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公開番号2025078774
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2025034743,2021573547
出願日2025-03-05,2020-06-10
発明の名称連結された標的捕捉
出願人エヌキャン ジェノミクス, インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12Q 1/6855 20180101AFI20250513BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 挿入された配列の組込み率の評価を含め、それらの効率および特異性の評価の提供。
【解決手段】 本発明は、概して、連結された標的捕捉プローブを使用して、ゲノム編集の効率および特異性を評価することに関する。複数の結合工程が必要なため、従来の単一結合ターゲットキャプチャー技術よりも特異性が向上する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
二本鎖DNA挿入を検出するための方法であって、以下を含む方法:
複数の二本鎖核酸断片の一つまたは複数が、挿入部位に挿入されたタグ配列を含む、前記複数の二本鎖核酸断片上にユニバーサルプライミング部位(universal priming site)をライゲーションする工程であって、ここで、該タグ配列は二本鎖DNAのセグメントを含む、工程;
複数の連結された二本鎖核酸断片を変性させて、ユニバーサルプライミング部位を含む一本鎖核酸断片を作成する工程;
前記一本鎖核酸断片を、前記一つまたは複数のタグ配列および前記挿入部位の3’側または5’側に近接する配列の少なくとも一部に対して相補的である一本鎖DNAのセグメントを含む標的プローブを含む複数の連結された捕捉プローブに曝露する工程であって、ここで該標的プローブが標的核酸配列にハイブリダイズし、連結された一本鎖DNAユニバーサルプライマーが該ユニバーサルプライミング部位にハイブリダイズする、工程;
該連結された一本鎖DNAユニバーサルプライマーを伸長して、前記挿入部位または前記タグ領域のコピーを作成する工程;および
前記挿入部位の前記タグ配列の存在を決定するために前記コピーの配列決定をする工程。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記挿入部位の3’側または5’側に近接する配列は、前記挿入部位にまたがらない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記挿入部位の3’側または5’側に近接する配列は、前記挿入部位の150ヌクレオチド以内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の連結された捕捉プローブは、前記タグ配列の少なくとも一部に対する親和性を有する標的プローブ、および前記挿入部位の3’側または5’側に近接する前記配列の少なくとも一部に対する親和性を有する標的プローブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ゲノム編集ツールを使用して前記タグ配列を前記挿入部位に挿入する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ゲノム編集ツールは、クラスター化して規則的な配置の短い回文配列リピート(CRISPR)および関連する酵素、メガヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ[transcription activator effector-like nucleases](TALEN)、およびジンクフィンガーヌクレアーゼからなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ゲノム編集ツールの組込み率(integration rate)を決定するために、前記挿入部位に前記タグ配列を含む配列の量を、前記タグ配列が挿入されていない前記挿入部位を含む配列の量と比較することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ゲノム編集ツールの非特異的な(off-target)組込み率を決定するために、前記挿入部位に前記タグ配列を含む配列の量を、前記挿入部位の標的外に(off-target)挿入された前記タグ配列を含む配列の量と比較することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記タグ配列と前記プローブ配列との間の融解温度は、前記連結された捕捉プローブの結合を可能にするのに十分である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ライゲーションする工程は、前記複数の二本鎖核酸断片上に固有のバーコードをライゲーションすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願
この出願は、2019年6月10日に出願された米国仮出願第62/859,486号の優先権および利益を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,600 文字)【0002】
本発明は、概して、核酸の捕捉、増幅、および配列決定に関する。
【背景技術】
【0003】
より強力でユーザーフレンドリーなゲノム編集ツールの出現により、遺伝性疾患の治療、病気の根絶、収穫量/耐性の向上、および生物を改変するその他の潜在的な利点の可能性の新しい世界が開かれてきた。クラスター化して規則的な配置の短い回文配列リピート(CRISPR)および関連する酵素、メガヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ[transcription activator effector-like nucleases](TALEN)、およびジンクフィンガーヌクレアーゼを含む系は、特定の標的配列でのDNAの二本鎖切断の導入を可能にし、これは、切断点での所望の配列の挿入を含む標的変異を可能にすることができる。
【0004】
これらのツールの有効性を証明し、一般的な使用への受け入れを促進するために、挿入された配列の組込み率の評価を含め、それらの効率および特異性を評価する必要がある。非特異的な切断および挿入の分析も重要である。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、前述のゲノム編集ツールのいずれかの組込み率および非特異的効果を評価するための方法を提供する。挿入された二本鎖タグ配列は、成功率を評価するために濃縮および定量化することができる。非特異的な(off-target)組込みのモニタリングおよび標的上の(on-target)組込みの定量化の組み合わせは、ゲノム編集系を評価するための強力なツールを提供する。
