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公開番号
2025072436
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2025014505,2023507714
出願日
2025-01-31,2021-08-04
発明の名称
動力学的制御が可能なアジュバントを含むmRNAワクチン
出願人
プロジェニア インコーポレイテッド
,
PROGENEER INC.
代理人
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
A61K
39/00 20060101AFI20250430BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】抗原の発現量を高めながらも、免疫活性化を介した抗原の免疫原性を同時に高めることができるmRNAワクチン組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、免疫活性化機能が動力学的に制御されるアジュバントを含むmRNAワクチンに関し、より詳細には、mRNAがタンパク質に転写された後、順次にアジュバントの活性化機能が作用することを特徴とするアジュバントを含むmRNAワクチンに関する。本発明では、互いに相反する抗原の発現と抗原の免疫原性を効果的に調節するために、mRNA抗原の発現と免疫活性化時点の時間間隔を最適化する核心技術に関する。本発明では、mRNAの抗原発現量とアジュバントの作用時間を最適化するために、免疫活性化物質の作用を動力学的に制御することによって、抗原の発現量と免疫原性を同時に高めることによって、mRNAワクチンの効能を顕著に増加させる核心技術を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
mRNA抗原、および動力学的制御(kinetically control)が可能な免疫活性化物質を有効成分として含む、mRNAワクチン用組成物であって、前記免疫活性化物質が、免疫活性化物質の活性化部位(active site)に切断可能なリンカー(cleavable linker)が結合している結合体であることを特徴とする、mRNAワクチン用組成物。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記mRNAワクチン用組成物が、投与後、mRNAがタンパク質に転写される過程が行われた後に、順次に免疫活性化物質の活性化部位に結合している切断可能なリンカーが切断されて、免疫活性化物質の活性化機能が誘導されることを特徴とする、請求項1に記載のmRNAワクチン用組成物。
【請求項3】
前記動力学的制御が、
免疫活性化物質の活性化部位に切断可能なリンカーが結合されて不活性化(inactive)状態が維持され、mRNAの転写が始まった後2~12時間以内に活性化部位をブロッキングしていた切断可能なリンカーが切断されて、免疫活性化物質の活性が時間的に遅延して現れることを特徴とする、
請求項1に記載のmRNAワクチン用組成物。
【請求項4】
前記切断可能なリンカーが、ジスルフィド(disulfide)、カルバメート(carbamate)、ヒドラジン(hydrazine)、エステル(ester)、ペプチド(peptide)、アジド(azide)、アミド(amide)、ヒドラゾン(hydrazone)、チオエーテル(thioether)、ホスホジエステル(phosphodiester)、チオケタール(thioketal)およびこれらの組み合わせからなる群から選ばれるいずれか1つ以上の結合を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載のmRNAワクチン用組成物。
【請求項5】
前記切断可能なリンカーが、両方の末端または一方の末端にエチレンオキシド(ethylene oxide)またはエチレングリコール(ethylene glycol)をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のmRNAワクチン用組成物。
【請求項6】
前記切断可能なリンカーが、酵素、pH、酸化還元電位(redox potential)、温度、超音波、磁性、および光源からなる群から選ばれるいずれか1つ以上の要因によって結合部位の化学的結合が切断されることを特徴とする、請求項1に記載のmRNAワクチン用組成物。
【請求項7】
