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公開番号
2025065738
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-22
出願番号
2023175142
出願日
2023-10-10
発明の名称
トナー
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
G03G
9/087 20060101AFI20250415BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】低温定着性及び幅広い温度領域における高グロス性に優れ、さらに低温定着時における耐擦過性に優れたトナー。
【解決手段】トナー粒子を有するトナーであって、該トナーの重量平均粒径が特定の範囲であり、該トナーの断面の観察を行ったとき、マトリクス中にドメインが分散したドメインマトリクス構造が観察され、該マトリクスが結晶性樹脂Aを含有し、該ドメインが非晶性樹脂Bを含有し、長径が300nm以上である該ドメインをドメインCとし、長径が200nm以下である該ドメインをドメインDとしたとき、該ドメインDの個数平均長径が30~150nmであり、下記(i)と(ii)とを共に満足する該断面の割合が90個数%以上である。
(i)該断面1つ当たり該ドメインCが5~20個存在し、該ドメインCの面積割合が10~30面積%である
(ii)該断面に該ドメインDが全面にわたって観察される
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
結晶性樹脂Aと非晶性樹脂Bを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーの重量平均粒径が4.0~10.0μmであり、
走査透過電子顕微鏡により該トナーの断面の観察を行ったとき、
該断面に、マトリクス中にドメインが分散したドメインマトリクス構造が観察され、
該マトリクスが、該結晶性樹脂Aを含有し、
該ドメインが、該非晶性樹脂Bを含有し、
(a)長径が300nm以上である該ドメインをドメインCとし、長径が200nm以下である該ドメインをドメインDとしたとき、該ドメインDの個数平均長径が30~150nmであり、
(b)下記(i)と(ii)とを共に満足する該断面の割合が90個数%以上である、
(i)トナー粒子の一粒分の該断面当たり、該ドメインCが5~20個存在し、該ドメインCの面積割合が、該断面の面積を基準として10~30面積%である;
(ii)該断面における、該ドメインCを除く領域において、該ドメインDが全面にわたって観察される;
ことを特徴とするトナー。
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
前記断面のうち、前記ドメインCの面積割合が前記断面の面積を基準として15~25面積%である前記断面の割合が、90個数%以上である、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記ドメインCのうち、長径400nm以上のドメインをドメインEとしたとき、
該ドメインEがトナー粒子の1粒子当たり4~20個存在する前記断面の割合が90個数%以上である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記ドメインDの個数平均長径が、50~100nmである、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記ドメインDが、前記ドメインCを除く任意の1μm四方の領域において、100個以上存在する、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項6】
前記結晶性樹脂Aが、下記式(1)で示されるモノマーユニットを含有する、請求項1又は2に記載のトナー。
TIFF
2025065738000011.tif
48
153
式(1)中、R
4
は水素原子又はメチル基を表し、nは15~35の整数を表す。
【請求項7】
前記結晶性樹脂Aが、ラクタム構造を有するモノマーユニットを含有する、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項8】
前記ラクタム構造が、5員環のラクタム構造である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項9】
前記トナーが、離型剤を含有し、
該離型剤が、多官能エステルワックスを含み、
該多官能エステルワックスが、4~8価のアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、及び4~8価のカルボン酸と脂肪族モノアルコールとのエステル化合物からなる群から選択される少なくとも一のエステル化合物である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項10】
