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公開番号2025062585
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-14
出願番号2024172415
出願日2024-10-01
発明の名称ウシの乳房炎ワクチン
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人SK弁理士法人,個人,個人
主分類A61K 39/085 20060101AFI20250407BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】 乳房炎のウシに対する優れたワクチンの投与方法を提供する。
【解決手段】 ウシの乳房炎に対するワクチン組成物であって、黄色ブドウ球菌由来の抗原、及びウシCCL28成分、を含有し、ウシの頸部又は臀部へ、皮下投与又は筋肉内投与される、組成物を用いる。この組成物は、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制してもよい。この組成物の初回投与によって、抗体価が有意に上昇してもよい。
【選択図】 図6
特許請求の範囲【請求項1】
ウシの乳房炎に対するワクチン組成物であって、黄色ブドウ球菌由来の抗原、及びウシCCL28成分を含有し、ウシの頸部又は臀部へ、皮下投与又は筋肉内投与される、組成物。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
初回投与によって抗体価が有意に上昇する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記抗体は、IgA及びIgGである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
乳房炎の臨床症状を改善させる、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
初回投与によって乳房炎の臨床症状が改善する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記ウシCCL28成分はアジュバントとして投与されるものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記ウシCCL28成分の含有量が0.1~10mgである、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記黄色ブドウ球菌由来の抗原の含有量が1×10
8
CFU~5×10
11
CFUである、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物の用途において、前記組成物の投与量は1~10mLである、請求項1に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野は、ウシの乳房炎ワクチンに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
現在、ウシ乳房炎ワクチンとして市販されている製品としては、黄色ブドウ球菌等を抗原として含むスタートバック(登録商標)(Laboratorios Hipra S.A.)が存在する。
【0003】
一方、本発明者らは、黄色ブドウ球菌の死菌をカチオン性コレステリルプルラン(cCHP)で被覆した鼻腔内3回投与用のウシ乳房炎ワクチンを作製した(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Nagasawa et al., BMC Vet Res . 2019 Aug 9;15(1):286.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のスタートバックは、妊娠牛の分娩前後の合計3回の注射が必須であるため、畜産業者及び獣医等の負担が大きい。
【0006】
上記のcCHPで被覆した鼻腔内3回投与用のウシ乳房炎ワクチンは、乳汁中へ特異的IgG抗体を誘導することができなかった。また、一般に鼻腔投与型では強い全身免疫を引き起こすアジュバントを使用すると顔面神経麻痺などの重篤な副反応を起こすことが知られているだけでなく(Mutsch et al., N Engl J Med. 2004 Feb 26;350(9):896-903.)、動物ワクチンとして開発するためには食品安全の観点からcCHPの残留性に関する懸念を払拭する必要があり、開発が中断している。更に、鼻腔投与は、牛の保定のため畜産業者及び獣医等の負担が大きい。
【0007】
一方で本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、乳房炎のウシに対する優れたワクチンの投与方法を発見した。特に、この方法では初回投与でも良好なワクチン効果が見られた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、ウシの乳房炎に対するワクチン組成物であって、黄色ブドウ球菌由来の抗原、及びウシCCL28成分を含有し、ウシの頸部又は臀部へ、皮下投与又は筋肉内投与される、組成物が提供される。この組成物をウシに投与すれば、優れたワクチン効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ナノゲル鼻腔投与と皮下投与の併用した搾乳牛における乳汁中のIgAとIgG抗体の推移を示す。図中の各データの点(黒丸)は、各鼻腔及び皮下投与した乳牛から搾取した乳汁における抗体価を示す(3頭の乳牛の乳房から搾取された乳汁 n=3)。アスタリスク(*)は、0日目と比較して免疫1~8週間後の各グループの平均値間において有意差が認められたことを示す(P<0.05)。
