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公開番号2025099652
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216481
出願日2023-12-22
発明の名称軸受装置
出願人株式会社ジェイテクト
代理人弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
主分類F16C 33/66 20060101AFI20250626BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】複列の内輪及び円すいころを有する軸受装置において、円すいころの大径側端面と内輪の鍔面との間における焼付きの発生を抑制する。
【解決手段】軸受装置1は、内周側に軸方向の一方側及び他方側に形成される一対の第1軌道面11及び第2軌道面12を有する外輪10と、外周側に内輪軌道面21を有し、軸方向の一方側及び他方側に配置される一対の第1の内輪20a及び第2の内輪20bと、複数の円すいころ30と、一対の保持器40と、を備え、第1の内輪20a及び第2の内輪20bは、軸方向の端面同士の間に隙間を有して同軸状に配置されると共に、軸方向における第1の内輪20a及び第2の内輪20bの間の径方向内側から前記隙間に向けて潤滑油が供給され、外輪10は、第1軌道面11及び第2軌道面12の間の内周面10aから径方向内側に突出し、かつ、前記隙間に挿入される突出部15を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
内周側に、軸方向の一方側及び他方側に形成される一対の外輪軌道面を有する外輪と、
外周側に、内輪軌道面、前記内輪軌道面の軸方向一端側に設けられる小鍔部、及び前記内輪軌道面の軸方向他端側に設けられる大鍔部を有し、軸方向の一方側及び他方側に配置される一対の内輪と、
前記外輪軌道面及び前記内輪軌道面の間に配置される複数の円すいころと、
軸方向一方側の前記外輪軌道面及び前記内輪軌道面の間、及び、軸方向他方側の前記外輪軌道面及び前記内輪軌道面の間、において前記複数の円すいころをそれぞれ保持する一対の保持器と、
を備え、
前記円すいころの大径側端面は、前記大鍔部の鍔面に転がり接触し、
前記一対の内輪は、軸方向の端面同士の間に隙間を有して同軸状に配置されると共に、軸方向における前記一対の内輪の間の径方向内側から前記隙間に向けて潤滑油が供給され、
前記外輪は、前記一対の外輪軌道面の間の内周面から径方向内側に突出し、かつ、前記隙間に挿入される突出部を有する、軸受装置。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記保持器は、前記円すいころの小径側端面と対向する小径円環部を有し、
前記突出部の内径は、前記小径円環部の内径以下である、請求項1記載の軸受装置。
【請求項3】
前記突出部の内径は、前記小鍔部の外径以上である、請求項1又は請求項2記載の軸受装置。
【請求項4】
前記突出部の内周面は、
軸方向一方側に向かって内径寸法が拡大する第1の傾斜面と、
軸方向他方側に向かって内径寸法が拡大する第2の傾斜面と、を有する、請求項1又は請求項2記載の軸受装置。
【請求項5】
前記保持器は、前記円すいころの小径側端面と対向する小径円環部を有し、
前記外輪の中心線を含む断面において、前記第1の傾斜面の延長線、及び、前記第2の傾斜面の延長線は、前記小径円環部と前記小鍔部との間を通る、請求項4記載の軸受装置。
【請求項6】
前記外輪は、外周面においてギヤの歯を備える、請求項1又は請求項2記載の軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、軸受装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、自動車のトランスミッションに用いられる遊星歯車機構において、プラネタリギヤの支持に用いられる軸受装置が、特許文献1に開示されている。前記軸受装置は、複列の内輪及び円すいころを有する複列円すいころ軸受である。
【0003】
図6は、従来の軸受装置の中心線を含む位置における断面図であり、潤滑油の流れを示す説明図である。図6に示す従来の軸受装置101は、複列円すいころ軸受である。図6に示すように、軸受装置101は、外輪110、内輪120、円すいころ130、及び保持器140を備える。
【0004】
外輪110は、内周面110aにおいて第1の外輪軌道面111及び第2の外輪軌道面112を有する。内輪120は、軸方向一方側に配置された第1の内輪120aと、軸方向の他方側に配置された第2の内輪120bとを含む。内輪120は、外周面に形成された内輪軌道面121と、小鍔部122及び大鍔部123とを有する。第1の内輪120a及び第2の内輪120bは、双方の小鍔部122同士を隙間を有して対向させると共に、同軸状に配置される。円すいころ130は、小径側端面131、大径側端面132、及び外周面133を有する。円すいころ130は、第1の外輪軌道面111と内輪軌道面121との間、及び、第2の外輪軌道面112と内輪軌道面121との間のそれぞれにおいて複数配置される。保持器140は、小径円環部141及びポケット142を有する。保持器140は、軸方向一方側に配置された第1の保持器140aと、軸方向他方側に配置された第2の保持器140bとを含む。第1の保持器140aは、第1の外輪軌道面111及び内輪軌道面121の間において複数の円すいころ130を保持する。第2の保持器140bは、第2の外輪軌道面112及び内輪軌道面121の間において複数の円すいころ130を保持する。
【0005】
軸受装置101は、中心線C0を軸150の中心線C2と一致させた状態で、軸150に対して装着される。軸受装置101は、軸150に螺合された一対のナット153によって軸方向に挟まれて軸150に装着されると共に、予圧が付与される。軸受装置101は、図示しない油圧ポンプから軸孔151及び給油孔152を介して、第1の内輪120a及び第2の内輪120bの間の隙間に向けて、径方向内側から潤滑油が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-185977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図6に示す従来の軸受装置101において、給油孔152から供給された潤滑油は、遠心力の作用によって径方向外側に流れ、外輪110の内周面110aに到達した後に軸方向一方側及び他方側へ流れる。このとき潤滑油は、外輪110と保持器140との間に流入し、第1の外輪軌道面111及び第2の外輪軌道面112に沿って流れる。この場合、小径円環部141と小鍔部122との間に流入する潤滑油が少なくなり、大径側端面132と大鍔部123の鍔面124との間の摺動部に潤滑油が行き渡りにくくなる。このため、従来の軸受装置101は、前記潤滑部の焼付きが懸念される。
【0008】
本開示は、複列の内輪及び円すいころを有する軸受装置において、円すいころの大径側端面と内輪の鍔面との間における焼付きの発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の軸受装置は、内周側に、軸方向の一方側及び他方側に形成される一対の外輪軌道面を有する外輪と、外周側に、内輪軌道面、前記内輪軌道面の軸方向一端側に設けられる小鍔部、及び前記内輪軌道面の軸方向他端側に設けられる大鍔部を有し、軸方向の一方側及び他方側に配置される一対の内輪と、前記外輪軌道面及び前記内輪軌道面の間に配置される複数の円すいころと、軸方向一方側の前記外輪軌道面及び前記内輪軌道面の間、及び、軸方向他方側の前記外輪軌道面及び前記内輪軌道面の間、において前記複数の円すいころをそれぞれ保持する一対の保持器と、を備え、前記円すいころの大径側端面は、前記大鍔部の鍔面に転がり接触し、前記一対の内輪は、軸方向の端面同士の間に隙間を有して同軸状に配置されると共に、軸方向における前記一対の内輪の間の径方向内側から前記隙間に向けて潤滑油が供給され、前記外輪は、前記一対の外輪軌道面の間の内周面から径方向内側に突出し、かつ、前記隙間に挿入される突出部を有する。
【0010】
本開示によれば、複列の内輪及び円すいころを有する軸受装置において、円すいころの大径側端面と内輪の鍔面との間における焼付きの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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