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公開番号
2025065704
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-22
出願番号
2023175090
出願日
2023-10-10
発明の名称
トナー
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
G03G
9/08 20060101AFI20250415BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】優れた低温定着性及び耐熱保存性を有し、さらに良好な色再現性及び定着画像のグロス均一性を示すトナー。
【解決手段】結着樹脂と離型剤とを含有するトナー粒子を有するトナーであって、該結着樹脂は、結晶性樹脂と非晶性樹脂とを含み、該トナーの示差走査熱量測定において、昇温させて示差走査熱量曲線Aを得てから降温させて示差走査熱量曲線Bを得たとき、該示差走査熱量曲線Aは、該結晶性樹脂と該離型剤に由来する吸熱ピークを有し、該示差走査熱量曲線Bは、該結晶性樹脂と該離型剤に由来する発熱ピークを有し、これらの吸熱ピークと発熱ピークとが特定の関係を満たし、該結晶性樹脂の吸熱ピーク温度における該トナーの貯蔵弾性率G’(TmB)が、1.0×10
5
~1.0×10
8
Paである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
結着樹脂と離型剤とを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂と非晶性樹脂とを含み、
該トナーの示差走査熱量測定において、20℃から180℃まで昇温速度10℃/minで昇温させて示差走査熱量曲線Aを得てから180℃で10分間保持し、次いで、180℃から10℃まで降温速度10℃/minで降温させて示差走査熱量曲線Bを得たとき、
該示差走査熱量曲線Aは、該結晶性樹脂に由来する吸熱ピークm(B)と該離型剤に由来する吸熱ピークm(W)とを有し、
該示差走査熱量曲線Bは、該結晶性樹脂に由来する発熱ピークc(B)と該離型剤に由来する発熱ピークc(W)とを有し、
該吸熱ピークm(B)のピーク温度(℃)をTm(B)とし、該吸熱ピークm(W)のピーク温度(℃)をTm(W)とし、
該発熱ピークc(B)のピーク温度(℃)をTc(B)とし、該発熱ピークc(W)のピーク温度(℃)をTc(W)としたとき、
該Tm(B)、該Tc(B)、該Tm(W)及び該Tc(W)は、
50.0≦Tm(B)≦80.0
15.0≦Tm(B)-Tc(B)≦25.0
Tc(W)≦Tm(B)
15.0≦Tm(W)-Tc(W)≦25.0
を満たし、
該Tm(B)[℃]における該トナーの貯蔵弾性率G’(TmB)が、1.0×10
5
~1.0×10
8
Paである、
ことを特徴とするトナー。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記離型剤が、多官能エステルワックスを含む、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記トナーの示差走査熱量測定において、前記示差走査熱量曲線Bを得てから10℃で10分間保持し、次いで10℃から180℃まで昇温速度10℃/minで昇温させて示差走査熱量曲線Cを得たとき、
該示差走査熱量曲線Cは、前記結晶性樹脂に由来する吸熱ピーク(B2)を有し、
該吸熱ピーク(B2)のピーク温度(℃)をTm(B2)としたとき、前記Tm(B)及び該Tm(B2)が、1.0≦Tm(B)-Tm(B2)≦10.0を満たす、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記結着樹脂における前記結晶性樹脂の含有量が25.0質量%以上である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記結晶性樹脂が結晶性ビニル樹脂を含む、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項6】
前記結晶性樹脂が下記式(1)で示されるモノマーユニットを含有する、請求項5に記載のトナー。
TIFF
2025065704000008.tif
36
153
[式(1)中、R
1
は、水素原子又はメチル基を表し、L
1
は、単結合、エステル結合、又はアミド結合を表し、mは15~30の整数を表す。]
【請求項7】
前記トナー粒子が直鎖脂肪酸金属塩を含有し、
該直鎖脂肪酸金属塩の直鎖脂肪酸の炭素数をC(b)としたとき、該C(b)及び前記式(1)におけるmが、m-10≦C(b)≦m+10を満たし、
該直鎖脂肪酸金属塩の金属の価数が2価以上である、請求項6に記載のトナー。
【請求項8】
前記離型剤が、多官能エステルワックスを含み、
該多官能エステルワックスが、4~8価のアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、及び4~8価のカルボン酸と脂肪族モノアルコールとのエステル化合物からなる群から選択される少なくとも一のエステル化合物である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項9】
