特許ウォッチ

公開番号2025103194
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023220391
出願日2023-12-27
発明の名称靴
出願人株式会社アシックス
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類A43B 19/00 20060101AFI20250702BHJP(履物)
要約【課題】ソール本体をアッパー本体に対して安定的に固定可能な靴を提供する。
【解決手段】靴1Aは、可撓性のシェル10と、シェル10に収容された袋状のアッパー体20と、アッパー体20に収容されたソール本体30とを備える。アッパー体20は、下壁部21と、内足側壁部22Aと、外足側壁部22Bと、一端23aが内足側壁部22Aに接続されるとともに他端23bが外足側壁部22Bに接続された帯状部23とを含む。ソール本体30が下壁部21と帯状部23とによって挟み込まれることにより、ソール本体30が、アッパー体20に固定される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
着用者の足が挿入される挿入空間が内部に設けられた靴であって、
接地面を有する底壁部および当該底壁部の周縁から立設された周壁部を含む可撓性のシェルと、
前記シェルに収容されるとともに、着用者の足が挿入可能な開口部が設けられた袋状のアッパー体と、
前記アッパー体に収容されることで前記底壁部の上方に位置するとともに、着用者の足の足裏を支持するように構成されたソール本体とを備え、
前記周壁部は、着用者の足の内足側の部分を覆うように構成された内足側周壁部と、着用者の足の外足側の部分を覆うように構成された外足側周壁部とを有し、
前記アッパー体は、
前記底壁部に沿って延在する下壁部と、
前記内足側周壁部に沿って延在する内足側壁部と、
前記外足側周壁部に沿って延在する外足側壁部と、
一端が前記内足側壁部に接続されるとともに他端が前記外足側壁部に接続された帯状部とを含み、
前記ソール本体が前記下壁部と前記帯状部とによって挟み込まれることにより、前記ソール本体が、前記アッパー体に固定されている、靴。
続きを表示（約 940 文字）【請求項２】
前記挿入空間のシューセンター上における前方側末端位置から前記挿入空間のシューセンター上における前記挿入空間の全長に対する４５％の位置を通りかつシューセンターに直交する仮想の面を第１仮想面とし、前記挿入空間のシューセンター上における前方側末端位置から前記挿入空間のシューセンター上における前記挿入空間の全長に対する８０％の位置を通りかつシューセンターに直交する仮想の面を第２仮想面とした場合に、前記帯状部の少なくとも一部が、前記第１仮想面から前記第２仮想面までの領域内に位置するように１つ以上配置されている、請求項１に記載の靴。
【請求項３】
前記帯状部が、シューセンターと直交する方向に延在している、請求項１に記載の靴。
【請求項４】
前記帯状部が、シューセンターと非直交に交差する方向に延在している、請求項１に記載の靴。
【請求項５】
前記帯状部が、前記内足側壁部および前記外足側壁部のうちの少なくとも一方に対して着脱自在に構成されている、請求項１に記載の靴。
【請求項６】
前記帯状部が、前記内足側壁部に対して着脱不能に固定されているとともに、前記外足側壁部に対して着脱可能に構成されている、請求項５に記載の靴。
【請求項７】
前記帯状部が、着用者の足の足長方向に合致する方向である前後方向において互いに間隔をもって複数配置されている、請求項１に記載の靴。
【請求項８】
前記帯状部が、非伸縮性の部材にて構成されているか、または、前記内足側壁部および前記外足側壁部よりも低伸縮性の部材にて構成されている、請求項１に記載の靴。
【請求項９】
前記ソール本体のうちの前記帯状部に面する部分に溝部が設けられ、
前記帯状部が、前記溝部に嵌まり込んでいる、請求項１に記載の靴。
【請求項１０】
前記内足側壁部および前記外足側壁部が、前記挿入空間に面する部分である上部側部分と、前記ソール本体の周面に対向する部分である下部側部分とを含むように、単一の部材にて構成されている、請求項１に記載の靴。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、靴に関する。
続きを表示（約 2,500 文字）【背景技術】
【０００２】
たとえば特開２０２２－１２７２９２号公報（特許文献１）や特開２０２２－１２７２９３号公報（特許文献２）には、可撓性のシェルと、当該シェルに収容された袋状のアッパー体と、当該アッパー体に収容されたソール本体とを備えた靴が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－１２７２９２号公報
特開２０２２－１２７２９３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記特許文献１，２に開示されるように、袋状のアッパー体にソール本体を収容する構成を採用した場合には、アッパー体が比較的軟質の部材にて構成されているため、アッパー体の内部においてソール本体を如何にして固定するかが問題となる。
