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公開番号2025068423
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-28
出願番号2023178331
出願日2023-10-16
発明の名称ルシフェラーゼ-ペプチド連結体
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/62 20060101AFI20250421BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】対象物質の濃度に応じた発光強度で発光する、発光を利用した新規なプローブを提供すること。
【解決手段】ルシフェラーゼと、当該ルシフェラーゼのN末端側に第1の連結部を介して連結した第1のペプチドと、当該ルシフェラーゼのC末端側に第2の連結部を介して連結した第2のペプチドとを含み、ルシフェラーゼが、配列番号1、配列番号2又は配列番号3で示されるアミノ酸配列と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ発光し得るものであり、第1のペプチド、及び第2のペプチドは、対象物質と共に複合体を形成し得るものである、ルシフェラーゼ-ペプチド連結体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ルシフェラーゼと、前記ルシフェラーゼのN末端側に第1の連結部を介して連結した第1のペプチドと、前記ルシフェラーゼのC末端側に第2の連結部を介して連結した第2のペプチドとを含み、
前記ルシフェラーゼが、配列番号1、配列番号2又は配列番号3で示されるアミノ酸配列と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ発光し得るものであり、
前記第1のペプチド、及び前記第2のペプチドは、対象物質と共に複合体を形成し得るものである、ルシフェラーゼ-ペプチド連結体。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1のペプチドがGタンパク質共役受容体のN末端から1番目、3番目又は5番目の膜貫通部位までのアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ前記Gタンパク質共役受容体のリガンドと相互作用し得るものであり、
前記第2のペプチドがそれぞれ前記Gタンパク質共役受容体の2番目、4番目又は6番目の膜貫通部位から7番目の膜貫通部位までのアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ前記Gタンパク質共役受容体のリガンドと相互作用し得るものである、請求項1に記載の連結体。
【請求項3】
前記第1のペプチドが、ドーパミン1型受容体(DRD1)の1番目の膜貫通部位から5番目の膜貫通部位までのアミノ酸配列と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつドーパミンと相互作用し得るものであり、
前記第2のペプチドがドーパミン1型受容体(DRD1)の6番目の膜貫通部位から7番目の膜貫通部位までのアミノ酸配列と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつドーパミンと相互作用し得るものである、請求項1に記載の連結体。
【請求項4】
前記第1のペプチド、及び/又は前記第2のペプチドが蛍光タンパク質のアミノ酸配列を更に含む、請求項2に記載の連結体。
【請求項5】
前記第1のペプチドが、FK506結合タンパク質(FKBP)のアミノ酸配列と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつラパマイシンと相互作用し得るものであり、
前記第2のペプチドが、ラパマイシン標的タンパク(TOR)のラパマイシン結合ドメインフラグメント(FRB)のアミノ酸配列と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつラパマイシンと相互作用し得るものである、請求項1に記載の連結体。
【請求項6】
前記第1の連結部、及び前記第2の連結部が、いずれもペプチドリンカーである、請求項1~5のいずれか一項に記載の連結体。
【請求項7】
前記ペプチドリンカーが、6アミノ酸残基以下である、請求項6に記載の連結体。
【請求項8】
請求項6に記載の連結体をコードする塩基配列と、当該塩基配列と作動可能に連結された調節配列とを含む、核酸。
【請求項9】
蛍光タンパク質を発現する塩基配列を更に含む、請求項8に記載の核酸。
【請求項10】
被験試料中の対象物質の濃度を測定する方法であって、
請求項1~5のいずれか一項に記載の連結体を被験試料に添加する工程と、
前記連結体からの発光を測定する工程とを含む、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ルシフェラーゼとペプチドが連結されたルシフェラーゼ-ペプチド連結体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、細胞内の現象を観察するために、標識したプローブが用いられている。また、標識として、波長の選択肢が豊富にあることから、蛍光が汎用されている。
【0003】
特許文献1には、蛍光タンパク質を利用して、ドーパミン1型受容体(DRD1)とドーパミンの相互作用を選択的に検出する技術が開示されている。より具体的には、DRD1の3番目の細胞内ループのアミノ酸配列を蛍光タンパク質(cpmApple)のアミノ酸配列で置換した融合蛋白質は、ドーパミンに対して選択的に反応し、ドーパミン濃度に応じて蛍光強度が変化することが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Molecular Brain,2021年,14:173
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
蛍光測定は、測定される蛍光強度が相対的な値であることから、定量的な解析には不向きである。他方、発光測定は、測定される発光強度が分子数(光子を発する分子数)と相関することから、定量的な解析に適した方法である。しかしながら、これまで対象物質の濃度に応じて発光強度が変化するプローブは知られていない。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑み、対象物質の濃度に応じた発光強度で発光する、発光を利用した新規なプローブを提供することを目的とする。本発明はまた、当該プローブを使用した被験試料中の対象物質の濃度を測定する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、発光標識として特定のルシフェラーゼを選択し、当該ルシフェラーゼのN末端側及びC末端側に第1のペプチド及び第2のペプチドをそれぞれ連結させたルシフェラーゼ-ペプチド連結体が、対象物質の濃度に応じた発光強度で発光することを見出した。ここで、第1のペプチド及び第2のペプチドは、対象物質と共に複合体(第1のペプチド、第2のペプチド及び対象物質の複合体)を形成し得るペプチドである。本発明は、この知見に基づくものである。
【0008】
本発明は、ルシフェラーゼと、前記ルシフェラーゼのN末端側に第1の連結部を介して連結した第1のペプチドと、前記ルシフェラーゼのC末端側に第2の連結部を介して連結した第2のペプチドとを含み、前記ルシフェラーゼが、配列番号1、配列番号2又は配列番号3で示されるアミノ酸配列と85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ発光し得るものであり、前記第1のペプチド、及び前記第2のペプチドは、対象物質と共に複合体を形成し得るものである、ルシフェラーゼ-ペプチド連結体に関する。
【0009】
本発明に係るルシフェラーゼ-ペプチド連結体は、特定のルシフェラーゼを選択し、更に当該ルシフェラーゼのN末端側及びC末端側に、対象物質と共に複合体(第1のペプチド、第2のペプチド及び対象物質の複合体)を形成し得る第1のペプチド及び第2のペプチドをそれぞれ連結させた構成を有することにより、対象物質の濃度に応じた発光強度で発光する。
【0010】
前記ルシフェラーゼ-ペプチド連結体は、前記第1のペプチドがGタンパク質共役受容体のN末端から1番目、3番目又は5番目の膜貫通部位までのアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ前記Gタンパク質共役受容体のリガンドと相互作用し得るものであり、前記第2のペプチドがそれぞれ前記Gタンパク質共役受容体の2番目、4番目又は6番目の膜貫通部位から7番目の膜貫通部位までのアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ前記Gタンパク質共役受容体のリガンドと相互作用し得るものであってもよい。第1のペプチド及び第2のペプチドをこのように構成することで、Gタンパク質共役受容体のリガンドを対象物質として、対象物質の濃度に応じた発光強度で発光することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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