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公開番号
2025072609
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2025020903,2022506328
出願日
2025-02-12,2020-07-30
発明の名称
抗原結合タンパク質構築物及びその使用
出願人
ミシック セラピューティクス インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
15/13 20060101AFI20250430BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】抗原結合タンパク質構築物及びその使用の提供。
【解決手段】本願では、標的哺乳動物細胞の表面に存在するMETまたはMETのエピトープに特異的に結合することができる抗原結合タンパク質構築物であって、当該抗原結合がpH依存性である、抗原結合タンパク質構築物を提供する。当該抗原結合タンパク質構築物の使用もまた提供する。本発明は、有効性の向上(例えば、標的哺乳動物細胞における毒素放出の増加(例えば、検出可能な増加)、標的哺乳動物細胞の殺傷の増加(例えば、検出可能な増加)、およびエンドリソソーム送達の増加(例えば、検出可能な増加)の一つまたは複数)を呈する抗原結合タンパク質構築物が生成され得るという概念に基づく。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
抗原結合タンパク質構築物(ABPC)をコードする核酸であって、前記ABPCが、
標的哺乳動物細胞の表面に存在するMETまたはMETのエピトープに特異的に結合することができる第一の抗原結合ドメインを含み、
前記第一の抗原結合ドメインが、
(a)配列番号1における重鎖CDRを含む重鎖可変ドメインであって、26、27、28、29、32、97、98、99、100、101、102、103および107からなる群から選択される、配列番号1における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号2における軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメインであって、25、28、29、30、31、32、34、35、36、37、54、55、59、60、95、99、および101からなる群から選択される、配列番号2における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記軽鎖可変ドメイン;
配列番号1における重鎖CDRを含む重鎖可変ドメインであって、26、27、28、29、32、97、98、99、100、101、102、103および107からなる群から選択される、配列番号1における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号2における軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメイン;または
配列番号1における重鎖CDRを含む重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号2における軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメインであって、25、28、29、30、31、32、34、35、36、37、54、55、59、60、95、99、および101からなる群から選択される、配列番号2における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記軽鎖可変ドメイン;
(b)配列番号146における重鎖CDRを含む重鎖可変ドメインであって、31、50、51、52、53、54、56、57、59、98、99、100、および103からなる群から選択される、配列番号146における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号147における軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメインであって、25、26、29、32、33、51、91、92、95、96、および97からなる群から選択される、配列番号147における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記軽鎖可変ドメイン;
配列番号146における重鎖CDRを含む重鎖可変ドメインであって、31、50、51、52、53、54、56、57、59、98、99、100、および103からなる群から選択される、配列番号146における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号147における軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメイン;または
配列番号146における重鎖CDRを含む重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号147における軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメインであって、25、26、29、32、33、51、91、92、95、96、および97からなる群から選択される、配列番号147における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記軽鎖可変ドメイン;
