公開番号2025100100 公報種別公開特許公報(A) 公開日2025-07-03 出願番号2023217207 出願日2023-12-22 発明の名称タイヤ 出願人住友ゴム工業株式会社 代理人弁理士法人朝日奈特許事務所 主分類B60C 11/00 20060101AFI20250626BHJP(車両一般) 要約【課題】ウェットグリップ性能、ドライグリップ性能、および低燃費性能の総合性能の向上を図ることができるタイヤを提供する。 【解決手段】ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対しフィラーを45質量部以上含有し、タイヤの最大負荷能力がWL(kg)、タイヤの重量がG(kg)、トレッド部の接地面におけるランド比がR、ゴム組成物の乾燥時の30℃における複素弾性率が30℃E*D(MPa)、ゴム組成物の水湿潤時の30℃における複素弾性率が30℃E*W(MPa)、ゴム組成物の乾燥時の30℃におけるtanδが30℃tanδD、ゴム組成物の水湿潤時の30℃におけるtanδが30℃tanδWである場合、WL、G、R、30℃E*D、30℃E*W、30℃tanδD、および30℃tanδWが特定の式を満たす、タイヤである。 【選択図】なし 特許請求の範囲【請求項1】 少なくとも1つのゴム層を有するトレッド部を備えたタイヤであって、 トレッド面を構成する第一層が、ゴム成分およびフィラーを含有するゴム組成物により構成され、 前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対しフィラーを45質量部以上含有し、 前記タイヤの最大負荷能力がW L (kg)、前記タイヤの重量がG(kg)、前記トレッド部の接地面におけるランド比がR、前記ゴム組成物の乾燥時の30℃における複素弾性率が30℃E* D (MPa)、前記ゴム組成物の水湿潤時の30℃における複素弾性率が30℃E* W (MPa)、前記ゴム組成物の乾燥時の30℃におけるtanδが30℃tanδ D 、前記ゴム組成物の水湿潤時の30℃におけるtanδが30℃tanδ W である場合、W L 、G、R、30℃E* D 、30℃E* W 、30℃tanδ D 、および30℃tanδ W が下記式(1)~(6)を満たすタイヤ。 R≧0.50 ・・・(1) G/W L ≦0.025 ・・・(2) |30℃E* D -30℃E* W |≧1.3 ・・・(3) |30℃tanδ D -30℃tanδ W |≧0.03 ・・・(4) |30℃E* D -30℃E* W |×R≧0.70 ・・・(5) |30℃tanδ D -30℃tanδ W |/(G/W L )≧1.3 ・・・(6) 続きを表示(約 550 文字)【請求項2】 前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対しシリカを40質量部以上含有する、請求項1記載のタイヤ。 【請求項3】 前記シリカの平均一次粒子径が20nm以下である、請求項1または2に記載のタイヤ。 【請求項4】 前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対し可塑剤を5質量部以上含有する、請求項1または2に記載のタイヤ。 【請求項5】 前記可塑剤が、樹脂成分および液状ポリマーからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項4記載のタイヤ。 【請求項6】 前記ゴム成分がブタジエンゴムを10質量%以上含む、請求項1または2に記載のタイヤ。 【請求項7】 前記ゴム組成物中の硫黄量が0.1質量%以上である、請求項1または2に記載のタイヤ。 【請求項8】 前記ゴム組成物のガラス転移温度が-10℃以上である、請求項1または2に記載のタイヤ。 【請求項9】 30℃E* D が3.0MPa以上である、請求項1または2に記載のタイヤ。 【請求項10】 30℃tanδ D が0.10以上である、請求項1または2に記載のタイヤ。
発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本発明は、タイヤに関する。 続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】 【0002】 シリカを用いたトレッド用ゴム組成物の技術的改良により、タイヤのウェットグリップ性能は大きく改善している(例えば、特許文献1)。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0003】 特開2008-285524号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 一方、ドライ路面からウェット路面、またはウェット路面からドライ路面への路面変化などが起こった場合のグリップ性能の変化については、重要な技術課題として残っており、改善の余地がある。 【0005】 ウェットグリップ性能を向上させる他の方法として、トレッド用ゴム組成物に可塑剤を配合してゴムを柔らかくする方法がある。しかしながら、トレッドゴムを柔らかくすると、ドライ路面での低燃費性能が悪化するという問題がある。 【0006】 本発明は、ウェットグリップ性能、ドライグリップ性能、および低燃費性能の総合性能の向上を図ることができるタイヤを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明は、少なくとも1つのゴム層を有するトレッド部を備えたタイヤであって、トレッド面を構成する第一層が、ゴム成分およびフィラーを含有するゴム組成物により構成され、前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対しフィラーを45質量部以上含有し、前記タイヤの最大負荷能力がW L (kg)、前記タイヤの重量がG(kg)、前記トレッド部の接地面におけるランド比がR、前記ゴム組成物の乾燥時の30℃における複素弾性率が30℃E* D (MPa)、前記ゴム組成物の水湿潤時の30℃における複素弾性率が30℃E* W (MPa)、前記ゴム組成物の乾燥時の30℃におけるtanδが30℃tanδ D 、前記ゴム組成物の水湿潤時の30℃におけるtanδが30℃tanδ W である場合、W L 、G、R、30℃E* D 、30℃E* W 、30℃tanδ D 、および30℃tanδ W が下記式(1)~(6)を満たすタイヤに関する。 R≧0.50 ・・・(1) G/W L ≦0.025 ・・・(2) |30℃E* D -30℃E* W |≧1.3 ・・・(3) |30℃tanδ D -30℃tanδ W |≧0.03 ・・・(4) |30℃E* D -30℃E* W |×R≧0.70 ・・・(5) |30℃tanδ D -30℃tanδ W |/(G/W L )≧1.3 ・・・(6) 【発明の効果】 【0008】 本発明によれば、ウェットグリップ性能、ドライグリップ性能、および低燃費性能の総合性能の向上を図ることができるタイヤが提供される。 【0009】 本発明に係るタイヤにおいて、ウェットグリップ性能、ドライグリップ性能、および低燃費性能の総合性能が向上する理由については、理論に拘束されることは意図しないが、以下のように考えられる。 【0010】 本発明に係るタイヤは、(1)ランド比Rを0.50以上とすることにより、排水性を確保し、グリップ力の向上に寄与する。また、(2)G/W L を0.025以下とし、タイヤを軽量化することにより、低燃費性能の向上に寄与する。 (【0011】以降は省略されています) この特許をJ-PlatPatで参照する