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公開番号
2025082576
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-29
出願番号
2023196002
出願日
2023-11-17
発明の名称
核酸、医薬組成物、及び核酸を製造する方法
出願人
アンジェス株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
15/12 20060101AFI20250522BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】細胞傷害活性が低く、タンパク質の産生量が向上した、核酸、前記核酸を含む医薬組成物、及び前記核酸を製造する方法の提供。
【解決手段】改変されたタンパク質コーディング領域を含む核酸であって、前記改変されたタンパク質コーディング領域におけるウラシル残基及びアデニン残基の合計の割合が、改変前のタンパク質コーディング領域と比較して、低下している、核酸。また、前記核酸を製造する方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
改変されたタンパク質コーディング領域を含む核酸であって、
前記改変されたタンパク質コーディング領域におけるウラシル残基及びアデニン残基の合計の割合が、改変前のタンパク質コーディング領域と比較して、低下している、
核酸。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記改変前のタンパク質コーディング領域が含むコドンの少なくとも一部が、同一のアミノ酸をコードするコドンであって、ウラシル及びアデニンの割合がより低いコドンに置換されている、請求項1に記載の核酸。
【請求項3】
前記改変前のタンパク質コーディング領域が含むコドンのうち、1番目の塩基がウラシルであるコドンの少なくとも一部が、同一のアミノ酸をコードするコドンであって、1番目の塩基がアデニンであるコドンに置換されている、請求項1に記載の核酸。
【請求項4】
前記改変前のタンパク質コーディング領域が含むコドンの少なくとも一部が、同一のアミノ酸をコードするコドンであって、前記核酸の導入対象である細胞において使用頻度がより高いコドンに置換されている、請求項1に記載の核酸。
【請求項5】
前記核酸が含むウラシル残基の少なくとも一部が、修飾ウラシルヌクレオチドから誘導される残基である、請求項1に記載の核酸。
【請求項6】
前記修飾ウラシルヌクレオチドが、5-メトキシウリジン-5’-3リン酸、5-メチルウリジン-5’-3リン酸、シュードウリジン-5’-3リン酸、N1-メチルシュードウリジン-5’-3リン酸、N1-メチル-2’-O-メチルシュードウリジン-5’-3リン酸、N1-メトキシメチルシュードウリジン-5’-3リン酸、N1-プロピルシュードウリジン-5’-3リン酸、ビオチン-16-アミノアリルウリジン-5’-3リン酸、2’-O-メチルウリジン-5’-3リン酸、5-ブロモウリジン-5’-3リン酸、5-ヨードウリジン-5’-3リン酸、4-チオウリジン-5’-3リン酸、1-チオ-ウリジン-5’-3リン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項5に記載の核酸。
【請求項7】
前記核酸がmRNAである、請求項1に記載の核酸。
【請求項8】
前記タンパク質コーディング領域が、肝細胞増殖因子をコードする、請求項1に記載の核酸。
【請求項9】
前記タンパク質コーディング領域のヌクレオチド配列が、配列番号1に記載のヌクレオチド配列である、請求項8に記載の核酸。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の核酸を含む、医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、核酸、医薬組成物、及び核酸を製造する方法に関する。
続きを表示(約 4,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、遺伝子治療用核酸、mRNAワクチン等の核酸医薬の実用化が進められている。遺伝子治療用核酸としては、DNAプラスミド、ウイルスベクター等のDNA医薬に加えて、メッセンジャーRNA(mRNA)を利用することが提案されている。しかしながら、外因的に供給されたRNAは、免疫原性の問題により、利用が制限されていた。
