TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025137095
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024036098
出願日2024-03-08
発明の名称調理済み麺類及びそれを含む総菜類の製造方法
出願人昭和産業株式会社
代理人個人
主分類A23L 7/109 20160101AFI20250911BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】調理済み麺類の製造方法に関し、特にソース類と接した状態で保存及び/又は流通される際に、食感の軟化や澱粉の老化によるぼそつき等の経時的な食感の低下が抑制される調理済み麺類の製造方法を提供する。さらに、その製造方法によって得られた調理済み麺類を含む総菜類の製造方法を提供する。
【解決手段】調理済み麺類を製造する方法であって、原料穀物粉を含む麺類原料を用いて生麺類を調製する工程、前記生麺類を用いて乾麺類を調製する工程、前記乾麺類を加熱調理し、加熱調理麺類を調製する工程、及び前記加熱調理麺類を10℃以下に冷却し、水分含有量67~75質量%の冷却麺類を調製する工程を含み、前記麺類原料が、原料穀物粉100質量部に対し、0.08~0.22質量部のアルギン酸類を含むことを特徴とする調理済み麺類の製造方法、並びに本発明の製造方法によって得られた調理済み麺類を含む総菜類の製造方法。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
調理済み麺類を製造する方法であって、
原料穀物粉を含む麺類原料を用いて生麺類を調製する工程、
前記生麺類を用いて乾麺類を調製する工程、
前記乾麺類を加熱調理し、加熱調理麺類を調製する工程、及び
前記加熱調理麺類を10℃以下に冷却し、水分含有量67~75質量%の冷却麺類を調製する工程を含み、
前記麺類原料が、原料穀物粉100質量部に対し、0.08~0.22質量部のアルギン酸類を含むことを特徴とする調理済み麺類の製造方法。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記麺類原料が、前記アルギン酸類を含む多糖類を含み、前記多糖類の含有量が、原料穀物粉100質量部に対し、0.08~0.7質量部である請求項1に記載の調理済み麺類の製造方法。
【請求項3】
前記調理済み麺類が、総菜類用である請求項1又は2に記載の調理済み麺類の製造方法。
【請求項4】
前記総菜類が、前記調理済み麺類がソース類と接した状態で保存及び/又は流通される総菜類である請求項3に記載の調理済み麺類の製造方法。
【請求項5】
前記総菜類における前記調理済み麺類と前記ソース類の質量比が、1:0.05~0.8である請求項4に記載の調理済み麺類の製造方法。
【請求項6】
前記総菜類における前記ソース類の水分含有量が、前記調理済み麺類の水分含有量より低い請求項4に記載の調理済み麺類の製造方法。
【請求項7】
前記総菜類における前記ソース類の油分含有量が、10質量%以上である請求項4に記載の調理済み麺類の製造方法。
【請求項8】
総菜類を製造する方法であって、
原料穀物粉を含む麺類原料を用いて生麺類を調製する工程、
前記生麺類を用いて乾麺類を調製する工程、
前記乾麺類を加熱調理し、加熱調理麺類を調製する工程、
前記加熱調理麺類を10℃以下に冷却し、水分含有量67~75質量%の冷却麺類を調製する工程、
及び
前記加熱調理麺類又は前記冷却麺類とソース類を混ぜて総菜類を調製する工程を含み、
前記麺類原料が、原料穀物粉100質量部に対し、0.08~0.22質量部のアルギン酸類を含むことを特徴とする総菜類の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、総菜類等に含まれる調理済み麺類の製造方法に関し、特にソース類と接した状態で保存及び/又は流通される際に、食感の軟化や澱粉の老化によるぼそつき等の経時的な食感の低下が抑制された調理済み麺類の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、マカロニサラダ、サラダスパゲッティ、トマトソースパスタ等の総菜類に含まれる調理済み麺類は、食感の軟化や澱粉の老化によるぼそつき等、経時的な食感の低下が生じ易いという問題がある。
【0003】
