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公開番号2025081698
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2025029901,2021529086
出願日2025-02-27,2019-11-22
発明の名称鳥類幹細胞を含む食品
出願人ヴァルネヴァ エスイー
代理人弁理士法人谷川国際特許事務所
主分類C12N 5/0735 20100101AFI20250520BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】人間および動物が消費するための合成肉製品、およびそのような食品を製造するための方法を提供する。
【解決手段】合成食品は、制御された条件下で、既知組成無血清培地中でin vitroで成長させた鳥類細胞の細胞バイオマスを含むか、または本質的にそれからなり、有害な汚染物質を一切含まない。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
鳥類細胞株を懸濁液中で培養することを含む、ヒトまたは動物が消費するための栄養食品をin vitroで製造するプロセスであって、前記鳥類細胞株は、i)鳥類胚性幹細胞に由来し、ii)外因性成長因子、フィーダー細胞および/または動物血清の非存在下で、基礎培養培地中で成長することができ、ならびにiii)懸濁液中で継続的に増殖することができるプロセス。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記鳥類細胞株が、
a)産卵期付近の発生段階にある胚(複数可)から鳥類胚性幹細胞を単離するステップと;
b)少なくとも1つの外因性成長因子SCF、IGF-1、bFGF、IL-6、IL-6Rおよび/またはCNTF、フィーダー細胞の層、ならびに動物血清を含む基礎培養培地中で前記細胞を少なくとも20継代にわたり培養するステップと;
c)前記成長因子、フィーダー細胞および動物血清を段階的に除去することにより前記培養培地を改変し、少なくとも数継代にわたり細胞をさらに培養するステップと;
d)ステップc)の前記細胞を懸濁液に適応させ、
それにより、外因性成長因子、フィーダー細胞および/または動物血清の非存在下で、基礎培養培地中で少なくとも50日間増殖可能な樹立された鳥類細胞株を得るステップとを含むプロセスにより得られる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記鳥類細胞株が、
a)産卵期付近の発生段階にある胚(複数可)から鳥類胚性幹細胞を単離するステップと;
b)前記細胞を、外因性成長因子IGF-1およびCNTF、フィーダー細胞の層、ならびに動物血清を含む基礎培養培地中で少なくとも1継代にわたり培養するステップと;
c)ステップb)の前記培養物から前記成長因子を段階的に取りやめ、少なくとも1継代にわたりさらに成長させるステップと;
d)ステップc)の前記培養物から前記フィーダー細胞を段階的に取りやめ、少なくとも1継代にわたり成長させるステップと;
e)ステップd)の前記培養物から前記動物血清を段階的に取りやめ、少なくとも1継代にわたり成長させるステップと;
f)ステップe)の前記細胞を懸濁液に適応させ、
それにより、外因性成長因子、フィーダー細胞および/または動物血清の非存在下で、基礎培地中で増殖可能な連続鳥類細胞株を得るステップとを含むプロセスにより得られる、請求項1および2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記鳥類細胞株が、ニワトリ胚性幹細胞に由来する、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
前記鳥類細胞株が、カモ胚性幹細胞に由来する、請求項1~4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
前記鳥類細胞株が、機能的な内因性レトロウイルスまたは他のウイルス粒子を含まない、請求項1~5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記鳥類細胞株が、SPF種に由来する、請求項1~6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記鳥類細胞株が、ニワトリEB14、ニワトリEB系統0、ニワトリEBv13、ニワトリDL43、ニワトリDL46、カモEB24、カモEB26およびカモEB66細胞株からなる群から選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
前記鳥類細胞株が、ニワトリDL43、ニワトリDL46、カモEB24およびカモEB26細胞株からなる群から選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
