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公開番号2025069082
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2024176898
出願日2024-10-09
発明の名称新規化合物
出願人シトリクス・セラピューティクス・リミテッド,Sitryx Therapeutics Limited
代理人個人,個人,個人
主分類C07D 491/052 20060101AFI20250422BHJP(有機化学)
要約【課題】様々な増殖性疾患を処置または予防する際の化合物及びそれらの使用、ならびに関連する組成物、方法及び中間体化合物を提供する。
【解決手段】(R)-2-シクロブトキシ-4-(8-(3-(メトキシメチル)-4-メチルピペラジン-1-イル)-7,10-ジメチル-5-オキソ-1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-クロメノ[3,4-c]ピリジン-3-カルボニル)-N-(ピロリジン-1-イルスルホニル)ベンズアミドなどの化合物が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(I)の化合物:
TIFF
2025069082000631.tif
78
164
(式中、


は、C
1-4
アルキルまたはC
3-5
シクロアルキルであり;


は、C
1-4
アルキルであり;または


及びR

は、接続して5~7員ヘテロシクロアルキルを形成し;


は、C
1-3
アルキル及びハロからなる群から選択され;


は、C
1-3
アルキル、ハロ、C
1-3
ハロアルキル、C
1-3
アルコキシ、C
1-3
ハロアルコキシ、NR
4a

4b
及び4~7員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され;

4a
は、H及びC
1-3
アルキルからなる群から選択され;

4b
は、H及びC
1-3
アルキルからなる群から選択され;
mは、0、1または2であり;
nは、0、1または2であり;


、R

及びR

は、以下のように定義され:
(a)R

は、
TIFF
2025069082000632.tif
37
164
であり、R

は、非存在であり;


は、H、ハロ、C
1-3
アルキル、C
1-3
ハロアルキル、C
1-3
アルコキシ、C
1-3
ハロアルコキシ、SC
1-3
アルキル、SC
1-3
ハロアルキル、OC
3-10
シクロアルキル、NR
5b

5c
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の式(I)の化合物:
TIFF
2025069082000634.tif
78
164
(式中、


は、C
1-4
アルキルまたはC
3-5
シクロアルキルであり;


は、C
1-4
アルキルであり;または


及びR

は、接続して5~7員ヘテロシクロアルキルを形成し;


は、C
1-3
アルキル及びハロからなる群から選択され;


は、C
1-3
アルキル、ハロ、C
1-3
ハロアルキル、C
1-3
アルコキシ、C
1-3
ハロアルコキシ、NR
4a

4b
及び4~7員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され;

4a
は、H及びC
1-3
アルキルからなる群から選択され;

4b
は、H及びC
1-3
アルキルからなる群から選択され;
mは、0、1または2であり;
nは、0、1または2であり;


、R

及びR

は、以下のように定義され:
(a)R

は、
TIFF
2025069082000635.tif
37
164
であり、R

は、非存在であり;


は、H、ハロ、C
1-3
アルキル、C
1-3
アルコキシ、C
1-3
ハロアルコキシ、SC
1-3
アルキル、SC
1-3
ハロアルキル、OC
3-10
シクロアルキル、NR
5b

5c
及び4~7員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、前記OC
3-10
【請求項3】
請求項1に記載の式(I)の化合物:
TIFF
2025069082000637.tif
78
164
(式中、


は、C
1-4
アルキルまたはC
3-5
シクロアルキルであり;


は、C
1-4
アルキルであり;または


及びR

は、接続して5~7員ヘテロシクロアルキルを形成し;


は、C
1-3
アルキル及びハロからなる群から選択され;


は、C
1-3
アルキル、ハロ、C
1-3
ハロアルキル、C
1-3
アルコキシ、C
1-3
ハロアルコキシ及び4~7員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され;


は、
TIFF
2025069082000638.tif
37
164
であり、R

は、非存在であり;または


は、
TIFF
2025069082000639.tif
37
164
であり;



TIFF
2025069082000640.tif
37
164
であり、R

が非存在である場合:


は、H、ハロ、C
1-3
アルコキシ、C
1-3
ハロアルコキシ、SC
1-3
アルキル、SC
1-3
ハロアルキル、OC
3-10
シクロアルキル、NR
5b

5c
及び4~7員ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、前記OC
3-10
シクロアルキル及び4~7員ヘテロシクロアルキルは、1つ以上のR
5a
によって任意に置換されており;

5a
は、ハロ及びC
1-3
アルキルからなる群から選択され、または同じ炭素原子に結合した2つのR
5a
基は、接続してC
3-6
シクロアルキルまたは4~7員ヘテロシクロアルキル環を形成し;
【請求項4】


は、メチルであり、R

は、メチルである、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/または溶媒和物。
【請求項5】
mは、2であり、R