従来から、麺類の経時的な食感の低下を抑制するための技術開発が行われている。例えば、特許文献1では、α化処理後、賞味期間を延ばすために加熱殺菌処理が施されたパスタであって、しかも喫食時に再び加熱処理して食されるパスタについて、食感、特にパスタ特有の硬さや粘弾性などの食感の低下を有意に抑制し改善するためのパスタ用麺質改良剤を提供することを目的とし、パスタ用の麺質改良剤であって、上記麺質改良剤は、アルギン酸プロピレングリコールエステル、キサンタンガム、及びローカストビーンガムからなる増粘剤を有し、上記パスタは、α化処理及び加熱殺菌処理した後、喫食時に再び加熱処理が施されるものである、上記パスタ用麺質改良剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-220598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術を用いても、総菜類に用いる調理済み麺類の場合、食感の低下が十分に抑制されない場合がある。これは通常、再加熱しないで冷蔵又は常温で喫食されるため、澱粉の老化によるぼそつき等が顕著に感じられるためと考えられる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、調理済み麺類の製造方法に関し、特にソース類と接した状態で保存及び/又は流通される際に、食感の軟化や澱粉の老化によるぼそつき等の経時的な食感の低下が抑制される調理済み麺類の製造方法を提供することにある。さらに、その製造方法で得られた調理済み麺類を含む総菜類の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、調理済み麺類を製造する方法であって、原料穀物粉を含む麺類原料を用いて生麺類を調製する工程、前記生麺類を用いて乾麺類を調製する工程、前記乾麺類を加熱調理し、加熱調理麺類を調製する工程、及び前記加熱調理麺類を10℃以下に冷却し、水分含有量67~75質量%の冷却麺類を調製する工程を含み、前記麺類原料が、原料穀物粉100質量部に対し、0.08~0.22質量部のアルギン酸類を含むことを特徴とする調理済み麺類の製造方法、並びに本発明の製造方法によって得られた調理済み麺類を含む総菜類の製造方法によって達成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、調理済み麺類を総菜類等に用いた際の食感の軟化や澱粉の老化によるぼそつき等の経時的な食感の低下を抑制することができるので、良好な食感が長時間維持される総菜類等を製造することができる。本発明は、調理済み麺類を含む総菜類等の賞味期限や消費期限の長期化を実現することができ、持続可能な社会へも貢献することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[調理済み麺類の製造方法]
本発明の調理済み麺類の製造方法は、調理済み麺類を製造する方法であって、原料穀物粉を含む麺類原料を用いて生麺類を調製する工程、前記生麺類を用いて乾麺類を調製する工程、前記乾麺類を加熱調理し、加熱調理麺類を調製する工程、前記加熱調理麺類を10℃以下に冷却し、水分含有量67~75質量%の冷却麺類を調製する工程を含み、前記麺類原料が、原料穀物粉100質量部に対し、0.08~0.22質量部のアルギン酸類を含むことを特徴とする。一般に、乾麺類、例えば、乾燥パスタであれば、良好な食感とするために、水分含有量を58~65質量%程度(茹で歩留まり210~250%程度)の冷却麺類になるように加熱調理方法、冷却方法を選択する。この水分含有量では、特に、総菜類のように、ソース類と絡めて調理される調理済み麺類の場合、食感の軟化や澱粉の老化によるぼそつき等、経時的な食感の低下が生じ易い。本発明の製造方法で得られる調理済み麺類は、ソース類と接した状態で保存及び/又は流通された場合であっても、食感の軟化や澱粉の老化によるぼそつき等、経時的な食感の低下を抑制することができる。また、本発明の製造方法で得られる調理済み麺類を用いた総菜類は、良好な食感が長時間維持される。さらに、麺類を含む総菜類では一般的に経時に伴いにつやが失われるが、本発明の製造方法によって得られる総菜類は、保存及び/又は流通された場合であっても、ソース類と混ぜた直後のようなつやがある良好な外観になる。なお、本発明における麺類とは、中華麺、うどん、和そば、素麺、冷や麦、冷麺、ビーフン、きしめんやスパゲッティ、マカロニ等のパスタ類等である。好ましくはパスタ類であり、具体的には、例えばスパゲッティ、カッペリーニ、リングイネ、フィットチーネ等のロングパスタ、マカロニ、ペンネ、ペンネッテ、ペンノーネ、メッツェペンネ、フジッリ、エリケ、ジェメッリ、ギオットレ、リガトーニ、セーダニ、ミッレリーゲ、トルティリョーニ、カサレッチェ、マンフレディ、コンキリエ、ルマーケ、ファルファッレ、ズィーティ、カンデーレ、メッツァネッリ、ディターリ、オレキエッテ、トロフィエ、ラザーニャ、ラヴィオリ、ルオーテ、クルヴィリガーテ、トロットレ、カヴァタッピ、パッケリ、スピラーレ、マッロレッドゥス、ストロッツァプレーティ、トレッチェ、ジッリ等のショートパスタが挙げられる。
