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公開番号2025063204
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-15
出願番号2025006056,2021559250
出願日2025-01-16,2020-04-03
発明の名称血漿中の膵管腺癌の検出
出願人マヨ ファウンデーション フォア メディカル エデュケーション アンド リサーチ,Mayo Foundation for Medical Education and Research,エグザクト サイエンシーズ コーポレーション
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C12Q 1/6844 20180101AFI20250408BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】膵管腺癌(PDAC)スクリーニングのための技術であり、限定するものではないが、特に、PDACの存在を検出するための方法、組成物、及び関連用途を提供する。
【解決手段】生体試料中のゲノムDNAをメチル化特異的な形でDNAを修飾する試薬で処理すること;選択された1つ以上の遺伝子に対するプライマーのセットを使用して、前記処理したゲノムDNAを増幅すること;ならびにポリメラーゼ連鎖反応、核酸シーケンシング、質量分析、メチル化特異的ヌクレアーゼ、質量ベースの分離、及び標的捕捉によって、前記1つ以上の遺伝子のメチル化レベルを判定すること、を通じて、ヒト個体の前記生体試料における前記1つ以上の遺伝子のメチル化レベルを測定すること、を含む方法が提供される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
生体試料中のゲノムDNAをメチル化特異的な形でDNAを修飾する試薬で処理すること;
選択された1つ以上の遺伝子に対するプライマーのセットを使用して、前記処理したゲノムDNAを増幅すること;ならびに
ポリメラーゼ連鎖反応、核酸シーケンシング、質量分析、メチル化特異的ヌクレアーゼ、質量ベースの分離、及び標的捕捉によって、前記1つ以上の遺伝子のメチル化レベルを判定すること、
を通じて、ヒト個体の前記生体試料における前記1つ以上の遺伝子のメチル化レベルを測定すること、
を含む方法であって、
前記1つ以上の遺伝子が、AK055957、CD1D、CLEC11A、FER1L4、GRIN2D、HOXA1、LRRC4、MAX.chr5.4295、NTRK3、PRKCB、RYR2、SHISA9、及びZNF781から選択される、
前記方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記DNAが、メチル化特異的な形でDNAを修飾する試薬で処理される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記試薬が、メチル化感受性制限酵素、メチル化依存性制限酵素、及びバイサルファイト試薬のうちの1つ以上を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記DNAをバイサルファイト試薬で処理し、バイサルファイト処理DNAを生成する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記測定することが、マルチプレックス増幅を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのメチル化マーカー遺伝子の量を測定することが、メチル化特異的PCR、定量的メチル化特異的PCR、メチル化特異的DNA制限酵素分析、定量的バイサルファイトパイロシーケンシング、フラップエンドヌクレアーゼアッセイ、PCR-フラップアッセイ、及びバイサルファイトゲノムシーケンシングPCRからなる群から選択される1つ以上の方法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記試料が、血漿試料、血液試料、または組織試料(例えば、膵組織)のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記選択された1つ以上の遺伝子に対するプライマーのセットが、表2に列挙されている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
試料を特徴付ける方法であって、
a)前記試料からのDNA中の少なくとも1つのメチル化マーカー遺伝子の量を測定することであって、前記少なくとも1つのメチル化マーカー遺伝子が、AK055957、CD1D、CLEC11A、FER1L4、GRIN2D、HOXA1、LRRC4、MAX.chr5.4295、NTRK3、PRKCB、RYR2、SHISA9、及びZNF781から選択される1つ以上の遺伝子である、前記測定すること;
b)前記DNA中の少なくとも1つの参照マーカーの量を測定すること;ならびに
c)前記DNA中で測定された前記少なくとも1つのメチル化マーカー遺伝子の量の値を、前記DNA中で測定された前記参照マーカー遺伝子の量のパーセンテージとして算出することであって、前記値が、前記試料中で測定された少なくとも1つのメチル化マーカーDNAの量を示す、前記算出すること、
を含む、前記方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの参照マーカーが、B3GALT6 DNA及びβ-アクチンDNAから選択される1つ以上の参照マーカーを含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書で提供されるのは、膵管腺癌(PDAC)スクリーニングのための技術であり、限定するものではないが、特に、PDACの存在を検出するための方法、組成物、及び関連用途である。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
