TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025064638
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023174551
出願日2023-10-06
発明の名称培養装置
出願人キヤノン株式会社,キヤノンメディカルシステムズ株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類C12M 3/00 20060101AFI20250410BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞の培養、細胞の剥離、及び、ガス交換を閉鎖状態で行うこと。
【解決手段】本実施形態に係る培養装置は、筐体と、供給部と、吐出部と、ガス透過膜とを備える。前記供給部は、前記筐体内に設けられ、細胞の培養を行う培地を培養容器に供給する。前記吐出部は、前記筐体内に設けられ、前記培養容器に収容された前記細胞を剥離する液滴を吐出する。前記ガス透過膜は、前記筐体に設けられる。これにより、本実施形態に係る培養装置は、細胞の培養、細胞の剥離、及び、ガス交換を閉鎖状態で行うことができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に設けられ、細胞の培養を行う培地を培養容器に供給する供給部と、
前記筐体内に設けられ、前記培養容器に収容された前記細胞を剥離する液滴を吐出する吐出部と、
前記筐体に設けられるガス透過膜と、
を備える培養装置。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記ガス透過膜は、前記筐体において前記吐出部と前記培養容器との間に設けられる、
請求項1に記載の培養装置。
【請求項3】
前記ガス透過膜は、前記筐体において前記培養容器の外周に設けられる、
請求項1に記載の培養装置。
【請求項4】
前記ガス透過膜と前記培養容器との距離は、50mm以下である、
請求項1に記載の培養装置。
【請求項5】
前記培養容器の底面は円形状であり、直径が35mmφ以上100mmφ以下である、
請求項1に記載の培養装置。
【請求項6】
前記培養装置の高さは、30mm以上120mm以下である、
請求項1に記載の培養装置。
【請求項7】
前記ガス透過膜の平均孔径は、0.2μm以下である、
請求項1に記載の培養装置。
【請求項8】
前記培養容器に供給された前記培地を回収する廃液回収部と、
前記培養容器内において剥離された前記細胞を回収する細胞回収部と、
を更に備え、
前記供給部は、更に、前記培養容器に前記細胞を播種し、
前記供給部により前記培養容器に前記細胞の播種を行う工程と、前記供給部と前記廃液回収部とにより前記培養容器に対して前記培地の交換を行う工程と、前記吐出部により前記培養容器内の前記細胞を剥離する工程と、前記細胞回収部により前記培養容器内の前記細胞を回収する工程とは、閉鎖状態で行われる、
請求項1に記載の培養装置。
【請求項9】
前記吐出部と前記培養容器の底面との距離は、10mm以上50mm以下である、
請求項1に記載の培養装置。
【請求項10】
前記培養容器の底面は円形状であり、
前記吐出部は、円錐状に前記液滴を吐出する、
請求項1に記載の培養装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、培養装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
細胞培養には開放系培養と閉鎖系培養との2種類がある。開放系培養は、通常、培養容器であるディッシュを用いて培養し、培地交換や継代などの作業を作業者がディッシュの蓋開けて行う一般的な培養方法である。開放系培養では、細胞が培養されている空間が基本的に開放状態であるため、作業者が細菌汚染する可能性が高く、ウィルスベクターなどを用いる場合は作業者の感染リスクが高い。一方、閉鎖系培養では、培養容器本体内の液体が漏れず、外部からも液体が混入しないように密閉された系の培養が行われる。閉鎖系(密閉)の培養容器での培養は培養中の細菌混入リスクは極めて小さいが、培地交換や細胞剥離などの作業については開放状態で作業者が行うため、感染リスクがある。そのため、培地交換や細胞剥離についても閉鎖状態で行うことが可能な培養装置が求められる。
【0003】
例えばiPS細胞を回収する場合、一般的に、マイクロピペットで水滴を細胞に充てることにより細胞を容器から剥離させ、懸濁液をアスピレータで吸引して細胞を回収する。この方法を閉鎖的容器内で行うのは困難であるため、一般的な方法と異なる剥離方法を用いる必要がある。また、閉鎖状態下では、容器を揺らすことで細胞にせん断力を与え剥離する方法があるが、iPS細胞のような接着の強い細胞は剥離することができない。