ナノゲル鼻腔投与と皮下投与の併用した搾乳牛における乳汁中の各種サイトカイン及びケモカインの推移を示す。図中の各データの点(黒丸)は、各鼻腔及び皮下投与した乳牛から搾取した乳汁における各種サイトカインの濃度を示す(3頭の乳牛の乳房から搾取された乳汁 n=3)。アスタリスク(*)は、0日目と比較して免疫1~8週間後の各グループの平均値間において有意差が認められたことを示す(P<0.05)。
ナノゲル鼻腔投与と皮下投与の併用した搾乳牛における乳腺組織中の各種サイトカイン及びケモカインの比較を示す。図中の黒棒グラフは、鼻腔及び皮下投与した乳牛から搾取した各乳腺組織における各種サイトカインの濃度を示す(n=3)。白棒グラフは、免疫しなかった乳牛から搾取した各乳腺組織における各種サイトカインの濃度を示す(3頭の乳牛の6の乳房 n=6)。アスタリスク(*)は、免疫しなかった乳牛と比較して鼻腔及び皮下投与した乳牛の各グループの平均値間において有意差が認められたことを示す(P<0.05)。
CXCL12の添加による牛乳腺上皮細胞株及び線維芽細胞株における増殖能の比較を示す。図中の黒丸点線は、無添加における牛乳腺上皮細胞株及び線維芽細胞株の細胞数を示す。図中の黒三角実線は、CXCL12添加(ヒト由来CXCL12を50 ng/mL)における牛乳腺上皮細胞株及び線維芽細胞株の細胞数を示す。アスタリスク(*)は、培養日数1~3日後の各グループの平均値間において有意差が認められたことを示す(P<0.05)。
CCL28と黄色ブドウ球菌死菌を同時に皮下投与した搾乳牛における乳汁中のIgAとIgG抗体の推移を示す。図中の黒丸点線は、黄色ブドウ球菌の死菌のみ皮下投与した乳牛から採取した乳汁における抗体価を示す(3頭の乳牛の乳房から搾取された乳汁 n=3)。図中の黒三角実線は、黄色ブドウ球菌の死菌+CCL28を皮下投与した乳牛におけるから採取した乳汁における抗体価を示す(3頭の乳牛の乳房から搾取された乳汁 n=3)。アスタリスク(*)は、免疫1~3週間後の各グループの平均値間において有意差が認められたことを示す(P<0.05)。
CCL28と黄色ブドウ球菌死菌を同時に皮下投与した搾乳牛における乳汁中の黄色ブドウ球菌数を示す。図中の黒丸点線は、黄色ブドウ球菌の死菌のみ皮下投与した乳牛から採取した乳汁における黄色ブドウ球菌数を示す(3頭の乳牛の乳房から搾取された乳汁 n=3)。図中の黒三角実線は、黄色ブドウ球菌の死菌+CCL28を皮下投与した乳牛から採取した乳汁における黄色ブドウ球菌数を示す(3頭の乳牛の乳房から搾取された乳汁 n=3)。アスタリスク(*)は、免疫1~3週間後の各グループの平均値間において有意差が認められたことを示す(P<0.05)。
CCL28と黄色ブドウ球菌死菌を同時に皮下投与した搾乳牛における臨床症状の推移を示す。臨床症状のスコアはPinzon-Sanchez et al., J Dairy Sci . 2011 Jul;94(7):3397-410.及びNAGASAWA et al., J Vet Med Sci. 2019 Jan; 81(1): 107-112.を参照に0~3までスコアリングした。
CCL28と黄色ブドウ球菌死菌を同時に皮下投与した搾乳牛における臨床症状の推移を示す。図中の黒丸点線は、黄色ブドウ球菌の死菌のみ皮下投与した乳牛における臨床症状のスコアを示す(3頭の乳牛の乳房から搾取された乳汁 n=3)。図中の黒三角実線は、黄色ブドウ球菌の死菌+CCL28を皮下投与した乳牛における臨床症状のスコアを示す(3頭の乳牛の乳房から搾取された乳汁 n=3)。アスタリスク(*)は、免疫0、1、2、3、7日後の各グループの平均値間において有意差が認められたことを示す(P<0.05)。
CCL28と黄色ブドウ球菌死菌を同時に、乳房内感染前に2回皮下投与した搾乳牛における乳汁中のIgAとIgG抗体の推移を示す。図中の黒丸実線は、右後の分房を示す。図中の黒丸点線は、左前の分房を示す。図中の白丸実線は、右前の分房を示す。図中の白丸点線は、左後の分房を示す。
CCL28と黄色ブドウ球菌死菌を同時に、乳房内感染前に2回皮下投与した搾乳牛における乳汁中の黄色ブドウ球菌数を示す。図中の黒丸実線は、右後の分房を示す。図中の黒丸点線は、左前の分房を示す。
CCL28と黄色ブドウ球菌死菌を同時に、乳房内感染前に2回皮下投与した搾乳牛における臨床症状の推移を示す。臨床症状のスコアはPinzon-Sanchez et al., J Dairy Sci . 2011 Jul;94(7):3397-410.及びNAGASAWA et al., J Vet Med Sci. 2019 Jan; 81(1): 107-112.を参照に0~3までスコアリングした。
CCL28と黄色ブドウ球菌死菌を同時に、乳房内感染前に2回皮下投与した搾乳牛における臨床症状の推移を示す。図中の黒丸実線は、黄色ブドウ球菌の死菌+CCL28を皮下投与した乳牛における臨床症状のスコアを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、同様な内容については繰り返しの煩雑を避けるために、適宜説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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