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公開番号2025096151
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2024186277
出願日2024-10-23
発明の名称時計用防水結合部の製造
出願人ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
代理人個人,個人,個人
主分類G04B 37/08 20060101AFI20250619BHJP(時計)
要約【課題】時計構成要素を製造するための方法を提供する。
【解決手段】第1の部分11は、公差を有する第1の基準面110を備える。第1のステップにおいて、積層造形によってこの第1の部分を製造するための第1の材料が選択され、ベース50が準備される。第2のステップにおいて、ベースにベース面150がエッチングされ、このベース面は第1の基準面の負形状であり、ベースは積層造形手段上に配置される。第3のステップにおいて、構成要素の第1の部分は、ベース表面の全体と接触して積層造形によって成長される。第4のステップにおいて、第1の部分の成長が所定の設定値に対して検証され、第3の積層造形ステップが、所望の成長レベルに到達するまで反復的に繰り返される。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
積層造形によって時計構成要素(10)を製造するための方法であって、前記時計構成要素は、寸法及び/又は平面度及び/又は円筒度及び/又は表面仕上げの点で公差を有する第1の形状を有する第1の基準面(110)を含む少なくとも第1の部分(11)を備え、
第1のステップ(100)において、少なくとも1つの第1の材料が提供され、前記材料は、積層造形によって前記構成要素(10)の少なくとも前記第1の部分(11)を製造するのに適しており、ベース(50)が提供され、前記ベースは、前記第1の材料の成長を支持するのに適しており、前記第1の部分(11)と前記ベース(50)との後続の分離を、引き裂くことなく可能にするように選択されたベース材料から製造され、
第2のステップ(200)において、前記ベース(50)は機械加工され、その際、前記第1の基準面(110)の負形状である第1のベース面(150)が、それぞれ寸法及び/又は平坦度及び/又は円筒度及び/又は表面仕上げの点で、前記第1の基準面(110)の前記第1の形状の公差と等しいか又はそれより厳密な公差に準拠したベース形状によりエッチングされ、前記ベースは積層造形手段上に配置され、
第3のステップ(300)において、前記構成要素(10)の少なくとも前記第1の部分(11)は、前記第1のベース面(150)の全体と接触して積層造形により成長され、
第4のステップ(400)において、前記第1の部分(11)の成長が第1の所定の設定値に対して検証され、前記第1の部分(11)が前記第1の所定の設定値に到達したか又はそれを超えるように成長したことが検出及び確認されるまで、前記第1の材料を付加した積層造形の前記第3のステップ(300)と前記第4のステップ(400)とが反復的に繰り返され、前記第1の材料を付加した積層造形は、前記第1の部分(11)が前記第1の所定の設定値に到達するか又はそれを超えるように成長したときに停止される、方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1の部分(11)が前記第1の所定の設定値に到達するか又はそれを超えるように成長したときに、前記第1の材料を付加した前記第1の部分(11)の積層造形が停止された後で、前記第1の部分(11)は、前記ベース(50)から分離される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1の部分(11)が前記第1の所定の設定値に到達するか又はそれを超えるように成長したときに、前記第1の材料を付加した前記第1の部分(11)の積層造形が停止された後で、前記第1の部分(11)は、前記ベース(50)に含まれる上面において研削される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第1の部分(11)が前記第1の所定の設定値に到達するか又はそれを超えるように成長したときに、前記第1の材料を付加した前記第1の部分(11)の積層造形を停止した後で、
第5のステップ(500)において、前記構成要素(10)の全体を製造するために、前記第1の材料及び/又は少なくとも1つの第2の材料を付加することによって、前記構成要素(10)の積層造形が継続され、
第6のステップ(600)において、前記構成要素(10)の成長が第2の所定の設定値に対して検証され、前記構成要素(10)が前記第2の所定の設定値に到達するか又はそれを超えるように成長したことが検出及び確認されるまで、前記第1の材料及び/又は前記少なくとも1つの第2の材料を付加した積層造形の前記第5のステップ(500)と前記第6のステップ(600)とが反復的に繰り返され、前記構成要素(10)が前記第2の所定の設定値に到達するか又はそれを超えるように成長したときに、前記第1の材料及び/又は前記少なくとも1つの第2の材料を付加した積層造形が停止される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記構成要素(10)が前記第2の所定の設定値に到達するか又はそれを超えるように成長したときに、前記第1の材料及び/又は前記少なくとも1つの第2の材料を付加した前記構成要素(10)の積層造形が停止された後で、前記構成要素(10)は前記ベース(50から分離される、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記構成要素(10)は、少なくとも1つの第2の材料を付加した積層造形によって製造され、前記第2の材料として選択された材料は、前記第1の材料とは異なる、請求項4に記載の製造方法。
【請求項7】
前記構成要素(10)は、前記第1の部分(11)に前記少なくとも1つの第2の材料を付加した積層造形によって製造される、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記第1の材料として選択された材料は、第1の防水結合部を形成する前記第1の部分を形成することが可能である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