RNAの免疫原性を低下させるために、mRNA中のウリジンを修飾ウリジンに置き換える等により、ウリジンの含有量を低下させることが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2018-525410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タンパク質コード領域を含む核酸医薬においては、免疫原性等による細胞傷害活性の抑制とともに、当該タンパク質の産生量の向上が求められる。
【0005】
そこで、本発明は、細胞傷害活性が低く、タンパク質の産生量が向上した、核酸、前記核酸を含む医薬組成物、及び前記核酸を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下の態様を含む。
[1]改変されたタンパク質コーディング領域を含む核酸であって、前記改変されたタンパク質コーディング領域におけるウラシル残基及びアデニン残基の合計の割合が、改変前のタンパク質コーディング領域と比較して、低下している、核酸。
[2]前記改変前のタンパク質コーディング領域が含むコドンの少なくとも一部が、同一のアミノ酸をコードするコドンであって、ウラシル及びアデニンの割合がより低いコドンに置換されている、[1]に記載の核酸。
[3]前記改変前のタンパク質コーディング領域が含むコドンのうち、1番目の塩基がウラシルであるコドンの少なくとも一部が、同一のアミノ酸をコードするコドンであって、1番目の塩基がアデニンであるコドンに置換されている、[1]又は[2]に記載の核酸。
[4]前記改変前のタンパク質コーディング領域が含むコドンの少なくとも一部が、同一のアミノ酸をコードするコドンであって、前記核酸の導入対象である細胞において使用頻度がより高いコドンに置換されている、[1]~[3]のいずれか1つに記載の核酸。
[5]前記核酸が含むウラシル残基の少なくとも一部が、修飾ウラシルヌクレオチドから誘導される残基である、[1]~[4]のいずれか1つに記載の核酸。
[6]前記修飾ウラシルヌクレオチドが、5-メトキシウリジン-5’-3リン酸、5-メチルウリジン-5’-3リン酸、シュードウリジン-5’-3リン酸、N1-メチルシュードウリジン-5’-3リン酸、N1-メチル-2’-O-メチルシュードウリジン-5’-3リン酸、N1-メトキシメチルシュードウリジン-5’-3リン酸、N1-プロピルシュードウリジン-5’-3リン酸、ビオチン-16-アミノアリルウリジン-5’-3リン酸、2’-O-メチルウリジン-5’-3リン酸、5-ブロモウリジン-5’-3リン酸、5-ヨードウリジン-5’-3リン酸、4-チオウリジン-5’-3リン酸、1-チオ-ウリジン-5’-3リン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、[5]に記載の核酸。
[7]前記核酸がmRNAである、[1]~[6]のいずれか1つに記載の核酸。
[8]前記タンパク質コーディング領域が、肝細胞増殖因子をコードする、[1]~[7]のいずれか1つに記載の核酸。
[9]前記タンパク質コーディング領域のヌクレオチド配列が、配列番号1に記載のヌクレオチド配列である、[8]に記載の核酸。
[10][1]~[9]のいずれか1つに記載の核酸を含む、医薬組成物。
[11][8]又は[9]に記載の核酸を含む、虚血性疾患を治療又は予防するための医薬組成物。
[12]前記虚血性疾患が、慢性動脈閉塞症、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、急性肺障害、眼科疾患、視神経傷害疾患、又は難治性皮膚潰瘍である、[11]に記載の医薬組成物。
[13]タンパク質コーディング領域を含む核酸を製造する方法であって、(a)以下の(a1)~(a4)の方針に従って、前記タンパク質コーディング領域のヌクレオチド配列を決定する工程:(a1)タンパク質コーディング領域を、前記核酸の導入対象である細胞に対して、コドン最適化する;(a2)タンパク質コーディング領域において、ウラシル残基及びアデニン残基の合計の割合を低下させるように、コドンを選択する;(a3)同一のアミノ酸をコードするコドンにおいて、コドンの1番目の塩基の選択肢がウラシル及びアデニンである場合、コドンの1番目の塩基がアデニンであるコドンを選択する;及び(a4)同一のアミノ酸をコードするコドンにおいて、コドンの3番目の塩基の選択肢にグアニン及びシトシンが含まれる場合、コドンの3番目の塩基がグアニン又はシトシンであって前記細胞において使用頻度のより高いコドンを選択する、並びに(b)前記(a)の工程で決定されたヌクレオチド配列のタンパク質コーディング領域を含む核酸を製造する工程、を含む、方法。