前記切断可能なリンカーの末端に、コレステロール、脂質、タンパク質、アミノ酸、ペプチドおよびオリゴヌクレオチドからなる群から選ばれるいずれか1つ以上の物質が結合していることを特徴とする、請求項1に記載のmRNAワクチン用組成物。
【請求項8】
前記免疫活性化物質が、トール様受容体アゴニスト(toll-like receptor agonist)であることを特徴とする、請求項1に記載のmRNAワクチン用組成物。
【請求項9】
前記トール様受容体アゴニストが、トール様受容体1アゴニスト、トール様受容体2アゴニスト、トール様受容体3アゴニスト、トール様受容体4アゴニスト、トール様受容体5アゴニスト、トール様受容体6アゴニスト、トール様受容体7または8アゴニスト、およびトール様受容体9アゴニストからなる群から選ばれるいずれか1つ以上であることを特徴とする、請求項8に記載のmRNAワクチン用組成物。
【請求項10】
前記mRNA抗原と動力学的制御が可能な免疫活性化物質が、ナノリポソーム、ナノエマルジョン、ナノミセル、ヒドロゲル、スキャフォールド、固形ナノ粒子および高分子ナノ粒子からなる群から選ばれるいずれか1つ以上の薬物伝達体にローディングされていることを特徴とする、請求項1に記載のmRNAワクチン用組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫活性化機能が動力学的に制御されるアジュバントを含むmRNAワクチ
ンに関し、より詳細には、mRNAがタンパク質に転写された後、順次にアジュバントの
活性化機能が作用することを特徴とするmRNAワクチンに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
mRNAワクチンは、mRNAを抗原(antigen)としてがん、感染性疾患、自
己免疫疾患などの予防および治療に使用される医薬品である。mRNAワクチンは、DN
Aワクチンと比較して、安定しており、大量生産が容易であるという長所があり、将来抗
がんワクチンとパンデミックな状況での感染性疾患ワクチンプラットホームとして広く活
用が期待されている(韓国特許公開10-2020-0118386号)。しかしながら
、根本的に裸の(naked)mRNAが有しているトール様受容体アゴニスト(tol
l-like receptor agonist;TLR agonist)などのよ
うなアジュバント(adjuvant)の刺激を誘導する免疫活性化性質は、反対にmR
NAの転写(translation)シグナル伝達体系を妨害するので、薬学的活性を
示すのに十分な量のmRNA抗原が発現することを阻害することが知られている。このよ
うな問題点を解決するために、免疫原性が除去された、または弱化させた修飾mRNAを
用いて、ワクチンを製造しようとする試みが活発に進行中にある。しかしながら、この場
合には、mRNAの低い免疫原性(immunogenicity)に起因して、効果的
な体液性免疫および/または細胞性免疫反応を誘導するのに限界がある。したがって、互
いに相反する作用をする抗原の発現(expression)機序と抗原の免疫原性(i
mmunogenicity)を示す機序を効果的に調節することで、最上の効果を示す
ことができる新規のシステムのmRNAワクチンの開発が非常に重要である。
【0003】
一方、免疫反応は、活性化した免疫細胞が外来性および内因性物質、すなわち、抗原に
対して起こす一連の反応であり、細菌、ウイルスなどを含む微生物、生体の異物などが生
体内に流入すると、免疫細胞がこれを認識し、活性化して、サイトカインなどの因子を分
泌して、炎症反応を誘発する。最近、感染初期に非特異的に作用する先天性免疫反応段階
での機序に関する研究が活発に行われており、そのうち、トール様受容体は、炎症初期の
病原体を認識できる受容体であり、病原体の原形質膜構成物、核酸構成物などを認識して
免疫反応を誘導することが知られており、これを用いて、免疫細胞を活性化させるための
多様なトール様受容体リガンド(ligand)に関する研究が活発に行われている。
【0004】
トール様受容体アゴニストは、エンドソーム内のトール様受容体のアゴニストであり、
体液性免疫だけでなく、細胞性免疫をも効果的に誘導することがと知られている。しかし
ながら、このような多機能性トール様受容体アゴニストは、その分子構造によって水溶液
に分散するのが困難である。また、DMSO、メタノールなどのような特殊有機溶媒にの
み溶解し、一般的に使用されている有機溶剤には溶解しないので、多様な剤形の免疫活性
化薬剤を製造するのに限界を有している。したがって、多様な界面活性剤を混合したクリ