膵管腺癌(PDAC)は、最も悪性度の高い固形悪性腫瘍の1つである。発生率は非常に低いにもかかわらず、主に絶望的な診断のために、依然として、膵管腺癌は現代世界におけるがん関連死の4番目の主要な原因である(Garrido-Laguna I.,et al.,Nat.Rev.Clin.Oncol.2015;12:319-334を参照されたい)。過去数十年で、様々な固形がんのスクリーニング及び療法の大幅な改善が実現され、患者の治癒の可能性が著しく増大した。それでもなお、膵癌研究の進歩にもかかわらず、発生率に対する死亡率の比は、過去数十年にわたり大幅に変更されていない。5年生存率は依然としてわずか5~7%程度であり、1年生存は症例の20%未満で達成される(Vincent A.,et al.,Lancet.2011;378:607-620を参照されたい)。この厳しい予後は主に、早期診断のための可視的かつ特徴的な症状及び信頼性の高いバイオマーカーの欠如、ならびに治療への応答不良につながる悪性度の高い転移拡散に起因する(Maitra A.,Hruban R.H.Annu.Rev.Pathol.2008;3:157-188を参照されたい)。
【0003】
PDAC及びPDACの様々なサブタイプを検出するための改善された方法が必要とされている。
【0004】
本発明は、これらの要求に対応する。
【発明の概要】
【0005】
メチル化DNAは、大部分の腫瘍タイプの組織におけるバイオマーカーの有力なクラスとして研究されている。多くの場合、DNAメチルトランスフェラーゼは、遺伝子発現のエピジェネティック制御として、シトシン-リン酸-グアニン(CpG)アイランド部位でDNAにメチル基を付加する。生物学的に興味深い機序において、腫瘍抑制遺伝子のプロモーター領域における後天的なメチル化事象は、発現をサイレンシングし、それにより発がんの一因となると考えられている。DNAメチル化は、RNAまたはタンパク質発現よりも、より化学的及び生物学的に安定した診断ツールである可能性がある(Laird(2010)Nat Rev Genet 11:191-203)。さらに、散発性結腸癌などの他のがんでは、メチル化マーカーは、優れた特異性を提供し、個別のDNA突然変異であるものよりも、より広範な情報を有し、かつ感度が高い(Zou et al(2007)Cancer Epidemiol Biomarkers Prev 16:2686-96)。
【0006】
CpGアイランドの分析により、動物モデル及びヒト細胞株に適用される場合の重要な知見がもたらされた。例えば、Zhang及び同僚らは、同じCpGアイランドの異なる部分からのアンプリコンが、異なるレベルのメチル化を有する可能性があることを見出した(Zhang et al.(2009)PLoS Genet 5:e1000438)。さらに、メチル化レベルは、高度にメチル化された配列と非メチル化配列との間で二峰性に分布し、DNAメチルトランスフェラーゼ活性のバイナリースイッチ様パターンをさらに裏付けた(Zhang et al.(2009)PLoS Genet 5:e1000438)。in vivoのマウス組織及びin vitroの細胞株の分析により、高CpG密度のプロモーター(HCP、300塩基対領域内で7%超のCpG配列を有すると定義される)の約0.3%のみがメチル化されたのに対して、低CpG密度の領域(LCP、300塩基対領域内で5%未満のCpG配列を有すると定義される)は、動的組織特異的パターンにおいて高頻度でメチル化される傾向があることが実証された(Meissner et al.(2008)Nature 454:766-70)。HCPには、遍在性ハウスキーピング遺伝子及び高度に調節された発生遺伝子のためのプロモーターが含まれる。50%超でメチル化されたHCP部位の中に、Wnt2、NDRG2、SFRP2、及びBMP3などのいくつかの確立されたマーカーが存在した(Meissner et al.(2008)Nature 454:766-70)。
【0007】
DNAメチルトランスフェラーゼによるシトシン-リン酸-グアニン(CpG)アイランド部位でのDNAのエピジェネティックメチル化は、大部分の腫瘍タイプの組織におけるバイオマーカーの有力なクラスとして研究されている。生物学的に興味深い機序において、腫瘍抑制遺伝子のプロモーター領域における後天的なメチル化事象は、発現をサイレンシングし、発がんの一因となると考えられている。DNAメチル化は、RNAまたはタンパク質発現よりも、より化学的及び生物学的に安定した診断ツールである可能性がある。さらに、散発性結腸癌などの他のがんでは、異常メチル化マーカーは、個別のDNA突然変異であるものよりも、より広範な情報を有し、かつ感度が高く、優れた特異性を提供する。
【0008】
新規メチル化マーカーを探索するためのいくつかの方法が利用可能である。CpGメチル化のマイクロアレイベースの照合は、合理的で高スループットなアプローチであるが、この方策は、既知の目的の領域、主に確立された腫瘍抑制プロモーターに偏っている。DNAメチル化のゲノムワイド解析の代替方法が、この10年間に開発されてきた。3つの基本的なアプローチが存在する。1つ目は、特定のメチル化部位を認識する制限酵素によるDNAの消化を用い、続いて定量化ステップ(メチル化特異的PCR(MSP)など)においてDNAを増幅するために使用される酵素認識部位またはプライマーに限定されたメチル化データを提供する、いくつかの可能な分析技術を用いる。第2のアプローチは、メチル-シトシンまたは他のメチル化特異的結合ドメインを対象とする抗体を使用してゲノムDNAのメチル化画分を濃縮し、続いてマイクロアレイ分析またはシーケンシングを行って、断片を参照ゲノムにマッピングする。このアプローチは、断片内の全てのメチル化部位の単一ヌクレオチド分解能を提供しない。第3のアプローチは、全ての非メチル化チロシンをウラシルに変換するためのDNAのバイサルファイト処理から始まり、続いて制限酵素消化を行い、アダプターリガンドへの結合後に全ての断片の完全シーケンシングを行う。制限酵素の選択により、CpG高密度領域の断片を濃縮することができ、分析中に複数の遺伝子位置にマッピングされる可能性のある冗長配列の数が低減される。
【0009】
RRBSは、中程度~高いリードカバレッジで、全てのCpGアイランドの80~90%及び大部分の腫瘍抑制プロモーターの、単一ヌクレオチド分解能でのCpGメチル化状況データをもたらす。がん症例対照研究では、これらのリードの分析により、可変メチル化領域(DMR)が同定される。膵癌標本のこれまでのRRBS分析により、何百ものDMRが明らかとなったが、その多くは発がんとは全く関連せず、その多くはアノテーションされなかった。独立した組織試料セットに対するさらなる検証試験により、性能の点で100%の感度及び特異性であったマーカーCpGが確認された。
【0010】
本明細書で提供されるのは、PDACスクリーニングのための技術であり、限定するものではないが、特に、PDACの存在を検出するための方法、組成物、及び関連用途である。
(【0011】以降は省略されています)

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