前記構成要素(10)は、少なくとも1つの第2の材料を付加した積層造形によって製造され、前記第2の材料として選択された材料は、前記構成要素(10)の第2の部分(12)を形成することが可能であり、前記第2の部分(12)は、第2の防水結合部を形成する、請求項4に記載の製造方法。
【請求項10】
前記第2の材料として選択された材料は、前記第1の防水結合部の耐性特性を補完する耐性特性を有する前記第2の防水結合部を形成する前記第2の部分(12)を形成することが可能である、請求項8及び9に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層造形によって時計構成要素を製造するための方法に関し、この時計構成要素は、寸法及び/又は平面度及び/又は円筒度及び/又は表面仕上げの点で公差を有する第1の形状を有する第1の基準面を含む少なくとも第1の部分を備える。
続きを表示(約 2,300 文字)【0002】
本発明は、時計の部品及びサブアセンブリの耐水性に関し、より詳細には、時計用防水結合部の製造に関する。
【背景技術】
【0003】
防水結合部、特に時計産業用の熱可塑性シールは、今日では射出成形又は押出成形の後に機械加工を行うか、又は機械加工工程を必要とする別の方法で製造されている。これらのシールは非常に厳密な公差基準を満たさなければならない。これらのシールは、耐水性又は良好な接着性が要求される時計ガラス、裏蓋、リューズ、及び他の要素、特に、腕時計の要素に見られ得る。
【0004】
積層造形又は3D印刷等の新しいアプローチは、耐水性シールを含むオリジナルデザイン及び新しいタイプのアセンブリの製造を可能にする。しかしながら、これらのシールの精度基準を、特に公差に関して満たすことは非常に難しい。最も重要な寸法はシールの厚さである。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、高価な工具に投資することなく小規模の連続生産を可能にしながら、時計の防水結合部の寸法及び表面仕上げの両方において厳格な公差を保証する方法を開発することである。
【0006】
この目的のために、本発明は、積層造形によって時計構成要素を製造するための方法に関し、この時計構成要素は、寸法及び/又は平面度及び/又は円筒度及び/又は表面仕上げの点で公差を有する第1の形状を有する第1の基準面を含む少なくとも第1の部分を備える。
【0007】
本発明によれば、第1のステップにおいて、少なくとも1つの第1の材料が提供され、前記材料は、積層造形によって前記構成要素の少なくとも前記第1の部分を製造するのに適しており、ベースが提供され、前記ベースは、前記第1の材料の成長を支持するのに適しており、前記第1の部分(11)と前記ベース(50)との後続の分離を、引き裂くことなく可能にするように選択されたベース材料から製造され、第2のステップにおいて、前記ベースは機械加工され、その際、前記第1の基準面の負形状である第1のベース面が 、それぞれ、寸法及び/又は平坦度及び/又は円筒度及び/又は表面仕上げの点で、前記第1の基準面の前記第1の形状の公差と等しいか又はそれより厳密な公差に準拠したベース形状によりエッチングされ、前記ベースは積層造形手段上に配置され、第3のステップにおいて、前記構成要素の少なくとも前記第1の部分は、前記第1のベース面の全体と接触して積層造形により成長され、第4のステップにおいて、前記第1の部分の成長が第1の所定の設定値に対して検証され、前記第1の部品が前記第1の所定の設定値に到達したか又はそれを超えるように成長したことが検出及び確認されるまで、前記第1の材料を付加した積層造形造の前記第3のステップと前記第4のステップとが反復的に繰り返され、前記第1の材料を付加した積層造形は、前記第1の部分が前記第1の所定の設定値に到達するか又はそれを超えるように成長したときに停止される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の目的、利点及び特徴は、添付の図面を参照して与えられる以下の詳細な説明を読むことによって、よりよく理解されるであろう。
この方法の様々な代替実施形態における、本発明による時計構成要素の製造における様々なステップを示すフローチャートである。
本発明の方法を用いて、得られる部品の公差よりも厳密な公差で第1のベース表面がエッチングされ、この第1のベース表面のエッチングにおいて、積層造形、特に三次元印刷によって堆積された第1の材料からなる第1の隆起部で充填されたベースの断面図を図式的に示す。
図2と同様に、ベースから取り出された後の図2に従って製造された部品を示す。
図2と同様に、第1の材料からなる第1の隆起部と第2の材料からなる第2の隆起部とが、第1のベース表面におけるエッチングにおいて連続的に成長する代替実施形態を示しており、 この第2の隆起部は、ベースの上面より上に位置している。
図4と同様に、ベースの上面における第2の隆起部の研削を示す。
図3と同様に、ベースから取り出された後の図5に従って製造された構成要素を示す。
図4と同様に、第1の材料からなる第1の隆起部と第2の材料からなる第2の隆起部とが、第1のベース表面におけるエッチングにおいて連続的に成長する代替実施形態を示しており、 別の第2の材料からなる第3の隆起部も成長し、この第3の隆起部が構成要素の剛性構造部分を形成する。
図6と同様に、ベースから取り出された後の図7に従って製造された構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
防水結合部、特に熱可塑性シールの品質不良を克服するために、本発明は、特に、全ての寸法及び表面仕上げの公差を常に満たすことができるわけではない支持体上に三次元印刷を使用する製造方法と比較して、熱可塑性腕時計用シールの品質基準を満たすのにより適した積層造形プロセスの改良を提案する。
【0010】
第1に、本発明によれば、各結合部の形状に合わせて特注のプリントベッドマットが作成される。このようなマットには、製造されるシールの下部のエッチングが含まれる。エッチングは、レーザ又は同等の方法で行われる。
(【0011】以降は省略されています)

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