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公開番号
2025063322
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-15
出願番号
2025011681,2022512104
出願日
2025-01-27,2021-03-26
発明の名称
フッ素樹脂フィルム及びその製法
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
B29C
48/88 20190101AFI20250408BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】寸法安定性が良く、ヘイズが低く、回路形成での歩留まりが良く、透明性と耐熱性を両立可能なフィルム及びその製造方法の提供。
【解決手段】テトラフルオロエチレン系ポリマーで構成されるフィルムであって、厚さが100~200μmであり、ヘイズが8%以下であり、180℃にて30分加熱後の熱伸縮率がその流れ方向及び幅方向ともに-1%以上+1%以下である、フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
テトラフルオロエチレン系ポリマーで構成された押出成形フィルムであって、厚さが100~200μmであり、ヘイズが8%以下であり、180℃にて30分加熱後の熱伸縮率がフィルムの流れ方向及び幅方向ともに-1~+1%である、フィルム。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、テトラフルオロエチレンに基づく単位及びペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく単位を含むテトラフルオロエチレン系ポリマーである、請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく単位を含み、極性官能基を有するテトラフルオロエチレン系ポリマー、又は、全単位に対してペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく単位を2.0~5.0モル%含み、極性官能基を有さないテトラフルオロエチレン系ポリマーである、請求項1又は2に記載のフィルム。
【請求項4】
前記テトラフルオロエチレン系ポリマーの溶融温度が260~320℃である、請求項1~3のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルムをTダイキャスト法により製造する方法であって、前記テトラフルオロエチレン系ポリマーをダイから溶融状態で吐出して押出成形し、温度制御された2本のロール間にフィルムを挟み込んで冷却させる操作を含む、製造方法。
【請求項6】
前記温度制御された2本のロールの温度が、一方が150~250℃であり、もう一方が80~150℃である、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
混練部及び前記混練部に接続されたホッパーを有する押出成形装置を備え、前記ホッパーに溶融温度が260~320℃であるテトラフルオロエチレン系ポリマーのペレットを投入して、前記混練部で溶融及び混練された溶融混練物をTダイから吐出してフィルムを製造するに際し、前記ホッパーの前記混練部との接続部における前記ペレットの温度を(前記溶融温度-200)~(前記溶融温度-100)℃の範囲に調整した後、前記ペレットを前記混練部に供給する操作をさらに含む、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記ペレットの直径が1.0~4.0mmである、請求項5~7のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項9】
前記ホッパーが、第1段部と、前記第1段部より前記混練部側に配置された第2段部とを備える多段式のホッパーである、請求項5~8のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項10】
前記ホッパーの前記混練部に最も近い段部内の圧力が1000Pa以下である、請求項5~9のいずれか1項に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、テトラフルオロエチレン系ポリマーのフィルム及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
電子機器の軽量化・コンパクト化が進むなか、機器内の配線量やスペース制限への対策として、軽量で柔軟性を備えた配線材料としてフレキシブルプリント配線板(FPC)が広く採用されている。近年、プリント配線板における伝送信号の高速化に伴い、信号の高周波化が進んでいる。これに伴い、FPCには、高周波領域での低誘電特性(低誘電率、低誘電正接)が強く要求されている。かかる要求に対し、FPCに用いられる基材フィルムとして、従来のポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代えて、低誘電特性を有する液晶ポリマー(LCP)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)などから構成される基材フィルムが提案されている。
一方、電子機器のデザイン性向上の追求に伴い、フレキシブルディスプレイやタッチパネルなどのフレキシブルデバイスや、LEDなどの半導体素子をリフローして使用する電子機器等、人目に触れる箇所でFPCが使用される機会が増えている。このような電子機器等では、FPCは透明性を兼ね備えることが必要となる。
【0003】
