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公開番号2025070490
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023180850
出願日2023-10-20
発明の名称シューズのソール
出願人美津濃株式会社
代理人個人
主分類A43B 13/14 20060101AFI20250424BHJP(履物)
要約【課題】フォアフット動作を阻害せずに、より一層自然なフォアフット走行を実現する。
【解決手段】原点Oからソール上面20に沿って測ったつま先先端位置Seまでの道程をLとし、ソール上面20に沿って原点Oから0.45×Lの位置を通って基準線Sと直交する線とソール下面31との交点をCとし、原点Oから0.60×Lの位置を通って基準線Sと直交する線とソール下面31との交点をDとし、ソール1が点C、Dで地面Rと接地した安定姿勢において、つま先部のソール下面31が地面Rから離れ、踵部のソール下面31が地面Rから離れてヒールアップしており、原点Oから0.15×Lの位置の踵中心位置20hと0.68×Lの位置の中足趾節関節位置20jとを結ぶ直線Tが地面Rとなす角度をθとするとき、安定姿勢においてθ≧5°に設定され、上下方向のソール圧縮剛性が、中足趾節関節位置よりも踵部のヒールアップ開始位置において相対的に低い。
【選択図】 図20
特許請求の範囲【請求項1】
シューズのソールであって、
踵部から中足部をへて前足部まで延設され、ソール上面およびソール下面を有するとともに、
前記ソール上面の最後端の位置とつま先先端の位置を結ぶ直線を基準線Sとし、前記最後端の位置を原点Oとして、原点Oから前記ソール上面に沿って測った前記つま先先端の位置までの道程をLとし、原点Oから前記ソール上面に沿って0.45×Lの位置を通って前記基準線Sと直交する線とソール下面との交点をCとし、原点Oから前記ソール上面に沿って0.60×Lの位置を通って前記基準線Sと直交する線と前記ソール下面との交点をDとし、ソールが点Cおよび点Dで地面と接地したソール姿勢を安定姿勢とするとき、
前記安定姿勢において、つま先部における前記ソール下面が地面から離れるとともに、前記踵部における前記ソール下面が地面から離れてヒールアップしており、
前記ソール上面に沿って原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置と原点Oから0.68×Lの位置にある中足趾節関節位置とを結ぶ直線が地面となす角度をθとするとき、前記安定姿勢において、
θ≧5°
に設定されているとともに、
上下方向のソール圧縮剛性が、前記中足趾節関節位置よりも前記踵部のヒールアップ開始位置において相対的に低くなっている、
ことを特徴とするシューズのソール。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記安定姿勢においては、前記ソール上面に沿って原点Oから0.15×Lの位置から後方側領域における前記ソール下面が地面から離れているとともに、前記ソール上面に沿って原点Oから0.68×Lの位置から前方側領域における前記ソール下面が地面から離れており、前記ソール上面に沿って原点Oから0.15×Lの位置から前方、かつ、前記ソール上面に沿って原点Oから0.68×Lの位置から後方の領域において、前記ソール下面が地面と接地している、
ことを特徴とするシューズのソール。
【請求項3】
請求項1において、
前記ヒールアップ開始位置が、前記ソール上面に沿って原点Oから0.27×Lの位置にある踝位置よりも後方側に配置されている、
ことを特徴とするシューズのソール。
【請求項4】
請求項1において、
前記安定姿勢において、着用者のシューズ着用時の静的立位姿勢時には、
θ<5°
になるように、前記ソール圧縮剛性が設定されている、
ことを特徴とするシューズのソール。
【請求項5】
請求項1において、
前記踵部が開孔を有し、前記前足部が開孔を有していない、
ことを特徴とするシューズのソール。
【請求項6】
請求項1において、
前記踵部および前記前足部が開孔を有しており、前記踵部における前記開孔の開口幅が前記前足部における前記開孔の開口幅より大きく設定されている、
ことを特徴とするシューズのソール。
【請求項7】
請求項1において、
前記踵部および前記前足部が開孔を有しており、前記踵部の開孔率が前記前足部の開孔率より大きく設定されている、
ことを特徴とするシューズのソール。
【請求項8】
請求項1において、
前記踵部が相対的に低硬度の材料から構成され、前記前足部が相対的に高硬度の材料から構成されている、
ことを特徴とするシューズのソール。
【請求項9】
請求項1において、
前記踵部および前記前足部がいずれも、相対的に低硬度の材料領域および相対的に高硬度の材料領域を有しており、
前記踵部においては相対的に低硬度の材料領域の占有率が相対的に高く設定され、前記前足部においては相対的に高硬度の材料領域の占有率が相対的に高く設定されている、
ことを特徴とするシューズのソール。
【請求項10】
請求項1において、
点Cおよび点Dがソール下面の少なくとも外甲側縁部に配置されている、
