には、閾値となる振幅の値を大きく設定することで、振動停止の判定を高精度に行うことができる。
この結果、例えば、生活振動等の高周波振動の振動停止を高精度に判定することができる。
【0010】
第2の発明に係る感震センサは、第1の発明に係る感震センサであって、地震判定部は、振動停止期間判定部において振動が停止したと判定された振動停止時間の合計値または最大値を用いて、振動が地震であるか否かを判定する。
これにより、振動停止期間判定部において振動停止と判定された振幅が閾値以下の期間の合計値または最大値を用いることで、振動が地震であるか否かを精度よく判定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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