ーム形態の剤形(例えば、Aldara creamなど)に商用化されている。一部の
研究では、このような問題点を克服するために、塩(salt)の形態で製造し、水溶液
に溶解させることができるようにしたが、塩の形態で製造されたトール様受容体アゴニス
トは、体内で血管に吸収されて、血管内の免疫反応(systemic immune
response)を誘導することによって、多くの副作用(例えば、サイトカインスト
ーム(cytokine storm)、様々な非特異的過敏免疫反応など)を誘発する
ので、使用が容易でないのが現状である。また、このような副作用の問題に起因して、実
質的に治療に使用するためには、有効量(effective dose)より少ない濃
度を処理しなければならないので、効能低下の要因となる。一部の製薬企業では、このよ
うな問題点を克服するために、親油性特性を示す脂質を導入したり、巨大なサイズを有す
る高分子鎖に直接化学的に結合させることによって、血管に直接吸収されるのを防止する
ための試みも行われている。しかしながら、このような方法によって製造されたトール様
受容体アゴニストは、その活性部位が依然として外部に露出しているので、体内で非特異
的免疫反応を誘導することによって、毒性を誘発しうる可能性を依然として有している。
【0005】
したがって、動力学的に活性化時点が制御されるトール様受容体アゴニストとmRNA
を含むmRNAワクチンが開発される場合、投与後、初期にはmRNA抗原の免疫原性作
用が抑制され、その代わりに、正常にmRNA抗原の発現が誘導され、その後、順次に動
力学的に活性化時点が制御されるトール様受容体アゴニストが活性化状態に転換されるに
つれて、mRNAの免疫活性化が誘導されることによって、作用機序の時間間隔(tim
e interval)を最適化できるので、次世代mRNAワクチン市場で非常に大き
い波及効果をもたらすことが期待される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述のような従来技術上の問題点を解決するためになされたものであって、
動力学的に活性化時点が制御されるアジュバントおよびmRNAを有効成分として含むm
RNAワクチン用組成物であって、mRNAがサイトゾルに移動して転写された後に、ア
ジュバントがエンドソーム/リソソームおよびサイトゾル内で免疫活性化部位に結合して
免疫活性化を誘導することによって、抗原の発現量を高めながらも、免疫活性化を介した
抗原の免疫原性を同時に高めることができるmRNAワクチン組成物などを提供すること
を目的とする。
【0007】
しかしながら、本発明が達成しようとする技術的課題は、以上で言及した課題に制限さ
れず、言及されていないさらに他の課題は、下記の記載から当該技術分野における通常の
技術者が明確に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、mRNA抗原、および動力学的制御(kinetically contr
ol)が可能な免疫活性化物質を有効成分として含む、mRNAワクチン用組成物であっ
て、前記免疫活性化物質は、免疫活性化物質の活性化部位(active site)に
切断可能なリンカー(cleavable linker)が結合している結合体である
mRNAワクチン用組成物を提供する。前記mRNA抗原は、mRNAワクチンに使用さ
れることが知られているmRNA抗原であれば、制限がない。
【0009】
本発明の一具体例において、前記mRNAワクチン用組成物は、投与後、mRNAがタ
ンパク質に転写される過程が行われた後に、順次に免疫活性化物質の活性化部位に結合し
ている切断可能なリンカーが切断されて、免疫活性化物質の活性化機能が誘導されること
を特徴とする。
【0010】
本発明の他の具体例において、前記動力学的制御は、免疫活性化物質の活性化部位に切
断可能なリンカーが結合されていて、不活性化(inactive)状態が維持され、m
RNAの転写が始まった後、好ましくは、2~12時間以内に、より好ましくは、3~9
時間以内に活性化部位をブロッキングしていた切断可能なリンカーが切断されて、免疫活
性化物質の活性が時間的に遅延して現れることを特徴とする。また、前記動力学的制御は
、分子スケール(molecular scale)および/またはマクロスケール(m
acro scale)で作用することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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