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公開番号2025117541
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024221004
出願日2024-12-17
発明の名称履物用の中敷き
出願人株式会社ナイガイ
代理人個人
主分類A43B 17/00 20060101AFI20250804BHJP(履物)
要約【課題】本発明は、吸水機能と程よい張りを備えた編地による靴の中敷きを提供する。
【解決手段】本発明の中敷きは、履物に対して着脱可能な中敷きであって、吸水性を有する繊維を含む第1糸x及び熱融着繊維を含む第2糸yを用いて編成された編地2と、前記履物に対向させる編地2の裏面に高分子材料を用いて形成された滑り止め部と、を備え、編地2の表面21側は、第1糸xが表目50において表面21側に第2糸yが表目50において裏面22側に位置するように、第1糸xに第2糸yを引き揃えて編成され、第2糸yは、第1糸xの少なくとも一部に融着している。
【選択図】図6

特許請求の範囲【請求項1】
履物に対して着脱可能な中敷きであって、
吸水性を有する繊維を含む第1糸及び熱融着繊維を含む第2糸を用いて編成された編地と、
前記履物に対向させる前記編地の裏面に高分子材料を用いて形成された滑り止め部と、を備え、
前記編地の表面側は、第1糸が表目において表面側に第2糸が表目において裏面側に位置するように、第1糸に第2糸を引き揃えて編成され、前記第2糸は、前記第1糸の少なくとも一部に融着している中敷き。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記吸水性を有する繊維は、短繊維である請求項1に記載の中敷き。
【請求項3】
前記吸水性を有する繊維の前記編地全体の重量に対する比率は、20%以上80%以下であり、
前記第2糸に含まれる前記熱融着繊維の前記編地全体の重量に対する比率は、20%以上80%以下である請求項1又は2に記載の中敷き。
【請求項4】
前記編地には、同一コース上及び同一ウェール上に表目と裏目とが存在し、1つの前記表目または2つ以上の連続する前記表目が凸部を形成し、1つの前記裏目または2つ以上の連続する前記裏目が凹部を形成している請求項1又は2に記載の中敷き。
【請求項5】
前記編地は、ジャガード編み及びリンクスジャガード編みのいずれかに編成され、
前記編地の表面は、前記第2糸よりも前記第1糸の構成率が高く、
前記編地の裏面は、前記表面に比べて前記第1糸よりも前記第2糸の構成率が高い請求項4に記載の中敷き。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、靴等の履物に対して着脱可能な編地による中敷きに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
履物に使用される一般的な中敷きは、例えばポリウレタン樹脂からシート状に形成されており、足の発汗により履物内部が蒸れ易い。そうしたポリウレタン樹脂シートと比べ、糸で編まれた編地は吸水性及び通気性に優れる。特許文献1は、足の発汗による蒸気を編地により吸収する観点から、履物の内装材に適した履物用編物を開示する。
【0003】
本願の出願人は、靴下として足に着用される編地を足ではなく履物に装着するという逆転の発想に基づき、編地を用いた中敷きを開発した(特許文献2)。特許文献1の履物用編物が内装材として履物の一部を構成するのに対し、特許文献2の中敷きは、履物に対して着脱可能であり、足が載せられる編地を清潔に保つため、靴下と同様に繰り返し洗濯可能である。
かかる中敷きは、編地と、編地を支持する樹脂層とを備えており、樹脂層は熱可塑性エラストマーから形成されている。編地の裏側への樹脂層の融着により編糸が固定されることで、足の形状に裁断される編地の端部(裁断箇所)からのほつれが防止される。また、熱及び圧力を加えて樹脂層と編地とを圧着させると、中敷きの全体の厚さは例えば2.0mmであり、ポリウレタン樹脂シートまたは綿混パイル地等が用いられた従来の中敷きと比べて薄いため、履物の着用感(サイズ感等)に影響を与え難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-148422号公報
特許第7144107号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載の中敷きは、吸水性等の観点から編地が採用され、編地は、熱可塑性エラストマーから形成された薄い樹脂層により支持されているので、中敷き全体として柔軟に形成されている。そのため、中敷きを履物の内側に挿入する際に、先端側が自重で折れ曲がるから、中敷きの持ち方などを工夫しないと履物の爪先部分へ挿入し難い場合がある。それ自体は形状が保持され難い編地と、編地のほつれを防止する樹脂層とに対し、中敷きの形状保持に必要な硬い支持層を貼り合わせるとすれば、中敷きが厚くなるので、履物の内部が窮屈になり履物の着用に支障が出るおそれがある。
【0006】
以上より、本発明は、履物に対して着脱可能な中敷きについて、吸水性を担保しつつ、厚さを抑えながら、履物への装着容易性を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、履物に対して着脱可能な中敷きであって、吸水性を有する繊維を含む第1糸及び熱融着繊維を含む第2糸を用いて編成された編地と、前記履物に対向させる前記編地の裏面に高分子材料を用いて形成された滑り止め部と、を備え、前記編地の表面側は、第1糸が表目において表面側に第2糸が表目において裏面側に位置するように、第1糸に第2糸を引き揃えて編成され、前記第2糸は、前記第1糸の少なくとも一部に融着している。
本明細書において、第1糸は編地を編成する糸のうち「表糸」を意味し、第2糸は編地を編成する糸のうち「裏糸」を意味する。
この構成によれば、編地が、第1糸の長手方向の全体に第2糸を引き揃えて編成されて、かつ、溶融固化した第2糸が第1糸の少なくとも一部に融着している。これにより、第1糸の全体にこれを支持し得る第2糸が添えられていることになる。これにより、履物に中敷きを装着する際の形状保持に足りるハリが編地に与えられる。また、編地は、第1糸により吸汗機能を担うことに加え、第2糸の融着により形状保持機能をも担うから、中敷きに形状保持のための支持層を追加する必要がない。したがって、薄くてもハリのある中敷きを履物に容易に装着することが可能となる。また、第2糸が第1糸に融着することで、裁断された編地がほつれる(又は解ける)ことを防止し易くなるとともに、編地の裏面が滑り止め部により覆われることによっても、編地のほつれを防止することができる。
【0008】
本発明の中敷きの前記吸水性を有する繊維は、短繊維であるとよい。
第1糸に含まれる吸水性を有する繊維に綿などが用いられると、表目の表面に吸水性を有する繊維が現れるため、従来の中敷きにはない肌触り及び吸汗性を効果的に発揮できる。
【0009】
本発明の中敷きの前記吸水性を有する繊維の前記編地全体の重量に対する比率は、20%以上80%以下であり、前記第2糸に含まれる前記熱融着繊維の前記編地全体の重量に対する比率は、20%以上80%以下であるとよい。
この構成によれば、中敷きに好適な吸水性(吸汗性ともいう)及び張りを与えられる。また、中敷きの表面側に融着した第2糸が現れにくくすることができる。
【0010】
本発明の編地には、同一コース上及び同一ウェール上に表目と裏目とが存在し、1つの表目または2つ以上の連続する表目が凸部を形成し、1つの裏目または2つ以上の連続する裏目が凹部を形成しているとよい。
この構成によれば、凸部と凹部とが編地に分布しており、凹部により足裏との接触部分が減少するため足裏をべたつきにくい快適な状態に保つことができる。また、表目の上面側(すなわち足裏に接する側)に第1糸が現れ、裏目の上面側に第2糸がくるため、短繊維からなり吸水機能を有する第1糸が足裏に接し、融着固化した第2糸が足裏に接し難くなる。
(【0011】以降は省略されています)

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