[14]前記(b)の工程において、ウラシルヌクレオチドとして、修飾ウラシルヌクレオチドを用いる、[13]に記載の方法。
[15]前記修飾ウラシルヌクレオチドが、5-メトキシウリジン-5’-3リン酸、5-メチルウリジン-5’-3リン酸、シュードウリジン-5’-3リン酸、N1-メチルシュードウリジン-5’-3リン酸、N1-メチル-2’-O-メチルシュードウリジン-5’-3リン酸、N1-メトキシメチルシュードウリジン-5’-3リン酸、N1-プロピルシュードウリジン-5’-3リン酸、ビオチン-16-アミノアリルウリジン-5’-3リン酸、2’-O-メチルウリジン-5’-3リン酸、5-ブロモウリジン-5’-3リン酸、5-ヨードウリジン-5’-3リン酸、4-チオウリジン-5’-3リン酸、1-チオ-ウリジン-5’-3リン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、[14]に記載の方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、細胞傷害活性が低く、タンパク質の産生量が向上した、核酸、前記核酸を含む医薬組成物、及び前記核酸を製造する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
mRNAの5’キャップ構造のうち、Cap1構造を示す。
実施例で合成されたヒトHGF産生用mRNA(AG-mRNA)の構造を示す。
各核酸導入量におけるヒトHGF産生量を示す。
図3に示すAG-mRNAの結果から作成された、AG-mRNAにおけるヒトHGF産生量の用量反応回帰直線を示す。
各核酸導入量における細胞生存性を示す。
核酸の継続曝露試験の試験スケジュールの概要を示す。
核酸の継続暴露試験における、培養上清のヒトHGF濃度の経時変化を示す。
核酸の継続暴露試験における、細胞内ヒトHGF濃度の経時変化を示す。
核酸の48時間曝露試験の試験スケジュールの概要を示す。
核酸の48時間暴露試験における、細胞内から細胞外への1日当たりのヒトHGF放出量を示す。
核酸の48時間暴露試験における、培養48時間から120時間までの、細胞内から細胞外への累積ヒトHGF放出量を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
「ポリヌクレオチド」及び「核酸」という用語は、相互に互換的に使用され、ヌクレオチドがホスホジエステル結合によって結合したヌクレオチドポリマーを指す。「ポリヌクレオチド」及び「核酸」は、デオキシリボ核酸(DNA)であってもよく、リボ核酸(RNA)であってもよく、DNAとRNAとの組み合わせから構成されてもよい。「ポリヌクレオチド」及び「核酸」は、天然ヌクレオチドのポリマーであってもよく、天然ヌクレオチドと非天然ヌクレオチド(天然ヌクレオチドの類似体、塩基部分、糖部分及びリン酸部分のうち少なくとも一つの部分が修飾されているヌクレオチド)とのポリマーであってもよく、非天然ヌクレオチドのポリマーであってもよい。
「ポリヌクレオチド」又は「核酸」のヌクレオチド配列は、特に明示しない限り、一般的に認められている1文字コードで記載される。特に明示しない限り、ヌクレオチド配列は、5’側から3’側に向かって記載される。
「ポリヌクレオチド」又は「核酸」を構成するヌクレオチド残基は、単に、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、又はウラシル等、あるいはそれらの1文字コード(A、T、C、G、U)で記載される場合がある。
【0010】
「ポリペプチド」、「ペプチド」及び「タンパク質」という用語は、相互に互換的に使用され、アミド結合によって結合したアミノ酸のポリマーを指す。「ポリペプチド」、「ペプチド」又は「タンパク質」は、天然アミノ酸のポリマーであってもよく、天然アミノ酸と非天然アミノ酸(天然アミノ酸の化学的類似体、修飾誘導体等)とのポリマーであってもよく、非天然アミノ酸のポリマーであってもよい。
「ポリペプチド」、「ペプチド」又は「タンパク質」のアミノ酸配列は、特に明示しない限り、一般的に認められている1文字コード又は3文字コードで記載される。特に明示しない限り、アミノ酸配列は、N末端側からC末端側に向かって記載される。
(【0011】以降は省略されています)
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