(c)配列番号304の重鎖CDRを含む重鎖可変ドメインであって、27、34、35、50、51、52、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、98、99、103、および105からなる群から選択される、配列番号304における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号305における軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメインであって、26、30、31、34、36、54、56、57、60、93、95、99、および101からなる群から選択される、配列番号305における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記軽鎖可変ドメイン;
配列番号304の重鎖CDRを含む重鎖可変ドメインであって、27、34、35、50、51、52、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、98、99、103、および105からなる群から選択される、配列番号304における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号305における軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメイン;または
配列番号304における重鎖CDRを含む重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号305の軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメインであって、26、30、31、34、36、54、56、57、60、93、95、99、および101からなる群から選択される、配列番号305における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記軽鎖可変ドメイン;あるいは、
(d)配列番号502の重鎖CDRを含む重鎖可変ドメインであって、27、29、30、32、33、34、50、51、52、53、57、59、98、100、101、102、103、106、および107からなる群から選択される、配列番号502における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号503の軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメインであって、25、29、31、32、33、34、35、52、55、91、92、93、94、95、96、97、および98からなる群から選択される、配列番号503における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記軽鎖可変ドメイン;
配列番号502の重鎖CDRを含む重鎖可変ドメインであって、27、29、30、32、33、34、50、51、52、53、57、59、98、100、101、102、103、106、および107からなる群から選択される、配列番号502における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号503の軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメイン;または
配列番号502の重鎖CDRを含む重鎖可変ドメイン、ならびに配列番号503の軽鎖CDRを含む軽鎖可変ドメインであって、25、29、31、32、33、34、35、52、55、91、92、93、94、95、96、97、および98からなる群から選択される、配列番号503における一つもしくは複数の位置にヒスチジンを含む、前記軽鎖可変ドメイン;
を含み、
(i)pH約4.0~約6.5での前記第一の抗原結合ドメインの解離速度が、pH約7.0~約8.0での解離速度よりも速い、または、
(ii)pH約4.0~約6.5での前記第一の抗原結合ドメインの解離定数(K
D
)が、pH約7.0~約8.0でのK
D
よりも大きい、核酸。
続きを表示(約 4,600 文字)
【請求項2】
前記ABPCは、前記標的哺乳動物細胞による前記ABPCの細胞内移行後に、前記標的哺乳動物細胞において分解される、請求項1に記載の核酸。
【請求項3】
前記第一の抗原結合ドメインが、以下の(a)~(d):
(a)配列番号2、配列番号52、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号71、配列番号72、配列番号75、配列番号79、配列番号81、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、もしくは配列番号140の軽鎖可変、ドメインおよび/または
配列番号1、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号19、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号50、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号86、配列番号87、配列番号89、配列番号90、配列番号94、もしくは配列番号111の重鎖可変ドメインであって、
