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公開番号
2025087328
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023201903
出願日
2023-11-29
発明の名称
被覆材の固定構造及び固定金具
出願人
積水ハウス株式会社
代理人
弁理士法人あーく事務所
主分類
E04B
1/94 20060101AFI20250603BHJP(建築物)
要約
【課題】鋼材からなる構造材の周囲に、耐火被覆材その他の被覆材を、現場での面倒な工程や電動工具等を必要とせず、簡単に留め付ける。
【解決手段】構造材(梁1)のフランジ11、12とウェブ13とによって囲まれた側腹部14にマット状の厚手被覆材6を圧縮状態で充填し、フランジ12の外面に薄手被覆材7を当てがい、フランジ12の先端側から厚手被覆材6及び薄手被覆材7に対して固定金具8を装着する。固定金具8は、薄手被覆材7の表面に押し当てられる平坦な添接片81と、添接片81の一端縁から厚手被覆材6側に屈折されて延び出す抱持片82と、抱持片82の先端から添接片81側に延び出して厚手被覆材6に穿刺される刺込片83と、を具備し、厚手被覆材6及び薄手被覆材7がフランジ12を包囲した状態で刺込片83と添接片81との間に弾性的に挟み込まれて固定される。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
互いに平行な少なくとも一対のフランジと、それら一対のフランジ同士を結合するウェブとを備えた形鋼からなる構造材における、前記一対のフランジとウェブとによって囲まれた少なくとも一箇所の側腹部を被覆する厚手被覆材と、
前記一対のフランジのうち少なくともいずれか一方のフランジの外面に当てがわれる、前記厚手被覆材よりも薄い薄手被覆材と、
前記一方のフランジの先端側から前記厚手被覆材及び前記薄手被覆材に装着される固定金具と、
を含んで構成される被覆材の固定構造であって、
前記厚手被覆材は、可撓性を有するマット状の被覆材が前記側腹部の内寸よりも大きい断面寸法に形成されて前記側腹部に圧縮状態で充填され、
前記固定金具は、前記薄手被覆材の表面に押し当てられる平坦な添接片と、前記添接片の一端縁から前記厚手被覆材側に屈折されて延び出す抱持片と、前記抱持片の先端から前記添接片側に延び出して前記厚手被覆材に穿刺される刺込片と、を具備して、前記刺込片の先端縁と前記添接片との間隔を弾性的に拡大し得るように賦形され、
前記厚手被覆材及び薄手被覆材が、前記一方のフランジを包囲した状態で前記刺込片と前記添接片との間に弾性的に挟み込まれて、前記構造材の前記側腹部及び前記一方のフランジの外面にそれぞれ固定された
ことを特徴とする被覆材の固定構造。
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【請求項2】
請求項1に記載された被覆材の固定構造において、
前記厚手被覆材の一端縁の近傍に前記一方のフランジを挿入し得るスリットが形成され、
前記スリットに前記一方のフランジを挿入した状態で前記厚手被覆材が前記側腹部に充填されることにより、前記厚手被覆材における前記スリットの外側部分が前記一方のフランジの外面に被せられるとともに、
前記薄手被覆材が、前記スリットの外側部分と隙間なく連続するか、又は前記外側部分と重なるように、前記一方のフランジの外面に当てがわれた状態で、前記固定金具により固定された
ことを特徴とする被覆材の固定構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載された被覆材の固定構造において、
前記構造材がH形鋼からなる梁であり、
前記一方のフランジが前記梁の下フランジであり、
前記厚手被覆材が無機質繊維を積層して所定厚さのマット状に成形した耐火被覆材であることを特徴とする被覆材の固定構造。
【請求項4】
請求項3に記載された被覆材の固定構造において、
前記梁が鉄骨造建物の外周部分に沿って配置される外周梁であり、
前記梁の外側に外壁材が建て込まれ、
前記梁の下フランジの下面に重ねられる薄手被覆材が前記梁の下フランジと前記外壁材との間で屈曲して前記外壁材の裏面まで連続するように展張された
ことを特徴とする被覆材の固定構造。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載された被覆材の固定構造に使用される固定金具であって、
前記薄手被覆材の表面に押し当てられる平坦な添接片と、
前記添接片の一端縁から前記厚手被覆材側に屈折されて延び出す抱持片と、
前記抱持片の先端から前記添接片側に延び出して前記厚手被覆材に穿刺される刺込片と、
を具備し、
前記抱持片は、前記添接片側を凹面とする円弧状に湾曲して、前記添接片との接続縁から前記刺込片との接続縁に至る仮想平面の前記添接片に対する交差角が鋭角になり、かつ、前記交差角を少なくとも拡大側に弾性変形させ得るように賦形され、
前記刺込片は、前記抱持片との接続縁から前記添接片の他端縁側に接近する向きに延び出して、その先端縁には返しを有する尖り先部が形成されている
ことを特徴とする被覆材の固定金具。
【請求項6】
請求項5に記載された被覆材の固定金具において、
