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10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025130884
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-09
出願番号
2024028244
出願日
2024-02-28
発明の名称
多層体、ハードコート層付多層体、および、熱成形体の製造方法
出願人
三菱瓦斯化学株式会社
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
B32B
27/30 20060101AFI20250902BHJP(積層体)
要約
【課題】耐擦傷性に優れ、かつ、基材層との密着性に優れたハードコート層を有する多層体を提供可能な多層体、ならびに、ハードコート層付多層体、および、熱成形体の製造方法の提供。
【解決手段】 熱可塑性樹脂を含む基材層と、前記基材層の表面に設けられ、水素結合性官能基を含む硬化性樹脂層とを有し、前記基材層が、-NH
2
を1つ以上含む化合物を、基材層中、0.05~10質量%含む、多層体。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性樹脂を含む基材層と、前記基材層の表面に設けられ、水素結合性官能基を含む硬化性樹脂層とを有し、
前記基材層が、-NH
2
を1つ以上含む化合物を、基材層中、0.05~10質量%含む、多層体。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記水素結合性官能基が、-O-H、および、-N-Hから選択される構造の少なくとも1種を含む、請求項1に記載の多層体。
【請求項3】
前記-NH
2
を1つ以上含む化合物の分子量が90~500である、請求項1または2に記載の多層体。
【請求項4】
前記基材層がアクリル樹脂層を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の多層体。
【請求項5】
前記硬化性樹脂層が、式(Ac)で表される構成単位を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の多層体。
式(Ac)
TIFF
2025130884000018.tif
68
170
(上記式(Ac)中、R
m
は、単結合、または、炭素数1~4のアルキレン基であり、R
n
は、水素原子、または、炭素数1~4のアルキル基であり、R
p
は、単結合、または、2価の連結基であり、R
q
は、水素原子、または、炭素数1~12の炭化水素基である。ただし、R
p
およびR
q
の少なくとも一方は、水素結合性基を含む。*は他の部位との結合部位である。)
【請求項6】
前記式(Ac)で表される構成単位の少なくとも1種が、式(Ac1)で表される構成単位である、請求項5に記載の多層体。
式(Ac1)
TIFF
2025130884000019.tif
68
170
(上記式(Ac1)中、R
m1
は、メチレン基であり、R
n1
は、水素原子またはメチル基であり、R
q1
は、ビニル基、および、(メタ)アクリロイル基の少なくとも1種と、-O-H、および、-N-Hから選択される構造の少なくとも1種とを含む、炭素数1~12の炭化水素基である。*は他の部位との結合部位である。)
【請求項7】
前記硬化性樹脂層が、さらに、式(Ac2)で表される構成単位を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の多層体。
式(Ac2)
TIFF
2025130884000020.tif
68
170
(上記式(Ac2)中、R
m
は、単結合または炭素数1~4のアルキレン基であり、R
n
は、水素原子、または、炭素数1~4のアルキル基であり、R
p
は、単結合、または、2価の連結基であり、R
q2
は、水素原子であるか、水素結合性基、ビニル基、および、(メタ)アクリロイル基以外の置換基である。)
【請求項8】
前記硬化性樹脂層が、式(Ac1)で表される構成単位および式(Ac2)で表される構成単位を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の多層体。
式(Ac1)
TIFF
2025130884000021.tif
68
170
(上記式(Ac1)中、R
m1
は、メチレン基であり、R
n1
は、水素原子またはメチル基であり、R
q1
は、ビニル基、および、(メタ)アクリロイル基の少なくとも1種と、-O-H、および、-N-Hから選択される構造の少なくとも1種とを含む、炭素数1~12の炭化水素基である。*は他の部位との結合部位である。)
式(Ac2)
TIFF
2025130884000022.tif
68
170
(上記式(Ac2)中、R
m
は、単結合または炭素数1~4のアルキレン基であり、R
n
は、水素原子、または、炭素数1~4のアルキル基であり、R