【0006】
特定の実施形態では、本発明は、様々なゲノム編集ツールを使用して挿入された二本鎖タグを標的とするプローブを用いた連結された標的捕捉技術の方法を提供する。二本鎖切断を検出するための標的捕捉は、溶液中で、または液滴ベースの方法を使用して行うことができる。ユニバーサルプライマーおよび標的特異的プローブを含む連結された標的捕捉プローブが使用され、ユニバーサルプライマーの結合を可能にするために標的特異的プローブが結合することを必要とする条件下で反応が起こる。分析するゲノム編集法を使用してタグ配列を組込みした後、ユニバーサルプライミング部位を備えたデュプレックスアダプター(duplex adapter)を、改変されたDNAの末端にライゲーションすることができる。標的特異的プローブは、タグ配列、二本鎖切断点に隣接するゲノムDNA配列、またはその両方に相補的であってもよい。この不均一に組込みされた(heterogeneously-integrated)DNA eNrichment、または本明細書に記載するHIDN-Seqプロセスにより、タグ配列またはタグおよび隣接する配列の濃縮が可能になり、組込み率に関するデータが提供されるだけでなく、非特異的組込みが識別され、DNA編集パフォーマンスの包括的な評価が提供される。タグ配列の濃縮により、望ましくない非特異的な部位を含むすべての組込み部位の測定が可能になり、タグ配列に対してのみ設計されたプローブが使用される。一方、所望の組込み部位の濃縮により、特定の部位での組込み率の測定が可能になり、予想されるゲノムDNA組込み部位に対して設計されたプローブが使用される。
【0007】
複数の結合工程が必要なため、従来の単一結合ターゲットキャプチャー(single binding target capture)技術よりも特異性が向上する。連結されたプローブの結合後、結合したユニバーサルプライマーは、鎖置換ポリメラーゼ(strand displacing polymerase)を使用して伸長され、標的鎖のコピーを生成する。これは、ユニバーサルプライマーを使用したPCRを使用して増幅することができる。連結された捕捉プローブは、より高い特異性および二重情報が必要なDNAの両方のセンス(sense)に使用することができる。以下で説明するように、複数のリンカータイプが可能である。本発明の溶液ベースの標的捕捉方法と同様に、液滴でのマルチプレックスPCRに限定されるのではなく、ユーザーが液滴でのDNA組込み分析のための標的捕捉を行うことを可能にする液滴ベースの方法を提供する。
【0008】
二本鎖固有分子識別子[duplex unique molecular identifiers](UMI)を含むバーコードを使用して、増幅または濃縮された配列にタグ付けし、分析される二本鎖DNAの開始分子情報とともにセンス情報を保持することができる。したがって、配列決定の結果は、正確な組込み率の評価のために、個々の開始分子に起因する可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、二本鎖核酸の連結された標的捕捉の例示的な方法を示す。
図2は、連結された標的捕捉核酸の増幅方法を示す。
図3Aおよび3Bは、本発明の液滴ベースの標的捕捉方法の工程を示す。
図4は、例示的なタグ配列の組込みおよび誘導されたDNAの二本鎖切断を示す。
図5は、HIDN-Seqおよびタグ配列に特異的な連結された標的捕捉プローブを使用する例示的なオフターゲット(off-target)発見ワークフローを示す。
図6は、HIDN-Seqおよびタグ配列および切断点に隣接するゲノムDNA領域に特異的な連結された標的捕捉プローブを使用する例示的なオフターゲットおよび隣接発見ワークフローを示す。
図7は、HIDN-Seqおよびタグ配列および切断点に隣接するゲノムDNA領域に特異的な連結された標的捕捉プローブセットを使用する、例示的な組み合わされたワークフローを示す。
図8は、HIDN-Seqおよびタグ配列および切断点に隣接するゲノムDNA領域に特異的な連結された標的捕捉プローブセットを使用し、単一のチューブで実行される、例示的な組み合わされたワークフローを示す。
図9は、バーコーディングPCRおよび定量化および配列決定を伴うHIDN-Seqを使用する例示的なワークフローを示す。
図10は、実施例1の実験的概要を示す。
図11は、実施例1のゼロ、一方、または両方の読み取りにおいて、意図されたタグ配列を含むSI、S2、およびS3クラスターの数および割合を示す。
図12は、ゲノム内の塩基数をプロットしたゲノム全体のUMIカバー度、および実施例1のSI、S2、およびS3グループの最小UMIカバー度を示す。
図13は、スパイクされたサンプルについてHIDN-Seqで決定された実施例2のオンターゲットフラクションを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、概して、特にゲノム編集系の効率および特異性の分析のための、DNAにおける二本鎖切断の標的化された捕捉および分析のための方法に関する。連結された標的捕捉技術が使用され、ここでユニバーサルプライマーおよび標的特異的プローブを含む連結された標的捕捉プローブが使用され、ユニバーサルプライマーの結合を可能にするために標的特異的プローブが結合することを必要とする条件下で反応が起こる。ユニバーサルプライミング部位は、ゲノムDNAの編集後(たとえば、切断および配列挿入)の断片の端にライゲーションすることができる。次に、連結された標的捕捉プローブの標的特異的部分は、DNAの標的切断点、挿入されたタグ配列、または2つの組み合わせに特異的になるように設計することができる。タグ配列を単独で、または標的部位とともに濃縮することにより、組込み率および非特異的な組込みに関する情報を得ることができる。その情報は、ゲノム編集の急成長している分野での既存のおよび将来の技術を評価するために不可欠である。連結された標的捕捉、ならびに結合分子(linking molecule)を使用する関連する増幅および配列決定技術は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開番号第20190106729号に記載されているように本明細書で企図されている。タグ配列は、評価用に特別に設計されている場合もあれば、ゲノム修飾での使用を目的とした機能配列である場合もある。タグ配列を標的とする標的特異的プローブは、ゲノム編集技術の一般的な性能を評価するため、または特定のインサートを使用して特定の修飾の性能を評価するために、任意の配列(評価特異的タグまたはゲノムDNAインサート)に結合するように設計することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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