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公開番号2025067205
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023176980
出願日2023-10-12
発明の名称放射線検出材料、放射線検出器、放射線診断システム、及び放射線検出材料の形成方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人
主分類G21K 4/00 20060101AFI20250417BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】優れた耐湿性と高い空間分解能とを両立することを可能とする放射線検出材料及びその形成方法を提供する。
【解決手段】放射線検出材料は、柱状結晶101の集合体111を有する蛍光体と、蛍光体上に形成された保護膜104と、を備えており、記保護膜104は、蛍光体の結晶分離領域103の全域を連続的に覆っており、且つ蛍光体の初期層領域102を部分的に覆っている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
柱状結晶の集合体を有する蛍光体と、
前記蛍光体上に形成された保護膜と、
を備えており、
前記保護膜は、前記蛍光体の結晶分離領域の全域を連続的に覆っており、且つ前記蛍光体の初期層領域を部分的に覆っている、
ことを特徴とする放射線検出材料。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記保護膜の厚みは、対向する前記柱状結晶間の距離以下である、
請求項1に記載の放射線検出材料。
【請求項3】
前記保護膜は、前記結晶分離領域において、前記柱状結晶間に空隙が存在するように前記集合体の表面を連続して覆っている、
請求項1に記載の放射線検出材料。
【請求項4】
前記集合体は、前記初期層領域において、前記柱状結晶同士が接触して繋がり、前記柱状結晶間に空隙が形成されており、
前記保護膜は、前記空隙において前記柱状結晶に不連続に形成されている、
請求項1に記載の放射線検出材料。
【請求項5】
前記保護膜は、前記初期層領域における厚みが前記結晶分離領域における厚みよりも薄い、
請求項1に記載の放射線検出材料。
【請求項6】
前記保護膜は、前記結晶分離領域において16分子層数以上25分子層数以下である、
請求項1に記載の放射線検出材料。
【請求項7】
前記保護膜は、前記初期層領域において25分子層数以下である、
請求項1に記載の放射線検出材料。
【請求項8】
前記保護膜は、前記結晶分離領域において4nm以上5nm以下の厚みである、
請求項1に記載の放射線検出材料。
【請求項9】
前記保護膜は、前記初期層領域において5nm以下の厚みである、
請求項1に記載の放射線検出材料。
【請求項10】
前記保護膜は、シリカを有している、
請求項1に記載の放射線検出材料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線検出材料、放射線検出器、放射線診断システム、及び放射線検出材料の形成方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば医療現場において、X線等の放射線撮影に用いられているフラットパネルディテクタ(FPD)等では、被写体を通過した放射線を放射線検出用の蛍光体(シンチレータ)で受け、シンチレータが発した光を受光素子で検出している。そのシンチレータの結晶部分には、発光した光を受光素子に効率良く伝達させるために、蒸着法により作製された、例えばヨウ化セシウム等のハロゲン化アルカリ金属の針状結晶群、或いは柱状結晶群が用いられてきた。
【0003】
柱状結晶群でシンチレータが形成される放射線検出器の例として、特許文献1,2が挙げられる。特許文献1には、シンチレータを破損させずに被覆するとともに、周縁部が基板に対して高い密着を有するシンチレータ保護膜を容易に形成する技術が開示されている。特許文献2には、柱状構造を有するシンチレータの劣化を防止するための保護膜の薄膜化を図り、効率良く蛍光を導波し得るシンチレータプレートに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-141190号公報
特開2020-041820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、柱状結晶の針状先端部分について、針状先端部分同士の間隙が保護膜で満たされる場合や、各針状先端部分が保護膜で被覆される場合が開示されている。しかしながらこれらの場合、柱状結晶の耐湿性が不十分であり、蛍光体の空間分解能の低下を招来する可能性がある。特許文献2では、各柱状結晶の全体を保護膜で被覆する場合が開示されている。しかしながらこの場合、蛍光体で発光して導波する光が散乱されて広がり、蛍光体の空間分解能が低下する可能性が高い。
【0006】
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、優れた耐湿性と高い空間分解能とを両立することを可能とする放射線検出材料及びその形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の放射線検出材料は、柱状結晶の集合体を有する蛍光体と、前記蛍光体上に形成された保護膜と、を備えており、前記保護膜は、前記蛍光体の結晶分離領域の全域を連続的に覆っており、且つ前記蛍光体の初期層領域を部分的に覆っている。
【0008】
本開示の放射線検出材料の形成方法は、柱状結晶の集合体を有する蛍光体を形成し、前記蛍光体の結晶分離領域の全域を連続的に覆い、且つ前記蛍光体の初期層領域を部分的に覆う、保護膜を形成する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、優れた耐湿性と高い空間分解能とを両立することを可能とする放射線検出材料が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態による放射線検出材料の様子を示す縦断面図である。
本実施形態による放射線検出材料の様子を示すSEMによる横断面写真である。
本実施形態による放射線検出材料の様子を示す横断面図である。
保護膜を構成するシリカの正四面体構造を示す模式図である。
本実施形態による放射線検出材料を備えた放射線検出器を示す断面図である。
本実施形態による放射線検出材料を備えた放射線検出器を有する放射線診断システムを示す模式図である。
比較例1及び実施例について、保護膜の作成からの経過日数とMTF(2)との関係を示す特性図である。
比較例2,3及び実施例において、スプレーコータを用いて保護膜を形成する様子を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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