p
は、単結合、または、2価の連結基であり、R
q2
は、水素原子であるか、水素結合性基、ビニル基、および、(メタ)アクリロイル基以外の置換基である。)
【請求項9】
前記硬化性樹脂層が200~600g/molの(メタ)アクリル当量を有する(メタ)アクリロイルポリマーを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の多層体。
【請求項10】
前記基材層が、アクリル樹脂層およびポリカーボネート樹脂層を含む、
請求項1~9のいずれか1項に記載の多層体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層体、ハードコート層付多層体、および、熱成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート樹脂は、透明性に優れることに加え、ガラスと比較して加工性、耐衝撃性に優れ、また、他のプラスチック材料に比べて有毒ガスの心配もないため、様々な分野で広く用いられており、真空成形や圧空成形などの熱成形用材料としても使用されている。
【0003】
一方、ポリカーボネート樹脂は、一般的に表面硬度が低いため、ポリカーボネート樹脂からなる成形体の表面に傷が入り易い傾向にある。そこで、ポリカーボネート樹脂をフィルム状にした場合、表面にアクリル樹脂を含む層やハードコート層(保護層)を形成し、製品表面に傷が入らないようにすることが検討されている。
例えば、特許文献1には、硬化性のハードコート組成物であって、(メタ)アクリロイルポリマーと、無機酸化物ナノ粒子とを含み、前記(メタ)アクリロイルポリマーが、200~500g/eqの(メタ)アクリル当量と、5,000~200,000の重量平均分子量を有し、前記無機酸化物ナノ粒子の平均粒子径が6~95nm未満である、ハードコート組成物が開示されている。さらに、前記ハードコート組成物をポリカーボネート樹脂とPMMA樹脂とが積層された基材層の表面に設けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/031967号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記ハードコート組成物を用いて得られた多層体は、優れた耐擦傷性と硬度を有するハードコート層を有するものである。
しかしながら、技術革新に伴い、新規な材料が求められる。特に、耐擦傷性に優れ、かつ、基材層との密着性に優れたハードコート層を有する多層体が求められる。
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするものであって、耐擦傷性に優れ、かつ、基材層との密着性に優れたハードコート層を有する多層体を提供可能な多層体、ならびに、ハードコート層付多層体、および、熱成形体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題のもと、本発明者が検討を行った結果、硬化性樹脂層が水素結合性官能基を含む構成とし、かつ、基材層に-NH
2
を1つ以上含む化合物を配合することにより、上記課題を解決しうることを見出した。
具体的には、下記手段により、上記課題は解決された。
<1>熱可塑性樹脂を含む基材層と、前記基材層の表面に設けられ、水素結合性官能基を含む硬化性樹脂層とを有し、
前記基材層が、-NH
2
を1つ以上含む化合物を、基材層中、0.05~10質量%含む、多層体。
<2>前記水素結合性官能基が、-O-H、および、-N-Hから選択される構造の少なくとも1種を含む、<1>に記載の多層体。
<3>前記-NH
2
を1つ以上含む化合物の分子量が90~500である、<1>または<2>に記載の多層体。
<4>前記基材層がアクリル樹脂層を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載の多層体。
<5>前記硬化性樹脂層が、式(Ac)で表される構成単位を含む、<1>~<4>のいずれか1つに記載の多層体。
式(Ac)
TIFF
2025130884000002.tif
68
170
(上記式(Ac)中、R
m
は、単結合、または、炭素数1~4のアルキレン基であり、R
n
は、水素原子、または、炭素数1~4のアルキル基であり、R
p
は、単結合、または、2価の連結基であり、R
q
は、水素原子、または、炭素数1~12の炭化水素基である。ただし、R
p
およびR
q
の少なくとも一方は、水素結合性基を含む。*は他の部位との結合部位である。)
<6>前記式(Ac)で表される構成単位の少なくとも1種が、式(Ac1)で表される構成単位である、<5>に記載の多層体。
式(Ac1)
TIFF
2025130884000003.tif
68
170
(上記式(Ac1)中、R
m1
は、メチレン基であり、R
n1
は、水素原子またはメチル基であり、R
q1
は、ビニル基、および、(メタ)アクリロイル基の少なくとも1種と、-O-H、および、-N-Hから選択される構造の少なくとも1種とを含む、炭素数1~12の炭化水素基である。*は他の部位との結合部位である。)