前記多官能エステルワックスが、6~8価のアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、及び6~8価のカルボン酸と脂肪族モノアルコールとのエステル化合物からなる群から選択される少なくとも一のエステル化合物である、請求項9に記載のトナー。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真法、静電記録法に用いられるトナーに関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真装置においても省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられ、定着装置にかかる熱量の大幅な削減が検討されている。特に、トナーにおいては、より低エネルギーでの定着が可能な、いわゆる「低温定着性」のニーズが高まっている。
また、近年、消しゴムなどによって印字した文字を消去し、改ざんされることを防止するため、消しゴムによる耐擦過性が求められるようになってきた。
【0003】
低温での定着を可能にするための手法として、特許文献1では、可塑剤を添加したトナーが検討されている。可塑剤は、トナーのガラス転移温度(Tg)を維持したまま、結着樹脂の軟化速度を速くする作用を有しており、低温定着性を向上しうる。しかし、可塑剤が溶融した後、結着樹脂を可塑させるというステップを経てトナーが軟化するため、トナーの溶融速度には限界があり、さらなる低温定着性の向上が望まれている。
そこで、結着樹脂として結晶性樹脂を使用する方法が検討されている。トナー用の結着樹脂として一般的に用いられる非晶性の樹脂は示差走査熱量計(DSC)測定において明確な吸熱ピークを示さないが、結晶性樹脂成分を含有する場合には、DSC測定における吸熱ピーク(融点)が現れる。
【0004】
結晶性樹脂は、分子鎖が規則的に配列することにより、融点よりも低温においてはほとんど軟化しないといった性質を有する。また、融点を越えると結晶が急激に融解し、それに伴った急激な粘度の低下が起こる。このため、シャープメルト性に優れ、低温定着性を示す材料として注目されている。
結晶性樹脂として、長鎖アルキル基を分子内の側鎖に有する結晶性のビニル樹脂を使用したトナーが挙げられる。通常、結晶性のビニル樹脂は、主鎖骨格に長鎖アルキル基を側鎖として有し、側鎖の長鎖アルキル基同士が結晶化することで、結晶性樹脂となる。特許文献2及び特許文献3では、結晶性のビニル樹脂を含むマトリクスと、非晶性樹脂を含むドメインを有するドメインマトリクス構造を形成したトナーが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2013/047296号
特開2014-142632号公報
特開2022-144501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、本発明者らは、結晶性樹脂を含有するトナーは一般的に耐消しゴム擦過性が低いという問題があることを認識した。結晶性樹脂は、一般的に用いられるトナー用結着樹脂に比べ極性が低いため、セルロースを主成分とする紙との親和性は低い。よって、消しゴムで擦るようなある程度圧力がかかった状態で擦過性をみる試験においては、剥がれやすいと考えられる。特許文献2及び特許文献3に記載のトナーは、低温定着性には優れるものの、低温定着時における耐消しゴム擦過性に関してはいまだ改良の余地を残している。
【0007】
また、非晶性樹脂を含有するドメインは結晶性樹脂を含有するマトリクスよりも低温定着時において溶融速度が相対的に遅くなる。特許文献2及び特許文献3に記載のトナーは
ドメインのサイズが大きく、低温定着時において定着画像の表面に微細な凹凸が生じ、グロスが低下しやすい。従って、低温定着性及び幅広い温度領域における高グロス性に優れ、更に低温定着時における耐消しゴム擦過性に優れたトナーの実現には更なる改善が求められている。
【0008】
本開示は、低温定着性及び幅広い温度領域における高グロス性に優れ、さらに低温定着時における耐消しゴム擦過性に優れたトナーに向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、結晶性樹脂Aと非晶性樹脂Bを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーの重量平均粒径が4.0~10.0μmであり、
走査透過電子顕微鏡により該トナーの断面の観察を行ったとき、
該断面に、マトリクス中にドメインが分散したドメインマトリクス構造が観察され、
該マトリクスが、該結晶性樹脂Aを含有し、
該ドメインが、該非晶性樹脂Bを含有し、
(a)長径が300nm以上である該ドメインをドメインCとし、長径が200nm以下である該ドメインをドメインDとしたとき、該ドメインDの個数平均長径が30~150nmであり、
(b)下記(i)と(ii)とを共に満足する該断面の割合が90個数%以上である、
(i)トナー粒子の一粒分の該断面当たり、該ドメインCが5~20個存在し、該ドメインCの面積割合が、該断面の面積を基準として10~30面積%である;
(ii)該断面における、該ドメインCを除く領域において、該ドメインDが全面にわたって観察される;
トナーに関する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、低温定着性及び幅広い温度領域における高グロス性に優れ、さらに低温定着時における耐擦過性に優れたトナーを提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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