TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025090427
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-17
出願番号
2023205635
出願日
2023-12-05
発明の名称
2-デオキシ-シロ-イノサミン生産菌及び2-デオキシ-シロ-イノサミンの生産方法
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
C12N
1/21 20060101AFI20250610BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】2-デオキシ-シロ-イノサミン(DOIm)を効率よく生産できるDOIm生産菌及びDOImの生産方法を提供する。
【解決手段】2-デオキシ-シロ-イノソースの合成に関与するDOI合成酵素をコードする遺伝子と、2-デオキシ-シロ-イノサミンの合成に関与するDOIm合成酵素をコードする遺伝子と、を有するDOIm生産菌。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
2-デオキシ-シロ-イノソースの合成に関与するDOI合成酵素をコードする遺伝子と、
2-デオキシ-シロ-イノサミンの合成に関与するDOIm合成酵素をコードする遺伝子と、を有するDOIm生産菌。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
DOI合成酵素はグルコース-6-リン酸からDOIを生成する反応を触媒する酵素である、請求項1に記載のDOIm生産菌。
【請求項3】
DOIm合成酵素はL-グルタミンのアミノ基がDOIに転移する反応を触媒する酵素である、請求項1に記載のDOIm生産菌。
【請求項4】
DOI合成酵素は下記の(a)又は(b)に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項1に記載のDOIm生産菌。
(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列
(b)DOI合成酵素としての活性を有し、配列番号1との配列同一性が80%以上であるアミノ酸配列
【請求項5】
DOIm合成酵素は下記の(c)又は(d)に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項1に記載のDOIm生産菌。
(c)配列番号2に示されるアミノ酸配列
(d)DOIm合成酵素としての活性を有し、配列番号2との配列同一性が80%以上であるアミノ酸配列
【請求項6】
スクロース加水分解酵素をコードする遺伝子をさらに有する、請求項1に記載のDOIm生産菌。
【請求項7】
グルコース輸送促進蛋白質をコードする遺伝子をさらに有する、請求項1に記載のDOIm生産菌。
【請求項8】
グルコース-6-リン酸の代謝に関わる酵素の活性が不活化又は低減化されている、請求項1に記載のDOIm生産菌。
【請求項9】
大腸菌である、請求項1に記載のDOIm生産菌。
【請求項10】
グルコース及びフルクトースの組み合わせ、又はスクロースから選択される物質と、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載のDOIm生産菌とを接触させる工程を含む、DOImの生産方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2-デオキシ-シロ-イノサミン生産菌及び2-デオキシ-シロ-イノサミンの生産方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
2-デオキシ-シロ-イノサミン(下記構造、以下、DOImともいう)は、2-デオキシ-シロ-イノソース(下記構造、以下、DOIともいう)を基質として、L-グルタミンをアミノ基転移源とするアミノ基転移酵素により生成される。DOImはアミノグリコシド系抗生物質(例えば、Butirosin)の原料となることから、各種医薬品の製造に活用が期待される化合物である。
【0003】
JPEG
2025090427000002.jpg
39
164
【0004】
DOIを生産する方法に関しては、大腸菌を用いて得られた組換えDOI合成酵素を使用して、グルコース-6-リン酸(G-6-P)からDOIを生産する方法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。さらに、DOI合成酵素をコードする遺伝子とスクロース加水分解酵素をコードする遺伝子とを発現させた大腸菌を用いて、グルコース-6-リン酸の前駆体としてのスクロースからDOIを生産する方法が開発されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
DOImを生産する方法に関しては、大腸菌を用いて得られたL-グルタミン:2-デオキシ-シロ-イノソースアミノ基転移酵素(DOIm合成酵素)を使用して、DOI及びL-グルタミンから酵素反応によってDOImを生産する方法が開発されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-236881号公報
国際公開第2010/053052号
国際公開第2015/005451号
特開2004-89151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~3に記載された方法は、酵素又は微生物を利用してグルコース、スクロース等の糖類又はその誘導体からDOIを生産することを目的とするものであり、DOImを生産することを目的とするものではない。
また、特許文献4の実施例に記載された方法では、DOI濃度が5mMと低い条件で反応を実施している。DOImを工業的に製造するためには、DOImを高濃度(例えば、1質量%以上)で生産できることが望ましい。