【０００５】
このアッパー体に対するソール本体の固定が不十分な場合には、使用時においてアッパー体とソール本体との間で位置ずれが生じてしまい、これらの間に隙間が生じること等によって結果として着用者の足に対するフィット性や着地時の安定性が大幅に損なわれてしまうといった問題が生じ得る。また、シェル、アッパー体およびソール本体を含む靴の完成品の製造完了後であってかつ当該靴の未使用段階である初期状態においても、アッパー体およびソール本体の設計形状の如何によっては当初よりこれらの間に隙間が生じてしまう場合も想定され、さらには当該靴の使用によって当該隙間が拡大することも懸念され、やはりフィット性や安定性に欠ける靴となってしまうことが危惧される。
【０００６】
一方で、アッパー体とソール本体とを接着剤を用いて接合することも想定されるものの、このような固定構造を採用した場合には、接着剤が相応の量の有機溶剤を含んでいるため、環境負荷の観点から必ずしも好ましいものとはならない。
【０００７】
したがって、本開示は、袋状のアッパー体にソール本体を収容する構成が採用された靴において、接着剤を使用することなく、または接着剤の使用量を削減しつつ、ソール本体をアッパー体に対して安定的に固定にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本開示の一態様に係る靴は、着用者の足が挿入される挿入空間が内部に設けられたものであって、可撓性のシェルと、アッパー体と、ソール本体とを備えている。上記シェルは、接地面を有する底壁部と、当該底壁部の周縁から立設された周壁部とを含んでいる。上記アッパー体は、上記シェルに収容されており、着用者の足が挿入可能な開口部が設けられた袋状の形状を有している。上記ソール本体は、着用者の足の足裏を支持するように構成されたものであり、上記アッパー体に収容されることで上記底壁部の上方に位置している。上記周壁部は、着用者の足の内足側の部分を覆うように構成された内足側周壁部と、着用者の足の外足側の部分を覆うように構成された外足側周壁部とを有している。上記アッパー体は、上記底壁部に沿って延在する下壁部と、上記内足側周壁部に沿って延在する内足側壁部と、上記外足側周壁部に沿って延在する外足側壁部と、一端が上記内足側壁部に接続されるとともに他端が上記外足側壁部に接続された帯状部とを含んでいる。上記本開示の一態様に係る靴に合っては、上記ソール本体が上記下壁部と上記帯状部とによって挟み込まれることにより、上記ソール本体が、上記アッパー体に固定されている。
【発明の効果】
【０００９】
本開示に従えば、袋状のアッパー体にソール本体を収容する構成が採用された靴において、接着剤を使用することなく、または接着剤の使用量を削減しつつ、ソール本体をアッパー体に対して安定的に固定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
実施の形態１に係る靴の斜視図である。
図１に示す靴を他の方向から見た斜視図である。
図１に示す靴の平面図である。
図１に示す靴を外足側から見た側面図である。
図３中に示すＶ－Ｖ線に沿った断面図である。
図３中に示すＶＩ－ＶＩ線に沿った断面図である。
図３中に示すＶＩＩ－ＶＩＩ線に沿った断面図である。
図１に示す靴の組付構造を説明するための分解斜視図である。
図６中に示す領域ＩＸの拡大図である。
図１に示す靴の要部拡大断面図である。
図１に示すシェルの図３中に示すＸＩ－ＸＩ線に沿った一部破断斜視図である。
図１に示すシェルの周壁部に設けられた押さえ面の形成範囲を示す模式図である。
図１に示す靴におけるアッパー体に対するソール本体の固定構造を説明するための模式図である。
図１３中に示すＸＩＶ－ＸＩＶ線に沿った模式断面図である。
図１に示す靴のアッパー体のみを示した概略斜視図である。
比較例に係る靴のアッパー体およびソールの断面図である。
図１３に示す帯状部が設けられるべき位置ならびに当該帯状部の形状とソール本体の形状との関係性を示す模式図である。
図１に示す靴のシェルの他の態様を示す斜視図である。
第１および第２変形例に係る靴におけるアッパー体に対するソール本体の固定構造を説明するための模式図である。
第３および第４変形例に係る靴におけるアッパー体に対するソール本体の固定構造を説明するための模式図である。
第５変形例に係る靴のアッパー体の要部断面図である。
第６変形例に係る靴のアッパー体の要部断面図である。
第７変形例に係る靴のソール本体と帯状部との関係を示す模式図である。
第７変形例に係る靴の断面図である。
実施の形態２に係る靴のアッパー体の斜視図である。
図２５中に示すＸＸＶＩ－ＸＸＶＩ線に沿った模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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