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公開番号2025068401
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-28
出願番号2023178283
出願日2023-10-16
発明の名称IMS分析装置
出願人シャープ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01N 27/622 20210101AFI20250421BHJP(測定;試験)
要約【課題】本発明は、水分によりイオン化が阻害されやすい物質であっても、高い検出感度で検出できるIMS分析装置を提供する。
【解決手段】本発明のIMS分析装置は、分析チャンバと、電子放出素子と、静電ゲート電極と、電子放出素子と静電ゲート電極との間に配置されたメッシュ電極と、分析チャンバに試料ガスを注入するように設けられた第1ガス注入部と、水分を含有するガスを分析チャンバに注入するように設けられた第2ガス注入部とを備え、電子放出素子は、下部電極と、表面電極と、中間層とを有し、分析チャンバは、電子放出素子とメッシュ電極との間の第1イオン化領域と、メッシュ電極と静電ゲート電極との間の第2イオン化領域とを有し、第1ガス注入部は、第2イオン化領域に試料ガスを供給するように配置され、第2ガス注入部は、第1イオン化領域に水分を含有するガスを供給するように配置されたことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
分析チャンバと、電子放出素子と、静電ゲート電極と、前記電子放出素子と前記静電ゲート電極との間に配置されたメッシュ電極と、前記分析チャンバに試料ガスを注入するように設けられた第1ガス注入部と、水分を含有するガスを前記分析チャンバに注入するように設けられた第2ガス注入部とを備え、
前記電子放出素子は、下部電極と、表面電極と、前記下部電極と前記表面電極の間に配置された中間層とを有し、
前記分析チャンバは、前記電子放出素子と前記メッシュ電極との間の第1イオン化領域と、前記メッシュ電極と前記静電ゲート電極との間の第2イオン化領域とを有し、
第1ガス注入部は、第2イオン化領域に試料ガスを供給するように配置され、
第2ガス注入部は、第1イオン化領域に水分を含有するガスを供給するように配置されたことを特徴とするIMS分析装置。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記分析チャンバのガスを排気するように設けられた排気口をさらに備え、
第1及び第2ガス注入部と前記排気口は、第1ガス注入部から注入された試料ガスが第2イオン化領域から第1イオン化領域へと流れ前記水分を含有するガスと共に前記排気口から排気されるように配置された請求項1に記載のIMS分析装置。
【請求項3】
第1ガス注入部は、分析対象成分を含むガスとキャリアガスとの混合ガスを前記分析チャンバに注入するように設けられ、前記キャリアガスは、乾燥気体である請求項1又は2に記載のIMS分析装置。
【請求項4】
第2ガス注入部は、加湿気体を前記分析チャンバに注入し第1イオン化領域に供給するように設けられた請求項1又は2に記載のIMS分析装置。
【請求項5】
制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記電子放出素子が放出した電子により直接的又は間接的に生成したイオンが第1イオン化領域から前記メッシュ電極を通過して第2イオン化領域へ移動するように前記電子放出素子、前記メッシュ電極及び前記静電ゲート電極に電圧を印加するように設けられた請求項1又は2に記載のIMS分析装置。
【請求項6】
ディテクタと、複数の電場形成用電極と、制御部とをさらに備え、
前記分析チャンバは、前記静電ゲート電極と前記ディテクタとの間に配置されたドリフト領域を有し、
前記制御部は、前記ドリフト領域に電場が形成されるように複数の電場形成用電極に電圧を印加するように設けられ、
前記ディテクタ及び前記制御部は、第1又は第2イオン化領域において生成したイオンが前記ドリフト領域を通過して前記ディテクタに到達することにより流れる電流の電流波形を測定するように設けられた請求項1又は2に記載のIMS分析装置。
【請求項7】
前記分析チャンバにドリフトガスを注入するように設けられた第3ガス注入部をさらに備え、
第3ガス注入部は、前記ドリフト領域においてドリフトガスが前記ディテクタから前記静電ゲート電極に向かって流れるように配置された請求項6に記載のIMS分析装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、IMS分析装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来のIMS分析装置では、放射線源、コロナ放電等のイオン源を用いられており、エネルギーの高い電子によりをイオン化していることが多い。そのため、エネルギーの高い電子により試料ガス成分が分解されることが多く、IMSスペクトルに多くのピーク(検出ピーク)が現われる。このことがIMS分析において検出対象成分を特定することを困難にしている。なお、IMSは、Ion Mobility Spectrometry(イオン移動度スペクトロメトリ)の省略である。
【0003】
イオン源に電子放出素子を用いるIMS分析装置が知られている。このようなIMS分析装置では低エネルギーの電子により直接的または間接的に試料ガス成分をイオン化することができるため試料ガス成分が分解することを抑制することができる。