本開示は、DOImを効率よく生産できるDOIm生産菌及びDOImの生産方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段には、下記の実施態様が含まれる。
<1>2-デオキシ-シロ-イノソースの合成に関与するDOI合成酵素をコードする遺伝子と、2-デオキシ-シロ-イノサミンの合成に関与するDOIm合成酵素をコードする遺伝子と、を有するDOIm生産菌。
<2>DOI合成酵素はグルコース-6-リン酸からDOIを生成する反応を触媒する酵素である、<1>に記載のDOIm生産菌。
<3>DOIm合成酵素はL-グルタミンのアミノ基がDOIに転移する反応を触媒する酵素である、<1>又は<2>に記載のDOIm生産菌。
<4>DOI合成酵素は下記の(a)又は(b)に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドである、<1>~<3>のいずれか1項に記載のDOIm生産菌。
(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列
(b)DOI合成酵素としての活性を有し、配列番号1との配列同一性が80%以上であるアミノ酸配列
<5>DOIm合成酵素は下記の(c)又は(d)に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドである、<1>~<4>のいずれか1項に記載のDOIm生産菌。
(a)配列番号2に示されるアミノ酸配列
(b)L-グルタミン:DOIアミノ基転移酵素としての活性を有し、配列番号2との配列同一性が80%以上であるアミノ酸配列
<6>スクロース加水分解酵素をコードする遺伝子をさらに有する、<1>~<5>のいずれか1項に記載のDOIm生産菌。
<7>グルコース輸送促進蛋白質をコードする遺伝子をさらに有する、<1>~<6>のいずれか1項に記載のDOIm生産菌。
<8>グルコース-6-リン酸の代謝に関わる酵素の活性が不活化又は低減化されている、<1>~<7>のいずれか1項に記載のDOIm生産菌。
<9>大腸菌である、<1>~<8>のいずれか1項に記載のDOIm生産菌。
<10>グルコース及びフルクトースの組み合わせ、又はスクロースから選択される物質と、<1>~<9>のいずれか1項に記載のDOIm生産菌とを接触させる工程を含む、DOImの生産方法。
<11>前記接触はアンモニアの存在下で実施される、<10>に記載のDOImの生産方法。
<12>前記接触はアンモニア濃度が0.1質量%~0.5質量%の培地中で実施される、<11>に記載のDOImの生産方法。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、DOImを効率よく生産できるDOIm生産菌及びDOImの生産方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
比較例1で実施したDOIm合成酵素を用いたDOIm生成試験の結果を示す図である。
比較例1で実施したL-グルタミン標品の分析結果を示す図である。
実施例1で実施したDOIm生産菌を用いたDOIm生成試験の結果を示す図である。
実施例1で実施したDOI生産菌を用いたDOIm生成試験の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
合同酒精株式会社
麦汁の製造方法
2か月前
杏林製薬株式会社
核酸検出用PCR溶液
14日前
サッポロビール株式会社
飲料
10日前
学校法人近畿大学
培養肉の製造方法
1か月前
JNC株式会社
アデノ随伴ウイルスの精製方法
1か月前
株式会社東海ヒット
灌流培養ユニット
1日前
個人
ナノ微粒子の製造方法
10日前
ヤマト科学株式会社
インキュベータ
1か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン発生抑制装置
1か月前
個人
超音波機能着きウィスキー熟成ボトル用のキャップ
25日前
株式会社アテクト
培養シート
1か月前
東洋紡株式会社
緩衝剤によるヘムタンパク質の安定化方法
25日前
住友化学株式会社
細胞チップ
2か月前
学校法人藤田学園
アンチセンス核酸およびその利用
17日前
ニプロ株式会社
コネクタ及びバッグ
1か月前
花王株式会社
肌タイプの分類方法
1か月前
学校法人上智学院
生物の管理方法
2か月前
学校法人上智学院
核酸塩基検出剤
24日前
学校法人東京電機大学
酵母、及び食品用添加剤
2日前
学校法人近畿大学
遺伝子組換えコクナーゼおよびその前駆体
1か月前
国立大学法人東京科学大学
慢性腎臓病の検査方法
1か月前
関西電力株式会社
微細藻類培養システム及び微細藻類培養方法
1か月前
カルビー株式会社
睡眠の質を評価する方法
8日前
国立大学法人 新潟大学
試料製造方法
23日前
国立大学法人大阪大学
発光タンパク質
1か月前
ネクスジェン株式会社
細胞の培養方法および組成物
24日前
横河電機株式会社
伝熱装置、加熱装置及び処理装置
1か月前
花王株式会社
体脂肪変化の予測方法
10日前
キッコーマン株式会社
甘味が増強された酒類
10日前
日本メナード化粧品株式会社
難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法
10日前
株式会社ジャパンディスプレイ
検出装置
1日前
学校法人 埼玉医科大学
膜構造体、及び膜構造体の製造方法
1か月前
株式会社豊田中央研究所
核酸配列情報のフィルタリング方法
29日前
株式会社豊田中央研究所
核酸配列情報のフィルタリング方法
29日前
日本新薬株式会社
キャリアペプチドが連結された核酸
29日前
オンキヨー株式会社
浸漬酒の製造方法、浸漬酒の製造装置、及び、浸漬酒
9日前
続きを見る
他の特許を見る