は、メチルであり、またはmは、1であり、R

は、クロロである、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/または溶媒和物。
【請求項6】
nは、1であり、R

は、クロロ及びフルオロからなる群から選択される、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/または溶媒和物。
【請求項7】


は、
TIFF
2025069082000642.tif
37
164
であり、R

は、非存在である、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/または溶媒和物。
【請求項8】


は、C
1-3
アルコキシ、例えば、メトキシまたはエトキシ、またはOC
3-10
シクロアルキル、例えば、シクロブチルオキシまたはシクロペンチルオキシである、請求項7に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/または溶媒和物。
【請求項9】
式(IC)の化合物:
TIFF
2025069082000643.tif
78
164
(式中、R

、R

、R

、m及びR

は、請求項1~6のいずれか1項において定義されるとおりであり、R

は、請求項7において定義されるとおりであり、R

は、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルオキシまたはNR
5b

5c
であり、R
5b
及びR
5c
は、請求項1において定義されるとおりである)である、請求項7に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/または溶媒和物。
【請求項10】


は、NR
5b

5c
であり、R
5b
及びR
5c
は、それぞれメチルである、請求項1~7または請求項9のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩及び/または溶媒和物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な増殖性疾患を処置または予防する際の化合物及びそれらの使用、ならびに関連する組成物、方法及び中間体化合物に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
炎症、自己免疫、線維症及びさらにがんは、多数の基礎的疾患メカニズム、特に異常な細胞増殖及びいくつかの状況では共有された病理学を共有する。自己免疫は、T細胞及びB細胞系統のリンパ球による組織破壊をもたらす自己抗原の接着認識として最もよく表現され、関節リウマチ(RA)は、典型的な例である。炎症はまた、これらのメカニズムを包含するが、代謝不均衡または繰り返しの傷害及び刺激を介して自然免疫によって主に誘導され、例は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)(肝臓における脂質の蓄積及び潜在的に胃腸系からの微小動物相によって開始及び持続する)である。これらすべてのメカニズムはまた、線維芽細胞の活性化及び増殖を介して器官硬化症、瘢痕及び線維症をもたらし得るが、いくつかの例では、線維症は、炎症または自己免疫の明らかな証拠を伴わずに生じ得る:例は、特発性肺線維症(IPF)である。これらの例となる疾患は、免疫系の病理におけるメカニズム進行の我々の現在の知識が不十分であり、結果として患者に対する臨床的アンメットニーズが高いままであることを強調している。がんの場合、疾患進行の我々の理解は、腫瘍性疾患の主要な特徴である細胞サイクル制御の喪失及び制御されない増殖をもたらす同定された多くの遺伝子変異により有意により進歩する。しかしながら、標的療法を困難にする存在する変異の数及び多様性に起因して、がんにおける臨床的アンメットニーズはまた、高いままである。
【0003】
これらの疾患の多くにおいて、主に代謝プロセスを介して過剰細胞増殖を標的とする化合物は、治療的介入の主力である。例となる薬物には、がん細胞ならびに自己免疫の場合はT及びB細胞の増殖を抑制することを介してがん及び自己免疫疾患、例えば、RAの両方を処置するために使用されるメトトレキサート(MTX)及びフルオロウラシル(5-FU)が含まれる。MTX及び5-FUは、酸化還元均衡ならびにメチルドナー、プリン及びチミジレートの生合成のために使用される分子間の単一の炭素単位の移行を伴う1炭素(1C)代謝経路上の酵素を標的とする。1C代謝は、リンパ球及び多数のがん細胞を含む急速に分裂する細胞において有意に上方制御される。(Ducker and Rabinowitz,2017;Yang and Vousden,2016)。がん及び自己免疫疾患の処置のために数十年間臨床使用されており(Grem JL.2000;Chan ESL.& Cronstein BN.2010)、有意な疾患改変有効性を実証しているにもかかわらず、副作用、例えば、貧血、嘔吐、下痢、麻痺、無気力及び関節疼痛は、これらの薬物の有効性を制限する。MTXは、テトラヒドロフォレートへのフォレートの変換を遮断する、ジヒドロフォレートレダクターゼ(DHRF)の阻害剤として作用する1Cサイクルの強力な抑制剤である。これは、有効性をもたらすが、先行記載される多数の副作用を代償とする。
【0004】
より具体的で疾患に関連する背景において1C代謝を標的とすることは、治療的利益を維持するが、現在の1C標的医薬品に関連する副作用負担を低減する可能性が高い(Cuthbertson CR.et al.,2021)。MTX及び5-FUの開始以来、1C代謝に関与する酵素の理解は、大幅に改善されており、1C代謝のより選択的で焦点が当てられた調節は、改善されたリスク対利益プロファイルを伴って、より有効な療法をもたらすことができるであろうことが認識されている。1C標的化の選択的標的化のために対象となる酵素には、細胞質性メチレンテトラヒドロフォレートデヒドロゲナーゼ1(MTHFD1)及びミトコンドリア性メチレンテトラヒドロフォレートデヒドロゲナーゼ2(MTHFD2)が含まれる。
【0005】
細胞質において3官能性酵素MTHFD1は、5,10-メチレンテトラヒドロフォレート(5,10me-テトラヒドロフォレート)をホルメートに変換する。MTHFD1デヒドロゲナーゼ/シクロヒドロラーゼドメイン(D/C-d)はまず、NADPによって媒介される酸化を介して5,10me-テトラヒドロフォレートを10-ホルミルテトラヒドロフォレートに変換する。第2のATP誘導反応では、MTHFD1シンテターゼドメイン(S-d)は、10-ホルミルテトラヒドロフォレートをホルメートに変換する(Kurniawan H.et al.,2021)。
【0006】
ミトコンドリアにおいてデヒドロゲナーゼ及びシクロヒドロラーゼの機能は、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)によって媒介される酸化を優先してMTHFD2によって行われる。
【0007】
MTHFD1細胞質性1C代謝は、概ねホメオスタシス機能のために必要とされる一方で、ミトコンドリア性MTHFD2フラックスは、いくつかの炎症状態、自己免疫疾患、及びがんにおいて非常に増殖する細胞及び疾患進行をサポートする。MTHFD2発現は、急速細胞分裂も存在する疾患、とりわけ炎症及びがんにおいて増加する;また、ミトコンドリア1C経路における他の重要な酵素も増加する(Eich ML.et al.,2019;Adewale F.et al.,2017;Lee D.et al.,2017;Nilsson R.et al.,2014)。よって、疾患を誘導する細胞における1C経路を選択的に標的とするMTHFD2の阻害剤の使用は、MTX及び5-FUと比較して向上した安全性プロファイルを有する新たな療法をもたらすことができるであろう。
【0008】
末梢血液における免疫細胞からのRNA-seq分析は、MTHFD2が、潰瘍性大腸炎、クローン病、セリアック病、全身性エリテマトーデス(SLE)、乾癬性関節炎、多発性硬化症(MS)、シェーグレン症候群及びRAを含む複数の炎症性病態にわたって一貫して過剰発現することを示した(Aune TM.et al.,2017)。さらに、活性化CD4

