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公開番号
2025164500
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-30
出願番号
2024068514
出願日
2024-04-19
発明の名称
車両の上部構造、および車両の上部構造の製造方法
出願人
マツダ株式会社
代理人
弁理士法人三協国際特許事務所
主分類
B62D
25/06 20060101AFI20251023BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約
【課題】トップシーリングの剛性を弱めることなく、トップシーリングに伝達される振動エネルギーを低減させることが可能な車両の上部構造を提供する。
【解決手段】車両は、ルーフパネルとリアヘッダ19とトップシーリング17とを備える。リアヘッダ19は、ルーフパネルに対して車室内側に配置され、車幅方向に延びる。トップシーリング17は、リアヘッダ19に対して車室内側に配置されてルーフパネルを車室内側から覆う。トップシーリング17は、一対のクリップ21によってリアヘッダ19に固定されている。一対のクリップ21は、トップシーリング17の車幅方向中間位置において車両前後方向に延びる中心線との車幅方向寸法がそれぞれ等しい位置であって、当該一対のクリップ21の間の距離がトップシーリング17の後端17aの車幅方向の幅に対して35%以下または80%以上の距離になる位置で、トップシーリング17をリアヘッダ19に固定している。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
ルーフパネルと、
車幅方向に延び、前記ルーフパネルの後端部に固定されたリアヘッダと、
前記リアヘッダに対して車室内側に配置されて前記ルーフパネルを車室内側から覆うトップシーリングと、
前記トップシーリングを前記リアヘッダに固定する少なくとも一対の第1締結部材と
を備え、
前記一対の第1締結部材は、前記トップシーリングの車幅方向中間位置において車両前後方向に延びる中心線との車幅方向寸法がそれぞれ等しい位置であって、当該一対の第1締結部材の間の距離が前記トップシーリングの後端の車幅方向の幅に対して35%以下または80%以上の距離になる位置で、前記トップシーリングを前記リアヘッダに固定している、
ことを特徴とする、
車両の上部構造。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の車両の上部構造において、
前記一対の第1締結部材は、当該一対の第1締結部材の間の距離が前記トップシーリングの後端の車幅方向の幅に対して30%以下または90%以上の距離になる位置で、前記トップシーリングを前記リアヘッダに固定している、
車両の上部構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両の上部構造において、
前記トップシーリングの車幅方向中間位置において当該トップシーリングを前記リアヘッダに対して固定する第2締結部材をさらに備える、
車両の上部構造。
【請求項4】
請求項2に記載の車両の上部構造において、
前記一対の第1締結部材は、前記トップシーリングの車幅方向中間位置で配置されている、
車両の上部構造。
【請求項5】
請求項4に記載の車両の上部構造の製造方法において、
前記トップシーリングの車幅方向中間位置に前記一対の第1締結部材を固定するとともに車幅方向両端部に一対の仮止め部材を固定する準備工程と、
前記一対の仮止め部材を前記リアヘッダに仮止めすることにより、前記トップシーリングの車幅方向両端部を前記リアヘッダに仮止め固定する仮止め工程と、
前記仮止め工程の後に、前記車両の組立作業をする作業工程と、
前記作業工程の後に、前記一対の締結部材を前記リアヘッダに固定するとともに前記一対の仮止め部材を前記リアヘッダから離脱させることにより、前記トップシーリングを車幅方向中間位置において前記一対の締結部材によって前記リアヘッダに固定する本固定工程と、
を含むことを特徴とする
車両の上部構造の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の車両の上部構造の製造方法において、
前記準備工程において、前記トップシーリングの前記車幅方向両端部の間の部分が上下方向に弾性変形することにより下方向に湾曲した第1形態と上方向に湾曲した第2形態との間で変位することが可能であるとともに前記第1形態および前記第2形態のいずれか1つの形態を択一的に保持する択一的形状保持機能を有する前記トップシーリングを準備し、
前記仮止め工程では、前記トップシーリングを前記第1形態の状態で前記トップシーリングの前記車幅方向両端部に固定された前記一対の仮止め部材を前記リアヘッダに仮止めし、
前記本固定工程において、前記トップシーリングの前記車幅方向中間位置に固定された前記一対の第1締結部材を前記リアヘッダに固定するとともに前記トップシーリングの前記車幅方向両端部の間の部分を弾性変形させて前記第1形態から前記第2形態へ移行させることにより、前記車幅方向両端部を下降させるとともに前記一対の仮止め部材を前記リアヘッダから離脱させる