このような電子放出素子の電子放出量を増やすには湿度が必要であることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
キャリアガスやドリフトガスに乾燥した気体を用いるIMS分析装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。このようなIMS分析装置では、水分に起因するイオン反応またはイオンクラスター形成を抑制することができ、様々な対象物質を検出することが可能である。例えば、アセトンは湿度が高いと水分によりイオン化が阻害されイオン化効率が低下する物質であるが、このような物質であっても乾燥した気体を用いることにより検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-038278号公報
米国特許第5218203号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子放出素子を用いた従来のIMS分析装置では、水分による検出対象成分のイオン化率の低下を抑制するために分析チャンバに注入する気体の水分量を減らすと電子放出素子の電子放出量が減少し検出感度が低下し、電子放出素子の電子放出量を増やすために分析チャンバに注入する気体の水分量を増やすと水分によりイオン化率の低下する物質が検出できない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、水分によりイオン化が阻害されやすい物質であっても、高い検出感度で検出できるIMS分析装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、分析チャンバと、電子放出素子と、静電ゲート電極と、前記電子放出素子と前記静電ゲート電極との間に配置されたメッシュ電極と、前記分析チャンバに試料ガスを注入するように設けられた第1ガス注入部と、水分を含有するガスを前記分析チャンバに注入するように設けられた第2ガス注入部とを備え、前記電子放出素子は、下部電極と、表面電極と、前記下部電極と前記表面電極の間に配置された中間層とを有し、前記分析チャンバは、前記電子放出素子と前記メッシュ電極との間の第1イオン化領域と、前記メッシュ電極と前記静電ゲート電極との間の第2イオン化領域とを有し、第1ガス注入部は、第2イオン化領域に試料ガスを供給するように配置され、第2ガス注入部は、第1イオン化領域に水分を含有するガスを供給するように配置されたことを特徴とするIMS分析装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
第2ガス注入部は、電子放出素子とメッシュ電極との間の第1イオン化領域に水分を含有するガスを供給するように配置されるため、電子放出素子の電子放出量を安定して多くすることができ、第1イオン化領域における一次イオンの生成量を安定して多くすることができる。このため、IMS分析装置の検出感度を安定して高くすることができる。また、検出対象成分を定量的に分析することが可能になる。
また、第1イオン化領域と第2イオン化領域との間にはメッシュ電極が存在するため、第1イオン化領域の水分が第2イオン化領域に流入することを抑制することができる。このため、本発明のIMS分析装置を用いれば水分によりイオン化が阻害されやすい物質であっても、そのイオン化効率を高くすることができ、高い検出感度で検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態のIMS分析装置の概略断面図である。
本発明の一実施形態のIMS分析装置の概略断面図である。
本発明の一実施形態のIMS分析装置の概略断面図である。
本発明の一実施形態のIMS分析装置(マイナスイオンモード)における電子放出素子からディテクタまでの電位変化を示すグラフである。
本発明の一実施形態のIMS分析装置(プラスイオンモード)における電子放出素子からディテクタまでの電位変化を示すグラフである。
従来のIMS分析装置で測定したIMSスペクトルである。
従来のIMS分析装置で測定したIMSスペクトルである。
本発明の一実施形態のIMS分析装置で測定したIMSスペクトルである。
従来のIMS分析装置の概略断面図である。
従来のIMS分析装置(マイナスイオンモード)における電子放出素子からディテクタまでの電位変化を示すグラフである。
従来のIMS分析装置(プラスイオンモード)における電子放出素子からディテクタまでの電位変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のIMS分析装置は、分析チャンバと、電子放出素子と、静電ゲート電極と、前記電子放出素子と前記静電ゲート電極との間に配置されたメッシュ電極と、前記分析チャンバに試料ガスを注入するように設けられた第1ガス注入部と、水分を含有するガスを前記分析チャンバに注入するように設けられた第2ガス注入部とを備え、前記電子放出素子は、下部電極と、表面電極と、前記下部電極と前記表面電極の間に配置された中間層とを有し、前記分析チャンバは、前記電子放出素子と前記メッシュ電極との間の第1イオン化領域と、前記メッシュ電極と前記静電ゲート電極との間の第2イオン化領域とを有し、第1ガス注入部は、第2イオン化領域に試料ガスを供給するように配置され、第2ガス注入部は、第1イオン化領域に水分を含有するガスを供給するように配置されたことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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