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公開番号
2025168328
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2025073090
出願日
2025-04-25
発明の名称
麺類含有セット製品、それに用いる生麺類、及び過加熱による麺類の品質低下抑制方法
出願人
昭和産業株式会社
代理人
個人
主分類
A23L
7/109 20160101AFI20251030BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】麺類とスープ類等の高水分食品が接しない状態で収容され、これらを同時に電子レンジ等で加熱して喫食する麺類含有セット製品であって、過加熱による麺類の品質低下が抑制された麺類含有セット製品、それに用いる生麺類、及び過加熱による麺類の食感等の品質低下を抑制する方法を提供する。
【解決手段】加熱して喫食する麺類含有セット製品であって、(a)麺類原料として穀粉を含み、前記穀粉が、アセチル基含量が1%以上の加工澱粉、及び/又はヒドロキシプロピル基含量が2.3%以上の加工澱粉を合計3~30質量%含む加熱調理麺類、並びに(b)(a)より水分が高い高水分食品を含み、前記(a)加熱調理麺類と前記(b)高水分食品が、接しない状態で収容されている麺類含有セット製品、本発明の麺類含有セット製品において、前記(a)加熱調理麺類に用いられる生麺類、及び加熱調理麺類の過加熱により生じる食感低下及び/又はほぐれ性低下を抑制する方法であって、前記加熱調理麺類の調製に、アセチル基含量が1%以上の加工澱粉、及び/又はヒドロキシプロピル基含量が2.3%以上の加工澱粉を合計3~30質量%含む穀粉を含む麺類原料を用いる方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
加熱して喫食する麺類含有セット製品であって、
(a)麺類原料として穀粉を含み、前記穀粉が、アセチル基含量が1%以上の加工澱粉、及び/又はヒドロキシプロピル基含量が2.3%以上の加工澱粉を合計3~30質量%含む加熱調理麺類、並びに
(b)(a)より水分が高い高水分食品
を含み、
前記(a)加熱調理麺類と前記(b)高水分食品が、接しない状態で収容されている麺類含有セット製品。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記(b)高水分食品がスープ類である請求項1に記載の麺類含有セット製品。
【請求項3】
冷凍した状態で保存及び/又は流通される請求項1に記載の麺類含有セット製品。
【請求項4】
前記(a)加熱調理麺類の麺類原料が、食塩及び/又はかんすいを含み、前記食塩、及び前記かんすいの含有量の合計が、前記穀粉100質量部に対し、1.2~5質量部である請求項1に記載の麺類含有セット製品。
【請求項5】
請求項1又は4に記載の麺類含有セット製品において、前記(a)加熱調理麺類に用いられる生麺類。
【請求項6】
加熱して喫食する麺類含有セット製品の製造方法であって、
穀粉を含み、前記穀粉が、アセチル基含量が1%以上の加工澱粉、及び/又はヒドロキシプロピル基含量が2.3%以上の加工澱粉を合計3~30質量%含む麺類原料を用いて(a)加熱調理麺類を調製する工程、
(a)より水分が高い(b)高水分食品を調製する工程、及び
前記(a)加熱調理麺類と前記(b)高水分食品を、接しない状態で収容する工程
を含む、麺類含有セット製品の製造方法。
【請求項7】
前記麺類原料が、食塩及び/又はかんすいを含み、前記食塩、及び前記かんすいの含有量の合計が、前記穀粉100質量部に対し、1.2~5質量部である請求項6に記載の麺類含有セット製品の製造方法。
【請求項8】
調製された前記(a)加熱調理麺類を、急速冷凍する工程を含む請求項6に記載の麺類含有セット製品の製造方法。
【請求項9】
調製された前記(b)高水分食品を、凍結する工程を含む請求項6に記載の麺類含有セット製品の製造方法。
【請求項10】