【0004】
また、閉鎖系(密閉)の培養容器を用いる場合、培養容器における培養にガス交換が必要である。このため、細胞の培養や細胞の剥離を閉鎖状態で行う場合、培養容器における培養に必要なガス交換を行うことが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-79554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、細胞の培養、細胞の剥離、及び、ガス交換を閉鎖状態で行うことである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決される課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態に係る培養装置は、筐体と、供給部と、吐出部と、ガス透過膜とを備える。前記供給部は、前記筐体内に設けられ、細胞の培養を行う培地を培養容器に供給する。前記吐出部は、前記筐体内に設けられ、前記培養容器に収容された前記細胞を剥離する液滴を吐出する。前記ガス透過膜は、前記筐体に設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本実施形態に係る培養装置の構成を示す斜視図である。
図2は、本実施形態に係る培養装置の構成を示す側断面図である。
図3Aは、本実施形態に係る培養装置における第2筐体部の斜視図であり、ガス透過膜の一例を説明するための図である。
図3Bは、本実施形態に係る培養装置における第2筐体部の側面図であり、ガス透過膜の一例を説明するための図である。
図4は、本実施形態に係る培養装置の側面図であり、ガス透過膜が設置される部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、培養装置の実施形態について詳細に説明する。なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。
【0010】
図1は、本実施形態に係る培養装置100の構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る培養装置100の構成を示す側断面図である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

合同酒精株式会社
麦汁の製造方法
1か月前
池田食研株式会社
RNAの合成方法
1か月前
マグネデザイン株式会社
磁気顕微鏡
2か月前
東洋紡株式会社
細菌からの核酸抽出法
1か月前
株式会社ゴーフォトン
PCR方法
3か月前
学校法人近畿大学
培養肉の製造方法
2日前
熊本県
低褐変レタスとその作製方法
2か月前
東洋紡株式会社
ウイルスからの核酸抽出法
1か月前
JNC株式会社
アデノ随伴ウイルスの精製方法
9日前
SMC株式会社
気体供給装置
3か月前
国立大学法人山梨大学
受精胚の選別方法及び装置
2か月前
テルモ株式会社
液体除去器具
2か月前
朝日酒造 株式会社
発泡性清酒の製造方法
1か月前
鹿島建設株式会社
褐藻の冷凍保存方法
3か月前
セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド
C7、C12、およびC16置換神経刺激性ステロイドおよびそれらの使用方法
1か月前
株式会社テクノーブル
乳酸菌及び皮膚外用剤
3か月前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
3か月前
大和ハウス工業株式会社
藻類培養システム
1か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン発生抑制装置
23日前
ヤマト科学株式会社
インキュベータ
2日前
株式会社SUPER BLOOM
スピリッツ
3か月前
新東工業株式会社
培養システム
3か月前
テルモ株式会社
移植用デバイス
2か月前
株式会社アテクト
培養シート
22日前
新東工業株式会社
培養システム
3か月前
ヤマサ醤油株式会社
アルギニン非分解性乳酸菌株の取得方法
3か月前
サッポロビール株式会社
茶風味アルコール飲料
3か月前
テルモ株式会社
積層体および移植片の輸送方法
2か月前
株式会社ユーグレナ
観察用遠隔制御装置
2か月前
日本臓器製薬株式会社
髄核細胞の培養方法
2か月前
住友化学株式会社
細胞チップ
1か月前
TOA株式会社
化粧品の保存効力試験方法
2か月前
国立大学法人愛媛大学
ASC欠損非ヒト哺乳動物
2か月前
住友化学株式会社
細胞用基材
2か月前
三井化学株式会社
作業用装置
2か月前
株式会社アステック
培養装置及び培養方法
2か月前
続きを見る