PIフィルムは耐熱性に優れるものの、透明性には課題がある。PETフィルムは透明性には優れるが耐熱性が低く、フレキシブルプリント配線板で使用する場合、リフロー時の熱による基材の反りや寸法変化が課題になる。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のテトラフルオロエチレン系ポリマーは、高い透明度を有し、耐薬品性、撥水撥油性、耐熱性、電気特性等の物性に優れており、PI、LCP、SPS、PPSといった材料と比べても低誘電率、低誘電正接であるため、透明かつリフロー耐性に優れたFPCの基材フィルムとして使用し得る。
一方、テトラフルオロエチレン系ポリマーは寸法安定性が悪く、回路加工の段階で位置ずれが生じやすい。そのため、特許文献1では、フィルムを製膜後にアニーリング処理(熱処理)でその歪みを除去する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2019/203243号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
テトラフルオロエチレン系ポリマーは結晶性を有し、その結晶は溶融成形体の冷却過程で成長しやすいので、得られるフィルムは、光線透過率は高くてもヘイズが大きくなりやすい。また、フィルムが厚くなると、特許文献1の方法のように熱処理をしてもひずみが解消されにくい上、寸法安定性が悪いために、熱処理によってフィルムの平坦性が損なわれる場合がある。
【0006】
本発明者は、鋭意検討した結果、寸法安定性が良く、ヘイズが低く、回路形成での歩留まりが良く、透明性と耐熱性を両立可能なフィルムを見出した。
本発明の目的は、上記特性を備えたフィルム及びその製造方法の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記の態様を有する。
<1>テトラフルオロエチレン系ポリマーで構成された押出成形フィルムであって、厚さが100~200μmであり、ヘイズが8%以下であり、180℃にて30分加熱後の熱伸縮率がフィルムの流れ方向及び幅方向ともに-1~+1%である、フィルム。
<2>前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、テトラフルオロエチレンに基づく単位及びペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく単位を含むテトラフルオロエチレン系ポリマーである、<1>のフィルム。
<3>前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく単位を含み、極性官能基を有するテトラフルオロエチレン系ポリマー、又は、全単位に対してペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく単位を2.0~5.0モル%含み、極性官能基を有さないテトラフルオロエチレン系ポリマーである、<1>又は<2>のフィルム。
<4>前記テトラフルオロエチレン系ポリマーの溶融温度が260~320℃である、<1>~<3>のいずれかのフィルム。
【0008】
<5>前記<1>~<4>のいずれかのフィルムをTダイキャスト法により製造する方法であって、前記テトラフルオロエチレン系ポリマーをダイから溶融状態で吐出して押出成形し、温度制御された2本のロール間にフィルムを挟み込んで冷却させる操作を含む、製造方法。
<6>前記温度制御された2本のロールの温度が、一方が150~250℃であり、もう一方が80~150℃である、<5>の製造方法。
<7>混練部及び前記混練部に接続されたホッパーを有する押出成形装置を備え、前記ホッパーに溶融温度が260~320℃であるテトラフルオロエチレン系ポリマーのペレットを投入して、前記混練部で溶融及び混練された溶融混練物をTダイから吐出してフィルムを製造するに際し、前記ホッパーの前記混練部との接続部における前記ペレットの温度を(前記溶融温度-200)~(前記溶融温度-100)℃の範囲に調整した後、前記ペレットを前記混練部に供給する操作をさらに含む、<5>又は<6>の製造方法。
<8>前記ペレットの直径が1.0~4.0mmである、<5>~<7>のいずれかの製造方法。
【0009】
<9>前記ホッパーが、第1段部と、前記第1段部より前記混練部側に配置された第2段部とを備える多段式のホッパーである、<5>~<8>のいずれかの製造方法。
<10>前記ホッパーの前記混練部に最も近い段部内の圧力が1000Pa以下である、<5>~<9>のいずれかの製造方法。
<11>前記押出成形装置が、前記混練部の軸方向の前記ホッパーと反対側に接続されたTダイと、前記混練部と前記Tダイとの間に設けられた静止型混合器とを備える、<5>~<10>のいずれかの製造方法。
<12>前記テトラフルオロエチレン系ポリマーをTダイから溶融状態で吐出し、前記溶融状態のテトラフルオロエチレン系ポリマーを最初の冷却ロールに接触する前に非接触式加熱部で加熱する操作をさらに含む、<5>~<11>のいずれかの製造方法。
<13>前記Tダイ内における前記テトラフルオロエチレン系ポリマーの温度と前記最初の冷却ロールの温度との差が250℃以下である、<12>の製造方法。
<14>前記Tダイ内における前記テトラフルオロエチレン系ポリマーの温度と前記非接触式加熱部の温度との差の絶対値が70℃以下である、<12>又は<13>の製造方法。
【0010】
<15>前記<1>~<4>のいずれかのフィルムからなる層と、かかるフィルム以外の基材からなる基材層とを有する、積層体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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