前記第一の抗原結合ドメインが、(i)配列番号2の軽鎖可変ドメインと配列番号1の重鎖可変ドメインとを含まない、(ii)配列番号2の軽鎖可変ドメインと、配列番号13~16、19、40~46、50、82~84、86、87、89、90、94、および111のうちの一つではない重鎖可変ドメインとを含まない、または(iii)配列番号1の重鎖可変ドメインと、配列番号52、55~59、61~67、71、72、75、79、81、および131~140のうちの一つではない軽鎖可変ドメインとを含まない、
前記軽鎖可変ドメインおよび/または前記重鎖可変ドメイン;
(b)配列番号147、配列番号190、配列番号191、配列番号194、配列番号197、配列番号198、配列番号200、配列番号201、配列番号209、配列番号210、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、配列番号294、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号300、もしくは配列番号301の軽鎖可変ドメイン、および/または
配列番号146、配列番号159、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号170、配列番号171、配列番号173、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号187、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、もしくは配列番号236の重鎖可変ドメインであって、
前記第1の抗原結合ドメインが、(i)配列番号147の軽鎖可変ドメインと配列番号146の重鎖可変ドメインとを含まない、(ii)配列番号147の軽鎖可変ドメインと、配列番号159、164~168、170、171、173、182~184、187、217~228、および230~236のうちの一つではない重鎖可変ドメインとを含まない、または(iii)配列番号146の重鎖可変ドメインと、配列番号190、191、194、197、198、200、201、209、210、213~215、284~298、300および301のうちの一つではない軽鎖可変ドメインとを含まない、
前記軽鎖可変ドメインおよび/または前記重鎖可変ドメイン;>
(c)配列番号305、配列番号352、配列番号356、配列番号357、配列番号360、配列番号362、配列番号364、配列番号365、配列番号367、配列番号368、配列番号371、配列番号372、配列番号374、配列番号378、配列番号380、配列番号428、配列番号429、配列番号430、配列番号431、配列番号432、配列番号433、配列番号434、配列番号435、配列番号436、配列番号437、配列番号438、配列番号439、配列番号440、配列番号441、配列番号442、配列番号443、配列番号444、配列番号445、配列番号446、配列番号450、配列番号451、配列番号453、配列番号457、配列番号462、配列番号463、配列番号465、配列番号470、配列番号472、配列番号473、配列番号474、配列番号476、配列番号479、配列番号482、配列番号483、配列番号485、配列番号490、配列番号492、配列番号494、配列番号496、もしくは配列番号499の軽鎖可変ドメイン、および/または
配列番号304、配列番号313、配列番号320、配列番号321、配列番号322、配列番号323、配列番号324、配列番号326、配列番号327、配列番号328、配列番号329、配列番号330、配列番号331、配列番号332、配列番号333、配列番号334、配列番号335、配列番号336、配列番号337、配列番号340、配列番号341、配列番号345、配列番号347、配列番号381、配列番号382、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号392、配列番号393、配列番号395、配列番号396、配列番号397、配列番号398、配列番号399、もしくは配列番号400の重鎖可変ドメインであって、
前記第一の抗原結合ドメインが(i)配列番号305の軽鎖可変ドメインと配列番号304の重鎖可変ドメインとを含まない、(ii)配列番号305の軽鎖可変ドメインと、配列番号313、320~324、326~337、340、341、345、347、381~390、392、393、および395~400のうちの一つではない重鎖可変ドメインとを含まない、または(iii)配列番号304の重鎖可変ドメインと、配列番号352、356、357、360、362、364、365、367、368、371、372、374、378、380、428~446、450、451、453、457、462、463、465、470、472~474、476、479、482、483、485、490、492、494、496、および499のうちの一つではない軽鎖可変ドメインとを含まない、
前記軽鎖可変ドメインおよび/または前記重鎖可変ドメイン;ならびに
(d)配列番号503、配列番号550、配列番号554、配列番号556、配列番号557、配列番号558、配列番号559、配列番号560、配列番号562、配列番号565、配列番号569、配列番号570、配列番号571、配列番号572、配列番号573、配列番号574、配列番号575、配列番号576、配列番号697、配列番号698、配列番号699、配列番号700、配列番号701、配列番号702、配列番号703、配列番号704、配列番号705、配列番号706、配列番号707、配列番号708、配列番号709、配列番号710、配列番号711、配列番号712、配列番号713、もしくは配列番号732の軽鎖可変ドメイン、および/または
