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公開番号2025070209
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023180357
出願日2023-10-19
発明の名称電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置
出願人シャープ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G03G 5/05 20060101AFI20250424BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】高耐摩耗性、感度特性の維持および良質な画像形成を同時に達成し得る電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】導電性支持体上に、1層以上で構成される感光層を少なくとも備えた電子写真感光体であり、感光層の表面層がバインダ樹脂およびシリカ粒子を含み、シリカ粒子が特定の数平均一次粒子径を有し、かつ表面層の全固形分に対して特定の割合で含まれ、バインダ樹脂が特定のポリカーボネート樹脂であり、感光層の表面層の表面における電子写真感光体の軸方向の帯電領域の中央部の領域が特定の凹凸の平均間隔Smを有し、感光層の表面層の表面が特定の純水に対する接触角を有することを特徴とする電子写真感光体により、上記の課題を解決する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導電性支持体上に、1層以上で構成される感光層を少なくとも備えた電子写真感光体であり、
前記感光層の表面層が、バインダ樹脂およびシリカ粒子を含み、
前記シリカ粒子が、30nm以下の数平均一次粒子径を有し、かつ前記表面層の全固形分に対して7~20質量%の割合で含まれ、
前記バインダ樹脂が、構造ユニット(A)および(B)からなる一般式(I):
JPEG
2025070209000020.jpg
35
170
(式中、R11、R12、R21およびR22は、同一または異なって、水素原子、炭素数1~3のアルキル基または炭素数1~3のフルオロアルキル基であり、Xは、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基、炭素数1~3のアルキレン基または炭素数3~6のシクロアルキレン基であり、mおよびnは、0.3≦m/(n+m)≦0.55の関係を満たす指数である)
で表されるポリカーボネート樹脂であり、
前記感光層の表面層の表面における前記電子写真感光体の軸方向の帯電領域の中央部の幅4mm領域が、JIS-B-0601(1994)に定義される、15~60μmの凹凸の平均間隔Smを有し、
前記感光層の表面層の表面が、85~94°の純水に対する接触角を有する
ことを特徴とする電子写真感光体。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記ポリカーボネート樹脂の構造ユニット(A)が、次式:
JPEG
2025070209000021.jpg
34
170
(式中、R1は、水素原子、炭素数1または2のアルキル基または炭素数1または2のフルオロアルキル基である)
で表される構造ユニット(A1)であり、
前記感光層の表面層におけるバインダ樹脂の質量Bwと分子量1000以下の低分子成分の質量Hwとが38.2≦Hw/(Hw+Bw)×100≦43.0の関係を満たす請求項1に記載の電子写真感光体。
【請求項3】
前記ポリカーボネート樹脂の構造ユニット(B)が、次式:
JPEG
2025070209000022.jpg
35
170
で表される構造ユニット(B1)または次式:
JPEG
2025070209000023.jpg
33
170
で表される構造ユニット(B2)である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
【請求項4】
前記ポリカーボネート樹脂における構造ユニット(A)の置換基R11およびR12が水素原子であり、前記構造ユニット(B)が、前記構造ユニット(B2)であり、
前記感光層の表面層におけるバインダ樹脂の質量Bwと分子量1000以下の低分子成分の質量Hwとが34≦Hw/(Hw+Bw)×100≦41の関係を満たす請求項3に記載の電子写真感光体。
【請求項5】
前記ポリカーボネート樹脂の一般式(I)において、R11およびR12が同一置換基であり、R21およびR22が同一置換基であり、かつR11およびR21の何れか一方が水素原子である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
【請求項6】
前記シリカ粒子が、10~20nmの数平均一次粒子径を有する請求項1または2に記載の電子写真感光体。
【請求項7】
前記感光層の表面層の表面における前記電子写真感光体の軸方向の帯電領域の中央部の幅4mm領域が、JIS-B-0601(1994)に定義される、0.10~0.30μmの十点平均粗さRzを有し、かつ該十点平均粗さRzと前記凹凸の平均間隔SmとがRz×Sm/2≦10の関係を満たす請求項1または2に記載の電子写真感光体。
【請求項8】
前記ポリカーボネート樹脂が、一価の芳香族基からなる連鎖末端基を有する請求項1または2に記載の電子写真感光体。
【請求項9】