加熱調理麺類の過加熱により生じる食感低下及び/又はほぐれ性低下を抑制する方法であって、前記加熱調理麺類の調製に、アセチル基含量が1%以上の加工澱粉、及び/又はヒドロキシプロピル基含量が2.3%以上の加工澱粉を合計3~30質量%含む穀粉を含む麺類原料を用いる方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、麺類とスープ類等の高水分食品が接しない状態で収容され、これらを同時に加熱した後喫食する麺類含有セット製品であって、過加熱による麺類の品質低下が抑制された麺類含有セット製品、それに用いる生麺類、及び過加熱による麺類の品質低下を抑制する方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、冷凍麺類や冷蔵麺類として、麺類とスープ類(本発明において、あんかけ類、ソース類も含むものとする)や、白ご飯、ピラフ、チャーハン等の米飯食品や野菜炒め、麻婆豆腐等の惣菜類等の高水分食品とを同時に電子レンジ等で加熱して喫食する麺類含有セット製品が数多く販売されている。このような麺類含有セット製品としては、麺類とスープ類等の高水分食品が接した状態で収容され、電子レンジ等で加熱してそのまま喫食するタイプや、麺類と高水分食品が接しない状態で収容され、これらを同時に電子レンジ等で加熱した後、必要に応じて、麺類と高水分食品を合わせて喫食するタイプ(特に高水分食品がスープ類の場合)がある。どちらのタイプでも麺類の方がスープ類等の高水分食品より加熱されやすい場合が多く、加熱条件を高水分食品にあわせると麺類が過加熱になり品質低下が問題になる。
【0003】
上述の麺類含有セット製品に用いられる麺類に関する技術としては、例えば、特許文献1では、冷凍調理麺を加熱する際の湯伸びを抑制し、加熱後の調理麺に対して良好な食感を与えることができる、冷凍調理麺用湯伸び抑制剤およびそれを用いた冷凍調理麺用麺類および冷凍調理麺を提供することを目的とし、難消化性デンプン類を有効成分として含有する、冷凍調理麺用湯伸び抑制剤、前記冷凍調理麺用湯伸び抑制剤を含む冷凍調理用麺類、前記冷凍調理麺用麺類および冷凍スープを含む、冷凍調理麺、並びに包装体内で前記冷凍スープの下に前記冷凍調理麺用麺類が配置されている冷凍調理麺が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-180779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術は、麺類とスープ類が接した状態で収容され、電子レンジ等で加熱してそのまま喫食する麺類含有セット製品における麺類の品質低下を抑制するものであり、麺類とスープ類等の高水分食品が接しない状態で収容され、これらを同時に電子レンジ等で加熱して喫食する麺類含有セット製品における麺類の品質低下、すなわち水分が少ない状態での過加熱による麺類の品質低下の問題については対応できない。
【0006】
したがって、本発明の目的は、麺類とスープ類等の高水分食品が接しない状態で収容され、これらを同時に加熱して喫食する麺類含有セット製品であって、水分が少ない状態での過加熱による麺類の食感等の品質低下が抑制された麺類含有セット製品、それに用いる生麺類、及び過加熱による麺類の食感等の品質低下を抑制する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、加熱して喫食する麺類含有セット製品であって、(a)麺類原料として穀粉を含み、前記穀粉が、アセチル基含量が1%以上の加工澱粉、及び/又はヒドロキシプロピル基含量が2.3%以上の加工澱粉を合計3~30質量%含む加熱調理麺類、並びに(b)(a)より水分が高い高水分食品を含み、前記(a)加熱調理麺類と前記(b)高水分食品が、接しない状態で収容されている麺類含有セット製品、本発明の麺類含有セット製品において、前記(a)加熱調理麺類に用いられる生麺類、及び加熱調理麺類の過加熱により生じる食感低下及び/又はほぐれ性低下を抑制する方法であって、前記加熱調理麺類の調製に、アセチル基含量が1%以上の加工澱粉、及び/又はヒドロキシプロピル基含量が2.3%以上の加工澱粉を合計3~30質量%含む穀粉を含む麺類原料を用いる方法によって達成される。なお、本発明において、「(a)より水分が高い高水分食品」とは、「(a)加熱調理麺類」より水分含有量(水の比率を百分率で示したもの)が高い食品のことを意味する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、麺類とスープ類等の高水分食品が接しない状態で収容され、これらを同時に加熱して喫食する麺類含有セット製品において、スープ類等の高水分食品の加熱時間に合わせて、麺類の加熱時間が長くなっても、麺類の食感等の品質低下を抑制することができる。