<7>前記硬化性樹脂層が、さらに、式(Ac2)で表される構成単位を含む、<1>~<6>のいずれか1つに記載の多層体。
式(Ac2)
TIFF
2025130884000004.tif
68
170
(上記式(Ac2)中、R
m
は、単結合または炭素数1~4のアルキレン基であり、R
n
は、水素原子、または、炭素数1~4のアルキル基であり、R
p
は、単結合、または、2価の連結基であり、R
q2
は、水素原子であるか、水素結合性基、ビニル基、および、(メタ)アクリロイル基以外の置換基である。)
<8>前記硬化性樹脂層が、式(Ac1)で表される構成単位および式(Ac2)で表される構成単位を含む、<1>~<7>のいずれか1つに記載の多層体。
式(Ac1)
TIFF
2025130884000005.tif
68
170
(上記式(Ac1)中、R
m1
は、メチレン基であり、R
n1
は、水素原子またはメチル基であり、R
q1
は、ビニル基、および、(メタ)アクリロイル基の少なくとも1種と、-O-H、および、-N-Hから選択される構造の少なくとも1種とを含む、炭素数1~12の炭化水素基である。*は他の部位との結合部位である。)
式(Ac2)
TIFF
2025130884000006.tif
68
170
(上記式(Ac2)中、R
m
は、単結合または炭素数1~4のアルキレン基であり、R
n
は、水素原子、または、炭素数1~4のアルキル基であり、R
p
は、単結合、または、2価の連結基であり、R
q2
は、水素原子であるか、水素結合性基、ビニル基、および、(メタ)アクリロイル基以外の置換基である。)
<9>前記硬化性樹脂層が200~600g/molの(メタ)アクリル当量を有する(メタ)アクリロイルポリマーを含む、<1>~<8>のいずれか1つに記載の多層体。
<10>前記基材層が、アクリル樹脂層およびポリカーボネート樹脂層を含む、
<1>~<9>のいずれか1つに記載の多層体。
<11>前記硬化性樹脂層が、前記アクリル樹脂層のポリカーボネート樹脂層と反対側の面に位置している、<10>に記載の多層体。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、耐擦傷性に優れ、かつ、基材層との密着性に優れたハードコート層を有する多層体を提供可能な多層体、ならびに、ハードコート層付多層体、および、熱成形体の製造方法を提供可能になった。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本実施形態の多層体の層構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という)について詳細に説明する。なお、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は本実施形態のみに限定されない。
なお、本明細書において「~」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。また、本明細書における数値の上限値と下限値は、前記上限値と下限値のいずれの組み合わせについても、本実施形態の一例として挙げられる。
本明細書において、各種物性値および特性値は、特に述べない限り、23℃におけるものとする。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さない基(原子団)と共に置換基を有する基(原子団)をも包含する。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含する。本明細書では、置換および無置換を記していない表記は、無置換の方が好ましい。
本明細書における置換基の例としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、複素環基、複素環オキシ基、アルケニル基、アルキルスルファニル基、アリールスルファニル基、アシル基、アミノ基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基であることが好ましく、ヒドロキシ基、アルキル基、アミノ基、ビニル基、または、(メタ)アクリロイル基であることが一層好ましい。これらの置換基の式量は、15以上であることが好ましく、また、200以下であることが好ましい。式量とは、例えば、メチル基(-CH
3
)であれば、15である。これらの置換基はさらに置換基を有していてもよいが、置換基を有していない方が好ましい。
【0010】
本明細書において、「(メタ)アリル」は、アリルおよびメタアリルの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルおよびメタクリロイルの双方、または、いずれかを表す。
(【0011】以降は省略されています)
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