前記鳥類細胞株が、ニワトリDL43またはカモEB26である、請求項1~7のいずれか一項に記載のプロセス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、ヒトおよび/または動物が消費するための合成栄養食品の工業的生産に関する。より具体的には、本発明は、食物または栄養補助食品として適切な細胞バイオマスを生産するための、鳥類細胞株、特に胚性起源の幹細胞に由来するニワトリまたはカモのES細胞株の使用に関する。本発明は、そのような合成食品の製造方法および製品自体を包含する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
世界の食肉生産は、過去50年間で急速に増加した。すなわち、世界の総生産量は1961年から4~5倍に増加した(Ritchie and Roser, 2018)。2014年の食肉の総生産量は約3億トンで、そのほとんどが家禽、豚および牛肉であった。同時に、家畜の総数は約14億頭の牛、12億頭の羊、10億頭のヤギ、および約10億頭の豚であり、主にアジアの需要の増加により非常に強い増加傾向にある。1人あたりの食肉の総消費量は、過去50年間で2倍になった。すなわち、肉の消費量は人口増加を上回っている。さらに、2030年には世界の食肉消費量は2015年に比べて25%増加し、2050年には4億6,000万トンに達すると推定されている(GEAS 2012)。
【0003】
この目覚ましい成長の裏側には、推定される傾向でさらに増加する一方の現在の動物肉生産に関連する深刻な問題がある。
【0004】
第一に、動物の肉を生産する従来の方法は非常に非効率的である。農業生産された全ての穀物のかなりの部分が動物の消費に使用される。さらに、1ポンドの肉を生産するには、数千ポンドの水が必要である。例えば、1キログラムの豚、羊/山羊、または牛の肉を生産するには、それぞれ5988、8768および15415リットルの水が必要である(Mekonnen and Hoekstra,2010)。それにもかかわらず、現在の努力は、ホルモンおよび抗生物質を使用し、そのようにして穀物および水の消費を減らすことにより、家畜の成長を固定することに焦点を当てている。しかしながら、この開発は、成長ホルモン(特に、テストステロン、プロゲステロン、エストロゲン、またはそれらの合成誘導体等のステロイドホルモン)および抗生物質で汚染された家畜の肉が公衆衛生に対する脅威となる別の問題をもたらす(Galbraith,2002;Jeong et al.,2010)。
【0005】
第二に、畜産の強化は、世界中に病原菌および新興疾患の急速な広がりに関連している(Greger,2007)。サルモネラ菌、カンピロバクター、大腸菌等の食品媒介病原菌は、毎年何百万もの発病の原因となり、人間および動物の健康システムに巨額の支出をもたらしている。
【0006】
第三に、畜産部門からの二酸化炭素およびメタンの大量排出は、深刻な環境問題である(GEAS 2012;Opio et al.,2013;Hedenus et al.,2014)。世界銀行の推定によると、世界のCO

排出量の18%は、現在の非効率的な食肉生産によって引き起こされている。Worldwatch Instituteは、真の数値は51%であると主張している(https://www.independent.co.uk/environment/climate-change/study-claims-meat-creates-half-of-all-greenhouse-gases-1812909.htmlを参照されたい)。
【0007】
第四に、現在の肉生産方法は動物の苦痛を伴い、これには今日多くの人々が反対している。
【0008】
第五に、消費に天然肉を使用することのさらなる欠点は、コレステロールおよび飽和脂肪等の有害物質の含有量が高く、食事や健康を脅かす問題を引き起こすことである。
【0009】
したがって、上記の問題を少なくとも部分的に解決または低減できる肉および/または肉類似製品の生産のための新しいアプローチを開発する必要がある。
【0010】
1つのアプローチは、ex vivoで生成された非従来型肉製品を開発することである。「細胞培養肉」、「人工肉」、「クリーンミート」、「ラボ成長肉」とも呼ばれる、いわゆる「合成肉」または「in vitro肉」は、in vitroで培養された動物由来の細胞を使用して製造される。そのような合成肉は、天然資源(土地、エネルギー、水)の使用効率、より低い温室効果ガス生成、およびより良い動物福祉の観点から、従来の肉に比べて多くの利点がある(Tuomisto、2014)。さらに、培養肉の栄養組成を徹底管理し、それによりコレステロール、飽和脂肪、ホルモン、抗生物質および感染性微生物等の有害成分の混入を防ぐことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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