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公開番号2025147588
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-07
出願番号2024047909
出願日2024-03-25
発明の名称バッテリの制御装置
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60L 58/10 20190101AFI20250930BHJP(車両一般)
要約【課題】ハイレート充放電に起因するバッテリの劣化の抑制と、ハイレート充放電によるエネルギー効率及びドライバビリティの向上とを、高次元で両立する。
【解決手段】動力源としてモータ(4)を備える車両(1)に搭載されたバッテリの制御装置は、バッテリ(B)の充放電電流を測定する電流センサ(SN3)と、測定された充放電電流に基づき、バッテリの充放電が許容される上限電流値を決定するコントローラ(14)とを備え、コントローラは、車両の運転状態に基づき、車両における単位時間当たりのエネルギー損失を算出し、上限電流値より小さい制限電流値であって、制限電流値でバッテリの充放電を行った場合のエネルギー損失と、上限電流値でバッテリの充放電を行った場合のエネルギー損失との差が、所定の損失閾値以下となる制限電流値を算出し、バッテリの充放電電流が制限電流値となるように、バッテリの充放電を制御するように構成されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
動力源としてモータを備える車両に搭載されたバッテリの制御装置であって、
前記バッテリの充放電電流を測定する電流センサと、
測定された前記充放電電流に基づき、前記バッテリの充放電が許容される上限電流値を決定するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記車両の運転状態に基づき、前記車両における単位時間当たりのエネルギー損失を算出し、
前記上限電流値より小さい制限電流値であって、前記制限電流値で前記バッテリの充放電を行った場合の前記エネルギー損失と、前記上限電流値で前記バッテリの充放電を行った場合の前記エネルギー損失との差が、所定の損失閾値以下となる前記制限電流値を算出し、
前記バッテリの充放電電流が前記制限電流値となるように、前記バッテリの充放電を制御するように構成されている、
バッテリの制御装置。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記バッテリの充電時の前記損失閾値は、放電時の前記損失閾値より小さい、
請求項1に記載のバッテリの制御装置。
【請求項3】
前記車両の車速が高いほど、前記バッテリの放電時の前記損失閾値は大きい、
請求項1に記載のバッテリの制御装置。
【請求項4】
前記車両の車速が高いほど、前記バッテリの充電時の前記損失閾値は小さい、
請求項1に記載のバッテリの制御装置。
【請求項5】
直近の所定時間において、前記車両の減速量が大きいほど、前記バッテリの放電時の前記損失閾値は大きい、
請求項1に記載のバッテリの制御装置。
【請求項6】
直近の所定時間において、前記車両の減速量が大きいほど、前記バッテリの充電時の前記損失閾値は小さい、
請求項1に記載のバッテリの制御装置。
【請求項7】
前記コントローラは、
前記上限電流値を前記制限電流値の初期値とし、前記制限電流値で前記バッテリの充放電を行った場合の前記エネルギー損失と、前記上限電流値で前記バッテリの充放電を行った場合の前記エネルギー損失との差が、前記損失閾値に達するまで前記制限電流値を減少させることにより、最小の前記制限電流値を探索するように構成されている、
請求項1から6の何れか1項に記載のバッテリの制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、動力源としてモータを備える車両に搭載されたバッテリの制御装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電気自動車やハイブリッド自動車など動力源としてモータを備える車両において、モータに電力を供給するためにリチウムイオンバッテリ等の二次電池が使用されている。
【0003】
電気自動車やハイブリッド自動車においては、所望の運動性能を得ると共に良好なエネルギー効率を実現するために、モータを用いた加速時や回生ブレーキ時に大電流の充放電(ハイレート充放電)を行えることが望ましい。しかしながら、ハイレート充放電を繰り返すと、電解液中のイオン濃度分布に偏りが生じることに起因して、バッテリの内部抵抗が一時的に増大する。さらに、イオン濃度分布に偏りが生じた状態が続いた場合、イオン濃度分布が偏ったままとなり、バッテリ性能の永続的な劣化を招く。
【0004】
そこで、ハイレート充放電によるバッテリの永続的な劣化を抑制するために、ハイレート充電または放電が継続して行われた場合に、充電または放電における電流制限を設けることによって、イオン濃度分布の不均一を回避するようにした技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際出願公開第2020-079595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載されているような技術において、放電における電流制限を実施した場合、ハイレート放電によりバッテリからモータに十分な電力を供給することができないので、ドライバの要求する加速度を実現できなかったり、内燃エンジンも使用することによって燃費が悪化したりする可能性がある。また、充電における電流制限を実施した場合には、回生ブレーキによりバッテリをハイレート充電することができないために回生ブレーキのみでは十分な減速度を得ることができないので、必要な減速度を得るために摩擦ブレーキを使用せざるを得ず、エネルギー効率の低下や、減速度の変動を招く可能性がある。
【0007】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、ハイレート充放電に起因するバッテリの劣化の抑制と、ハイレート充放電によるエネルギー効率及びドライバビリティの向上とを、高次元で両立可能なバッテリの制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、動力源としてモータを備える車両に搭載されたバッテリの制御装置であって、バッテリの充放電電流を測定する電流センサと、測定された充放電電流に基づき、バッテリの充放電が許容される上限電流値を決定するコントローラと、を備え、コントローラは、車両の運転状態に基づき、車両における単位時間当たりのエネルギー損失を算出し、上限電流値より小さい制限電流値あって、制限電流値でバッテリの充放電を行った場合のエネルギー損失と、上限電流値でバッテリの充放電を行った場合のエネルギー損失との差が、所定の損失閾値以下となる制限電流値を算出し、バッテリの充放電電流が制限電流値となるように、バッテリの充放電を制御するように構成されている。
このように構成された本発明では、コントローラは、上限電流値より小さい制限電流値でバッテリの充放電を行った場合のエネルギー損失と、上限電流値でバッテリの充放電を行った場合のエネルギー損失との差が、所定の損失閾値以下となる制限電流値を算出し、バッテリの充放電電流が制限電流値となるように、バッテリの充放電を制御することにより、エネルギー損失の増加を許容できる範囲内で、上限電流値よりもさらに小さい値まで充放電電流を制限する。これにより、エネルギー損失の増加を最小限に抑えつつ充放電電流の制限を強化して、ハイレート充放電によるバッテリの劣化が生じるまでの余裕を確保することができ、ハイレート充放電が必要となる状況に備えることができる。したがって、ハイレート充放電に起因するバッテリの劣化の抑制と、必要なときにハイレート充放電を行えることによるエネルギー効率及びドライバビリティの向上とを両立することができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、バッテリの充電時の損失閾値は、放電時の損失閾値より小さい。
このように構成された本発明においては、充電時の損失閾値が放電時よりも小さいので、充電時の制限電流値を放電時と比べて大きくすることができる。したがって、回生ブレーキの使用時に、できる限り大きい電流値でバッテリの充電を行うことができ、所望の減速力を得ると共に良好なエネルギー効率を実現することができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、車両の車速が高いほど、バッテリの放電時の損失閾値は大きい。
このように構成された本発明においては、車速が高いほど、バッテリの放電時の損失閾値が大きいので、車速が高いほど放電時の制限電流値を小さくすることができる。したがって、車速が高く減速時の回生エネルギーが大きいときほど、回生ブレーキを使用していない放電時には放電電流の制限を強化して、バッテリの劣化が生じるまでの余裕を確保することができ、その後の減速回生時にハイレート充電が必要となる状況に備えることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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