【0010】
<麺類原料>
本発明において、麺類原料は原料穀物粉を含む。原料穀物粉は、特に制限はなく、製造する麺類に応じて単独又は複数組合せて適宜選択して用いることができる。本発明の原料穀物粉は、小麦粉を含むことが好ましい。小麦粉は、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム小麦粉(デュラムセモリナを含む)等、及びこれらの小麦粉を加熱処理した加熱処理小麦粉を用いることができる。また、小麦粉以外の原料穀物粉としては、特に制限はなく、そば粉、米粉、ソルガム粉、トウモロコシ粉、大麦粉、大豆粉等、及びこれらを加熱処理したものを含むことができる。さらに本発明の原料穀物粉には澱粉も含まれるものとする(澱粉は多糖類に含まないものとする)。澱粉は、特に制限はなく、コーンスターチ、米澱粉、小麦澱粉、サゴ澱粉等の澱粉(地上系澱粉)、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉等のような地下茎又は根由来の澱粉(地下系澱粉)、これらのワキシー種、ハイアミロース種の澱粉、及びそれらの澱粉に物理的又は化学的な加工を単独又は複数組み合せて施した加工澱粉(本発明においては、加工澱粉も澱粉に含む)を用いることができる。本発明において、原料穀物粉において、小麦粉の占める割合がその他の材料がそれぞれ占める割合より高いことがより好ましく、原料穀物粉における小麦粉の含有量は、50質量%以上がさらに好ましく、80質量%以上がよりさらに好ましく、90質量%以上、100質量%であってもよい。また、本発明の原料穀物粉は、デュラム小麦粉を含むことが好ましく、原料穀物粉におけるデュラム小麦粉の含有量は、50質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上、100質量%であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

昭和産業株式会社
スープに添加するための油脂組成物
20日前
昭和産業株式会社
調理済み麺類及びそれを含む総菜類の製造方法
1か月前
昭和産業株式会社
加熱調理用油脂の製造方法、食品の製造方法、および加熱調理用油脂の劣化抑制方法
2か月前
昭和産業株式会社
麺類含有セット製品、それに用いる生麺類、及び過加熱による麺類の品質低下抑制方法
3日前
昭和産業株式会社
乳含有容器詰飲料、乳含有容器詰飲料の製造方法、および乳含有容器詰飲料の品質改善方法
1か月前
昭和産業株式会社
パン類又はケーキ類用の小麦粉、パン類又はケーキ類用の小麦粉組成物、パン類用又はケーキ類用ミックス、パン類用又はケーキ類用生地、パン類又はケーキ類、パン類又はケーキ類の製造方法、及びパン類又はケーキ類の復元性向上方法
1か月前
個人
健康促進霊芝茶
1か月前
個人
古代食品塩梅醤
5か月前
個人
ジャム
5か月前
不二製油株式会社
組成物
1か月前
不二製油株式会社
グミ類
2か月前
ライソン株式会社
焙煎機
5か月前
個人
ヨーグルト等の発酵器
1か月前
不二製油株式会社
加工食品
2か月前
不二製油株式会社
油性食品
1か月前
不二製油株式会社
卵代替素材
5か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
4か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
17日前
不二製油株式会社
油脂組成物
3か月前
池田食研株式会社
微粉状食品
4か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
2か月前
不二製油株式会社
光照射油脂
1か月前
株式会社東洋新薬
飲料
1か月前
不二製油株式会社
油脂組成物
2か月前
池田食研株式会社
風味改善剤
4か月前
株式会社ソディック
計量装置
5か月前
株式会社ソディック
計量装置
5か月前
不二製油株式会社
チーズ様食品
5か月前
東ソー株式会社
食品品質保持剤
3か月前
アサヒ飲料株式会社
飲料
4か月前
奥野製薬工業株式会社
処理方法
1か月前
不二製油株式会社
被覆用油性食品
1か月前
株式会社エポック社
絞出具
1か月前
日本メナード化粧品株式会社
飲料
1か月前
SoPros株式会社
経口養毛剤
5か月前
個人
発酵あんこの製造方法
25日前
続きを見る