前記多官能エステルワックスが、6~8価のアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、及び6~8価のカルボン酸と脂肪族モノアルコールとのエステル化合物からなる群から選択される少なくとも一のエステル化合物である、請求項8に記載のトナー
【請求項10】
前記結晶性樹脂がラクタム構造を有するモノマーユニットを含有する、請求項1又は2に記載のトナー。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真法、静電記録法に用いられるトナーに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
電子写真装置においても省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられており、定着装置にかかるエネルギーの大幅な削減が検討されている。トナーにおいては、より低エネルギーでの定着が可能な、いわゆる「低温定着性」を向上させる技術が検討されている。
【0003】
低温での定着を可能にするための手法として、トナーの結着樹脂に結晶性樹脂を使用する技術が検討されている。結晶性樹脂は、分子鎖が規則的に配列することにより、融点よりも低温においてはほとんど軟化しないため、耐熱保存性に優れる性質を有する。一方、融点を越えると結晶が急激に融解し、それに伴った急激な粘度の低下が起こる。このため、シャープメルト性に優れ、低温定着性を示す材料として注目されている。
【0004】
通常、結晶性のビニル樹脂は長鎖アルキル基を側鎖として有し、側鎖の長鎖アルキル基同士が配向することで、結晶性を示す。特許文献1には、結晶性のビニル樹脂を使用したトナーとして、長鎖アルキル基を有する重合性単量体と、当該重合性単量体とはSP値の異なる非晶性の重合性単量体と、を共重合した結晶性のビニル樹脂を使用したトナーが開示されている。
また、特許文献2では、低温定着性向上のために結晶性樹脂を添加したことに伴う耐ホットオフセット性、耐熱保存性の低下を抑制するため、重合性架橋剤を添加又は増量し、高弾性を発揮するゲル成分を増量したトナーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-173414号公報
特開2018-151619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の通り、結晶性樹脂は融点を超えると融解に伴い急激な粘度低下が起こる。これは低温定着性の観点からは非常に優れた特性である。一方で、結晶性樹脂は結晶化速度も速いため、融解した状態から冷却されると急激に粘度上昇する。結晶化速度が速いことの課題として、十分に混色する前に粘度上昇が始まることにより起きる色再現性が挙げられる。また、トナー載り量によって体積収縮速度に差が出るために起きる定着画像のグロス均一性が挙げられる。
本開示は、優れた低温定着性及び耐熱保存性を有し、さらに良好な色再現性及び定着画像のグロス均一性を示すトナーに向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、結着樹脂と離型剤とを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂と非晶性樹脂とを含み、
該トナーの示差走査熱量測定において、20℃から180℃まで昇温速度10℃/minで昇温させて示差走査熱量曲線Aを得てから180℃で10分間保持し、次いで、180℃から10℃まで降温速度10℃/minで降温させて示差走査熱量曲線Bを得たとき、
該示差走査熱量曲線Aは、該結晶性樹脂に由来する吸熱ピークm(B)と該離型剤に由来する吸熱ピークm(W)とを有し、
該示差走査熱量曲線Bは、該結晶性樹脂に由来する発熱ピークc(B)と該離型剤に由来する発熱ピークc(W)とを有し、
該吸熱ピークm(B)のピーク温度(℃)をTm(B)とし、該吸熱ピークm(W)のピーク温度(℃)をTm(W)とし、
該発熱ピークc(B)のピーク温度(℃)をTc(B)とし、該発熱ピークc(W)のピーク温度(℃)をTc(W)としたとき、
該Tm(B)、該Tc(B)、該Tm(W)及び該Tc(W)は、
50.0≦Tm(B)≦80.0
15.0≦Tm(B)-Tc(B)≦25.0
Tc(W)≦Tm(B)
15.0≦Tm(W)-Tc(W)≦25.0
を満たし、
該Tm(B)[℃]における該トナーの貯蔵弾性率G’(TmB)が、1.0×10
5
~1.0×10
8
Paである、トナーに関する。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、優れた低温定着性及び耐熱保存性を有し、さらに良好な色再現性及び定着画像のグロス均一性を示すトナーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
粘弾性測定の際のサンプルの取り付け例
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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