T細胞は、活性化後にMTHFD2 mRNAの有意な増加を示し、タンパク質発現は48時間でピークに達する。特に炎症性疾患に強く関連するCD4

T細胞サブセットTh17及びTh1は、MTHFD2の最も高い発現を有していた。
【0009】
TIFF
2025069082000001.tif
53
164
その上、MTHFD2阻害剤DS18561882(Daiichi SankyoによってUS2019/0284198において実施例5として開示されており、本明細書で「参照実施例1」と称される)での処置は、CD4

T細胞からin vitroで分化したTh1及びTh17細胞の数及びそれぞれのTh1及びTh17サイトカインの発現を大幅に減少させた。IFNg及びIL-17もまた、有意に低減された(Kawai J.,2019)。DS18561882処置はまた、免疫抑制性Treg細胞を増加させ、MTHFD2の阻害がまた、免疫反応を炎症促進性から抗炎症性の効果に逸脱させ得ることを示唆している。in vivoでのさらなる評価は、DS18561882が、ネズミキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)接触感受性化モデルにおいて耳の腫れを低減することができたことを実証した((Sugiura A.et al.,2022)。しかしながら、本明細書で以下に示されるように、参照実施例1は、1C経路に関与しない所定の受容体に対する活性を有する。これは最終的に、オフターゲット効果をもたらし得、これは、そのような分子の医薬品への開発を制限し得る。
【0010】
自己免疫疾患との関連でMTHFD2を標的とする治療のためのさらなる検証が、多発性硬化症(MS)のネズミ実験自己免疫性脳脊髄炎(EAE)モデルにおいて実証された。疾患が誘導され、4日目~26日目にマウスが経口二重MTHFD1 D/C-d及びMTHDF2阻害剤LY345899で処置され(Gustafsson R.et al.,2017);処置は、ビヒクルと比較して有意に低減された疾患重症度及び累積臨床スコアをもたらしたとともに、脊髄への低減された免疫細胞浸潤も認められた。これらの観察を考慮すると、二重MTHFD1 D/C-d及びMTHFD2阻害剤は、MTHFD2を単独で標的とする阻害剤よりも所定の適応症においてより有効であり得る可能性がある。二重MTHFD1 D/C-d及びMTHFD2阻害剤は、異なるリスク利益プロファイルを提示し、MTX及び5-FUと比較して向上した安全性プロファイルを有する新たな療法をもたらし得る。
(【0011】以降は省略されています)

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