配列番号502、配列番号511、配列番号513、配列番号514、配列番号516、配列番号517、配列番号518、配列番号519、配列番号520、配列番号521、配列番号522、配列番号523、配列番号527、配列番号529、配列番号538、配列番号540、配列番号541、配列番号542、配列番号543、配列番号546、配列番号547、配列番号578、配列番号579、配列番号580、配列番号581、配列番号582、配列番号583、配列番号584、配列番号585、配列番号586、配列番号587、配列番号588、配列番号589、配列番号590、配列番号591、配列番号592、配列番号593、配列番号594、配列番号595、配列番号596、配列番号597、配列番号606、配列番号621、配列番号659、もしくは配列番号676の重鎖可変ドメインであって、
前記第1の抗原結合ドメインが、(i)配列番号503の軽鎖可変ドメインと、配列番号502の重鎖可変ドメインとを含まない、または(ii)配列番号503の軽鎖可変ドメインと、配列番号511、513、514、516~523、527、529、538、540~543、546、547、578~597、606、621、659、および676のうちの一つではない重鎖可変ドメインとを含まない、または(iii)配列番号502の重鎖可変ドメインと、配列番号550、554、556~560、562、565、569、570~576、697~713、および732のうちの一つではない軽鎖可変ドメインとを含まない、
前記軽鎖可変ドメインおよび/または前記重鎖可変ドメイン
のうちの一つを含む、請求項1または2に記載の核酸。
【請求項4】
前記ABPCを含む組成物が、同量の対照ABPCを含む組成物と比較して、前記標的哺乳動物細胞におけるエンドリソソーム送達の増加を提供する、請求項1~3のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項5】
前記ABPCを含む組成物が、
同量の対照ABPCを含む組成物と比較して、前記標的哺乳動物細胞の前記表面に存在するMETのレベルの減少をそれほど生じさせないか、または
前記標的哺乳動物細胞の前記表面に存在するMETのレベルの検出可能な減少をもたらさない、請求項1~4のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項6】
前記標的哺乳動物細胞が、がん細胞である、請求項1~5のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項7】
前記ABPCが、
非ヒト霊長類METおよびヒトMETと交差反応性であるか、または
非ヒト霊長類MET、ヒトMET、ならびにラットMETおよびマウスMETの一方もしくは両方と交差反応性である、請求項1~6のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項8】
前記ABPCが、単一のポリペプチドを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の核酸。
【請求項9】
前記第1の抗原結合ドメインが、VHドメイン、VHHドメイン、VNARドメイン、およびscFvからなる群から選択される、請求項8に記載の核酸。
【請求項10】
前記ABPCが、第二の抗原結合ドメインをさらに含む、請求項8または9に記載の核酸。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2019年7月30日に出願された米国仮特許出願第62/880,449号に対する優先権を主張するものである。当該出願の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,200 文字)
【0002】
本開示は、バイオテクノロジーの分野に関し、より詳細には、抗原結合分子に関する。
【背景技術】
【0003】
抗体-薬剤コンジュゲートは、様々な疾患に対処するために設計されてきた。このアプローチの一つの特定の利点は、抗体-薬剤コンジュゲートが細胞増殖抑制または細胞傷害効果を有する能力である。長年の開発にもかかわらず、抗体-薬剤コンジュゲートの改良が望まれる。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、有効性の向上(例えば、標的哺乳動物細胞における毒素放出の増加(例えば、検出可能な増加)、標的哺乳動物細胞の殺傷の増加(例えば、検出可能な増加)、およびエンドリソソーム送達の増加(例えば、検出可能な増加)の一つまたは複数)を呈する抗原結合タンパク質構築物が生成され得るという概念に基づく。
【0005】
本明細書では、有効量の抗原結合タンパク質構築物(ABPC)を含む医薬組成物であって、標的哺乳動物細胞の表面に存在するMETまたはMETのエピトープに特異的に結合することができる第一の抗原結合ドメインを含み、(a)pH約4.0~約6.5での第一の抗原結合ドメインの解離速度が、pH約7.0~約8.0での解離速度よりも速い、または、(b)pH約4.0~約6.5での第一の抗原結合ドメインの解離定数(K
D
)が、pH約7.0~約8.0でのK
D
よりも大きい、当該医薬組成物が提供される。
【0006】
本明細書に記載されるいずれかの医薬組成物の一部の実施形態では、ABPCは、標的哺乳動物細胞によるABPCの細胞内移行後に、標的哺乳動物細胞において分解される。
【0007】
本明細書に記載されるいずれかの医薬組成物の一部の実施形態では、ABPCが、コンジュゲートされた毒素、放射性同位体、薬剤、または低分子を含む。
【0008】
