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公開番号2025078752
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2025033936,2022187437
出願日2025-03-04,2017-12-11
発明の名称腫瘍を標的にする合成アデノウイルスおよびその使用
出願人ソーク インスティテュート フォー バイオロジカル スタディーズ
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/861 20060101AFI20250513BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】腫瘍を標的にする合成アデノウイルスおよびその使用を提供すること。
【解決手段】肝臓脱標的化変異を有し、アデノウイルス34型(Ad34)ファイバータンパク質、またはAd34ノブドメインを有するキメラファイバータンパク質を発現する合成アデノウイルスが記載される。合成アデノウイルスは腫瘍部位に移動する。診断用または治療用トランスジーンを腫瘍に送達するための合成アデノウイルスの使用も記載される。アデノウイルス34型(Ad34)ノブドメインを有するファイバータンパク質を発現する肝臓脱標的化合成アデノウイルスは、腫瘍部位に向かうことができるという知見が、本明細書において記載される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
図面に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2016年12月12日に出願された米国仮出願番号第62/433,140号の利益を主張しており、この仮出願は、その全体が参考として本明細書に援用される。
続きを表示(約 2,800 文字)【0002】
分野
この開示は、腫瘍部位に移動するキメラファイバータンパク質および肝臓脱標的化変異を有する合成アデノウイルスに関する。この開示は、腫瘍において診断用または治療用トランスジーンを発現させるための、合成アデノウイルスの使用にさらに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
アデノウイルス(Ad)は、天然の多重遺伝子発現ビヒクルである。ウイルスのある特定のコード領域、例えば、E1、E3およびE4領域は、培養における複製に必要でないかまたは利用可能な細胞株によって補完され得る。したがって、これらの領域はそれぞれ、単一ウイルスから複数のトランスジーンの発現を駆動するように、非ウイルス遺伝子と置き換えることができる。68種の異なるヒトアデノウイルス血清型が存在し、それらはそれぞれ異なる特質を有する。Ad5は、基礎研究、遺伝子治療および腫瘍溶解性ウイルス療法において使用される主なAdベクターであった。しかし、Ad5は限定された指向性を有し、ウイルス取り込みのためのコクサッキーアデノウイルス受容体(CAR)受容体を有する上皮細胞のみに感染する。さらに、静脈内注射されると、Ad5は血液因子に結合するが、この血液因子は、肝臓においてAd5が隔離される原因となるものであり、肝臓において、Ad5は、潜在的に、炎症および毒性の制限を誘発することがある。したがって、静脈内投与後に特定の細胞型に感染することができる修飾されたアデノウイルスベクターに対する必要性は依然として存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
要旨
アデノウイルス34型(Ad34)ノブドメインを有するファイバータンパク質を発現する肝臓脱標的化合成アデノウイルスは、腫瘍部位に向かうことができるという知見が、本明細書において記載される。合成アデノウイルスは、腫瘍間質細胞を含む腫瘍細胞において、診断用または治療用トランスジーンを送達し発現させるために使用することができる。
【0005】
被験体の腫瘍細胞においてトランスジーンを発現させる方法が、本明細書において提供される。一部の実施形態では、方法は、トランスジーン、合成アデノウイルスを肝臓から脱標的化する本来のまたは修飾されたキャプシド、ならびにAd34ファイバータンパク質、またはアデノウイルス5型(Ad5)シャフトドメインおよびAd34ノブドメインを含むキメラファイバータンパク質を含む合成アデノウイルスを被験体に投与することを含む。トランスジーンは、例えば、診断用トランスジーンまたは治療用トランスジーンであり得る。
【0006】
また、腫瘍を有すると被験体を診断する方法が、本明細書において提供される。一部の実施形態では、方法は、診断用トランスジーン、合成アデノウイルスを肝臓から脱標的化する本来のまたは修飾されたキャプシド、ならびにAd34ファイバータンパク質、またはAd5シャフトドメインおよびAd34ノブドメインを含むキメラファイバータンパク質を含む合成アデノウイルスを被験体に投与することを含む。一部の実施例では、診断用トランスジーンは、陽電子放出断層撮影(PET)のレポーター遺伝子である。他の実施例では、診断用トランスジーンは、蛍光タンパク質または酵素をコードする。
【0007】
被験体の腫瘍を処置する方法が、本明細書においてさらに提供される。一部の実施形態では、方法は、治療用トランスジーン、合成アデノウイルスを肝臓から脱標的化する本来のまたは修飾されたキャプシド、ならびにAd34ファイバータンパク質、またはAd5シャフトドメインおよびAd34ノブドメインを含むキメラファイバータンパク質を含む合成アデノウイルスを被験体に投与することを含む。一部の実施例では、治療用トランスジーンは、腫瘍間質細胞を破壊または殺滅する抗がん剤または薬剤をコードする。
【0008】
配列番号2または配列番号5に対して少なくとも95%の配列同一性を有する合成アデノウイルスゲノムはまた、本開示によって提供される。
【0009】
本開示の上述およびその他の目的および特性は、以下の詳細な説明、続いて添付の図面への参照により、さらに明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
AdSyn-CO176は膵腫瘍に向かう。(図1A)Cre-LoxP Kras
G12D
/p53膵腫瘍モデルの概要。「Kras;p53/p53」と示されるマウスは、LoxP-終止コドン-LoxPをコードする配列の下流にKras
G12D
発癌遺伝子をコードする。終止コドンは、Creリコンビナーゼの非存在下で、Kras
G12D
の発現を遮断する。しかし、Creリコンビナーゼの存在下では、終止コドンは除去され、Kras
G12D
発癌遺伝子の発現を可能とする。これらの同一マウスでは、p53遺伝子の両方の対立遺伝子にLoxP部位が隣接している(LoxP-p53-LoxP)。「p53/p53;Cre」と示したマウスは、p53遺伝子の両方の対立遺伝子にLoxP部位が隣接しており(LoxP-p53-LoxP)、また、膵臓および十二指腸ホメオボックス1(Pdx1)プロモーターによって駆動されるCreリコンビナーゼトランスジーンも発現する。Pdx1は、膵臓細胞において特異的に発現される遺伝子であり、したがって、p53の両方のコピーは膵臓細胞において欠失する。系統間の掛け合わせによって、Pdx1プロモーターによって駆動されるCreが膵臓細胞における腫瘍抑制因子p53の両方の対立遺伝子の欠失および変異体Kras
G12D
の活性化を媒介する子孫を生じる。「Kras;p53/p53;Cre」と示したホモ接合性マウスは、5~7週で膵腫瘍を生じる。(図1B)Ad34ノブドメインを含むキメラファイバータンパク質を有する合成ウイルスであるAdSyn-CO176を、Kras;p53/p53およびKras;p53/p53;Creマウスに静脈内注射した。ウイルス注射の72時間後、組織を収集し、ルシフェリンと共に5分間インキュベートし、次いで、IVIS(商標)画像化システムを使用して5分間スキャンした。Kras;p53/p53マウスは正常な膵臓を有し、ルシフェラーゼシグナルは主に脾臓に由来した。Kras;p53/p53;Creマウスは膵腫瘍を有し、シグナルは主に膵腫瘍に由来した。
(【0011】以降は省略されています)

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