これにより、特に高水分食品がスープ類の場合、麺類とスープ類を喫食直前に合わせる専門店のような麺類を容易に調理可能な麺類含有セット製品を提供することができる。本発明は、常温、冷蔵又は冷凍した状態で保存及び/又は流通される麺類含有セット製品の技術であり、特に賞味期限や消費期限の長期化を実現する冷蔵又は冷凍で保存及び/又は流通される麺類含有セット製品に適用できる技術であり、持続可能な社会へも貢献することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[麺類含有セット製品]
本発明の麺類含有セット製品は、加熱して喫食する麺類含有セット製品であって、(a)麺類原料として穀粉を含み、前記穀粉が、アセチル基含量が1%以上の加工澱粉、及び/又はヒドロキシプロピル基含量が2.3%以上の加工澱粉を合計3~30質量%含む加熱調理麺類、並びに(b)(a)より水分が高い高水分食品を含み、前記(a)加熱調理麺類と前記(b)高水分食品が、接しない状態で収容されている。上記規定の麺類材料からなる加熱調理麺類を用いることで、麺類とスープ類等の高水分食品が接しない状態で収容され、これらを同時に加熱して喫食する麺類含有セット製品において、スープ類等の高水分食品の加熱時間に合わせて、麺類の加熱時間が長くなっても、麺類の食感等の品質低下を抑制することができる。本発明において、麺類は、中華麺やスパゲッティ、マカロニ等のパスタ類に用いられる麺線や麺帯はもちろん、餃子等に用いられる麺皮類も包含する概念である。具体的には、中華麺、焼きそば、うどん、和そば、素麺、冷や麦、冷麺、ビーフン、きしめんや、スパゲッティ、カッペリーニ、リングイネ、フィットチーネ等のロングパスタ、マカロニ、ペンネ等のショートパスタ、餃子皮、ワンタン皮等が挙げられる。また、高水分食品としては、各種麺類に応じたスープ類(あんかけ類、ソース類を含む)、白ご飯、ピラフ、チャーハン等の米飯類、野菜炒め、麻婆豆腐等の惣菜類等が挙げられる。本発明においては、麺類とスープ類が接しない状態で加熱し、それらを喫食直前に合わせる専門店のような麺類を容易に調理可能な麺類含有セット製品とすることができる点で、高水分食品はスープ類であることが好ましい。本発明における一つの態様としては、過加熱による麺類のほぐれ性低下を抑制できるため、中華麺、焼きそば、うどん、和そば、素麺、冷や麦、冷麺、ビーフン、きしめんや、スパゲッティ、カッペリーニ、リングイネ、フィットチーネ等のロングパスタ等の麺線を用いた麺類含有セット製品に好適に適用できる。また、別の態様においては、過加熱による麺類の褐変を抑制できるため、かんすい等によりpHが高い麺類(例えば中華麺、ワンタン皮等)に好適に適用できる。
【0010】
本発明の麺類含有セット製品は、加熱調理麺類とスープ類等の高水分食品が接しない状態で収容される。同一空間に加熱調理麺類とスープ類等の高水分食品が存在するが両者が接しない状態で収容されていてもよいし、加熱調理麺類とスープ類等の高水分食品が存在する空間自体をわけて収容されていてもよい。例えば、1つの容器に加熱調理麺類を収容するスペースとスープ類等の高水分食品を収容するスペースを持つ専用容器に収容することもできるし、加熱調理麺類用の容器とスープ類等の高水分食品用の容器を別々に収容することもできる。容器は加熱調理に対応できるように蒸気口を付ける等常法の対策を施してもよい。スープ類を加熱する際に発生する蒸気の影響がなく加熱調理麺類が過加熱になる状態であっても本発明の効果が発揮されるため、加熱調理麺類とスープ類が存在する空間自体をわけて収容されていることが好ましい。また、本発明の麺類含有セット製品は、常温、冷蔵又は冷凍した状態で保存及び/又は流通される麺類含有セット製品である。特に加熱時間が長時間になる傾向があり、本発明の効果が発揮されやすい点で、冷凍した状態で保存及び/又は流通される麺類含有セット製品であることが好ましい。また、別の態様においては、本発明の麺類含有セット製品は、電子レンジで加熱して喫食する麺類含有セット製品であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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