前記添接片の中間部に、前記抱持片側に向かって斜めに突き出す掛止爪が形成されている
ことを特徴とする被覆材の固定金具。
【請求項7】
請求項4に記載された被覆材の固定構造に使用される固定金具であって、
前記薄手被覆材の表面に押し当てられる平坦な添接片と、
前記添接片の一端縁から前記厚手被覆材側に屈折されて延び出す抱持片と、
前記抱持片の先端から前記添接片側に延び出して前記厚手被覆材に穿刺される刺込片と、
を具備し、
前記抱持片は、前記添接片側を凹面とする円弧状に湾曲して、前記添接片との接続縁から前記刺込片との接続縁に至る仮想平面の前記添接片に対する交差角が鋭角になり、かつ、前記交差角を少なくとも拡大側に弾性変形させ得るように賦形され、
前記刺込片は、前記抱持片との接続縁から前記添接片の他端縁側に接近する向きに延び出して、その先端縁には返しを有する尖り先部が形成されており、
前記添接片は、その一端縁が前記梁の下フランジと前記外壁材との間まで延び出すとともに、その一端縁に、前記薄手被覆材の屈曲箇所に沿うように湾曲形成された押え片が形成されている
ことを特徴とする被覆材の固定金具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本願は、鉄骨造建物の構造材の周囲を配置される耐火被覆材等の固定構造と、その固定構造に使用する固定金具に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄骨造建物は、火災時の熱で躯体の強度が低下するのを遅延させるために、鉄骨材からなる梁、柱等の構造材の周囲に適切な耐火被覆を施すことが法令等によって義務付けられている。かかる耐火被覆工法としては従来、以下のようなものが採用されている。
【0003】
(1)水ガラスや水硬性セメントにバーミキュライト、ロックウールなどの無機成分を混合するなどして泡状に加工した耐火材を鉄骨材の周囲に吹き付けて硬化させる(例えば、特許文献1等)。
【0004】
(2)ロックウール、セラミックファイバー等の無機質繊維を積層して可撓性を有するマット状に形成した耐火被覆材を鉄骨材の周囲に展張し、鉄骨材の縁部等にあらかじめ溶接した取付ピンに突き刺して固定する(例えば、特許文献2等)。耐火被覆材を展張してからピンを突き刺して専用の溶接ガンで溶接する後打ち工法もある。
【0005】
(3)珪酸カルシウム板、石膏ボード、ロックウールボード等からなる不燃性板材で鉄骨材を囲い、それらを適宜の取付具や接着剤等を用いて鉄骨材に固定する。さらに、不燃性板材の外側にマット状の耐火被覆材を重ねて釘、ビス、タッカー等で留め付ける(例えば、特許文献3、4等)。
【0006】
(4)発泡軽量コンクリート(ALC)製の床版や外壁材(外壁パネル)を鉄骨材に添設し、マッチ状の耐火被覆材を鉄骨材の周囲に展張して鉄骨材を包み、その縁部を床版や外壁材に釘、ビス、タッカー等で留め付ける(例えば、特許文献4、5、6等)。これらの工法では、鉄骨材からなる外周梁の、外壁材に面しない側面および底面をマット状の耐火被覆材で覆い、その耐火被覆材の下縁部は外壁材の裏面に重ね、上縁部は床版の下面に重ねて留め付けることで、外壁材と耐火被覆材と床版とが連続する複合的な耐火被覆構造(合成耐火被覆構造)となすことができる。
【0007】
なお、前記(2)~(4)の耐火被覆工法においては、火熱により発泡して膨張するシート状の耐火被覆材を、マット状の耐火被覆材に替えて、或いはマット状の耐火被覆材と組み合わせて使用することもある(例えば、特許文献3、4、5、7等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平10-147993号公報
特開平6-136853号公報
特開2001-98661号公報
特開2010-43444号公報
登録実用新案第3171133号公報
特開2007-9607号公報
特開2014-025213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記従来の耐火被覆工法のうち(1)の吹付け工法は、吹付け箇所の周囲の養生を必要とし、また専門技術者でないと施工できない、という不便がある。それに比べると、マット状またはシート状の耐火被覆材を用いる(2)~(4)の工法は、ハサミやカッターを用いて耐火被覆材を所望の形状に容易にカットすることができるという利点があるが、その耐火被覆材を鉄骨材の周囲に固定するためには、専用工具を用いて鉄骨材に取付ピンを溶接したり、固定下地となる不燃性板材を鉄骨材のサイズに合わせて加工し、鉄骨材の周囲に取り付けたりするなどの面倒な工程が必要になる。また、耐火被覆材の留め付け作業にも電動ドライバやタッカー等の電動工具が必要になる。
【0010】
本願が開示する発明は、かかる施工事情を効率化すべくなされたものであって、特に外壁材と床版とが直交状態で取り合う部位に配置される外周部の鉄骨梁を包囲するための耐火被覆材を、現場での面倒な工程や電動工具等を必要とせず、鉄骨梁に対して簡単に留め付けることのできる耐火被覆材の固定構造と、その固定構造に使用する固定金具を提供することを具体的な解決課題としている。
(【0011】以降は省略されています)
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