前記感光層の表面層が、温度25℃、相対湿度50%の環境下で対向角136°のビッカース四角錘ダイヤモンド圧子を用いて押込み最大荷重30mNを5秒間負荷して測定される4.0%以上のクリープ値Cを有する請求項1または2に記載の電子写真感光体。
【請求項10】
請求項1または2に記載の電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体上に転写する転写手段とを少なくとも備えることを特徴とする画像形成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真技術を用いて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置は、デジタル複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などに多用されている。
電子写真プロセスに用いられる電子写真感光体(以下「感光体」ともいう)は、導電性支持体(「導電性基体」ともいう)上に光導電性材料を含有する感光層が積層されて構成されている。
現在、有機系光導電性材料を主成分とする感光層を備えた感光体(「有機系感光体」ともいう)の研究開発が進み、実用される画像形成装置の感光体の主流を占めている。
しかしながら、有機系感光体には、有機系材料の性質上、クリーニングブレードなどとの接触により、その表面が摩耗し易いという欠点がある。
加えて、近年のローラ帯電による接触帯電方式の増加や、画像形成装置のロングライフ化、小型化および高速化に伴って、有機系感光体はその表面がより摩耗され易い、厳しい条件下に曝されている。
【0003】
このような感光体表面の摩耗という課題に対して、例えば、硬化系高耐刷性樹脂を用いた表面保護層を設けることで耐摩耗性を向上させる試みがなされている。しかしながら、感光層の耐刷性が高まり、感光体表面がリフレッシュされ難い状態になることで、クリーニングブレードをはじめとする周辺部材に対するダメージが大きくなり、放電生成物の付着により高温高湿環境での像流れなどの画像悪化のリスクが高まる。
また、表面保護層の形成は生産工程を複雑化させ、感光体自体のコストアップに繋がり、普及機に用いるには高価過ぎることが課題となっていた。
【0004】
表面保護層を備えず、感光層の最表面層が電荷輸送層である感光体では、電荷輸送層が摩耗して寿命を迎えることになる。そこで、この摩耗を抑えるために、機械的疲労に強い構造のバインダ樹脂を採用する方法が提案されている。
例えば、特開2018-063367号公報(特許文献1)は、感光体の最表面層の電荷輸送層に、バインダ樹脂として特定のビフェニル構造を有するポリカーボネート樹脂を導入することで感光体の耐刷性を向上させる方法を提案する。
しかしながら、特許文献1に記載のバインダ樹脂は、電荷発生層との接着性が悪く、電荷発生層からの電荷の注入が悪く、通常のポリカーボネート樹脂を採用した場合よりも残留電位が高くなるという課題がある。
【0005】
さらに、特開2021-086133号公報(特許文献2)は、特許文献1と同様に、感光体の最表面に特定のビフェニル構造を有するポリカーボネート樹脂を導入し、さらにシリカ粒子を添加することで、耐摩耗性と耐オイルクラック性を向上させる方法を提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-063367号公報
特開2021-086133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2によれば、シリカ粒子の添加により、感光層間の接着性、積層型感光層においては、下層となる電荷発生層と上層となる電荷輸送層との接着性が向上する。
しかしながら、本発明者らは、このような接着性の向上にはシリカ粒子の分散状態が大きく影響し、分散状態が不十分である場合には、下層との接着性の向上は不十分で、繰り返しの疲労により残留電位が上昇し、長期にわたり安定した画像特性が得られないことを確認している。
具体的には、感光層の最表面層に、数平均一次粒子径が50nmを超えるシリカ粒子を添加した場合には、残留電位に対する弊害が大きく、一方、数平均一次粒子径が小さいシリカ粒子を添加した場合には、耐刷性の向上効果が低下する傾向にある。
すなわち、上記の先行技術では、感光層の表面層に特定のビフェニル構造を有するポリカーボネート樹脂およびシリカ粒子を用いて、高耐摩耗性、感度特性の維持および良質な画像形成を同時に達成することは困難であった。
【0008】
そこで、本開示は、高耐摩耗性、感度特性の維持および良質な画像形成を同時に達成し得る電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定のビフェニル構造を有するポリカーボネート樹脂をバインダ樹脂とする感光層の最表面層にシリカ粒子を分散させ、かつその分散状態を最適化することで、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
かくして、本開示によれば、導電性支持体上に、1層以上で構成される感光層を少なくとも備えた電子写真感光体であり、
前記感光層の表面層が、バインダ樹脂およびシリカ粒子を含み、
前記シリカ粒子が、30nm以下の数平均一次粒子径を有し、かつ前記表面層の全固形分に対して7~20質量%の割合で含まれ、
前記バインダ樹脂が、構造ユニット(A)および(B)からなる一般式(I):
JPEG
2025070209000002.jpg
35
170
(【0011】以降は省略されています)

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