また本明細書において、有効量の抗原結合タンパク質構築物(ABPC)を含む医薬組成物であって、標的哺乳動物細胞の表面に存在するMETまたはMETのエピトープに特異的に結合することができる第一の抗原結合ドメイン;およびコンジュゲートされた毒素、放射性同位体、薬剤、または低分子を含み、(a)pH約4.0~約6.5での第一の抗原結合ドメインの解離速度がpH約7.0~約8.0での解離速度よりも速い、またはpH約4.0~約6.5での第一の抗原結合ドメインの解離定数(K
D
)がpH約7.0~約8.0でのK
D
より大きく、かつ、(b)当該組成物が、同量の対照ABPCを含む組成物と比較して標的哺乳動物細胞における毒素放出の増加、同量の対照ABPCを含む組成物と比較して標的哺乳動物細胞の殺傷の増加、および同量の対照ABPCを含む組成物と比較して標的哺乳動物細胞におけるエンドリソソーム送達の増加、のうちの一つまたは複数を提供する、当該医薬組成物が提供される。
【0009】
本明細書に記載されるいずれかの医薬組成物の一部の実施形態では、第一の抗原結合ドメインが、以下の(a)~(d)のうちの一つを含む:(a)一つもしくは複数のアミノ酸がヒスチジンで置換されているテリソツズマブ(Telisotuzumab)の重鎖可変ドメインであって、配列番号1を含む当該テリソツズマブの重鎖可変ドメイン;および/または一つもしくは複数のアミノ酸がヒスチジンで置換されているテリソツズマブの軽鎖可変ドメインであって、配列番号2を含む当該テリソツズマブの軽鎖可変ドメイン;(b)一つもしくは複数のアミノ酸がヒスチジンで置換されているエミベツズマブ(Emibetuzumab)の重鎖可変ドメインであって、配列番号146を含む当該エミベツズマブの重鎖可変ドメイン;および/または一つもしくは複数のアミノ酸がヒスチジンで置換されているエミベツズマブの軽鎖可変ドメインであって、配列番号147を含む当該エミベツズマブの軽鎖可変ドメイン;(c)一つもしくは複数のアミノ酸がヒスチジンで置換されているhucMET27Gv1.3の重鎖可変ドメインであって、配列番号304を含む当該hucMET27Gv1.3の重鎖可変ドメイン;および/または一つもしくは複数のアミノ酸がヒスチジンで置換されているhucMET27Gv1.3の軽鎖可変ドメインであって、配列番号305を含む当該hucMET27Gv1.3の軽鎖可変ドメイン;ならびに(d)一つもしくは複数のアミノ酸がヒスチジンで置換されているP3D12の重鎖可変ドメインであって、配列番号502を含む当該P3D12の重鎖可変ドメイン;および/または一つもしくは複数のアミノ酸がヒスチジンで置換されているP3D12の軽鎖可変ドメインであって、配列番号503を含む当該P3D12の軽鎖可変ドメイン。
【0010】
本明細書に記載されるいずれかの医薬組成物の一部の実施形態では、第一のMET-結合ドメインが、以下の(a)~(d)のうちの一つを含む:(a)それぞれ配列番号3~5であるCDR1、CDR2およびCDR3であって、配列番号3~5においてまとめて合計で一つもしくは複数のアミノ酸位置がヒスチジンで置換されているものである当該CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメイン;および/またはそれぞれ配列番号6~8であるCDR1、CDR2およびCDR3であって、配列番号6~8においてまとめて合計で一つもしくは複数のアミノ酸位置がヒスチジンで置換されているものである当該CDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメイン;(b)それぞれ配列番号148~150であるCDR1、CDR2およびCDR3であって、配列番号148~150においてまとめて合計で一つもしくは複数のアミノ酸位置がヒスチジンで置換されているものである当該CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメイン;および/またはそれぞれ配列番号151~153であるCDR1、CDR2およびCDR3であって、配列番号151~153においてまとめて合計で一つもしくは複数のアミノ酸位置がヒスチジンで置換されているものである当該CDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメイン;(c)それぞれ配列番号306~308であるCDR1、CDR2およびCDR3であって、配列番号306~308においてまとめて合計で一つもしくは複数のアミノ酸位置がヒスチジンで置換されているものである当該CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメイン;および/またはそれぞれ配列番号309~311であるCDR1、CDR2およびCDR3であって、配列番号309~311においてまとめて合計で一つもしくは複数のアミノ酸位置がヒスチジンで置換されているものである当該CDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメイン;ならびに(d)それぞれ配列番号504~506であるCDR1、CDR2およびCDR3であって、配列番号504~506においてまとめて合計で一つもしくは複数のアミノ酸位置がヒスチジンで置換されているものである当該CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメイン;および/またはそれぞれ配列番号507~509であるCDR1、CDR2およびCDR3であって、配列番号507~509においてまとめて合計で一つもしくは複数のアミノ酸位置がヒスチジンで置換されているものである当該CDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメイン。
(【0011】以降は省略されています)
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