車両の上部構造の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の上部構造に関し、特に車両におけるトップシーリングの振動抑制構造に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
車内の騒音抑制のために、本発明者らは、車両を構成する各ユニットのモード特性からユニット間の振動エネルギーの流れを分析して振動伝達現象のメカニズムについて鋭意研究した。その結果、ルーフパネルを車内側から覆うトップシーリングの振動に関しては、柔構造であるトップシーリングの固有モードによる変位と剛構造である車体からの強制振動による変位の連成が振動エネルギーをトップシーリングへ伝達する要因であることが判明した。
【0003】
一般に、トップシーリングを車体に締結するに際し、締結部材およびブラケットによる剛的な結合構造が知られている。例えば、特許文献1記載の構造では、図11に示されるように、車体構成部分である車両前後方向(図11の紙面垂直方向)に延びるルーフサイドレール100のインナパネル100aには、トップシーリングUTRがブラケット101を介して固定されている。トップシーリングUTRは、ブラケット101に対して締結部材102によって強固に固定され、さらに、ブラケット101は、インナパネル100aに締結部材103によって強固に固定されている。これにより、トップシーリングUTRは、ブラケット101および締結部材102、103によって車体に強固に固定される。また、トップシーリングUTRは、インナパネル100aに固定されることにより、ルーフトリムRTの端部と部分的に重なっている。
【0004】
しかし、上記のような剛的な結合構造では、車体で生じた振動エネルギーは、剛的な結合構造であるブラケット101および締結部材102、103を介して、柔構造のトップシーリングUTRにそのまま伝達される。そのため、振動エネルギーの伝達を抑制するためには強制振動による変位成分の遮断のための対策を講じる必要がある。
【0005】
そこで、強制振動による変位成分の遮断を目的とした構造として、例えば、特許文献2記載の構造では、図12に示されるように、車体構成部分である車幅方向(図12の紙面垂直方向)に延びるフロントヘッダ201に対してトップシーリング202が締結部材203を用いて固定された構造において、トップシーリング202における締結部材203が挿入される挿入孔202bの周辺部202aの剛性を弱めて、振動低減する技術が知られている。具体的には、トップシーリング202における挿入孔202bの周辺部202aの板厚は、他の部分の板厚よりも小さくなっているので、当該周辺部202aの剛性が部分的に弱くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-114797号公報
特開2023-090245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記の図12に示される構造では、トップシーリング202における締結部分の周辺部202aの剛性が部分的に弱くなっているが、トップシーリング202の保持性を確保する必要があるため、トップシーリング202の剛性を大幅に弱めることが難しく、改善の余地がある。
【0008】
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、トップシーリングの剛性を弱めることなく、トップシーリングに伝達される振動エネルギーを低減させることが可能な車両の上部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の車両の上部構造は、トップシーリングが締結部材を介してリアヘッダの変形の節の位置またはその近傍に固定されることにより、車体からのトップシーリングに伝達される振動エネルギーの強制変位成分を低減させるものである、
すなわち、本発明の車両の上部構造は、ルーフパネルと、車幅方向に延び、前記ルーフパネルの後端部に固定されたリアヘッダと、前記リアヘッダに対して車室内側に配置されて前記ルーフパネルを車室内側から覆うトップシーリングと、前記トップシーリングを前記リアヘッダに固定する少なくとも一対の第1締結部材とを備え、前記一対の第1締結部材は、前記トップシーリングの車幅方向中間位置において車両前後方向に延びる中心線との車幅方向寸法がそれぞれ等しい位置であって、当該一対の第1締結部材の間の距離が前記トップシーリングの後端の車幅方向の幅に対して35%以下または80%以上の距離になる位置で、前記トップシーリングを前記リアヘッダに固定していることを特徴とする。
【0010】
ロードノイズ発生時の周波数域でのリアヘッダの振動モードにおける変形の腹の位置は、リアヘッダの変位が最大となる。そして、リアヘッダにおける腹の位置およびその周辺部の領域は、変位が局所的に大きい領域になっている。そのようなリアヘッダにおける変位が大きい領域は、トップシーリングの中心線との車幅方向寸法がそれぞれ等しい位置であって、トップシーリングの後端の車幅方向の幅に対して37~78%の距離だけ離間した2点の位置が存在する領域にあることが本発明者らの研究で解明されている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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