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公開番号2025091024
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023205978
出願日2023-12-06
発明の名称タイヤ
出願人住友ゴム工業株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類B60C 11/00 20060101AFI20250611BHJP(車両一般)
要約【課題】耐久性能を向上したタイヤを提供する。
【解決手段】キャップトレッド及びベーストレッドを備えたタイヤであって、
キャップトレッドは、エチレン単位を有するポリマー、イソプレン系ゴム及び下記式(1)で示される化合物を含み、かつゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量が20質量%以上であり、
ベーストレッドのゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量が、キャップトレッドのゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量より多いことを特徴とするタイヤに関する。
(1)R¹R²N-(C=S)-Sz(C=S)-NR³R⁴
(式中、zは1～8の整数を表す。R¹～R⁴は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1～15の炭化水素基を表す。)
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項１】
キャップトレッド及びベーストレッドを備えたタイヤであって、
キャップトレッドは、エチレン単位を有するポリマー、イソプレン系ゴム及び下記式（１）で示される化合物を含み、かつゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が２０質量％以上であり、
ベーストレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が、キャップトレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量より多いことを特徴とするタイヤ。
（１）Ｒ
１
Ｒ
２
Ｎ－（Ｃ＝Ｓ）－Ｓｚ（Ｃ＝Ｓ）－ＮＲ
３
Ｒ
４
（式中、ｚは１～８の整数を表す。Ｒ
１
～Ｒ
４
は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数１～１５の炭化水素基を表す。）
続きを表示（約 910 文字）【請求項２】
ゴム成分１００質量部に対する式（１）で示される化合物の含有量が０．１質量部以上２．０質量部以下である請求項１に記載のタイヤ。
【請求項３】
キャップトレッドは、
ゴム成分１００質量％中のエチレン単位を有するポリマーの含有量が５０質量％以上であり、
ゴム成分１００質量部に対する樹脂の含有量が２０質量部以上である
請求項１に記載のタイヤ。
【請求項４】
樹脂が水素添加樹脂を含む請求項３に記載のタイヤ。
【請求項５】
キャップトレッドは、ゴム成分１００質量部に対する充填剤の含有量が８０質量部以上である請求項１に記載のタイヤ。
【請求項６】
ベーストレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量Ｉｂと、キャップトレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量Ｉｃとの比（Ｉｂ／Ｉｃ）が、２．３以上である請求項１に記載のタイヤ。
【請求項７】
キャップトレッド中のゴム成分１００質量部に対する樹脂の含有量Ｒｃ（質量部）と、ベーストレッド中のゴム成分１００質量部に対するオイルの含有量Ｏｂ（質量部）との比（Ｒｃ／Ｏｂ）が、２．０以上１０．０以下である請求項１に記載のタイヤ。
【請求項８】
キャップトレッド中のゴム成分１００質量部に対する充填剤の含有量Ｆｃと、ベーストレッド中のゴム成分１００質量部に対する充填剤の含有量Ｆｂとの比（Ｆｃ／Ｆｂ）が、２．２以上である請求項１に記載のタイヤ。
【請求項９】
キャップトレッド中のゴム成分１００質量部に対するカーボンブラックの含有量Ｃｃと、ベーストレッド中のゴム成分１００質量部に対するカーボンブラックの含有量Ｃｂとの比（Ｃｃ／Ｃｂ）が、０．１５以上である請求項１に記載のタイヤ。
【請求項１０】
キャップトレッドの厚みＴｃ（ｍｍ）と、ベーストレッドの厚みＴｂ（ｍｍ）との比（Ｔｃ／Ｔｂ）が２．１以上９．２以下である請求項１に記載のタイヤ。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、タイヤに関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
従来からタイヤには、種々の性能が求められており、最近の環境への配慮などの観点から、耐久性能などを向上することが望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
本発明は、前記課題を解決し、耐久性能を向上したタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明は、キャップトレッド及びベーストレッドを備えたタイヤであって、
キャップトレッドは、エチレン単位を有するポリマー、イソプレン系ゴム及び下記式（１）で示される化合物を含み、かつゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が２０質量％以上であり、
ベーストレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が、キャップトレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量より多いことを特徴とするタイヤに関する。
（１）Ｒ
１
Ｒ
２
Ｎ－（Ｃ＝Ｓ）－Ｓｚ（Ｃ＝Ｓ）－ＮＲ
３
Ｒ
４
（式中、ｚは１～８の整数を表す。Ｒ
１
～Ｒ
４
は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数１～１５の炭化水素基を表す。）
【発明の効果】
【０００５】
本発明は、キャップトレッド及びベーストレッドを備えたタイヤであって、キャップトレッドは、エチレン単位を有するポリマー、イソプレン系ゴム及び上記式（１）で示される化合物を含み、かつゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が２０質量％以上であり、ベーストレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が、キャップトレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量より多いことを特徴とするタイヤであるので、耐久性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【０００６】
空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
図１のタイヤのトレッドの近辺が示された拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
上記タイヤは、キャップトレッド及びベーストレッドを備え、該キャップトレッドは、エチレン単位を有するポリマー、イソプレン系ゴム及び上記式（１）で示される化合物を含み、かつゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が２０質量％以上であり、更にキャップトレッドのイソプレン系ゴムの含有量がベーストレッドのイソプレン系ゴムの含有量より多いものである。
【０００８】
上記タイヤは前述の効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。
エチレン単位を有するポリマーを含む配合は、一般に、加硫遅延、他のゴムとの相溶性低下の問題があるので、キャップトレッド／ベーストレッド間の界面剥離が生じるという懸念がある。
上記タイヤでは、キャップトレッドにベーストレッドとの相溶性の高いイソプレン系ゴムを所定量配合すると共に、（１）で示される化合物を配合することで加硫を早くすることにより、キャップトレッドとベーストレッドとの共架橋性が向上し、界面剥離が抑制されると考えられる。従って、タイヤの耐久性能が向上すると推察される。
【０００９】
このように、上記タイヤは、「ゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が２０質量％以上」、「ベーストレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が、キャップトレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量より多い」を満たすキャップトレッド及びベーストレッドを備えた構成にすることにより、耐久性能を向上するという課題（目的）を解決するものである。すなわち、「ゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が２０質量％以上」、「ベーストレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量が、キャップトレッドのゴム成分１００質量％中のイソプレン系ゴムの含有量より多い」のパラメーターは課題（目的）を規定したものではなく、本願の課題は、耐久性能を向上することであり、そのための解決手段として当該パラメーターを満たすような構成にしたものである。
【００１０】
上記タイヤは、キャップトレッド及びベーストレッドを有している。
キャップトレッドはキャップトレッド用ゴム組成物、ベーストレッドはベーストレッド用ゴム組成物で構成されている。
（【００１１】以降は省略されています）

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