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公開番号2025134611
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2024170142
出願日2024-09-30
発明の名称液体吐出ヘッド
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B41J 2/14 20060101AFI20250909BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】クラックの発生を抑制する。
【解決手段】液体吐出ヘッドは、圧電素子と振動板とを備え、圧電素子の第1電極、圧電体層および第2電極は、この順で、振動板から圧電素子に向かう方向である積層方向に積層されており、圧電体層は、構成元素として鉛を含む圧電材料で構成され、第1電極は、電極層と、電極層と振動板との間に配置され、鉛を含む鉛含有層と、を有し、積層方向にみて、積層方向に交差する方向である交差方向に並ぶ2つの領域のうち、第1電極の中央に遠いほうの領域を第1領域とし、第1電極の中央に近いほうの領域を第2領域としたとき、第1領域における鉛含有層の鉛の含有率は、第2領域における鉛含有層の鉛の含有率よりも高い。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
第1電極と圧電体層と第2電極とを有する圧電素子と、
前記圧電素子に接続される振動板と、を備え、
前記第1電極、前記圧電体層および前記第2電極は、この順で、前記振動板から前記圧電素子に向かう方向である積層方向に積層されており、
前記圧電体層は、構成元素として鉛を含む圧電材料で構成され、
前記第1電極は、
電極層と、
前記電極層と前記振動板との間に配置され、鉛を含む鉛含有層と、を有し、
前記積層方向にみて、前記積層方向に交差する方向である交差方向に並ぶ2つの領域のうち、前記第1電極の中央に遠いほうの領域を第1領域とし、前記第1電極の中央に近いほうの領域を第2領域としたとき、
前記第1領域における前記鉛含有層の鉛の含有率は、前記第2領域における前記鉛含有層の鉛の含有率よりも高い、
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第1領域における前記鉛含有層の鉛の含有率は、前記第2領域に向かうに従って減少する、
請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
前記第2領域における前記鉛含有層の鉛の含有率に対する前記第1領域における前記鉛含有層の鉛の含有率の割合は、1.01以上である、
請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記第1電極は、
前記第1領域において前記電極層と前記鉛含有層との間に配置され、前記電極層を構成する材料と鉛とを混合した材料で構成される第1混合層を有する、
請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
前記第1電極は、
前記第2領域において前記電極層と前記鉛含有層との間に配置され、前記電極層を構成する材料と鉛とを混合した材料で構成される第2混合層を有し、
前記第1混合層の厚さは、前記第2混合層の厚さよりも厚い、
請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
前記圧電素子は、
少なくとも前記第2領域において前記第1電極と前記圧電体層との間に配置され、前記圧電体層から前記第1電極への鉛の拡散を抑制する第1鉛拡散抑制層をさらに有する、
請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項7】
前記圧電素子は、
前記第1領域および前記第2領域のそれぞれにおいて前記第1電極と前記振動板との間に配置され、前記第1電極から前記振動板への鉛の拡散を抑制する第2鉛拡散抑制層をさらに有し、
前記第2鉛拡散抑制層は、チタンを含み、
前記第1領域における前記第2鉛拡散抑制層のチタンの含有率は、前記第2領域における前記第2鉛拡散抑制層のチタンの含有率よりも高い、
請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項8】
前記第1領域における前記第2鉛拡散抑制層のチタン酸化物の含有率は、前記第2領域における前記第2鉛拡散抑制層のチタン酸化物の含有率よりも高い、
請求項7に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項9】
前記第1領域における前記第2鉛拡散抑制層のTiO
2
の含有率は、前記第2領域における前記第2鉛拡散抑制層のTiO
2
の含有率よりも高い、
請求項8に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項10】
前記積層方向にみて、前記交差方向において前記第2領域とは反対側で前記第1領域に接続する領域を第3領域としたとき、
前記第1鉛拡散抑制層は、前記第1領域と前記第2領域と前記第3領域とにわたる範囲に設けられており、
前記第3領域における前記第1鉛拡散抑制層のチタンの含有率は、前記第1領域における前記第1鉛拡散抑制層のチタンの含有量よりも高い、
請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、液体吐出ヘッドに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ピエゾ方式のインクジェットプリンターに代表される液体吐出装置には、インク等の液体を吐出する液体吐出ヘッドが用いられる。例えば、特許文献1に記載のヘッドは、振動板と圧電体素子とを備える。圧電体素子は、振動板上に下部電極、圧電体膜および上部電極を順次積層して構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-319714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のヘッドでは、下部電極中の鉛の含有量によっては、下部電極に生じる応力の偏りが大きくなってしまい、その結果、クラック等の損傷が生じる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本開示の液体吐出ヘッドの一態様は、第1電極と圧電体層と第2電極とを有する圧電素子と、前記圧電素子に接続される振動板と、を備え、前記第1電極、前記圧電体層および前記第2電極は、この順で、前記振動板から前記圧電素子に向かう方向である積層方向に積層されており、前記圧電体層は、構成元素として鉛を含む圧電材料で構成され、前記第1電極は、電極層と、前記電極層と前記振動板との間に配置され、鉛を含む鉛含有層と、を有し、前記積層方向にみて、前記積層方向に交差する方向である交差方向に並ぶ2つの領域を第1領域および第2領域としたとき、前記第2領域は、前記第1領域よりも前記第1電極の中央に近い位置に配置され、前記第1領域における前記鉛含有層の鉛の含有率は、前記第2領域における前記鉛含有層の鉛の含有率よりも高い。
【図面の簡単な説明】
【0006】
実施形態に係る液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置を模式的に示す構成図である。
実施形態に係る液体吐出ヘッドの分解斜視図である。
図2中のA-A線断面図である。
実施形態に係る液体吐出ヘッドの一部を示す平面図である。
図4中のB-B線断面図である。
図5中の部分Qの拡大図である。
鉛含有層の鉛の含有状態と液体吐出ヘッドの評価との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照しながら本開示に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本開示の範囲は、以下の説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0008】
なお、以下の説明は、互いに交差するX軸、Y軸およびZ軸を適宜に用いて行う。また、以下では、X軸に沿う一方向がX1方向であり、X1方向と反対の方向がX2方向である。同様に、Y軸に沿って互いに反対の方向がY1方向およびY2方向である。また、Z軸に沿って互いに反対の方向がZ1方向およびZ2方向である。Z1方向は、「積層方向」の一例である。また、Z軸に沿う方向でみることを「平面視」という場合がある。
【0009】
ここで、典型的には、Z軸が鉛直軸であり、Z2方向が鉛直下方に相当する。ただし、Z軸は、鉛直軸でなくともよい。また、X軸、Y軸およびZ軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、例えば、80°以上100°以下の範囲内の角度で交差すればよい。
【0010】
1.実施形態
1-1.液体吐出装置の全体構成
図1は、実施形態に係る液体吐出ヘッド50を備える液体吐出装置100を模式的に示す構成図である。液体吐出装置100は、液体の一例であるインクを液滴として媒体Mに吐出するインクジェット方式の印刷装置である。媒体Mは、典型的には印刷用紙である。なお、媒体Mは、印刷用紙に限定されず、例えば、樹脂フィルムまたは布帛等の任意の材質の印刷対象でもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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