ことを特徴とするシューズのソール。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シューズのソールに関し、詳細には、接地後に踵の挙上が急がされることによってフォアフット動作が阻害されることなく、走行時により一層自然なフォアフット走法を実現できるようにするための構造の改良に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、長距離を効率よく走る上で、足の前足部(フォアフット)から着地するフォアフット走法が主流になってきている。フォアフット走法は、ひざへの負担を軽減できるとともに、接地時間が短くなって筋肉への負担を和らげることができるといった利点がある。フォアフット走行時には、アキレス腱およびふくらはぎの筋肉のばね的ふるまい(すなわち、筋肉の収縮/弛緩およびアキレス腱の伸び縮み)を上手に利用することにより、効率の良い動きを実現して、優れたランニングエコノミー(Running Economy)を達成できると考えられている。ここで、ランニングエコノミーとは、ある速度帯をいかに少ないエネルギー(酸素摂取量)で走ることができるかという指標であって、ランニングエコノミーが優れている(つまり高い)ほど、酸素摂取量が少なく、効率のよい走りが実現できていることになる。
【0003】
しかしながら、フォアフット走法の習得には、一定レベル以上のスキルが要求される。具体的には、まず、接地直前の局面において、前足部/中足部で接地できるようにするための接地スキルが必要であり、次に、接地中の局面において、踵の落ち込み(降下)を抑えて筋腱の引き伸ばしに耐え得る脚力(筋力および持久力)が必要になるとともに、足首のロックが必要になる。そのため、初級ランナーにとってフォアフット走法の習得は容易ではなく、フォアフット走法を持続的に行えるかは、主にランナーの能力に委ねられていた。
【0004】
ところで、踵の落ち込み時に踵をサポートするために、ソールに高剛性のプレート(たとえばCFRP製プレート)を内蔵したものが実用に供されている。このようなソールにおいては、荷重が前足部に移動した際に、プレートの前足部位が下方に押される結果、シーソー効果によってプレートの踵部位が上方に持ち上げられることにより、踵をサポートするようになっている。
【0005】
しかしながら、このようなプレート内蔵のソールは、ソール単体としてフォアフット走法を自然に促すようには構成されておらず、フォアフット走法を持続可能にするには不十分であった。
【0006】
そこで、本願出願人により、フォアフット走法を実現するためのシューズのソールとして、特開2020-163084号公報に示すようなものが提案されている(同公報の段落[0020]~[0024]、[0028]~[0030]、図9参照)。このソールにおいては、足裏当接側の面の最後端の位置を原点とし、足裏当接側の面に沿って測ったつま先先端の位置までの道程をLとし、足裏当接側の面における踵底面を水平面と平行に配置した状態で、原点から0.16×Lの位置Shのソール厚みをh、(0.3~0.5)×Lの位置Sm2のソール厚みをm2、(0.4~0.6)×Lの位置Sm1(ただし、m1はSm2よりも前方に配置)のソール厚みをm1、0.7×Lの位置Sfのソール厚みをfとするとき、m2≧m1 かつ m1≧f かつ m1≧hの関係式が成立するとともに、位置Sm1と位置Shを結ぶ線が水平面となす角度をθ1とし、位置Sm1から引いた鉛直線が接地面と交わる位置をSm1’、位置Shから引いた鉛直線が接地面と交わる位置をSh’として、位置Sm1’と位置Sh’を結ぶ線が水平面となす角度をθ2とするとき、θ2≧θ1の関係式が成立しており、接地面が前足部において下に凸の湾曲形状を有している。
【0007】
上記公報に記載のソールによれば、原点から0.16×Lの位置Shのソール厚みhが、原点から(0.4~0.6)×Lの位置Sm1のソール厚みm1よりも小さくなっており、しかも、位置Sm1’と位置Sh’を結ぶ線が水平面となす角度θ2が、位置Sm1と位置Shを結ぶ線が水平面となす角度θ1よりも大きくなっており、これにより、着地時に踵が接地せず、ヒールストライクを生じさせないようにして、着地時に前足部での接地を促進できる。また、位置Sm2のソール厚みm2が位置Sm1のソール厚みm1よりも大きくなっており、これにより、ソール接地面上の位置Sm1’で初期接地したとき、ソールが後方に傾いて踵が下方に落ち込むのを規制して、初期接地後に速やかにソールの前方への転がりに移行することができる。さらに、原点から0.7×Lの位置Sfのソール厚みfが、位置Sm1のソール厚みm1よりも小さくなっており、しかも、ソール接地面が前足部において下に凸の湾曲形状を有しており、これにより、ソールの前方への転がりをスムーズに行える。
【0008】
本願発明者は、フォアフット走法を実現するためのソールについてさらに鋭意研究を重ねた結果、走行時にフォアフット走法を自然に促すことができかつ持続可能にするとともに、フォアフット走行時の走行効率を高めるためには、上記公報に記載のソールにおいてさらに改良の余地があることを見出した。
【0009】
そこで、本願出願人により、特開2023-96397号公報および特開2023-95714号公報に示すようなものが提案されている。
【0010】
特開2023-96397号公報に示すものでは、ソール1が点Cで地面Rと接地した接地時の局面において、基準姿勢を維持しており、当該基準姿勢において、踵部およびつま先部のソール下面31が地面Rから離れて配置されている。これにより、意図しない踵部の地面接触を防止でき、自然なフォアフット姿勢を促して持続可能にすることができる。また、基準姿勢において、ソール上面20に沿って原点Oから0.15×Lの位置にある踵中心位置20hと原点Oから0.68×Lの位置にある中足趾節関節位置20jとを結ぶ直線が地面となす角度をθとするとき、不等式θ≧5°を満足している。これにより、ソール1において踵部を前足部に対して上方に配置して(つまりヒールアップの状態にして)、フォアフット姿勢に合致させることができる(上記公報の段落[0025]~[0026]、[0033]~[0034]、図4、図5、図8(a)参照)。
(【0011】以降は省略されています)

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